かてきょーリリカルREBORN   作:BREAKERZ

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管理局来る!Ⅱ

「ふええええぇぇぇぇぇぇぇ!!??」

 

「んなあああぁぁぁぁぁぁぁ!!??」

 

「えー・・・」

 

「マジかよ・・・」

 

「スゲーな・・・」

 

「極げぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!」

 

「ウルッセーぞ芝生!何で極限って叫んでんだよ!」

 

「沢田となのはに対抗したのだ!」

 

「ユーノ、それがお前の正体ってワケか?」

 

クロノに(しぶしぶ)時空管理局巡航L級型戦艦「アースラ」に案内され、艦長室に向かう通路にいる一同の前に金髪のなのはと同い年の中性的な少年が立っていた。この少年こそなのはの相棒でペットのフェレットのユーノだったのだ。

 

「あ、はい。なのはには初めて会った時に正体を見せたと思うけど・・・」

 

「見てないよ!ずっとフェレットさんだったよ!大体私とユーノ君が会った日ツナさんとリボーン君も一緒だったでしょ!?」

 

「あ、そういえば・・・」

 

「おい、茶番はそこまでにしてさっさと来い」

 

やいのやいの騒ぐ一同にクロノが少々乱暴な口調で言う。いきなり地べたに這いつくばらされた事を根に持っているようだ。慌ててクロノの後に続く一同。リボーンはソッとユーノに言う。

 

「良かったなユーノ、もしも温泉旅行の時にこの事を知ってたら俺は喜んでお前を女湯に送っていたぞ・・・」

 

「え?」(ゾッ)

 

その時ユーノは「リボーンさんには逆らわないでおこう」と心の中で誓ったのは割愛する。

 

そして一同は艦長室に向かうがなのはは先程ツナに教えてもらった事を思い出す。

 

『なのはちゃん、俺達はボンゴレファミリーっていうマフィアなんだ』

 

「(ツナさん達がマフィア、悪い人達なのかな?)」

 

と思ったなのはだったが、付き合いは短いが今日まで一緒にいたツナ達が犯罪者だとは思えずツナ達の事を受け入れた。この生来の“お人好し”な性格がなのは長所でもあり短所でもあるのだが今回はソレが功をそうした。なのははふとツナを見上げる。

 

「ん、何なのはちゃん?」

 

「ツナさん、私ツナさん達を信じてますから」

 

「・・・・・・ありがとう」

 

一同は艦長室前に到着し、その扉が開いた。何が起こるか分からないので緊張する一同だがそこには。

 

棚に並べられた盆栽、立て掛けられた赤い和傘、敷かれた赤い絨毯、そこに置かれた茶道一式、舞い散る桜と正に日本庭園がそこにあった。

 

「「「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」」」」」」」

 

「ほうほうこれは見事な日本庭園だな」

 

「あのクロノくんこれって・・・」

 

「・・・艦長の趣味だ・・・」

 

顔をそらしたクロノはそれ以上喋らなかった。ツナは思った。

 

(艦長さん、スパナと気が合いそうだな)

 

と日本文化を愛するメカニックを思い出していた。

 

「ようこそ、ボンゴレファミリーの皆さん、私が次元航行艦アースラの艦長リンディ・ハラオウンです」

 

ライトグリーンのポニーテールの美女が現れた。

 

「あ、どどうも、俺は一応ボンゴレの十代目 沢田綱吉です」

 

「ボンゴレ“嵐”の守護者 獄寺隼人だ」

 

「俺はボンゴレ“雨”の守護者 山本武ッス」

 

「ボンゴレ“晴れ”の守護者!笹川了平だ!座右の銘は極限だーーーーー!!」

 

「うるせぇ!」

 

「僕はシモンファミリーボス 古里炎真です」

 

「高町なのはです」(ペコッ)

 

「僕はユーノ・スクライアです」

 

「改めて“晴れ”のアルコバレーノ リボーンだ。ハラオウン艦長、そこにいるクロノ・ハラオウンとファミリーネームが同じだが?」

 

「えぇ、クロノは私の“息子”です」

 

『え?』

 

リンディの発言にえ?となる一同。

 

「あの“お姉さん”じゃなくて“お母さん”何ですか?」

 

ツナが聞く。

 

「あらあら、クロノと同い年位なのにこんなおばさんをナンパ?」

 

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・でええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

一同(リボーンは除く)は驚きの悲鳴を上げた、目の前にいる美女はどう見ても20代中盤か後半なのに一児の母親しかも同年代から見ると小柄なツナと炎真より小さいクロノが自分達と同い年だという事実に。

 

落ち着いたツナ達は絨毯にあがりお茶請けに出ていたようかんを食べた。

 

「ふ~む、悪くないが俺はエスプレッソが飲みたいぞ」

 

「「いきなりワガママ言うな」」

 

ツナとクロノのツッコミがシンクロする。

 

「待ってて、確かインスタントであったと思うけど」

 

「母さん・・・・・・」

 

マイペースコンビに呆れるクロノ。

 

「あんまり細かい事を言うなクロノ、背が伸びないぞ!」

 

「背は関係ないだろう!!」

 

「まあまあクロノ、これから牛乳をいっぱい飲んで運動すればきっと背は伸びるって」

 

「だから背の事を言うな!!」

 

「騒々しいヤロウだなてめえは、背に回る栄養が全部頭でっかちな脳みそに回ってんじゃねえのか?」

 

