かてきょーリリカルREBORN   作:BREAKERZ

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皆様の応援のお陰で、漸くA´sが終わります。最後に、STSでのボスキャラや、リリカルキャラの1人が以外な要素をいれます。


エピローグ 未来へ

ーーーー『夜天の魔導書』によるこの事件は、『闇の書事件』として管理局の歴史に刻まれる事になり、実行犯である守護騎士達と彼女達の主である八神はやては、管理局の保護監視下に置かれ、後に管理局員となるのである。

この事件に『禁忌のロストロギア トゥリニセッテ』を守護するアルコバレーノとボンゴレファミリーとその協力者達の方は記されず、高町なのはやフェイト・テスタロッサ、クロノ・ハラオウン達によって解決された事にされた。

ツナ達の活躍を消された事になのは達は納得できない様子だったが、管理局がマフィアと結託しただなんてあまりにも管理局の組織としての体面が悪い処か、下手をすれば沽券や次元犯罪者達の付け入る隙を与える事になると考え、リンディ達が上層部にそう報告したのだ。

当のツナ達は気にしていないとなのは達を説得し、なのは達も納得はしていないが、取り敢えず理解した。

 

 

ーーーーそして、時は流れ、冬を越え、春となり、ツナと獄寺と山本、エンマとらうじと薫とSHITT・Pが中学三年生となり、了平と雲雀、アーデルハイドと紅葉とジュリーが卒業し、『並森高校』へと進学し、なのは達も小学四年生となり、漸く歩けるようになったはやてがなのは達の通う海鳴小学校に通えるようになった頃。

 

カキーーーーン・・・・!!

 

わぁああああああああああああ!!!

 

春の野球大会で見事なホームランを決めた山本に、観客が大歓声をあげ、同じく観客席で歓声をあげるツナ達とエンマ達に、ディーノとロマーリオ、そしてなのは達の姿もあった。

 

「やった! 山本がホームランだっ!!」

 

「薫に続いて連続だよ!」

 

「凄い凄い!」

 

「薫ーーーー! 武ーーーー! 頑張れーーーー!」

 

その観客席は盛り上がっていた。

良くも悪くも注目されているツナ達(雲雀は不参加)とエンマ達は勿論、なのはとフェイトとはやて、アリサとすずか、ヴィータも見目麗しい容姿をした女の子達と、モデルか芸能人と思わせるアルフとシグナムとシャマルとリインフォース改め、リインフォース・アインスとリンディ。・・・・そして、プレシアとアリシアとリニスがそこにいた。

 

 

 

* * *

 

 

時間は『闇の書事件』が終わってから1ヶ月後に遡りーーーー。

エンマ達はフェイトとなのはとアルフを連れて、『並盛診療所』へと向かった。

 

【エンマ。ここに何か用があるの?】

 

【うん・・・・ちょっと、ね】

 

診療所に入った一同の目の前に、1人の女の子がいた。

フェイトに良く似た、と言うよりも瓜二つと言っても良い容姿をしているが、フェイトよりも小柄な体型をしているその少女はーーーー。

 

【えっ? フェイトちゃん?】

 

【・・・・ウソ・・・・あの子って・・・・!】

 

【・・・・・・・・・・・・アリ、シア?】

 

なのはは首を傾げるが、フェイトとアルフは驚愕したような顔つきで、その少女、『アリシア・テスタロッサ』を見据えた。

 

【あっ!】

 

アリシアはフェイトを見ると、パァッと笑みを浮かべ、フェイトに駆け寄り、両手を広げて抱きついた。

 

【フェイト!!】

 

【ア、アリシア、どうして??】

 

戸惑うフェイトの耳に、さらに別の、そして懐かしい声が響いた。

 

【アリシア。どうしましたか?・・・・フェイト? アルフ?】

 

【リ、リニス!?】

 

【リニス!?】

 

灰色のボブカットヘアに猫耳を付けた女性が現れ、フェイトとアルフはさらに驚いた声をあげた。

さらにそこに、白衣を着た中年の男が現れた。

 

【おいおいシモンの坊主。いきなりアポなしでくるだなんてよ、少しはこっちの事情も考えな】

 

【すみません。ドクターシャマル】

 

【えっ? シャマル?】

 

【ああ。この人は私達の学校の一応保険医であるシャマルって言うの・・・・守護騎士のシャマルと同じ名前だけど、気にしないで】

 

【・・・・フェイ、ト??】

 

