弧月を握った少年   作:ハヤヲ

2 / 12
どうも、ハヤヲです、

テスト期間で大変でした。
もうしわけないです。

トリガーの説明とか省いたりしちゃってますけど
ちゃんと後でできたらいいなとか考えてます。

それでは、どうぞ


入隊編
峯内 閃①


ある日.....

 

三門市に異世界との門《ゲート》が開いた。

 

それは、近界民《ネイバー》と言われる

異世界からの侵略者だ。

 

多くの死者と行方不明者が出ており、街は壊滅も時間の問題だと思われていた。だが、突如現れた一団が近界民を撃退し、

 

「こいつらのことは任せて欲しい。」

 

こうして街は守られた。

その組織の名前は…

 

界境防衛機関

《ボーダー》

 

 

ーーーーーー

 

 

 

三年後.....

 

 

親の都合で引っ越してきたこの三門市には、近界民と呼ばれる異世界からの怪物がよく現る。だが、驚くほどに街の人口は減らず今も平然と暮らしている。理由はその怪物、近界民(ネイバー)と戦う組織が守ってくれるからだ。

 

 

(さーて、さてさて、ここが今日から通う高校か。)

 

 

親の都合とはいえ、四月の中旬でクラスでグループが結成される時期に転校とは運がない。前の学校で少なからず仲良くなれたやつとも離れる事になり、今からいくクラスでももうグループができているだろうから入れてもらうのも至難の技。

 

 

(まあ、別に一人でも楽だから良いけどな。変に関わって面倒事が増えても嫌だし。)

 

などと考えていると、職員室の前についた。ノックをして入り適当な先生に話をつけ応接室へと案内され待つように言われる。すると、ひとりの女性教諭が入ってきた。

 

「担任の三好です。よろしくね」

 

「峯内 閃です。よろしくお願いします。」

 

お互い挨拶を交わし必要事項と書類の確認等をして、それが終わるとクラスのほうに案内された。

 

「じゃあ、ここで声掛けるまで待っててね?」

 

そういうと担任は中に入り、SHRが始まり転校生がいることを告げ、ざわざわした少しあとに呼ばれた。

 

(さて、いきましょーかね。)

 

ガラッガラッ

 

……うーん。何度か転校はしたけどやっぱこの空気は慣れないなー。

 

「初めまして。峯内 閃です。親の都合でこっちに引っ越してきました。これからよろしくお願いします。」

 

良い終えると拍手され、担任に自分の席を教えてもらい、座るとSHRの続きが始まった。

 

 

 

ーーーーーーー

 

 

SHRが終わり荷物の整理をしてると二人の男子に声をかけられる。

 

「よお、珍しいなこんな時期に転校なんて」

 

「確かにな~この街を出ていくことはあっても、来るってのはホントに珍しいしな~

 

あ、俺は米屋陽介な。陽介でいいぞ。んでこっちが……」

 

「出水公平だ。好きに呼んでくれ、とりあえずよろしくな!」

 

 

なんと!もうお友達?が二人もできたぞ。まあ、最初だから気を遣ってくれてるのか。

 

「俺のことは閃でいいよ。よろしく。」

 

「いきなりであれなんだけど、閃って何か武道とかやってた?」

 

・・・・・ん?ほんと唐突だな。

 

「いや?やってないけど。なんで?」

 

「なんか、普通の奴とオーラが違うってか、歩くとき重心がぶれないからよ。」

 

「確かに強者って感じだよな~。」

 

別に、強者ではない。と心の中でツッコンでおく。昔ゲームやアニメなどのキャラに憧れて、木刀を振り回してたけど恥ずかしくてそんなこと言えない。

 

「気のせいなんじゃにゃい?」

 

「「は?」」

 

・・・・おっと、噛んでしまった。

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

最初に話しかけてくれた二人は昼休みにも誘ってくれた。

 

 

「閃~飯食おうぜ~」

 

「ついでにこの街の事も教えてやんよ」

 

といいながら俺の席を中心に机をくっつけて陣取ると弁当を拡げ食べ始める。この二人は親切に学校の事や街の何処に何があるなど教えてくれた。

そこで、他の街とは違う教室の窓から見える大きな建物についての話になる。

 

「あの建物がボーダーの基地か?」

 

「そうそう、ボーダー本部。」

 

「なんだ?閃、興味あんのか?」

 

しばらく頬杖をついてボーッとボーダー基地を眺めていると出水がサンドウィッチをくわえながら聞いてきた。

 

「まあな、あそこでいろんな人が戦ってるのに俺は何もせずに守られているだけ。それが少し恥ずかしいし許せない気持ちもある。」

 

