龍の乗り心地   作:パリの民

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なんかこれから、ハーレムの予感。でも性格上、ないかな?


一(はじめ)入学する。

帝都の街にある、とある一般的な家。と言っても、ここ帝都にいるのはある程度金持ちの連中なのだが、帝都だけに。すみません、謝ります許して...

 

 

その家が、一たちが住んでいる家だ。家の周りには簡易的な数10cmの柵しかなく、盗人がいれば簡単に盗める無防備な家だ。だが、そんな命知らずはあいにく帝都にはいない。「鎌鼬」が住んでるって事は、かなり知れ渡っているからだ。一が広めた訳では無いが、特に隠してもいないので、噂が噂を呼び、見に来る人も出てきた。だが、一達は特に気にしていなかった。だが、敷地内に入るのは別だ。一歩でも入れば、一の殺気をぶつけられる事になるだろう。また、エイルや桜が出ていく時に邪魔になったら、それもまた一の殺気をぶつけられる行為になる。それ以来、一の家を訪れる者は、命知らずか、一の知りあいだけになった。まあ、一としては邪魔なのだから殺そうと何度も思ったが、エイルによって止められた。この街で仕事以外で一による殺人が起きないのは、エイルのおかげと言ってもいいだろう。だが、よそから来た者達がそんな事を知る由もない。特にこの世界の冒険者は、街を魔物から守っているのは自分らと言う事実を振りかざし、好き放題する者が多い。そんな馬鹿を減らすために、冒険者育成学園、アポカリプス学園だ。そんな馬鹿を減らすために作られた学園に通わず、呑気に生きている輩は、ここ帝都にもいる。

 

「おお、お嬢ちゃん可愛いね。俺らと気持ちいことしようよ!」

 

「そうだぜ、俺らこれでもCランクの冒険者なんだぜ!すごいだろ!」

 

桜はエイルたちのために食材の買い出しに来ていた。その帰り、2人の冒険者にナンパされた。片方が、桜の腕を掴んでくる。

 

(えー、この手の輩、この世界にも絶えないですね。日本となんにも変わらないです。男なんてみんな考えることが同じなんですね。...1人例外がいるけど)

 

「あの、離してください。これから、夕飯を作りに帰るんです」

 

「そんなことより、俺らとヤろうぜ」

 

桜の見た目はかなりいい方で、以前奴隷だった頃はなぜ性奴隷にされなかったか不思議なくらいだ。まあ、性奴隷になるには本人の承諾が必要なのだが。

 

桜がどうしたもんか悩んでいた時に、一がやってきた。

 

「君たち、退いてくれますか?」

 

「なんだこいつ、そんな仮面してるからってビビると思ってんのか!」

 

鎌鼬の微笑みの仮面は、バカ売れしている。その殆どが、ステラの店で作られている。なにせ、鎌鼬が買った場所を聞かれた時にそこだと言ったからだ。だから、鎌鼬に憧れる者や、その地位を悪用しようとするものまでその仮面を買い、偽物が大量に現れた。闇ギルドで死神の仮面をつけたら殺されたのは、ギースがそう言う依頼を出したからで、別に一の意思ではない。だから、依頼がないので微笑みの仮面をつける奴を特に殺したりはしていない。

 

彼らから見れば、一はただの龍殺しの英雄に憧れる少年なのだろう。

 

一が本物だと知っている市場にいた者の殆どが、青い顔をした。

 

「おい、やばいぞ。あの人鎌鼬に殺されるかもしれない...」

 

殺人をすれば犯罪だが、一を知るものは決して一を捕えない。なぜなら、一は何かされない限り絶対に反撃しないからだ。と言うより、一が鎌鼬の時はあまり殺しをしないのも原因だが。

 

だが、エイルに手を出して殺された輩は何人もいる。

 

一は男の間をすり抜け、桜の荷物を持つ。

 

