弧月を握った少年   作:ハヤヲ

6 / 12
どうも、ハヤヲです。

明けましておめでとうございます!

年末年始はバイトバイトバイトで忙しくてやっと休みが来た感じです。

眠いなか書いたので内容が酷いかもしれません。


では皆様がよい一年を迎えられるように祈ると共に、本年度もよろしくお願いします。

今回の話をどうぞ!


風間隊

ーーーーー

 

 

ボーダーに入ったとはいえ、普段は普通の高校生なので今日も朝から学校に行かなくてはならない。もう春なのでそれなりに暖かいのだが、それでも朝は肌寒くなるので布団からでるのが億劫なのだ。

毎朝、妹と一緒に家を出て歩いて登校している。中学と高校は方向が途中まで同じなのでそこまでは二人で歩いている。

 

「ねぇ、お兄ちゃん。」

 

「なんだ?」

 

「ボーダーで仲のいい人はできた?」

 

「まあ何人かできたな。」

 

「じゃあ女の人は?」

 

「なんでニヤついてんだよ…先輩一人にタメに二人くらいかな?」

 

「おぉ~!これは彼女連れてくるのも時間の問題かな?」

 

いやいやいや、何か一人で盛り上がってるが全然そんなんじゃないぞ。むしろ二人くらいは戦ってるからな?

 

「そんなんじゃねーよ。……お前そっちだろ?早くしないと遅刻すんぞ。」

 

「あ!ホントだ、じゃあまたねお兄ちゃん!」

 

何が楽しいのか、最後までニヤニヤしながら手を振って走り去る妹の姿を呆れつつ見送った後自分も遅刻しないような学校に足を向ける。

 

 

 

ーーーーー

 

教室に入り、自分の席に座って準備をしていると朝のHRが始まるチャイムがなり、それと同時に走り込んでくる二人がいた。

 

「おはよ。今日もギリギリだな二人とも。」

 

「ハァハァ……よお閃…この槍バカがのんびりしてるからよ……。」

 

「弾バカだって…ハァハァ……まだ余裕とかいってたろ…。」

 

「とりあえず座れ。先生くるぞ?」

 

槍バカと弾バカはいつも遅刻ギリギリで投稿してくる。もっと余裕を持てと言っているが直る気配はない。出水はそこまでだらしなくはないが陽介はホントに大変だ。同じ隊の人たちも相当苦労するだろうな等と考えていると担任のみよっしーこと三好先生がやって来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーー

 

そして放課後。

 

今日は太刀川さんに稽古をつけてもらうため太刀川隊に行くことにした。ソロランク戦では同じポイントくらいの対戦相手じゃ殆ど負けなくなった為、久しぶりに太刀川さんと戦いたくなったのだ。まだポイント的には5000ポイント前半ではあるが、自分的には自信も付いてスタイルも安定してきた。

 

(さーて、太刀川さんはいるかなー?)

 

鼻唄をしながら作戦室を目指してると目の前に荷物を持った女性が前を歩いていて少し大変そうだったので声をかけることにした。

 

 

「あの、大丈夫ですか?持ちますよ?」

 

「わっ‼ビックリした~。あ、うんうん大丈夫だよ!」

 

「いやでもフラフラしてて危ないので持ちます。こう言うときの善意は受け取った方が良いです。」

 

そういってから少し強引に荷物をとった。

 

「あ、ごめんなさい。」

 

「あと、ごめんなさい。じゃなくてこの場合はありがとうの方が良いですよ。」

 

「あ、うん。ありがとう。」

 

こういうときはやっぱりごめんなさいより、ありがとうって言われた方が気分も良いしな。てか、初対面の女性に説教じみたこといってしまった。失礼なのは俺の方だな。

 

「すみません。初対面なのに偉そうに言っちゃって。峯内閃、高校1年です。」

 

「うんうん大丈夫、私も無理しちゃってたから…私は三上歌歩。同級生だよ。よろしくね。」

 

同い年だったのか、ボーダーの女性って大人って感じがして先輩に見えてしまう。ボーダーのスーツ?制服?のせいかな?それにこの人も可愛いしどうなってるんだこの組織。

 

