その日、高町なのははユーノが公園に張った結界の中でリボーンの指導の下、超モードのツナを相手に訓練していた。
「なのは狙いが甘いぞ、お前の戦闘スタイルは射撃がメインだ、自分より動きの早い奴を相手にするときは相手の動きを先読みするんだ」
「は、はい!」
リボーンに言われ縦横無尽に飛ぶツナに狙いを定めて魔力弾を射つが中々当たらない。
「うぅ~、当たらないの」
「なのはまずは落ち着け、冷静に相手の動きを見るんだ、フェイトと戦ってたときお前はフェイトの動きに翻弄され冷静さを欠いていった、落ち着いてよく見るんだ」
「は、はいツナさん」
再び飛ぶツナになのはは今度は落ち着いて狙いをつけ魔力弾を放った!
ビュン!カスっ!
魔力弾は今度はツナの服を掠めた。
「や、やった!当たった!」
「いい感じだなのは、そのタイミングを忘れるな」
はい!とツナに誉められやる気を出したなのはのを見ながらユーノはリボーンに声を掛ける。
「なのはの訓練は順調ですね。すみませんリボーンさん、なのはの戦闘訓練に付き合ってもらって」
「気にするなユーノ、本格的な戦闘訓練はお前も得意じゃねぇしな。それにツナの訓練にもなる」
「でもリボーンさんが指導してくれて助かってます」
「ツナはまだ誰かを指導する人間じゃねぇし、他の奴らときたら・・・・・・」
「アハハハ・・・・・・」
リボーンとユーノは先日行われた獄寺・山本・了平の指導を思い出していた。
ー獄寺の場合ー
「いいか高町、先ずお前の戦闘スタイルでの理論はウンタラカンタラウンタラカンタラウンタラカンタラウンタラカンタラ・・・・・・・・・」
「(プシュ~~~~~)」
「な、なのはちゃんしっかりして!耳から煙が!」
不良でアホで中二病なところがあるが獄寺はNASAからスカウトが来るほどの頭脳を持っているのだ。それゆえ授業中の態度が悪くても授業内容が解るので教師達から質の悪い不良として見られてる。だが超理論的に指導するので9歳児のなのはの頭脳が追い付けず知恵熱を出してしまって、失格!
ー山本の場合ー
「なのは、難しく考えなくていいから、こう相手がギューンと来たらシュバ!とやってグアッときてスバッとしたらドンだ」
「?????(プシュ~~!バフンッッ!!)」
「なのはちゃーーん!!」
持ち前の運動神経と本能で訓練してきた山本の感覚指導はなのはには理解できずまた知恵熱が出て更になのはの頭が遂にパンクしたので失格!
ー了平の場合ー
「うおおおおおぉぉぉ!なのは!余計な事は考えなくていい!要は気合と根性だ!極限に気合と根性で訓練すればなんとかなる!という訳で!今からローラーを漕ぎながらランニング10㎞だ!極限に行くぞおぉぉッ!!」
「にゃぁぁぁぁぁ!ツナさん助けてェーー!!」
「お兄さんだめですよ!なのはちゃんはまだ子供で女の子何ですから!」
常時死ぬ気の男である了平の指導ではなのはの身体が壊れるので失格!