「これは自分が持って帰りますから、桜は1度ギルドに行って自分の学園の制服をとって来てください。後、夕飯は自分が作りますよ」

 

「わかりました!すぐに帰ります!」

 

去ろうとした一の肩を、大きい方の男が掴む。

 

「おい待て、お前あの嬢ちゃんとどう言う関係だ?答えろ!」

 

「主従関係ですが、何か?」

 

「これはいいこと聞いたな!アニキ」

 

「俺らに奴隷譲れよ」

 

その発言に、桜がビクリと反応する。

 

「いいですよ?」

 

 

 

 

 

(ああ、やっぱりこうなるか)

 

「その代わり」

 

桜でも予想しなかった言葉が出てきて、桜は一をじっと見守る。桜は救ってくれるなら、徹底的に救わなきゃ意味がないと思っている。これは自分が勇者に助けられた時もそうだが、その前にも同じ事を体験した。いや、あくまで自分は遠くから見ていただけなのだが。

 

以前、彼女がまだ日本にいた時、学校でいじめを受けていた男の子がいた。彼女は可哀想とは思ったが、助けようとはしなかった。自分もああなりたくないからだ。だから、男の子が助けてと言う眼差しを向けて来ても、彼女はあえて無視した。そして、どの学校にも正義の味方のようなイケメンはいて、その子を助けた。助けたと言っても、彼がやったのはその場しのぎに過ぎなかった。いじめをしていた連中を暴力で抑えて、その内1人は病院送りにもなった。

 

そして、それから間もなく、いじめられていた子は、とある倉庫に連れていかれた。桜はそのイケメンと隣だったので、携帯を見て慌てて出ていったのが気になり、後をつけた。

 

桜が男の足に追いつく筈もなく、彼女が到着した時には全て終わっていた。倉庫の影から見たのは、何人もの人に鉄の棒状のもので殴られていたイケメンだった。流石に、数十人の人間には勝てなく、イケメンは負けた。彼女は取り敢えず、通報した。今出ていくのが怖かった。自分もああなるのが目に見えている。

 

男達は警察が来たのを見て慌てて逃げたが、後日には全員捕まっていた。ちなみに、イケメンは出血多量で死んだ。いじめをしていた連中と、その上司のような関係の人らの殆どが刑務所に行ったが、釈放されるのは数年後だ。そう、彼らは未成年だったから、こんなに早く釈放されたのだ。早いものでは、数ヶ月しか入っていない。

 

人間と言う物は、1度殺したあと、その行為があまり重い罪じゃないと知ると、復讐を考える。だから、刑務所から出た人達は、通報したと"思われる"いじめられていた子のとこに行き、腹いせに暴力を振るい、病院送りにした。そしてまた刑務所に戻っていき、釈放までは数年だった。

 

誰か助ける行為は、それこそ世界を敵に回す事を覚悟してやらなきゃダメなのかもしれない。ほんの出来心で助けた結果、その人を不幸にする事の方が、多いのだ。いじめられていた子を助けようとするならば、まずいじめしている連中を倒さなくてはならない。そして、二度としないためにはどうすればいい。交渉なんて意味は無い。出来る連中ならそもそもいじめなんてしない。逆にいじめが酷くなるだけだ。では、二度といじめができないように体の自由を奪うしかない。ようは殺せばいい。だが、殺してもその周り、例えば彼らの両親の恨みを買うことになる。ではそいつらも殺せばいい。それを繰り返した結果、日本を、世界を敵に回すことになる。

 

日本の法律と言う物は面白いものだ。誰かに襲われて、それの仕返しとして怪我を負わせても正当防衛になる。だが、殺すと過剰防衛になる。日本国民はこれが当たり前と思っている。何も殺すまではしなくていいだろう。怪我させる程度でいいじゃないか。だが、それは相手が殺しに来ているのにそう言えるのか。被害者じゃなければ、言えるだろう。やりすぎだと。だが、被害者から言わせれば、それは自分に死ねと言われているようなものだ。1歩間違えれば自分が死んでいたのに、今更何を言うのだろう。世間から見れば、その殺した人は正気の沙汰じゃないと思うが、被害者からすれば、正気じゃないのは世間の方だ。確かに、法律からすれば、彼は狂気だ。だが、その法律、世界の皆様を守る法律が正気だと、一体誰が保証する?一体誰が出来る?