「それでこれはどこに運べばいいんですか?」

 

「フフッ敬語じゃなくていいよ?うちの隊までだからすぐそこだよ。」

 

改めてありがとうと言われ、目的地まで二人で話した。

 

 

 

ーーーーー

 

三上に付いていきここだよと言われて扉の前に来るとそこはなんと、A級風間隊の作戦室でした。ホント、付いていったらA級部隊の隊室です!みたいなことは一度だけでいいんだけどな~。心臓に悪いったらもう…。

 

 

「えっと、マジすか……」

 

三上にすら聞こえない声量で呟くと、三上が中にはいっていってしまったので仕方なく俺も入ることにした。

 

(まだ入ってないけど帰りたいー。)

 

 

誰もいませんように。そう祈る。閃でした。

 

 

 

******

 

 

 

 

 

「さ、入って入って!ようこそ風間隊へ!」

 

三上は俺の苦労等知らず、笑顔で向かい入れてくれた。

 

「荷物はここでいい?それじゃa…」

 

「お茶入れるからちょっと待っててね。」

 

兎に角長居しないで帰ろうそう思って部屋を出ようとしたら三上に阻まれてしまった。

 

「はいどうぞ。本当にありがとね、助かっちゃった。」

 

「いや、別にこっちが勝手にしたことだから。それで今は誰もいないの?」

 

「そうみたいだね。防衛任務があるからそろそろ来てもいいんだけど。」

 

よし、なら今のうちにとっとと出ちゃおう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、思ってた時期も俺にはありました。

 

 

 

 

「なんだ三上。客か?」

 

「風間さん!お帰りなさい。はい。荷物を運ぶの手伝ってくれた峯内君です。」

 

はい。風間隊の人が帰ってきちゃいました。しかも隊長。

 

「そうか、すまないなうちのオペレーターが迷惑をかけた。」

 

「いえ!俺が勝手に手伝っただけなので。」

 

「それにしても見ない顔だなどこの部隊だ?」

 

「あ、いやまだソロのB級です。」

 

B級になるとチームを組んでランク戦に挑むことができるのだが、俺はいまだにその相手すらいない。太刀川さんたちと訓練してたらチーム組むことを忘れていた。それにC級の期間も短くて仲良くなれる相手も時間も無かったのも事実だ。黒江がいたが加古さんにスカウトされてもうA級の仲間入りだ。俺もA級になりたいがチームランク戦で勝ち上がらないとA級なれないらしい。

 

「ソロ?C級の時に仲良くなったやつとかいなかったのか?」

 

「えぇ。まあ、C級の時は黒江って子とランク戦してましたがA級部隊にスカウトされてからはまったく会ってませんし。それにC級にいた期間も短かったですし。」

 

「黒江ってあの加古隊に入った新人の小学生ですね。」

 

「あ、三上知ってるんだ。」

 

「うん。B級上がってすぐにスカウトされてA級になったことをがいたら同然噂になるよ。」

 

「まあそうだよな。」

 

そんなやつがいたら間違いなくボーダー中に知れわたるだろう。

そのあと三上が「でも」と付け足した後、

 

「あの時って黒江ちゃんより訓練のタイムが上の人がいたらしいんだけど、その人の噂はすぐなくなっちゃったかな?」

 

あ、俺の噂ってずぐに消えたんですね。まあ黒江の方が注目されるのは当たり前だからな。まじ黒江すげー。

 

「三上。そいつなら目の前にいるだろう。」

 

「「え?」」

 

ハモってしまった。三上と俺のえ?の意味合いは違う。てかもうばれちゃったの?