この街に住んでいなかったしボーダー基地から遠いという理由で目をそらしてきたが今はもうそんな言い訳は通じない。それにもしネイバーが攻めてきて家族が危険に晒された時に助けられないのは嫌だし、何より自分が無力なのが我慢ならない……。

 

少し沈んだ表情で考え事をしてると出水たちが不思議に思ったのか声をかけてきてそれにハッとする。

 

「おい、大丈夫か?」

 

「……すまん。考え事をしていた。」

 

「それは良いんだけどよ……お前守られるのは嫌なの?」

 

「……ああ。自分が無力なのは許せないし、いざってときに家族を助けられないのは嫌だな。」

 

 

「そっか。なら閃、お前さボーダーに入らね?」

 

一瞬ポカンとしてた俺を置いて陽介も賛同してきた。

 

「お!それ良いじゃん!」

 

なぜいきなり俺がボーダーに入ると言う話になるんだ?

 

「確かに無力なのは嫌だがそんないきなり…」

 

「大丈夫だって俺達がいるし、色々教えてやるからよ。」

 

「教えるって…二人ともボーダーなのか?」

 

「「おう!」」

 

 

…………マジか。

 

ーーーーーーー

 

午後の授業は殆ど考え事をしていてきいていなかった。まさかあの二人がボーダーだったとはな……。

人は見かけによらず、だな。

 

「おーい!閃、一日目お疲れ~。じゃ、行こうぜ!」

 

 

「あ、陽介サンキュ。で何処にいくんだ?」

 

 

「決まってるだろボーダー本部だよ。入るんだろ?」

 

うん。確かに昼休みの時にそんな話したけどさ、いきなりで大丈夫なのか?

 

「それなら心配ないぜ~上の人には話通ってるからさ」

 

仕事速くない?それに心読まないで。

 

「まあそこまでしてくれたのに行かないわけには行かないよな。」

 

「出水~俺先いってるわ。」

 

「おう、後でな」

 

そういうと陽介は走って去ってしまった。残された俺達二人は歩きながら雑談をしてボーダー本部までゆっくり向かった。

 

 

 

 

ーーーーーーーー

 

ーーボーダー本部ーー

 

基地に入ってからしばらく歩いている。何処もにたような道で慣れないとすぐに迷いそうだな。

 

「さ、ここが本部長室だよ」

 

「……え、いきなりそんなお偉いさんと会わなきゃいえないの?」

 

「まあ普通はありえねーけど、今回は特別だな」

 

え?なに?何か特別扱いされることしたっけ?とりあえず失礼のないようにしないとな。

 

本部長室と書いてある部屋に入ると先ほど別れた陽介と知らない女性、あとはテレビで見たことのある忍田本部長がいた。すると、陽介がこちらに気づき…

 

「お、キタキタ」

 

「失礼します。忍田さん連れてきましたよ」

 

「ああ、すまない。君が峯内 閃君だね?」

 

「はい。そうです。」

 

「そうか…君が迅の言ってた……」

 

「ジン?誰ですか?」

 

ジンって誰?そんな人知り合いにいないんだけど。

 

「いや、こちらの話だ。それで出水たちに聞いたが君はボーダーに入りたいのか?」

 

あれー?入りたいなんて言ったっけ?

てか、俺の知らないとこで話が進んでるんだが……

 

 

「本来なら正規の手続きをしてからじゃないと入れないんだが今回は特別に入隊を許可しよう。

正式な入隊は入隊式のあと己の力でB級に上がってもらうが君なら問題ないだろう。」

 

もう話が進みすぎてついていけない。とりあえず俺はボーダーに入って入隊式のあと自力でB級に上がれと。これだけわかればいいかな?

 

「それじゃあトリガー等の説明は沢村君に頼んであるから彼女に聞いてくれ。」

 

じゃあ頼むと言った後忍田さんは奥に行き書類等に目を通し始めた。

 

 

 

ーーーーーーー

 

 

「沢村 響子です。よろしくね。こっちに来て色々説明してあげるから。」

 

そして沢村先生による授業が始まった。カエリタイ。

 

 

 

 

「まず、トリオンについて説明していくね?トリオンとは、未知の動力を生み出す生体エネルギーのこと。そして、人類にはそのトリオンを保持するトリオン器官があるの。トリオン器官で作られたトリオンを使って……」

 

と、長々と説明されたが俺にはさっぱりなので適当に受け流した。

 

「次に戦闘員が戦うときに使う各種のトリガーについてね。まず攻撃手と呼ばれるアタッカーのトリガーから、攻撃手の主な武器は三つ、一つ目は万能型トリガー弧月。これはボーダーで最初に作られたトリガーで人気もナンバーワン。基本性能もしっかりしてて傑作のトリガーなの。」

 