「よし!君たちが喧嘩を売ってることは分かった!この後訓練室に案内しよう!さっきの事<炎真に地べたを這いつくばらされた事>も含めて模擬戦で全員叩きのめす!!!」

 

「「(なんかいつの間に模擬戦する事になってるーーーー!?)」」

 

そんなアホ軍団を尻目にユーノはリンディにことの著しを説明していた。

 

自分の不注意でロストロギアのジュエルシードを地球に落としてしまったこと、負傷した自分の代わりに魔導師の才能があったなのはに回収を頼んだこと、ツナ達ボンゴレファミリーが協力者になったことを。そしてジュエルシードを狙うフェイトとその協力者であるシモンファミリーの事も。

 

全て話終えた後リンディは立派だわと言ったがクロノは無謀だと言った。ジュエルシードは次元干渉型のエレルギー結晶体で数個集めて特定の方法で起動させると空間内に次元震を引き起こし最悪次元断層を巻き起こす代物だと言われた。

 

「今回の一件は我々管理局が対処します。貴方達は手を引きなさい。古里炎真君、貴方が協力しているフェイトさんの所に案内して「それはできません」え?」

 

「君は自分が何を言っているか分かっているのか?管理局を敵に回すことになるぞ?」

 

クロノは睨むが炎真は決意と覚悟を宿した目てリンディとクロノを睨む。

 

「フェイトちゃんもアルフもは僕達シモンファミリーの一員だ。ファミリーを売るぐらいなら管理局と全面戦争も辞さない!これは僕達ファミリー全員の意思だ!!」

 

その嘘偽りのない言葉にクロノは息をのみリンディはたった13才の少年がこれ程の覚悟を持った目をすることに驚いたが直ぐに毅然とした態度になり炎真と向き合った。

 

「では何故、貴方はここにきたの?フェイトさんの事を守るんなら貴方は何故私達の所にきたの?」

 

「僕の目的のため貴方達管理局の技術が必要だからです」

 

「私達の技術が必要?でも私達に何の見返りがあるの?」

 

リンデにツナが言う。

 

「ここにいる俺達が貴方達管理局に協力します」

 

「「!?」」

 

「俺達はそのために来ました、炎真の目的は俺達も協力したいので」

 

「ふざけたことを大体君達がいなくても「戦力は多い方がいいだろう?」!?」

 

リボーンがクロノの言葉を遮る。

 

「見たところ戦闘力の高い魔導師はクロノしかいねえようだしな。それに管理局の魔導師は万年人材不足のようで人手が足りないんだろう?」

 

リボーンの言葉にリンディは僅かながら動揺する。

 

「何故その事を・・・」

 

「(フッ、白蘭の情報通りだな)」

 

実はリボーンはツナ達に内緒で白蘭と再び連絡をとり管理局の内部事情を聞いていたのだ、相手の弱味を握るのも交渉に必要な事なのだ。

 

「まぁ蛇の道は蛇ってヤツだ。どうだ?俺から見てもなのはは恐らく人材不足の管理局からすれば喉から手が出るほどの人材だと思うしここにいるツナ達もかなりの強者だぞ。少なくともクロノより強い」

 

「な!?」

 

リボーンの言葉にムッとなるクロノだがリンディはリボーンの提案に乗るか考えていた。

 

「(確かに私達は今人手不足だからなのはさんをこっちのペースに乗せて引き入れようと思ったのにこの赤ん坊、こっちの思惑は予測済みって訳ね。さてどうしたものか。・・・・・・・・・・・・・・・・・・これしかないわね)」

 

リンディはツナ達を見据えて言う。

 

「綱吉君達が私達の戦力になるかクロノと模擬戦をしてもらいます」

 

『!?』

 

「クロノには綱吉君、獄寺君、山本君、笹川君の四人と戦い実力を試させていただきます。そして戦力にならないと判断したらこの一件からボンゴレは引いてもらいます。」

 

「母さん!いや艦長!そんな勝手に!」

 

「おもしろいじゃねえか」

 

獄寺は言う。

 

「あぁ、その方が手っ取り早いしな!」

 

山本が言う。

 

「極限に俺達の実力見せてやる!」

 

了平が吠える。

 

「(良し、予想通りだな)」

 

リボーンは笑顔のポーカーフェイスでほくそ笑み。

 

「分かりました、じゃ俺達が勝ったらこの一件に協力をお願いします」

 

ツナはリンディに言う。

 

「えぇ、分かりました。クロノという訳だからお願いね」

 

「ふ~、分かりました。彼等が僕より実力が上とはとても思えませんからね、格の違いを教える良い機会ですね」

 

自分が勝つことを確信しているクロノは自信満々に言う。

 

「ツナさん」

 

なのはは心配そうにツナの名を言う。

 

「安心しろなのは。お前は知らないだろうけどな、ツナの力はお前が思っている以上だぞ。獄寺達もな」

 

「え?」

 

リボーンの言葉になのはは首を傾げる。

 

そうなのはは知らない、ユーノもクロノもリンディも今目の前にいる少年達は管理局の魔導師では体験できない正に“死ぬ気”の戦いを経験してきた百戦錬磨の強者達である事に。

 

 

 

 




次回は皆さんお待ちかね(誰が待ってた?)の模擬戦です!クロノをかなり虐めます(^-^)v

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