ドクターシャマルの後ろから、杖を付いて歩いてきた女性の声を聞いた瞬間ーーーーフェイトの心臓の鼓動が跳ね上がった。

その女性が前に現れた時、

 

【あ・・・・あぁ・・・・!!】

 

フェイトの顔は驚愕に染まった。

その女性は、アリシアとフェイトの母親である、『プレシア・テスタロッサ』だったのだ。

 

【な、な、何でこの女がっ!?】

 

叫んで威嚇しようとしたアルフの行動を予測していた紅葉と薫が、両脇からアルフを抑える。

 

【久し、ぶりね、フェイト・・・・少し、背が伸びた、かしら?】

 

プレシアは、一瞬驚いた表情を浮かべたが、すぐに微笑んでフェイトに近づいていく。

フェイトは驚きのあまりまともな思考が出来ていない。

プレシアは、フェイトの目の前に歩くと立ち止まり、その目には、涙が滲んでいた。

 

【か・・・・母さ・・・・ん・・・・?】

 

フェイトは思わずそう呟く。

 

【私を・・・・まだ母と呼んでくれるのね・・・・】

 

そう呟き、プレシアは杖を離して膝立ちになり、フェイトを抱きしめた。

 

【ごめんなさい・・・・ごめんなさいフェイト・・・・私が愚かだったわ・・・・!】

 

プレシアがフェイトをしっかりと抱きしめ、涙を流し、嗚咽混じりに謝意を伝える。

プレシアに抱きしめられている事に気付いたフェイトの瞳からは、大粒の涙がボロボロと零れる。

 

【母・・・・さん・・・・・・・・母さんッッ!】

 

フェイトもプレシアを抱きしめた。

そんな様子を笑みを浮かべながら見ていた一同も、涙を流していた。

アルフも、最初はプレシアに対して警戒していたようだが、笑顔のフェイトを見て、

 

【・・・・アタシは、アイツの事を許さないよ】

 

良い雰囲気になっているが、プレシアがフェイトにしてきた仕打ちを思い返し、アルフはフェイトとプレシアに聞こえないように小さく呟くと、リニスが近づき、同じくらいの声で囁く。

 

【それで良いわアルフ。プレシアも、許してほしいとは思っていないから・・・・。でも、これから償っていくようだから、それだけは分かってあげて】

 

【・・・・・・・・分かったよ。リニス】

 

【はい?】

 

【おかえり・・・・】

 

【ええ。ただいま】

 

アルフとリニスはお互いに笑みを浮かべた。

 

 

* * *

 

それから、なのはの友達のアリサとすずかになのは達が魔導師である事や時空管理局の事を話し、なのはの両親や兄と姉に、なのはがこれから時空管理局で働きたいと言い、家族はそれを了承したり(ツナは渋面を作り、リボーンは無言で帽子のつばで目元を隠した)。

ボンゴレ式お正月で、なのはとフェイトとはやてがおみくじで、『恋愛運 今恋している人を逃せば一生恋愛経験0<ゼロ>の独り身になるから、死ぬ気で落とせ』と言うクジを引いたり。

ボンゴレ式雪合戦でクロノとユーノとアルフがビアンキに脅さーーーーお願いされて、ランボとイーピンと共に『毒牛中華飯』に入れられたりと、色々な出来事が起こり、そして現在ーーーー。

 

ガンッ! ゴンッ!

 

「な”っ!」

 

「の”っ!」

 

薫が打ったホームランボールがツナの脳天に落ち、ボールが跳ねて何故かエンマの横面に突き刺さって二人とも倒れた。

 

「にゃぁぁっ! ツナさんっ!」

 

「エンマ!!」

 

「器用な当たり方だな」

 

「「「「「10代目!!」」」」」

 

「おいツナにエンマ、大丈夫か?」

 

獄寺と一緒にツナの事を『10代目』と呼んだのは、すっかり初代ボンゴレファミリーとの記憶を取り戻した守護騎士のアインスとシグナムとシャマルとザフィーラであった。ヴィータだけはツナを名前で呼んでいる。

 

「野郎! 山本や水野薫ごときにホームランをボカスカ打たれるだけでなく、10代目をこんな目に合わせやがって・・・・!!!」

 

山本と薫の活躍をつまらなさそうに見ていた獄寺の顔が憤怒に染まり、

 

「テメエら!! 暴動起こすぞオラァッ!!!」

 