「二つ目はスコーピオン。型にはまらない変則型のブレード。出し入れ自由な上に重さもあまりない。耐久力は低いし、伸ばしたぶんだけ脆くなるけど攻撃が多彩になるし奇襲などしやすい優れたものよ。」

 

ほうほう、便利ですな。

 

「最後がレイガストといって……」

 

*****

 

「以上が主なトリガーよ。何か質問はある?」

 

「いいえ、特にないです。」

 

後半殆ど聞いてなかったしな~はっはっは。

 

「おい、閃お前聞いてなかったろ。」

 

出水が何か言っていたが俺は知らん顔で無視をする。

 

「じゃメインにする武器を決めましょうか。何か使ってみたいトリガーはあった?」

 

それなら一つだけだな。

 

「弧月ですね。」

 

木刀振ってたしな。他のトリガーも確かに使ってみたい気もするけど、正隊員になってから使えば良いや。

 

「そんな直ぐ決めちゃっていいの?」

 

「ええ、まあ確かに他のも魅力的ですがまたの機会にします。」

 

「そう?じゃあトリガーを弧月でセットしちゃうわね。」

 

拳銃持たずに弾丸ぶっぱなすとか曲がる弾とか憧れるけどなー。やっぱ剣一つってところにまた違うロマンが……

 

など脳内で語っている俺を置いて忍田さんが出水と話していた。

 

「出水、今隊室に慶と国近はいるか?」

 

「はい。二人ともいると思いますよ。」

 

「なら太刀川隊で面倒みてやってくれ。トリガーの使い方とか慣れる時間が必要だと思うからな。」

 

「了解です。じゃあ早速連れていきますね」

 

まだ脳内で剣の良さを語っている俺を出水が声をかけてくる。せっかく良いところだったのに邪魔しやがって。

そうして俺と出水と陽介は忍田さんと沢村さんに挨拶をいって本部長室を後にした。

 

てか、陽介いたんですね?静かだったから忘れてたわ。

 

ーーーーーー

 

ーー太刀川隊室前ーー

 

先ほど空気だった米屋はランク戦してくるーと走ってどっかにいってしまった。

 

「ちーす!柚宇さんいるー?」

 

中に入ると笑いながらコントローラーを握る女性と、焦った表情をしながらコントローラーを握る男性がいた。

どうやらゲームで勝負をしていたようで勝敗は火を見るより明らかだった。

 

 

「いえーい!また私の勝ち~!」

 

「クッソー!また負けた~。」

 

隊室でゲームなんかしてていいんですかね?

 

「じゃあ紹介するわ。勝って嬉しそうにしているのがウチのオペレーターの国近 柚宇さん。

 

そんでそこで悔しそうにしてるのが俺らの隊長にしてボーダーNo.1アタッカーの太刀川 慶さん。」

 

いきなりボーダーで一番強い人に会えちゃうのかよ。それに国近さん?だっけ?めっちゃ可愛いんだけど!レベル高くない?てか、まだ俺らに気付いてない。

 

「ん?出水かその隣のやつは誰だ?」

 

「こいつは峯内 閃。今日から特別に仮入隊扱いでボーダーに入ったやつです。その面倒をウチの隊でみろって忍田さんに言われたんで連れてきました。」

 

「ほお、忍田さんがね。で?何するんだ?模擬戦?」

 

「まあ、そっすね。とりあえずどのくらい動けるか見ましょうか?」

 

「柚宇さんお願いします」

 

はいよ~と間の延びた返事をしながらパソコンの前に座りカタカタし始める。

 

「出水?とりあえず俺はどうすれば?」

 

ホントに何すればいいかわからないわ。

 

「ん?太刀川さんと戦ってみろって。ウチで弧月使うの太刀川さんしかいないし。」

 

「いきなりNo.1とやって勝てるわけないだろ!」

 

「まあまあ太刀川さんも弧月1本だけだし頑張れってw」

 

なんかムカつく……。まあやれるだけやるけどさ。

 

ーー訓練室ーー

 

 

『とやあえず仮想戦闘モードで5本勝負にしたよ~』

 

「サンキュー国近。じゃあやろうか。本気で来いよ俺も本気でいくからなー」

 

え?No.1もいきなり本気ですか?様子見とかないわけ?

とりあえずはじめての戦闘だし、斬られたりしても死んだりもしない。1本だけでも取れるように頑張ろう。

 

「お願いします。」

 

『それじゃあいくよ~バトルスタート~!』

 

「「トリガー・オン!!」」

 

 

 

 

 

 

 




次回太刀川さんとの戦いです!

ですがバトルシーンはほぼないとおもいます!
ごめんなさい!

あと米屋よ空気にしてごめん。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。