リボーン達との話の後、皆の所に戻ったツナ達だがユーノの心にはリボーンの言った言葉が頭に残っていた。
『俺達はマフィアだ』
(『マフィア』、以前美由紀さんが借りてきたスパイ映画に出てきた犯罪組織、僕達の世界でいうと『次元犯罪者』の組織、ツナさんのご先祖様がその組織の元となった『自警団』の創設者でツナさんは十代目ボス、だが当のツナさんは継ぎたくないと言っているか・・・。)
ふとユーノはワイワイ騒いでいる皆に振り回されるツナの方に目を向けると。
(うん、どう考えてもツナさんは『犯罪者』ってタイプじゃないな、どちらかと言うと『犯罪に巻き込まれるタイプ』だ)
短い間だがツナが犯罪を犯す人間じゃないと思ったユーノはマフィアだと言う事を気にしないようにした。そんなユーノの姿を怪訝に思ったのかなのはが念話をする。
(ユーノ君どうかしたの?)
(何でもないよなのは、それよりも今日皆が寝静まったらジュエルシードを探しにいこう、近くにある感じがするんだ)
(うん、分かったの)
そして夜、皆が寝静まりなのは・ユーノ・ツナ・リボーン・獄寺・山本・了平はジュエルシードのありそうな地点へ向かっていった。
なのはとユーノの後ろを歩きながらツナ達は小声で話す。
(リボーン、『管理局』って組織が関わってくると思う?)
(十中八九関わって来るだろう、ジュエルシードがロストロギアである以上『管理局』が黙っているとは思えねぇしな)
(しかし、『管理局』という組織は何故ボンゴレに戦いを挑んだのだ)
(話聞いてなかったのか芝生!『ボンゴレリング』を自分達が管理すると『管理局』が言ってきたからだろうが!)
(でもよ、わざわざ戦いなんかしなくても良かったんじゃねえか?)
(それには訳があったんだぞ)
((((訳?))))
(当時『時空管理局』は創設されてまだ若い組織でな、そういう組織の若い連中が「強硬派」になってロストロギアを節操なく管理しようとしたんだぞ。当然後から「穏健派」が間に入りボンゴレやトゥリニセッテを守護する者達と「不可侵条約」を結び今に至ったんだ)
((((へ~~))))
そんな会話をしてる内にユーノが声を掛けてきた。
「皆さん、誰かの話声が聞こえます。」
『!?』
ユーノの言葉になのはは緊張しツナ達は警戒態勢を取ったが。
「結局こんな夜遅くに外出することになったではないか!!」
「何言ってんだ、てめえとジュリーが何度もトランプ勝負を吹っ掛けるから遅くなったんだろうが」ピキピキ
「全くだよ、ババ抜きや神経衰弱で負けて悔しいって言って何度もやって結局負けて、今度は七並べや大貧民までやろうって言い出したのは紅葉の方だろう?」
「そういうアルフもかなり楽しんでた♪そして紅葉は負けまくり♪」
「まぁまぁ皆、ジュエルシードも回収したし早く帰ろうよ、留守番させてるアーデルとらうじとジュリーも待ちくたびれてると思うし」
「(汗)」オロオロ
聞いたことある声と見たことあるメガネとリーゼントと奇抜ファッションと赤毛にツナ達は緊張がおもいっきり抜け、なのはとユーノは言い争ってる連中の中にいる犬耳と宥めようとオロオロしている金髪に目が行った。
そして遠慮がちにツナが声をかけた。
「何やってるの?炎真」
「「「「「「!!??」」」」」」
ツナの声に炎真達は一斉に振り向く。
「ツ、ツナ君!?」
「さっきぶり炎真・・・」
「結局!了平ではないか!?」
「極限に紅葉ではないか!?」
「わ~お、獄寺君♪」
「げ!しとっぴちゃん」
「武・・・」
「よ!薫元気そうだな!」
ボンゴレとシモンは久しぶりの再会に挨拶を交わしたが、なのは&ユーノとフェイト&アルフはお互い緊張状態になった。
