ソードアート・オンライン一紅き魔剣士と冥界の女神一 作:ソル@社畜やってます
関係ないですけど、嫁がシノン/詩乃さんを「SAOのエロ担当」の二つ名で呼んでいてあながち間違ってないから否定できない…!
GGOのハロウィン衣装然り、ALOのウエディング然り、なんでシノンさんはああもエロいんだろうか
「夏だ!」
「アインクラッドの夏って毎日暑すぎるよな」
「海だ!」
「海だけどこれ地形的には湖みたいなもんだよな?」
「水着だー!」
「テンション高いな変態」
「変態じゃねえよ!誰だって女の水着姿にゃテンション上がるもんだろ?!」
俺達は攻略夏休みと称して80層の海(途中で層の端に区切られているから湖の方が正しい気もする)に主だったメンバー全員で来ている。
男性陣は俺ことリク、キリト、クライン、エギルさんの四人。すでに海パン装備で女性陣より一足先に楽しませてもらっている。もっともクライン一人だけがやたらとハイテンションではしゃいでいるだけであって、俺を含めた三人はいつもとさほど変わることのない平常運転だが。
いや…本当は俺はシノン/詩乃の、キリトはアスナの水着姿にそれぞれwktkしてはいるんだが、何か重大なことを忘れているような気がしてスッキリしない。攻略とは関係なくて、海に関してのなにかなんだが…
「(なんだっけ…)」
さっぱりわからない。どうやらこのSAOで過ごしてきた二年以上の期間は俺の記憶フォルダから色々な情報を削除するのに十分すぎたようだ。
「おいリクよお、もっと楽しくいこうぜ?」
「あー、そうだな」
まあ、思い出せないものは仕方ない。あまり考え事をしていて他のみんなに心配されたりすればせっかくの空気もぶち壊してしまうだけだ。ここは素直に楽しむことにしよう。
と、そのとき
「みんなーお待たせー」
背後からアスナの声が聞こえてきたので振り向いて、そして固まった。
赤と白のフリル付き水着のアスナ、赤を基調にしたスポーツタイプのリズベット、大胆にも背中が大きく開いているワンピースタイプのシリカ、桃色の競泳タイプのような水着のユイちゃん、それぞれ紫色と白色のビキニでスタイルの良さが強調されているリーファとストレア。青を基調にしてパレオが一際目を引くフィリア。
まず間違いなく男なら興奮する水着美女たちの中で真っ先に俺の視線を釘付けにした一人。
黒を基調にした水着にフィリアと同様にパレオを着けて、普段ホームでしか見せない眼鏡をかけている。完全に俺のストライクゾーンど真ん中の水着姿をした最愛の彼女、シノンだ。でもなんでシノンが俺の好みを知っているんだろうか?そういう話はしたことが無いから知っているはずないんだが…
思わず固まったままでいるとリーファが寄ってきて小声で話しかけてきた。
「リク兄こういうのが好きでしょ?」
なるほど、どうやらリーファ/直葉がシノンの水着をコーディネートしたらしい。
「パーフェクトだ直葉。あとでなんでも奢ってやる」
「どういたしまして」
リーファ/直葉が俺から離れてすぐシノンに目を向けると、少し怒っているのか嫉妬しているのか、ジト目でこちらを見ている。今の会話が何か別の意味に捉えるられたらしい。
俺はシノンに近づいて耳元で囁くように「似合ってるよ、詩乃」と言うと、たちまち顔が赤くなり、「…あ、ありがとう」と小声で言ってから逃げるように砂浜に向かった。
ようやく全員が揃ったところで早速クライン、リズベット、フィリアといったノリのいいメンバーが中心になって水泳対決をし始めた。ただSAOでの水泳は現実の感覚と大分異なるのをちゃんと考えていなかったようで、危うく溺れかけたところを俺とキリトがそれぞれリズベットとフィリアを助けたのだが、そのときのフィリアが「計画通り…」と言わんばかりにキリトの腕の中で悪い顔を一瞬浮かべていた。もしかして、わざとやったのか?