ー現在ー
そして消去法でリボーンが指導することになった。因みに三人は後ろで『子供に変な指導しようとしました』と書かれたプラカードを首から下げながら正座していた。
「それにしてもツナさんのスピード、あのフェイトって子より早いような・・・」
「あぁツナにはなのはが少しでも攻撃が当たるようになったら少しずつスピードを上げろと言ってあるからな」
「えぇ!?」
「以前戦った時のスピードがフェイトのトップスピードとは限らねぇ、少しずつ自分よりスピードの早い奴との戦闘に慣れておけば今度フェイトと戦う時冷静に対処できるだろう」
「なるほど」
「それに少し攻撃が当たったからと言って調子に乗らないように適度に意地悪しとかないとな(ニヤリ)」
「(それが真の狙いですかーーー!)」
ドSな笑みを浮かべるリボーンにユーノは心のなかでツッコム。そしてまた攻撃が当たらなくなったなのははまた落ち込んだ。
ー喫茶店 翠屋ー
ここはなのはの実家の「喫茶店 翠屋」そこでなのはの親友であるアリサ&すずかは以前温泉旅行で仲良くなった了平の妹の京子とハルと偶然出会い二人にあることを相談していた。
「なのはちゃんが何か隠し事をしてるの?」
「はい、何かなのはがよそよそしい感じが出ていて聞いてみてもはぐらかされちゃって」
「ツナさん達なら何か知ってると思うんですけど京子さん達は何か聞いてないですか?」
二人はアリサとすずかの目に以前十年後の未来に行ってツナ達から「事実」を聞き出そうとしていた時を思いだした。
「ううん、私達も知らないな、でも多分なのはちゃんは二人に心配かけたくないから黙ってるんじゃないかな?」
「それは私達も分かってるんですけど、でも・・・」
なのはが心配かけたくないというのは分かるでも頭では分かっても心が納得できないのだ。そんな二人の心境を察知したのかハルが言う。
「アリサちゃん、すずかちゃん、ハル達も以前ツナさん達と喧嘩した時があったんです。」
「「え?」」
「その時のハル達はアリサちゃん達と同じ理由でツナさん達と喧嘩したんですが、ツナさん達の場合は男の意地って感じでハル達に何も教えてくれなかったんですけど
ツナさんが教えてくれた時、ハルはツナさん達がハル達の為に頑張ってくれているのに気付かないでワガママ言っていた自分がとても悔しかったです、でもハル達はツナさん達と一緒にできることがなくてだから決めたんです。」
ハルの言葉に京子も続く。
「私達は私達でツナくん達の力になってあげようって私達の為にツナくん達が頑張ってくれているなら私達もツナくん達が頑張れるように美味しいご飯を作ったり洗濯したりしてあげようって。」
アリサとすずかは京子とハルを凄いと思った。そしてなのははこんな凄い人達がライバルなんだとも思った。(以前の旅行でハルはツナにツナは京子に好意を抱いてるとビアンキから聞いておりなのはに危機感を抱くように言ったがなのはは頑なに自分の好意を認めずというより隠してるつもりなのだ。)
「アリサちゃんとすずかちゃんにも何かできることがあるはずです」
「あるかな?私達がなのはの力になれること」
「多分それは、なのはちゃんと友達でいることだと思うよ」
「「友達でいること?」」
「うん、なのはちゃんがどんなことがあっても友達で居続けてあげる事がなのはちゃんも頑張れると思う」
「昔お父さんが言ってたです、‘男は船、女は港'って帰るべき港があると男の人は頑張れるって意味です」
「ハルちゃん、なのはちゃんは女の子だよ?」
「はひ!そうでした!」
アハハハと笑い会う四人、そしてアリサとすずかは。
「ありがとうございました、京子さん、ハルさん、お陰で吹っ切れました」
「私達何があってもなのはちゃんの友達でいます、なのはちゃんの帰ってくる場所になります」
「うん!」
「ファイトです!アリサちゃん!すずかちゃん!」
「「はい!」」
その後、店の奥から話を聞いていた高町夫妻からサービスでケーキをご馳走になった4人であった。
ーオマケー
翌日、学校でアリサとすずかが。
「なのは!京子さんは凄い強敵よ!ウカウカしてるとツナさん取られるわよ!」
「なのはちゃん!ハルさんは凄いライバルだよ!このままじゃなのはちゃんが不利だよ!」
「え!?どう言うことなのアリサちゃん!すずかちゃん!って何で京子さんとハルさんがライバルになるの!?違うってば!わ私ツナさんの事は・・・//////」
「あ~もう!何暢気な事言ってるの!いい加減素直になりなさい!」
「なのはちゃん!私もアリサちゃんもなのはちゃんを応援するけどこのままじゃ本当にピンチなんだよ!」
ギャーギャーギャーギャーと姦ましい会話は先生が来ても続けられ一時間目は三人仲良く廊下に立っていた。
ちゃんちゃん
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皆様のご愛好に感謝感激です!これからも「かてきょーリリカルREBORN」をよろしくお願いします!