なのはが口を開く。
「はじめまして私はなのは、高町なのはだよ。あなたの名前は?」
以外な言葉に少し肩透かしを受けたフェイトは口を開く。
「フェイト、フェイト・テスタロッサ」
「君たちは何故ジュエルシードを集めているんだ、それが危険な物だと言うことがわからないのか!?」
ユーノが口を開くが。
「私にはこれが必要」
「どうして必要なの?言ってくれたら力になれると思うよ」
なのはは言葉を交わそうとするが。
「言う必要はない」
「どうして、私達は言葉を交わす事ができるんだよ!伝えたいことは言葉にしなきゃ伝わらないよ!」
「伝えた所で解り合えない!お互いに狙っている物があるならやることは一つ!」
フェイトはBJ<バリアジャケット>を纏いバルディッシュをなのはに向ける。
「賭けて、貴方の持っているジュエルシードと私の持っているジュエルシードを」
「・・・」
なのはは少し戸惑いふとツナを見上げる。
「(コク)」
ツナが頷くとなのはは決意してBJを纏いレイジングハートを構える。
二人はツナ達と炎真達を巻き込まないように上空へ飛ぶ。二人が飛んだのを見てリボーンはユーノに言う。
「ユーノ、今回お前は結界を張る役だ。あの二人がこっち(地上)を気にせず勝負に集中できるようにな」
「は、はい」
「おいそこの犬」
「誰が犬だ!あたしは狼だ!」
「いいからお前も結界を張れ」
「はぁ!なんであたしがあんたみたいな赤ん坊の言うことを」
(ギロっ!)
「(ビク!)そ、そんな目で睨んでも全然怖くないんだからな!ああんまり舐めた態度取るとがぶっとお仕置きしてやるぞ!」
「アルフ、そういうセリフは俺の背中に隠れてないで正面から言え」
リボーンに睨まれてすぐ薫の背中に隠れて強気なセリフを言うアルフ
「ア、アルフとりあえずフェイトちゃんが気兼ねなく戦えるように結界は張っておこう」
「まぁ、炎真に言われたらしょうがないな!仕方ない今回は結界役をやってやるよ!」
((((うわ~、めんどくさい性格))))
ほぼ全員から思われてると気付かないままアルフも結界を張る。
ーツナsideー
なのはとフェイトの勝負をツナ達は地上から観戦する。
「やっぱなのはの動きがぎこちないな」
「完全に相手のスピードに翻弄されてやがる」
「あれではサンドバッグも同然だ」
「少し前まで戦いなんか知らない普通の小学生だったからな、相手の方がはなのはより一日の長があるな」
「なのはちゃん・・・」
「情けねえ顔をするなツナ、なのはも馬鹿じゃない相手の方が自分より強いのは十分わかっている。だが本気でぶつからなければ自分の思いを伝えられない事を理解しているからこそ敢えて挑んだんだ。」
「うん、それは分かっているけど・・・。」
それでもツナはなのはに無理はしてほしくないと思うのだった。
ーなのはsideー
お互いのデバイスでつばぜり合いをしながらなのははフェイトに言う。
「私達は解り会うことができるはずだよ!」
「私と貴方は違う!解り会うことなんてできない!」
「そんなことないよ!ツナさんや貴方と一緒にいる炎真さんだってすれ違ったり、誤解したりしたけど友達になることができたんだよ!」
「!!炎真も?」
「そうだよ!だから・・・」
「それでも!それでも私はやらなくちゃいけないんだ!!」
一気に力をいれなのはを押し飛ばしたフェイトは杖の切っ先に魔力を込めた。
「バルディッシュ!!」
「イエスサー」
杖に貯めた魔力を一気に放出する。
「『サンダースマッシャー』!!!!」
ドカァァァァァァァアン!!