 

ガンになった我が子を助けようと、本人の意思なんて無視して抗がん剤治療をした結果、ただ子を苦しませてるだけなのに、誰1人気づかない。

 

生きていたい、まだ生きたいと思う人はどこかにまだ希望を残している人だけだ。絶望だらけの人を無理に生かしたって、苦しめてるだけだ。世の中には、死んだ方が救いになる事だって沢山あるのだ。確かに、いじめられていた子は確かに助けて欲しいと望んでいた。だが、助ける方法は一つではない。もしかしたら、彼は殺されると言う救いを求めていたのではないのだろうか。

 

「あんたらが、桜並の利用価値のある物を持ってこれたらですがね」

 

「はぁ、坊主。俺らも冒険者だ、幾ら払えばいい?」

 

「金なんて俺には沢山ある。それに交渉の余地もない。お前らに利用価値なんて、端からない」

 

いつもの呑気な声ではなく、殺気を含む低い声が響きわたる。

 

「ほう、やろうってのか!上等だ!」

 

「おうよ!決闘だ!」

 

2人の男が言った決闘とは、お互いに戦い、勝敗をわけて行う賭け事だ。武器はなんでもありで、勝敗は、敗北宣言と戦闘不能、そして"死亡"すると敗北する。賭け事なので、賭ける物はあらかじめ決める。お互いに欲しいものを言い、それを賭けて戦うのだ。人を殺しては行けない法律でも、この決闘のみ殺しても構わない事になってる。

 

「はぁ、いいでしょう。時間が少ないので、すぐに(あなた方の生涯を)終わらせましょう」

 

 

普段ならこの場にいる人たちが、一緒に賭けをやるのだが、この勝負は勝敗が明確すぎる故に、誰もやろうとしない。

 

「どうやら、街の奴らも勝敗はわかってるみたいだな!」

 

「じゃあ、俺らの要求は、その子を俺らの奴隷にすることだ!でいいですよね、アニキ」

 

「ああ」

 

桜は一の後ろに隠れる。

 

「すみません、一様、私のせいで」

 

「いえいえ、大丈夫ですよ。可愛い先輩に物事を教えるだけです。お題は命ですが」

 

「自分が要求するものは、お前らの命だ」

 

丁寧な口調も辞め、笑っていることが、仮面の上からでもわかってしまう。

 

「は、はぁ?何言ってんだ!」

 

「そうだ!こっちはその子が欲しいだけなのに、釣り合わないだろ!」

 

「おいおい、闘争の本質を分かってないな。どっかの少佐も言ってたぞ、誰かを殺ろうとしてるんだ、殺られる覚悟はしておけよ」

 

「上等だ!殺してやる!」

 

「じゃあ、決闘成立でいいんだな」

 

「ああ!」

 

それを言った瞬間、2人は宙を舞っていた。そして、地面に落ちたと同時に、グシャと人が立ててはいけない音が響き渡る。片方は腕が折れたのか、腕を抑えて喚いている。もう片方は、落ちた所が悪かったのか、首が折れて窒息死した。

 

「じゃあ、自分は帰りますね」

 

「はい!」

 

(捨てられなくてよかったぁ)

 

 

 

 

 

 

 

 

桜がギルドにやってきた。

 

「すみませ〜ん!リアさんいますか?」

 

「待って下さいね、お嬢ちゃん。今呼んで来るから」

 

