ISアドベンチャー 聖騎士伝説   作:イナビカリ

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機体設定⓶の内容を一部更新しました



第038話:闇を消し去れ!放て!エクストリーム・ジハード!!

 封印を破り元の空間に戻った太一の周りにウォーグレイモン達が集まった

 

マドカ&セシリア&鈴

「太一(様)(兄さん)!!」

 

 太一の無事を喜ぶ3人に太一は頷くと視線を自分の相棒に移した

 

ウォーグレイモン

「…太一…」

 

太一

「…ウォーグレイモン…」

 

ウォーグレイモン

「待ってたよ!!」

 

太一

「待たせたなっ!!」

 

 二人はそう言うと互いの拳を合わせた

 その姿にマドカ達は微笑みながら見つめていた

 だが、そこに…

 

バルバモン

『…貴様…よもやあの封印から出て来るとは…しかもその姿は…』

 

 【バルバモン】が口を出してきた

 封印を破り元の空間に戻ってきた太一に【バルバモン】は驚いていたが、更に太一の姿にも驚愕していた

 それはマドカ達も同様だった

 

マドカ

「…兄さん…もしかしてそれって…」

 

 太一が纏っていた【ロイヤルナイツ・マグナモン】の姿が変わっていた

 【マグナモン】の姿は青い体はより筋肉質になり黄金の鎧は更に巨大に鋭角的になっていた

 この姿こそ【マグナモン】の更なる力を解放した姿…

 

太一

「ああ、これが【マグナモン】の強化形態…Xモードだ!」

 

 Xモードへとモードチェンジした【マグナモンX】の姿だった

 

セシリア

「Xモード…【マグナモン】も【オメガモン】様と同じXモードになれたのですね!」

 

「ねえ太一?向こうってどんなところだったの?」

 

 鈴は太一が封印された異空間がどんなところだったのか気になっていた

 

太一

「まぁ簡単に言うとだな………いや、その話は後だ!」

 

全員

「!?」

 

 太一のその言葉に和んでいた雰囲気が消え去りマドカ達は気を引き締めた

 そして太一の視線の先にはこちらを睨みつける【バルバモン】がいた

 

バルバモン

『…黄金の聖騎士…【マグナモン】………どうやらワシはその力を侮っていたようじゃな!!』

 

太一

「そうだな!俺を倒すならあんな所に閉じ込めるより確実に命を絶つ方法を取るべきだったな!」

 

バルバモン

『ぬう!!』

 

 太一の言う事に【バルバモン】は言い返せなかった

 太一を倒すつもりなら封印せずに殺せばよかったのだ 

 だが、【バルバモン】は異空間に封印するだけで太一を倒せると思ってしまった

 その結果、太一は封印から脱出してきてしまった

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 一方、管制室では太一の帰還に千冬達は胸を撫で下ろしていた

 

千冬

「…八神…」

 

オータム

「心配かけさせやがって!!」

 

真耶

「封印された時はどうなるかと思いましたけど、帰って来れてよかったです~♪」

 

千冬

「全くだ!…だが…」

 

オータム

「ああ、まだ【バルバモン】は健在だ!」

 

千冬

「そうだ…奴がいる限り安心は出来ない…それにデュノアの中の魔王が【バルバモン】に反応するかもしれん!」

 

真耶

「そ、そんな事…」

 

千冬

「無いと言い切れるのか?」

 

真耶

「………言えません…」

 

オータム

「…確かにな………ところで真耶?」

 

真耶

「はい?」

 

オータム

「…観客席の連中の避難はどうなってんだ?」

 

真耶

「………あ!?」

 

 オータムが思い出したように避難状況を聞いて来た

 言われた真耶は観客席に視線を移すと…

 

真耶

「………まだ半分くらい残ってます…」

 

オータム

「…もう一度避難命令を出せぇぇっ!!!」

 

真耶

「は、はいぃぃぃっ!!!」

 

