神社にて転生
蟻兜side
俺は今、駅を出て我が家へ帰ろうとしていた。
懐かしいおかげか、急に幼い時の俺の記憶がよみがえってきた。
と言っても、昔の記憶ゆえに少ししか覚えていない。
思い出した記憶の内容は、誰も来ない廃墟の神社を秘密基地にして遊んでいた頃の記憶。
蟻兜「久々に行ってみるかな。」
神社の名前があまり思い出せず、スマホで調べながら神社の方へ向かった。
蟻兜「えーと何々、あの神社は博霊神社。よく神隠しにあう者がでる、心霊スポット。」
蟻兜「ん、あそこって心霊スポットだったのかよ!?」
そんなこと言っているうちに、神社に続く石段を登り終えていた。
蟻兜「やっぱ、懐かしいなぁ。小さい時は、ここで何度も遊んだっけ。」
蟻兜「だけどなんだ?俺はこの神社を心のどこかで拒んでいる、拒絶している。」
このなんとも言えない薄気味悪い気持ちに、悩まされていたその時、
ドスッ!!
突然知らない金髪の若い男性に、背後から刃物のようなもので背中を突き刺された。
若い男性「やぁ、こんにちは。いやー綺麗な青い空、いい天気ですねぇ~。」
蟻兜「うァ、ごっはッ!?」
若い男性「いやー、本当っすいませんね~。これも仕事なんですよ、悪く思わないでくださいよ。黒野 蟻兜さん。」
男性は俺に間違いなく死ぬぐらいの致命傷を負わしたか確認すると、俺に気味の悪い笑みを見せながらすぐに神社を出ていった。
俺は今、おきている状況に頭が追い付かず混乱しながら、その場に倒れた。
蟻兜「うッ、背中の傷から血が止まらねぇ...目もかすんできたし...なんか走馬灯みたいなのもんまで見えてきた。」
蟻兜「あぁ...このままじゃ...もしかして俺って、嘘だろ...死ぬのかよ...最悪だ。」
大量出血で意識がもうろうとするなか、どこからともなく一人の女性が目の前に現れた。
綺麗な金色のロングヘアーで、髮の先をいくつか束にして赤いリボンで結んでいる。
紫色のドレスを着ていて、片手に大きな日傘、もう一方の手にわ扇子を持っている。
黄色の瞳をした美しい女性だった。
綺麗な女性「はじめてまして、私は八雲 紫(やくも ゆかり)ちょっと訳あってあなたを助けに来たの。」
蟻兜「なんだ...俺をあっち(天国)に案内してくる女神さんか...」
紫「いいえあなたは、まだあの世には逝かないわ。でも確かに死ぬわ。天国にも地獄にも行きくこともないけどね。」
蟻兜「あ?じゃあ、俺をどこに連れていくつもりなんだよ。」
紫「あなたは生まれ変わって、幻想郷来てもらいわよ。」
紫との話が終わった瞬間、俺の意識はゆっくりと途絶えていった。俺の命が尽きたのだ。
―俺、黒野 蟻兜の人生は...今、終わった―
どうも、赭月です。今回初めて投稿した、「東方黒蟻伝」どうだったでしょうか。
自分はずっと、誤字があったらどうしようっと思いながらビクビクしながら、この作品を書いていました。
これからも、頑張ってこの作品を書き続けたいと思います。
よかったら、次回も見ていってください。
次回、「ここは博霊神社?」