 

「最初名前を聞いたときに違和感があったが、三上の今の話で思い出した。峯内閃。お前が今期一位の新人だろ?」

 

「え?え?本当に?」

 

「はい。本当です。」

 

あーバレちゃったー。

 

「随分と面白いことをしたらしいな。相手の動きを真似る…か。」

 

「いえ、あの時やったのは失敗です。少し踏み込み過ぎました。」

 

「それでも初心者であの速さなら大したものだ。」

 

「そうだよ!峯内君すごいよ!」

 

なんかいきなり誉められ始める俺だったが正直あの訓練には納得がいっていない。もう気にしていないが。それに

 

「初めてじゃないんですよ。あ、対ネイバー訓練は初めてでしたが、仮入隊してたのでその時に模擬戦で剣術も少しだけ教えてもらいましたし完全に初心者とはいえないですね。」

 

「仮入隊…。剣術、それは誰に教わっていた?」

 

風間さんは顎に手を当てながら聞いてきた。

 

「太刀川さんです。A級一位の。」

 

「太刀川さん!?」

 

三上は驚き風間さんは更に興味深い顔で俺を見てくる。

 

「太刀川だと?なるほど。峯内このあと暇か?」

 

「えぇ。まあ。」

 

「三上、トレーニングルームを作ってくれ。」

 

え?

 

「はい。わかりました。」

 

そういう三上はオペレーター用のPCの前に座りカタカタとキーボードを叩き始めた。

 

「峯内閃。お前の力見せてもらうぞ。」

 

マジか。太刀川さんに続きアタッカー二位の風間さんとまで戦うことになるとは……。誰か助けて。

 

ーーーーー

 

風間隊トレーニングルーム

 

「とりあえず3本勝負だ。いいな?」

 

「はい。」

 

トレーニングルームに転送された俺と風間さんは模擬戦をするべくお互い少し距離を開けてから準備する。

 

『準備OKです!模擬戦3本勝負、1本目開始です!』

 

三上の声によってアタッカーランク2位との模擬戦が開始された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーー

 

『戦闘体活動限界。峯内ダウン!2-0。』

 

全然歯がたちません。既に二本取られました。

カメレオンというオプショントリガーで、トリオンを消費して風景に溶け込む隠密トリガー。確か柚宇さんの話だとカメレオンを起動中は他のトリガーを使えなかったはず……だけどまず見えないから初見には辛い相手だ。

 

「どうした?まったく動けてないぞ?」

 

そんなこといわれても気付いたら首切られてるだもん。でも攻撃するときは姿を表さないと他のトリガーを使えない。そして、今の二本でカメレオンを解除してから攻撃されるまでの時間は大体把握できた。後はどう対処するか…だが。

 

「ラスト、お願いします。」

 

「ほう?いいだろう。」

 

『3本目開始!』

 

風間はまたカメレオンを起動して見えなくなったと同時に弧月を何時もの、足を肩幅に開き左足を前、弧月を握ってる手を後ろにし、膝を曲げ重心を少し落とす構えとは違って弧月を両手で持ち剣道のような構えをとった。

 

「(イメージは熊谷の形。)」

 

「(ッッ!?目を閉じた。それに構えかたも違う…)」

 

構えかたの違う閃を見て風間は少し警戒したがやることは変わらないと判断し攻撃を仕掛けるために近づく。

 

 

「(目に頼るな。音と気配を感じ取るんだ。)」

 

閃は自分にそう言い聞かせながら風間の攻撃をまった。そのころ風間は後ろに回り込みトリオン供給機関を破壊するべくカメレオンを解除し、スコーピオンで突き刺す…………はずだった。

 

 

 

 

『伝達系切断。風間ダウン!』

 

 

 

たが、風間の攻撃はシールドによって届くことはなく、逆にカウンターとして伝達系を切られたのだ。

 

『模擬戦終了!』

 

結果は2-1の負けだ。

 

 

ーーーーー

 

 

「ありがとうございました。」

 

「まさか1本取られるとは思わなかった。」

 

「峯内君すごいよ!風間さんから1本取るなんて!」

 

なんか三上が俺以上に喜んでるんだが…。

 

「ありがとう三上。」

 

「最後のは太刀川の入れ知恵か?」

 

「いえ、あれは、熊谷のスタイルにアレンジを加えただけです。」

 

最後の風間さんの攻撃をシールドで防いだが、完全に防いだというより流したに近い。剣にたいしてシールドを平面に転回するのではなく、斜めにして滑らすようにしたのだ。それによって少し体制を崩せるし、何よりカメレオンを解除したときには感覚と足音で後ろにいるのは分かったのでシールドに当たる頃には弧月を逆手に持ちかえて若干体を捻らせてから首目掛けて突き刺した。