ダイナマイトを取り出して叫んだ。

 

「獄寺くん! ダイナマイトしまって!」

 

「なにしに来たのよアンタ!」

 

ツナとアリサがツッコミを炸裂させ、ザフィーラが羽交い締めして獄寺を止めると、シグナムが口を開く。

 

「まったくこんな事で騒ぐとは。・・・・獄寺よ。右腕を語るならば、10代目の面子に泥を塗るような真似は止めろ」

 

「んだとっ!」

 

「こう言えば良いのだ」

 

そう言うと、シグナムは大きく息を吸ってーーーー。

 

「山本ーーーー!! 野球よりも剣の道を進めーーーー!!!」

 

「それも違うでしょう!」

 

「なにしに来たんやシグナムも!」

 

今度はエンマとはやてがツッコミを炸裂させた。

実はあのクリスマスでの勝負以来、シグナムは暇さえあれば山本の元に行き、剣の修練を積んでいた。

その際に、山本を待つために放課後の並中の校門で待つシグナムの姿を多くの生徒が目撃された。

只でさえモデルのような高身長、グラビア顔負けの高プロポーション、宝塚に出れば一番の人気になるでろう麗人の美貌と、剣士特有の凛々しい雰囲気に、生徒達、特に女子生徒から注目され(中には『お姉様』と呟く女子もいた)、さらに野球部のエースにして正統派爽やかイケメンの山本と仲良さげにするものだから、

 

『山本(君)に年上で美人でナイスバディのお姉様な彼女がっ!!?』

 

と驚かれたが、シグナムの堅物そうな雰囲気と山本の能天気そうな雰囲気を見て、

 

『あれ、あの二人、以外に結構お似合いかも・・・・』

 

山本の人柄もあり、以外と受け入れられた。

そしてーーーー。

 

「ああぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

「っ! どないしたんヴィータ!?」

 

突然ヴィータが大声を上げて、一同が目を向けると、ランボの胸ぐらを掴んだヴィータがいた。

 

「この馬鹿牛! アタシのアイス食いやがった!!」

 

「ランボさん、アイスなんて食べてないもんね~」

 

「~~~~!!!」

 

口の周りにアイスの跡を付けても、鼻をほじりながら舌を出し、ふざけた顔で惚けるランボに、初めて会った時からまるで獄寺のように喧嘩し合う関係になっている上に、元々沸点の低いヴィータの頭に一気に血が昇りーーーー。

 

ボゴッ!!

 

「ぐびゃんっ!!」

 

ヴィータが若干魔力で身体能力を上げた拳を、ランボのモジャモジャアフロに振り下ろした。

 

「うわぁあああああんん!!」

 

「こらヴィータ! いくらなんでも小さい子どもに拳骨なんてアカンやろ!」

 

「だってはやて!!」

 

大声で泣くランボを見かねて、はやてがヴィータを叱る。この二人が会うと大体こんな展開が繰り広げられる。

そしてーーーー。

 

「ヴィータのバカバカ!! 『チビータ』の癖にっ!!」

 

ピキッ・・・・。

 

「・・・・・・・・」

 

泣きながらそう言ったランボに、ヴィータは頭に血管を浮き上がらせると、無言でアイゼンを取り出し、殺意を込めた視線でランボに向けて振り下ろそうとする。

 

「わぁああああああ!! ヴィータ! それは洒落にならないって!!」

 

「落ち着いてヴィータちゃん!」

 

「離せ! 今日と言う今日こそはこの馬鹿牛を!!」

 

「構わねえぞヴィータ」

 

「野球バカ達のように場外ホームランかましてやれ」

 

ヴィータを抑えるツナとらうじ。けしかけようとするリボーンと獄寺。そしてランボはーーーー。

 

「あああああああんん!」

 

モジャモジャアフロからピンク色のバズーカを取り出すと、それを自分に向けて発射した。

 

ドオオオオオオンン!

