ソードアート・オンライン一紅き魔剣士と冥界の女神一 作:ソル@社畜やってます
あと遅ればせながらシノン/詩乃さんの誕生日が発表されて良かった…これで俺を含めたシノン/詩乃さんファンは生誕記念が大々的にできる!
あ、今回すげえ短いです
「詩乃、明日の休みだけど俺用事があるから出掛けてくるよ」
「え、ええ…わかったわ」
利久と想いを伝えあって、異性として付き合うようになって1ヵ月。それまでは攻略が休みのときはいつも一緒にいた利久が用事があると言い出した。
先日、彼が常に装備している1ヵ月に一度だけ声を送りあうことができる今はもう入手不可能なレアアクセサリー《天使の指輪(リング•オブ•エンジェルズウィスパー)》に私の知らない誰かからメッセージが届いていたのがおそらく理由だと思う。あまり触れられたくないことのようだったから私も深くは追及していないけど、キリト曰わく相手は女性らしい…
利久のことは信頼しているし、誰よりもお互いに深く愛しあっている…でも、もし、万が一浮気をしていたら?私以外の女性(ヒト)と少しでも関係を持っていたら?そういう考えが嫌でも浮かんできてしまう。
我ながら酷いというか、重すぎる女だとは自覚している。それでも利久への想いは本物で、絶対に誰にも負けないし負けるつもりもない。もし、利久の相手が何かしようものなら戦争になってでも渡さない。彼の全ては私だけのものだし、私の全ては彼だけのものだ。
■■■
「それで、結局あとをつけるんだ」
「シーちゃんもなかなかアグレッシブだナー。リク坊に見つかったら怒られると思うゾ?」
「そのときは私だけ怒られるわ。私が悪いんだもの」
翌日、朝早く家を出たリクの後をつけて途中で連絡しておいたフィリアとアルゴさんに合流。今は76層の転移門近くで約束の誰かさんを待っているみたいだ。
二人を選んだのは《隠蔽(ハイディング)》スキルが高く、尚且つ私が信用できるから。キリトも《隠蔽》スキルは高いけど根っからのイタズラ好きだし、アスナとリーファには悪いけどあまり信用できない。
「あ、誰か来たよ」
フィリアの声と同時に視線を向けると、女性プレイヤーが転移門から出てきてリクのところに向かっている場面だった。
「…だ、誰なの?」
「私も知らないなぁ…」
「ムムム…それにしてもあのプレイヤー…」
「「「で、でかい…」」」
そう、女性プレイヤーの胸がものすごく大きい。
全身を覆うフード付きのロングコートの上からでもハッキリとわかるくらい。あの大きさはリーファやストレアにも決して劣っていないと思う。
髪は白っぽいロングヘアーでウェーブがかかっている。
二人が近づいたので私達は聞き耳で会話を拾う。
(あの、遅れてすみません…アラームをセットするの忘れて寝坊しちゃって)
(大丈夫、さっき来たばっかりだよ)
(…リクさん、なにかいいことあったんですか?前より明るいような…)
(ああ、今までで一番嬉しいことがあったからな。とりあえず話したいし喫茶店にでも行こうか)
(は、はい!)
「デートか!」
「どう見てもデートにしか見えないナー」
「リクが…私以外の人と…」
「あわわわ、シノン落ち着いて!まだ決まったわけじゃないから!」
そうフィリアは言うけど、端から見て二人の様子はカップルor友達以上の関係にしか見えない。別に手を繋いだりしてるわけではないけど、なんというかソレっぽい雰囲気がある。
「二人を追うわよ…」
「ヤバイ、シノンの目がマジだ」
「もしかしてヤン入ってるんじゃないかナ?」
「止めてアルゴ、それ本当だったら洒落で済まないから」
-数分後、喫茶店にて…-
リクと謎の女のあとを追って喫茶店に入った私たちは《聴き耳》でギリギリ二人の声が聞こえつつ、《索敵》に引っ掛からないテーブル席についた。一般客-厳密には私たちもそうだけど-に見えるようにメニューと睨めっこしてる間にも「お代は俺が持つよ」とか「せっかくだし食べ比べでもする?」といった会話が聞こえて私の精神がどんどん削られていくような気がした。
そんなこんなで数分経った時の会話で、私の精神は一気に全快した。
(そういえば、リクさん。今までで一番嬉しかったことってなんですか?)
(最愛の彼女ができたんだ)
「(さ、最愛の…////)」
「「(恥ずかし気も無く普通に言ったああ!?)」」
(本当ですか!おめでとうございます!彼女さんどんな方なんですか?)
(普段攻略中はクールなんだけどホームで二人っきりのときはもう可愛くて仕方ない。いや、普段も可愛いけどそれ以上にな…あれはもう天使というか女神というか)
「(…私…死んでもいいわ…////)」
「(シノンンンン!?ダメだからあああ!!)」
「(シーちゃんもだけどリク坊もデレッデレだナ!)」
嬉しい、ものすごく嬉しいんだけどこれ以上は私の精神が持たない!なんでリクは恥ずかし気もなくそんなこと言えるの!?
(ベタ惚れですねリクさん)
(ルクスも好きな人と恋人同士になれば俺の気持ちが理解できると思うぞ)
あ、何気に今初めて名前で呼んだわね。あの娘(こ)ルクスっていうんだ…
(はぁ…私もキリト様とお近づきになれたら…)
「(キ、キリト《様》!??)」
「(あいつとうとう信者まで生み出したの?)」
「(キー坊にww様付けwwwブフォwwwww)」
「(アルゴさん汚いです)」
(キリトは無理だわな。今なんて、えーっと…五人も狙ってるからな)
(ご、五人ですか!?ああ…でもそれ以前に私まともに会話できるかどうか…)
(え、待ってくれ。そこからなんとかしないといけないレベルなのか)
(うぅ…お恥ずかしい限りです)
これでキリトを狙っている人が実質六人に増えたわけだけど、あいつのことを様付けで呼ぶなんて余程のことがあったんじゃないかしら?
■■■
このあと喫茶店を出た二人はアークソフィア内の店で少し買い物をしてから別れたとフィリア、アルゴさんから聞いた。
私は一足先に利久と暮らしているホームに戻って、いかにも今日はゆっくり過ごしていた体を装うことにした。
幸いにも利久には今日の尾行はバレていなかったみたいで、内心ホッとした。
それにしても、あの娘…ルクスとはどういう関係なのかしら。ただの友達といえばそう見えるけど、天使の指輪を互いに交換していたり私にはそれ以上に何か繋がりがあるように思える。
今はまだ二人の関係を知らないけど、一緒にこの家で過ごしている時に少しずつ禁忌とされている現実のことを含めて色々と話してくれている利久から、そのことを聞ける日も近いのかもしれない。
このサイトで読んでるSAO二次創作小説にルクスが全然出ていないのはなんでだろう…?知名度が低いのか、別に出す必要性が無いのか。
結構好きなキャラでロストソングでもよく使用してただけに正直ちょっと寂しいですね
追記:細かく検索すれば出てくるかなと思って《SAO ルクス》で検索したら0件だった件。なんでや!!