桜の身長は158cmで、15くらいの子どもに見える。まあ、そこまで低いと言う訳でもないが。彼女の声に答えてくれたのは、リリィと言う可愛らしい獣人だ。桜としては自分より年下の子にお嬢ちゃん呼ばわりされてるので、やや不機嫌だ。なんせ自分より3つ年下で、さらに自分より身長が低い女の子に言われたのだから。そこはせめて、お嬢さんだろうと思う。

 

「はぁ〜い、あら?サクラちゃんじゃない?どうしたの?」

 

「いえ、ちゃんはやめて下さい。同い年ですよね?18だし」

 

「そうだねぇ、そういえば」

 

「あれ来てます?ギースさんから」

 

「えぇ、来てるわよ?はい」

 

そう言って、大きな袋に入れられた物を桜にわたし、桜は帰っていった。

 

「あの、リア姉さん。あの人とギルドマスターってどんな関係なんですか?」

 

帝都のギルドマスターに合えるのは、それなりの人だと決まっている。まあ、ギースとしては恐れられてるみたいで悲しいのだが。

 

「あなた、鎌鼬って知ってる?」

 

「はい!あのSランク4人のうちの1人ですよね!その人に会いたいためにここに来ました!ほら、仮面だって持ってますよ!」

 

リリィは微笑みの仮面をバッグから出す。自分は彼の大ファンだと言う。なんでも、魔力量が少なく落ちこぼれと言われていた時、彼の存在が勇気を分けてくれたとか。その鎌鼬が誰よりも魔力量が多いと知れば落ち込むだろう。

 

「えぇ、その鎌鼬のメイドさんよ〜。よく、鎌鼬の代わりに来ることがあるの」

 

「な、なななな、なんだってー!」

 

頭を抱えて驚く、リリィの姿が可愛らしく、リアは口を抑えてうふふと笑う。

 

「と言う事は、彼女を尾行すれば鎌鼬が住む家に!行ってきます!」

 

「やめときなさい」

 

「なんでですか?」

 

「盗人と思われて殺されるのがオチよ。その内、紹介してあげるから、大人しくしなさい」

 

「はい!」

 

「あ、そうだわぁ、あなた学園に通ったら?アポカリプス学園に」

 

「ま、まさか先所どの制服は!」

 

「うふふ」

 

「頑張ってお金を稼ぎます!」

 

鎌鼬の話ですっかり興奮して、先ほどの接客の落ち着いた態度は全く感じられないリリィだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

一の家では、一と桜によって作られた様々な料理がテーブルに置かれていた。一は家にいる時は、仮面を取っている。外でつけているのは、単に女と思われるのを避けるためである。

 

「うむ、すまないな。我は料理なんてできないのだ。2人は料理が美味くて助かる」

 

「はは、自分は桜には及ばないですがね」

 

「ささ!食べましょう!スラちゃんもおいでー」

 

食事した後、思い出したように桜が言う。

 

「そういえば、一さん!持って来ましたよ。ギルドから」

 

「私も混ぜて〜!」

 

「なんでいるんです。クロネコ、いやテレサ」

 

「そうそう、テレサって呼んでね!いや〜、美味しそうな匂いに釣られてねー!」

 

「エイルさん、制服来ましたよ。着てみます?」

 

「おお、我はいい。ハジメの着てるの見せてくれれば満足だ」

 

「了解、自分、着替えて来ますね」

 

一は2階にある自分の部屋に来る。

 

「いや、隠れきれてないですよ。2人とも」

 

ドアの隙間から、テレサと桜が見ていた。

 

「お構いなくー!」

 

「構うよ。まあ、いいや」

 

そう言って、てきぱき一は着替えていく。燕尾服と黒いコート、黒い手袋を脱ぎ、制服に着替える。制服は青と白をベースにしたもので、日本の制服とよく似ている。そしてその上に、白いコートを羽織る。赤と黒で、背中にアポカリプス学園のマークが小さく書かれている。さらに、それとは別に一は赤い文字で魔法陣が書かれた白い手袋をはめる。

 

「そういえば、なんでハジメは仕事の時は黒い手袋なの?」

 