結果的にうまくいったが賭け要素が多く決まったのも偶然に近い。

 

「那須隊の熊谷か、なるほど。その器用さと発想力は面白いな。次はランク戦で戦おう。手間をとらせたなゆっくりしていってくれ。」

 

そういうと風間さんは部屋の奥の方にいってしまった。

 

「風間さん楽しそうだったな~。」

 

「そうなのか?」

 

「そうだよ。あんな楽しそうにしてたの久しぶりだもん。」

 

「それにしても風間さん強かったな~。流石ナンバー2。」

 

「そのナンバー2から1本とる峯内君もすごいよ!」

 

「閃でいいぞ。まあ普段から太刀川さんとか出水に陽介と模擬戦をしてるから手も足も出なかったなんて会わす顔がないからな。」

 

「うん。わかった。そうだ閃君、連絡先教えて!今日のお礼もしたいから!」

 

「お礼なんて別にいいのに。連絡先はLINEでいいか?」

 

「うんそれでいいよ!じゃあ送るね。」

 

ピコン!

 

ーー三上 歌歩が友だち追加されました。ーー

 

まさか家族以外で初めての友だち追加が女子になるとはおもわなんだ。いや、メアドとかはもってるよ?中学のやつとか、でも最近スマホにしたばかりで高校も変な時期に転校したりで交換する暇がなかっただけだよ!ホントダヨ?誰に言い訳してんだろ。

 

「これでよしっと。」

 

「じゃあボーダーの一年生組に招待しておくね!」

 

「おう。よろしく。このあと太刀川さんの所に行くからまたな。」

 

「今日はありがとね!」

 

じゃあ、といい風間隊の作戦室を後にした。

 

 

ーーーーーー

 

ーー太刀川隊ーー

 

 

「こんちわー」

 

「閃君いらっしゃーい!」

 

太刀川隊につくと柚宇さんがゲームしながら声をかけてくれた。

 

「あれ?柚宇さんだけっすか?」

 

「うん。みんなどっかいったみたいだね~。今日は何もないから来ないかもしれないね。」

 

「マジかー。太刀川さんに話したいこともあったんだけど…明日で良いか。……柚宇さん一緒にゲームします?」

 

「お?いいね~!何する?スマ○ラ?ゴール○ンアイ?マ○カー?」

 

「なんで全部64なんですか?」

 

「今ハマってるから!」

 

さいですか。

 

 

そんなこんなで柚宇さんとゲームを楽しみ、夜も更けて来たとこで本日の戦い(ゲーム)は終了した。

 

「いやー楽しかったね~!」

 

「はははwwそうですねw」

 

「いつまで笑ってるの!」

 

「いや柚宇が負けるとまさかあんな大泣きするとは思わなかったんでww」

 

自分の得意分野であったスマ○ラは柚宇にも圧勝できるほどであった。その時に泣きながらのし掛かって来たのだがそれがどこか子供っぽくてツボに入ってしまったのだ。そのあとのゲームでは負けに負けて柚宇さんの機嫌は戻ったが今だツボから抜け出せないでいた。

 

「もう知らない!」

 

「あー柚宇さん!ごめんなさいってば~!」

 

少し拗ねた柚宇さんは可愛らしかったけど少し弄りすぎたかな?

 

「柚宇さん、今度何か奢るんで許してください!ね?」

 

「うーん。学校の近くにあるあのカフェのケーキでもいい?」

 

「はいもちろん。」

 

「じゃあ許す!」

 

やっと笑って許してくれた柚宇さんに安堵しつつ時間も頃合いなので帰ることにした。

 

「それじゃあ柚宇さん帰りましょう。近くまで送りますから。」

 

「うん!ありがと!」

 

そうして二人でボーダー本部を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ありがとうございます。
今回はここまでです!


うーん何かミカミカが違う気がする。
風間さんもだけど、難しいですね。

てか、いつになったら妹の名前でるんだよ!って感じですよねw

すみません。まだちゃんと決まってません。候補はあるんですけどまだ悩んでます。
良いのがあれば教えてください!採用するかもしれません!

前回も言いましたが投稿報告などはTwitterでもしてるのでよければフォローお願いします!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。