 

「あっ! 『10年バズーカ』!!」

 

『10年バズーカ』。

ランボが所属する中小マフィア・ボヴィーノファミリーが所持する、『10年後の自分と5分間入れ替わる事ができるバズーカ』。

これを聞いたとき管理局組は、「何そのロストロギア!?」と驚愕し、ボヴィーノファミリーを捜査しようかと思ったそうだ。

そして煙が晴れるとソコにはーーーー。

 

「やれやれ・・・・。“クラナガン”に戻る途中で10年前の世界に来るとは・・・・」

 

ソコにいたのは、牛柄のシャツに黒の革ジャンを着て、ジーパンを履いた伊達男だった。

 

「あっ、大人ランボ!」

 

そう、『10年バズーカ』で現れた15歳のランボだった。

ちなみに、初めて大人ランボを見た守護騎士達は揃って、

 

【【【【【ラ、ランポウ(くん)ッッ!!!???】】】】】

 

初代雷の守護者に似ていたので、少し騒ぎになったのは割愛する。

 

「どうも若きボンゴレ。それに、幼いなのはさん達も。それで、一体何が起きたんです?」

 

「いや、子供のランボがヴィータを怒らせちゃって・・・・」

 

「そうですか。ヴィータは昔から小さくてチャーミングですけど、少し短気な所が・・・・」

 

「誰が永遠の幼児体型だこの馬鹿牛ーーーー!!」

 

ドゴォン!!

 

「そこまで言ってないっ!!」

 

アイゼンで殴られ、地面に叩きのめされるランボ。

 

「ああランボ!」

 

「ヴィータ!!」

 

「だってはやて・・・・!」

 

「だってやあらへん! ごめんなランボくん、いや、今は年上やから、ランボさんかな?」

 

「ラ、ランボくんで良いですよ、幼いはやてさん。ヴィータがお転婆なのは昔から良く知っていますし。・・・・それと、謝らないでください幼いはやてさん。貴女に謝られるのは、正直後が恐い・・・・!」

 

「えっ?」

 

「(10年後のはやてちゃんって、どんな風になってるのっ!?)」

 

顔を青くしてはやてから目を逸らす大人ランボに、ツナははやての将来に若干恐怖した。

それから今度は、大人ランボを見てビアンキが昔殺した恋人のロメオと勘違いして暴走したり、ビアンキの姿を見て獄寺が失神したり、ジュリーが女性陣にセクハラしようとしてアーデルに殴られたり、SHITT・Pが珍行動を起こしたりと、ツナ達がいる観客席はカオスになっていた。

他の観客達は遠巻きでなんだなんだと見たり、選手達も珍しそうに見ていた。山本は「皆げんきだなぁ」と愉快そうに笑い、薫は恥ずかしそうに目を背けていた。

 

「・・・・にゃはははは」

 

「なのはちゃん?」

 

そんな騒動の中、なのはが楽しそうな笑みを浮かべ、ツナは首を傾げた。

 

「ツナさん。何か、楽しいね。私、凄く楽しいの。ずっと、このまま皆と一緒にいられると良いね」

 

「・・・・・・・・うん、そうだね」

 

騒がしくも、非日常的でも、楽しい日々。その日々の積み重ねが、未来へと紡がれていく。

 

「・・・・ん?」

 

そう実感し、ツナも笑みを浮かべた。その時、背後から物騒すぎる気配を感じて振り向くとーーーー。

 

「君達、何群れているだけでなく、風紀を乱しているの?」

 

「ひ、ひひひひひひ、雲雀さんんんんんんっ!!!」

 

鋭い視線でトンファーを構える雲雀がソコにいた。その後方では、草壁が苦笑いを浮かべていた。

 

「な、なな何でここにっ!!?」

 

「あ、ごめんなさい。私が呼んでいたんやったわ」

 

「はやてちゃんんんんんんっ!」

 

「噛み殺す!」

 

トンファーを振り回しながら迫ってくる鬼、いや、鬼神の風紀委員長から必死に逃げる一同(一部は面白がっているが)。

なのはを抱えて逃げるツナになのはが口を開く。

 

「ツナさん!」

 

「何っ!?」

 

「これからも、ずっと一緒だよ!」

 

「えっ? う、うん! そうだね!」

 

「んな事言ってる内に、雲雀がこっちに来てるぞ」

 

「んなーーーー!!!」

 

ツナの頭の上にに座るリボーンにそう言われて振り替えると、ツナに迫る雲雀が迫っていた。

 

* * *

 

夏になると、なのは達と一緒にマフィアランドに行き、なのはとフェイトとはやてが、裏マフィアランドで一生頭が上がらない『鬼教官(女性)』と出会う。

 

「高町! 貴様は自分のデバイスの能力に頼りすぎだ!」

 

「ぷぷぷぷぷぷぷぷぷ!!」

 

「テスタロッサ! 貴様は目の前に相手に集中し過ぎで周りへの警戒が疎かになりすぎだ!」

 