「ああ、単純に返り血で汚れないためですよ。黒いコートもそれです。この手袋は、自分の身体能力を抑える役割があります」

 

本来なら、力が急に変われば人は対応できないが、あいにく一は良くも悪くも天才だ。人間に限らず、強さを手に入れる為にはやはり才能が必要だ。努力99%なんて言ってる人だって、努力する天才とも言える。それに、99%と言う事は、常人じゃ天才には1%絶対に追いつかないと言っているようなものだ。

 

「まあ、かっこいい物に憧れるのもありますが」

 

特に彼のような見た目が女の子の場合は、その傾向が激しいことが多い。

 

「それにしても、女の子にしか見えないね!」

 

「テレサさん失礼ですよ!」

 

「はは、よく言われます」

 

その後、制服姿をエイルに披露して、テレサは帰って行った。

 

「そういえば、ハジメ。我にブラッシングしてくれないか?」

 

「お安い御用ですよ。じゃあ"地下"に行きましょう。そちらの方が、広い」

 

一の家は大きくないが、地下は高さ250mぐらいある。さらに、その広場を進んだ先に、一の刀が大事に保管されている。一にとって、刀は過剰戦力なのだ。だから、彼は鎌や投げナイフを使っている。秘密の逃げ道も作ったりしている。3mほどの通路を数週間歩けば、この帝国の外に出れる。ちなみに、今まで使ったことはない。

 

広場でエイルは龍に戻り、そこで寝転がった。250の広場が、やや小さく感じてしまうのは、仕方ない事だ。

 

一はどこで買ったのやら、10m以上はある巨大ブラシを持って来た。持つ部分は折れないようにオリハルコンをふんだんに使っている。

 

「じゃあ、一さん、私は石鹸出したら上行ってますね!」

 

桜は魔力量がそこまで多くないので、足りない分は一から貰っていく。そう言う魔法を知ってるからこそ、出来る芸当だ。

 

「では、エイルさん始めますよ」

 

そうして、週一で行われるブラッシングが始まった。エイルほど巨大な体を洗うのに、さすがの一でも20分はかかった。

 

 

 

 

 

 

 

「エイルさん行きますか」

 

「うむ、我の魔力量はどうする?」

 

「いつも通り、50万で、自分は一万にします」

 

アポカリプス学園、その校門前に試験に来てる人が何人も来ている。日本では春に学校が始まるが、ここでは夏に始まる。よって、この時期は受験生が受験をしに来ている。受験と言っても、戦闘能力を測るだけである。知識は学校で学べばいいので、今欲しいのは人材だと言う学園の考えで、試験は擬似戦闘のみだ。面接はあるが殆ど意味がない。性格もここで道徳を学ばせて、変えるつもりだろう。

 

だから、数千人の受験生でも、1日で終わってしまうのだ。

 

「へぇ、大きいな」

 

帝都の4分の1の大きさなのだ、無理もない。泊まる寮まで完備してくれている。

 

「ですね!」

 

「うむ」

 

「どうだい!テレサちゃんの胸並に大きいだろ!驚いたか!」

 

「自分はなんであんたらがいるのかと言う事に驚いてます。自分とエイルさんだけじゃないんですか?入学するのって」

 

「何言ってるんですか?私の分の制服も入ってたじゃないですか」

 

「私はあのハゲにお願い(物理)して来た!」

 

「ギース死んだのか、ご愁傷様」

 

校門は、日本の高速道路のような入り口になっており、あらかじめ配られた学生証明カードを使って中に入れる。カードの登録は、一たちの血を使うので、ギルドカードとシステムはそこまで変わらない。

 

「そう言えばですが、テレサってステラと名前似ていますよね。なにか関係あったり?」

 

「私の姉だよ?」

 

「え?」

 

一は心の中で思った。似てなさすぎだろ。いや、中身は結構似てるか。

 

 

 

そして、試験は始まった。

 




次回は試験ですね。

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