 怒鳴りつけられた真耶は急いで避難命令を出し直した

 

オータム

「あいつ等危機感がねえのか!!」

 

千冬

「仕方あるまい…あれだけ立て続けに事態が変わっていったんだ…」

 

 観客席を睨みつけながらオータムがそう愚痴るが…

 

オータム

「ぬっ!…確かにな…」

 

 千冬の言う事に納得してしまった

 それからすぐに真耶の避難指示を受けて生徒達が再び避難し始めた

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

一夏

「…帰って来たのか…」

 

 アリーナにいる一夏達は戻ってきた太一を見上げていた

 

一夏

(…何だ?…太一が戻って来た事は良い事の筈なのに…何で喜べないんだ?)

 

 だが、一夏は太一の帰還に対して喜べない事に困惑していた

 一方…

 

「………チッ!」

 

シャルル

「………」ギリッ!

 

 箒は太一を見ながら舌打ちをしていた

 シャルルの方も歯に力を入れていた

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

太一

「皆は休んでいろ!ここからは…俺がやる!!」

 

 太一はそう言うと【バルバモン】に向かって行った

 

マドカ&セシリア&鈴

「太一(様)!!!」

 

 太一の後を追おうとした3人の前にウォーグレイモンが立ち塞がった

 

ウォーグレイモン

「皆待つんだ!太一の言う通り、君達は休んだ方がいい。あの3体の完全体にあれだけ痛めつけられたんだ。君達の体にはかなりのダメージが溜まっているだろ。」

 

マドカ&セシリア&鈴

「うっ!」

 

 ウォーグレイモンの言葉を3人は否定出来なかった

 単一仕様(ワンオフ・アビリティー)によってISが強化されたお陰でマドカ達の体はある程度回復しているが、それでも今まで受けたダメージ全てが消え去った訳では無かった

 恐らく機体を解除すればこの3人はすぐに倒れてしまう状態だった

 それ程までデジモンとの戦いは体に負担がかかるものだった

 

マドカ

「…分かった…」

 

セシリア

「…太一様…ご武運を…」

 

「…負けるんじゃないわよ…」

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 [BGM:Break up!]

 

太一

「おおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!」

 

 【バルバモン】へと迫った太一は…

 

太一

「《マグナムパンチ》!!!」

 

 《マグナムパンチ》を再び繰り出した

 

バルバモン

『フン!同じ攻撃が効くか!!』

 

 バキィンッ!

 

 それを【バルバモン】は同じように魔法陣を展開して防いだ 

 だが…

 

 ピシッ…バリィィィンッ!!

 

 太一の《マグナムパンチ》は魔法陣を砕き、そのまま【バルバモン】に殴りかかった

 

バルバモン

『何っ!?くわっ!』

 

 咄嗟に《マグナムパンチ》を躱す【バルバモン】だが、魔法陣が砕かれた事に驚きの表情をしていた

 

バルバモン

『何故ワシの障壁が!?』

 

太一

「当り前だ!今の【マグナモン】はXモードだ!パワーは何倍にも上がっている!そんな障壁で俺の拳を止められると思うな!!」

 

 太一の言う通り今の【マグナモン】はXモードになっているのでその能力は何倍にも上がっている

 その為、同じ強度の障壁では今の太一の攻撃は防ぐ事が出来なかった

 

バルバモン

『ぬぅぅっ!小癪なあああぁぁぁっ!!!』

 

 【バルバモン】は太一に《デスルアー》を向けると今度は大量の魔方陣を展開し、一斉に砲撃を放った

 

 ドドドドドドドドドドドドッ!!!!!!

 

太一

「《プラズマシュート》!!連続発射ぁぁぁぁっ!!!!」

 

 バシュシュシュシュシュシュシュッ!!!!!