その後も各々浮き輪やマットの上でゆったりと過ごしたり、一般的なビーチバレーの姿をした攻略組プレイヤーの高ステータスにものを言わせた超次元ビーチバレー-属性魔剣による無駄に派手なエフェクト付き-をしたり、砂で城を作ったり磯遊び等平和的に過ごしたり、海での休日を思う存分満喫して過ごした。
ちなみにビーチバレーをやろうと言い出したのはクラインだが、その理由を聞いたら「熱い真剣勝負!灼ける肌!飛び散る汗!」とここまでは良かったが直後に「そしてなにより揺れる胸!!」とか言ったので俺、リーファ、シノン、シリカ…特に約二名が全力でボコボコにした。まったくこれだから野武士は…
そんなこんなで昼食時。いったいどこから入手したのか、エギルさんが持参した圏外でも使用できる鉄板焼き用の巨大鉄板でなんちゃってバーベキューをすることになり、磯遊びで捕まえた海老やら貝にアスナ持参のS級食材を俺を除いた野郎共+リズベット、フィリア、ストレアで争奪戦が勃発している。しかも現在進行形。
「ちょっとクラインあんた肉ばっか取るんじゃないわよ!」
「あー!私が育てた肉取ったの誰!?」
「このっ!ストレア強敵だな…!」
「ぼやぼやしてると俺が奪っちまうぞ?」
「おいリズベット俺のとこから取るんじゃねえよ!」
「どいて!加減なんかきかないよ!」
-not争奪戦side-
「…うん、平和だな」
「全然平和に見えないよリク兄!?」
「大丈夫よリーファ、これがあいつらの普通だから」
「仲良く分ければいいと思うんですけどね」
「キリトくんのあれはどうにもならないのよね…」
「リクさんはあちら側じゃないんですか?」
「俺があっちに行ったら誰がストッパーになるんだ?」
「リクさんご苦労様です」
「さっきのビーチバレーといい、リクくんって結構苦労してるよね」
「本当にな。なんで参加してないのにわざわざエフェクト係をしないといけないんだよ…しかもエフェクト係やらなかったら俺の刀粉砕するとか鬼かなにかかあいつら!」
「…肉、食べる?」
「海老まだありますよ?」
「その気持ちだけで嬉しいよ」
シノンとシリカの優しさが身に染みる…。
ちなみにこうして喋っている間もずっと争奪戦は繰り広げられていて、時折食材がこっちに飛んできたりする。食べものを粗末にするなと教えられてないのかとつっこみたくなる程行儀が悪い。しかも争奪戦をしている内の二名はいい年した大人なのにだ。
ま、めんどくさいからあいつらのことは置いておくとして。
「さて、争奪戦組はほっといて普通のビーチバレーでもしようか」
「チーム分けは?どうするの?」
「二人一チームで良くないか?一人は審判で終わる毎に交代させてってかんじで」
「じゃあシノのん、一緒にやろう!」
「ええ、やってやるわ」
「あ、ちょ、アスナずりぃ!こうなったらリーファ、兄妹の絆でやってやるぞ!」
「任せて、リク兄!」
(「• ω • )「<んで、数十分後
「おい…なにか…喋れよ…」
と大の字で広がっている俺
「…む、無理…」
と体を横にしてるアスナ
「余裕…無い、わよ…」
と仰向けになって左手の甲を額に乗せるシノン
「う、腕が…上がらない…」
とうつ伏せになっているリーファ
「どんな…体力…してるんですか…」
と膝を立てて両手で後ろを支えて座るシリカ
要するに結局はしゃぎすぎてガス欠になりました、はい。ちなみに今は争奪戦を終えた奴らが入れ替わってやっている。こんなになるまではしゃいで遊んだのは何年振りになるだろう。全員疲れてはいるけど、その表情は楽しさというか清々しさで溢れている。
なんというか、河原で殴りあいの決闘をしてお互いに倒れ込んで笑っているような、そんなかんじだ。
上がっていた息も回復してきたところで立ち上がろうと上半身を起こすと、膝の上に重みを感じた。
「…シノンさん?なにしてるので?」
「ん?まだ私疲れてるから膝枕くらいいいでしょ?」
「あーシノのんズルい。私も疲れてるんだよ」
と今度はアスナがシノンの少し下に頭を乗せる。ちょっと待ってアスナさん離れてくれださい、こっちを見てるキリトの顔が怖いから!
「アスナさんとシノンさんばっかりズルいですよ。私のお兄ちゃんですよ」
と続けてリーファが俺の背中に寄りかかるようにだらける。案の定背中になんとも形容しがたい柔らかい感触が二つ…そして今度はクラインの顔がヤバい。
ああ、うん…これあとで半殺しにされるかもしれないな。そうなる前に全力で逃げるけど。
というか俺はクッションか何かか!そりゃ男として嬉しいシチュエーションではあるけれどもだ、さすがに重い。主に背中の方が重い。んで気がついたら三人揃って寝息をたてているわけで、動けない。
「リ、リクさん?大丈夫ですか?」
「あー………大丈夫大丈夫。疲れたんだろうし寝かせてあげよう」
本当はあまり大丈夫ではないけど、最愛の彼女、義姉、妹の揃った普段めったに見ることのできない寝顔でチャラにしておこう。
アルベリヒもとい須郷相手にオリ主に言わせたい言葉
「モロキュウでアボガドなピーマン野郎だッ!!」
「小便は済ませたか?神様にお祈りは?部屋の隅でガタガタ震えて命乞いをする心の準備はOK?」
「お前を殺す」
…最後は生存するからダメかな(作者は須郷を殺す気満々です)