「ぷぷぷぷぷぷぷぷぷ!!」

 

「八神! 指揮官である貴様が前線に出過ぎてどうする!」

 

「ぷぷぷぷぷぷぷぷぷ!!」

 

「これから貴様らをたっぷり鍛えてやるっ! 拒否は許さん! 分かったかひよっこ共!!」

 

「「「イ、イエス、マム・・・・」」」

 

「声が小さすぎるわっ!!!!」

 

「「「ぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷ!!!!」」」

 

「分かったか! ひよっこ共っ!!」

 

「「「イエス、マムッ!!!」」」

 

と、帰ってきてからしばらく、訓練の恐怖で人格崩壊を起こしていたりした。

因みに、その訓練の一貫で、なのは達の『死ぬ気の炎』を調べてみると。

なのは・大空。

フェイト・雷。

はやて・雨。

アインス・雲。

シグナム・雨。

ヴィータ・嵐。

シャマル・晴れ。

ザフィーラ・雷。

クロノ・嵐。

ユーノ・晴れ。

アルフ・嵐。

リンディ・大空。

プレシア・雲。

アリシア・晴れ。

リニス・雨。

となっていた。

ボンゴレ式修学旅行でヴァリアーと出くわしたり。

 

「ヴぉおおおおおおおおおおおおおいいっ!!! 何だぁこのガキ共はぁああああっ!!?」

 

『み、耳が・・・・!!』

 

さらに先の未来で、アインスの妹であるツヴァイが生まれる。

 

「雲雀さ~ん! 大好きですぅ~!」

 

「・・・・・・・・」

 

なんと、一目で雲雀になつき、雲雀自身も可愛がっていた。

そんな少し先の未来に向かって、ツナは歩く。

これから先の未来に何が起こるか分からない。もしかしたら辛い事、苦しい事、悲しい事が待ち受けているのかもしれない。

それでも、歩いて行こう。友達と、仲間と、家庭教師と、少しずつ、一歩ずつ、望む未来に近づけるように、歩き続けていこう。

 

 

 

ー『かてきょーリリカルREBORN A's』・完ー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー???sideー

 

「ふぅ~ん。“こっちの彼”は、彼女達と仲良しなんだね・・・・」

 

ツナ達がいる球場のーーーー“遥か上空の空に佇む、黒い翼を背中に広げた青年”が、ツナ達を見下ろしていた。

 

「さて、これから起こる『10年後の事件』に向けて、少し彼にも接触してこようかな☆ “彼も未来の記憶を持っているし、僕の事も知っているからね”。・・・・『雲の6弔花』にして、『GHOST<ゴースト>』の前の『雷の真6弔花』・・・・『ジェイル・スカリエッティ』!」

 

そう言って、青年は黒い翼を広げて、大空に羽ばたいていった。

 

 

 

 

ーツナsideー

 

「ん?」

 

雲雀をディーノとはやてに任せて、逃げ終えて一息ついたツナとなのはと余裕の態度のリボーン。

なのはが自販機を見つけて、飲み物を買おうと離れた。

ツナはふと、空を見上げたその時ーーーー1枚の黒い羽が、自分の目の前に落ちてくる。

 

「・・・・・・・・」

 

何故かツナはその羽が気になり、触れようとするがーーーー突然の風が吹いて、羽は何処かへ飛んでいってしまった。

 

「・・・・なぁ、リボーン」

 

「・・・・どうやら、何かが起きそうだな」

 

ツナは『超直感』から、リボーンは『膨大な経験からくる直感力』から、これから先のいつかの未来で、何かが起きる事を予感していた。

 

「ツナさーん! リボーンくーん!」

 

そんな二人に近づくなのはを見て、二人は笑みを浮かべて、なのはの元へ行ったーーーー。

 

「あっ!」

 

その途中、なのはがつまづき、転びそうになる。

 

「受け止めろダメツナ」

 

ゲシッ!

 

「うわっ!」

 

リボーンに蹴られ、なのはを受け止めたツナ。

 

「・・・・にゃはは」

 

「・・・・はははっ」

 

なのはとツナはお互いの顔を見ると、大空のように、晴れやかな笑みを浮かべるのであった。




リリカルキャラの属性は、作者の偏見によるものです。
STS編は短編で書いていくつもりです。因みに、その話に現れるツナ達は、“10年後のツナ達ではありません”。

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