黄色の閃光がなのはに直撃する
ーツナsideー
「なのは!!!!」
超モードになったツナはすぐになのはの元に飛び落下途中だったなのはを抱き抱え了平の元に行く。
「了平!」
「極限任せろ!我流!」
『晴れのボンゴレギア』・『晴れのバンクルverX』に宿る匣兵器『晴れカンガルー』こと『漢我流』を呼び出し晴れの死ぬ気の炎をなのはに浴びせる。
『晴れの死ぬ気の炎』の特性は『活性』、戦闘に使えば筋肉を活性化させて戦闘力を上げることができるが怪我をした箇所に浴びせれば細胞を活性化させて傷を癒すことができるのだ。だがあまり大きな傷を癒そうとすると細胞を無理に活性させるため寿命を縮める危険性もある。
「了平、なのはは?」
「極限に大丈夫だ。子供は回復が早いからな、この程度の傷ならすぐによくなる」
ホッとするツナ達だがその近くにフェイトが降りてくる。
『!?』
一瞬警戒するツナ達だがフェイトの手にはジュエルシードが。
「あの一瞬、止めを指そうとした私から主を守るため自らジュエルシードを差し出すとは、主人思いのデバイスだね」
「おいフェイトっての」
リボーンが前に出る
「ジュエルシードは手に入ったんだ、これ以上は戦う理由はねぇだろ?」
リボーンの言葉にフェイトは一瞬沈黙し、チラッと炎真の方を見る
「(コク)」
炎真は頷くのを確認したフェイトはツナ達に言う。
「その子が起きたら伝えておいて、もうこれ以上関わらないでと」
そう言うとフェイトはツナ達に背を向けて炎真達の方へ歩いていく。
そのままフェイト達は夜の闇へ消えていった。
「「「「「・・・・・・」」」」」
一同は沈黙していた。
それからすぐなのはは目を覚まし、自分が負けたことジュエルシードが奪われたことを聞き、まるでお通夜のような雰囲気で旅館に戻る一同。
ふいになのはが肩に乗るユーノに言う。
「ごめんねユーノ君、ジュエルシード取られちゃった」
「なのは」
「気にすることないぜ、なのは」
山本が口を開く。
「てめえ何言ってやがる!」
「だってよ、ジュエルシードはあの子が持ってったのだけじゃねえだろ?」
『!?』
山本の言葉にリボーン以外の全員がアッ!と言う顔になる。
「一点取られたんなら取り返せば良いだけだ」
「おお!そうだな!ポイントは取られてもそのあとKOしてしまえば逆転勝利だ!」
「野球でもボクシングでもねぇんだよ!この体育会系バカコンビ!」
ギャーギャー言い合う三人を尻目にリボーンはなのはに言う。
「良いかなのは、山本の言うとおりこれからだ、今回の負けに捕らわれずに次はどうするかを考えろ」
「次はどうするか・・・」
「ユーノ、他のジュエルシードは?」
「まだなんとも」
「なのはちゃん、まだまだこれからだよ。今はまだフェイトって子に勝てないだろうけど、次は今より強くなってあの子にぶつかっていけば良いよ」
「ツナさん・・・はい!私頑張ります!」
ようやく笑顔を見せたなのはにツナとリボーンとユーノは満足と安心しまだ言い合いを続けている三人を宥め旅館への帰路に着くのであった。
ツナ達は知らない、今夜最強の守護者とその守護者が興味を抱いた少女の前に少女を護る『騎士達』が現れたことを・・・。
山本は知らない、『騎士達』の中に後に自分の『剣友以上恋人未満』の『将』がいることに・・・。
雷の守護者ランボは知らない、後に獄寺と同じ自身の『天敵』になる『騎士』がいることに・・・。
ツナ達は知らない、後に『少女』と『騎士達』に出会うことをそして、『騎士達』と『ボンゴレ』の因縁を・・・・・・・・・・・・・・・今はまだ誰も知らない・・・・・・・・・。
前書きでも書きましたが、只今少しスランプ状態です。
息抜きに『最強の守護者』と『騎士達』との出会いを書いた番外編書こうと思います。
以外なカップリングが見られるかも(ボソッ)
ではでは皆様、気が向いたら読んでください。