 

 対する太一は両肩と両腰からXモードになった事でミサイルからプラズマ光弾へと変わった《プラズマシュート》を連続で発射した

 

 ドガガガガガガガガガガガガァァァァァァァァァンッ!!!!!

 

 太一の《プラズマシュート》と【バルバモン】の魔法弾がぶつかり合い巨大な爆発が立て続けに起きた

 

バルバモン

『クッ!?ならばこれでどうじゃ!!《パンデモニウムロスト》!!!

 

 【バルバモン】は《デスルアー》を再び太一に向けると全てを焼き尽くす超高熱の波動《パンデモニウムロスト》を放った

 

太一

「《(シャイニング)ゴールドソーラースト――――ムッ》!!!」

 

 対する太一は異空間から脱出する際に放った必殺技《シャイニングゴールドソーラーストーム》で迎え撃った

 

 ドガアアアアアアアァァァァァァァ―――――――ンッ!!!!!

 

 《シャイニングゴールドソーラーストーム》と《パンデモニウムロスト》の激突は今迄で一番の爆発と衝撃を生み、その衝撃はIS学園周辺の海に巨大な波紋を作り出していた

 

バルバモン

『何じゃと!?ワシの《パンデモニウムロスト》が!?』

 

 自分の必殺技が破られた事に動揺する【バルバモン】

 だがその時…

 

太一

「《プラズマシュ―――――トッ》!!!」

 

バルバモン

『何っ!?』

 

 ドガガガガガガガガァァァァンッ!!!!

 

バルバモン

『ぬおあああああぁぁぁぁぁっ!!!』

 

 太一が【バルバモン】の隙をついて《プラズマシュート》を撃って来た

 爆煙の中から向かって来た光弾を【バルバモン】は避けることが出来ず全弾を喰らってしまった

 

バルバモン

『ぐっ、ぐうううっ…き、貴様!!ワシの依り代がどうなってもいいのか!?』

 

 自分の必殺技までもが破られ追い詰められた【バルバモン】は最後の手段として取り込んだラウラを人質に出してきた

 だが…

 

太一

「人質を取ったくらいで俺を止められると思っていたのか!」

 

 その程度では太一を止める事は出来なかった

 

バルバモン

『な、何じゃと!?』

 

太一

「俺が今回【マグナモン】を選んだのはお前がそう言う手段を取るだろうと思ったからだ!【バルバモン】…黄金の光を受け消え去るがいい!!!」

 

バルバモン

『!?…そう言う事か!!…《パンデモニウムロスト》!!!

 

 太一の真意に気付いた【バルバモン】は悔しさから、ヤケクソ気味に《パンデモニウムロスト》を再び放ってきた

 だが…

 

太一

「《エクストリ――――ム・ジハ――――ドッ》!!!!」

 

 太一の放った《エクストリーム・ジハード》は【バルバモン】の《パンデモニウムロスト》を呑み込みそのまま【バルバモン】をも呑み込んでいった

 

バルバモン

『ぐうおおあああぁぁぁぁぁぁっ…おのれえええええぇぇぇぇぇぇっ!!!!!』

 

 《エクストリーム・ジハード》を受けた【バルバモン】は跡形も無く消滅した

 そして、【バルバモン】が消え去るとそこには…

 

ラウラ

「………」

 

 取り込まれたラウラがいた

 ラウラは意識を失っておりそのまま落下していった

 

太一

「…よっと…」

 

 太一はラウラを受け止めると、そのまま小脇に抱えウォーグレイモン達の所に戻って行った

 

 




 <予告>

 バルバモンを倒しラウラを救出した太一達

 周囲がデジモンの存在に騒然となる中、太一はもう1体の魔王との戦いを挑もうとする

 太一に呼びかけに遂に目覚める怠惰の魔王

 その姿に周囲は更に困惑するのだった



 次回!《ISアドベンチャー 聖騎士伝説》

 目覚めの時!怠惰の罪ベルフェモン!!

 今、冒険が進化する!

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