鉄血の魔法少女オルフェンズ育成計画   作:露湖ろこ

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シノが出ます。
シノのバイク流星号の解説の時に出てくるバイクの名前はネタです。
16人の日常を読んでたらたまがすっごい可愛かった。


寄り添うかたち、親密度を上げよう!

 採用の通知受け新たな職場での新たな仕事が始まる月曜日となった。

木王早苗は鉄華団のビルにやってきた。

ビルの入り口まで行くと見覚えのある人物を見かけた。

「早苗さん、お久しぶりです」

そう言って早苗に手を振っていた面接の時に出会った三条合歓だった。

早苗は合歓の下まで行くとお辞儀をして挨拶をした。

そして二人はビルの中へ入っていく。

ビルの中には新入社員の説明会会場への指示があり、二人はそこへ向かう。

そこで説明会の話聞き終えた後、今度は事務室へ向かった。

扉を開け室内に入り、自分の部署へ向かう。

そこには数人の社員がいた。

早苗と合歓の二人は並んで自己紹介をする。

「木王早苗です。よろしくお願いします」

「三条合歓です。これからよろしくお願いします」

早苗の淡々とした自己紹介と合歓のおっとりとした自己紹介の後、他の4人が立ち上がり自己紹介をする。

見覚えのあるメリビット・ステープルトンとデクスター・キュラスター、ラディーチェ・リロトそして最後にもう一人ダンテ・モグロだ。

ダンテは普段実働部隊の一人だが、事務が忙しい時は手伝いに来るらしい。

「ごめんなさい。来ていきなりで悪いんだけど早速仕事をお願いできる?」

早苗と合歓に近づいてきたメリビットが優しい口調で言った。

二人は「わかりました」と返事をして自分の席と言われた場所に座りパソコンを起動した。

そしてメリビットに教えてもらった通りに仕事を始める。

早苗は途中何度か合歓にやり方を教えもした。

そうして時間は過ぎていき無事に仕事を終え帰宅しようとした時に早苗は合歓に呼び止められた。

「番号交換しませんか?連絡とかできたら便利ですし」

「あ、うん」

二人は互いに連絡先をスマホに登録した。

そうすると合歓は満足そうにして事務室を後にした。

早苗は今日一日を終えてこれじゃあ前の会社とあまり変わらないような気もしたが、とりあえず一日目ということで気にせず事務室を出て廊下を歩いていると、突然誰かに呼び止められた。

「ねぇルーラ、今から始めるの?」

三日月だ。その隣には合歓もいる。

「まさか早苗さんも魔法少女なの?」と驚きつつ合歓は早苗に尋ねた。

三日月はムーンライトバルバトスとは分かっているが、合歓の一言に違和感を感じた。

「もしかしてあなたも魔法少女なの?」

早苗は恐る恐る合歓に尋ねた。

そうすると合歓は頷きスマホを取り出して魔法少女育成計画を起動、そしてその画像を早苗に見せた。

「え、うそでしょ?」

相手の正体が早苗には信じられなかった。

合歓のスマホに映っているのは紛れも無いねむりんそのままの姿なのである。

「早苗さんも見せてよ」

「あぁうん、ちょっとまってて」

早苗もスマホを取り出して魔法少女育成計画を起動し、画面を見せる。

「驚いたなぁ。まさかルーラだったなんて」

「私も驚いてるわよ」

「まぁチャットではあまり話せてなかったけど、これからもよろしくね」

そう言って合歓は手を差し出す。

握手だ。早苗は「あ、うん」と言って合歓の手を掴んだ。

 

 

 「へぇ・・・やっと仕事が終わったぜ」

疲れ気味に呟きシノは名前まで付けて大切にしているピンク色のバイクに跨がり、自宅までバイクを走らせる。

シノのバイク流星号はギャラルホルン社のEB-06tcをベースにエウロ・エレクトロニクス社のSTH-05の一部外装を取り付けた改造バイクである。

シノは流星号に乗って機嫌良さそうに「おう流星号お前なんか調子良さそうだな」や「ここで最高速度出せるなら記録更新できんのにな」等と言っている。

先程までの仕事疲れはどこかへ消えてしまっている。

しばらく静かな道をエンジンの音響かせ走っていると隣に黒塗りの高級車が寄ってきた。

流星号と同じ速度で隣を走る高級車を不審に思いシノは流星号の速度を制限ギリギリまで上げる。

すると高級車も速度を上げ流星号の隣を張り付くように走る。

高級車の窓が開かれ一人の男が話しかけてきた。

「おう、お前鉄華団の奴だろ?鉄輪会に手ぇ出してくるとはいい度胸じゃねぇか?」

最初はピンと来なかったが、ふとこの間のテイワズからの依頼を思い出した。

あの時かちこんだ所が鉄輪会だったらしい。

車の中の男はシノに拳銃を向けた。

「俺らは依頼があってやってんだよ!」

「んじゃあ依頼主のこと吐けや!」

「うっせぇ!今疲れてんだよ!」

「んなこたぁこっちは知らねぇんだよ!」

シノと車の中の男が言い合いをしていると突然流星号が何も操作をしていないのに速度が急上昇する。

そして驚いてる暇もなくシノの流星号は空を飛んだ。

「ったく危なっかしいじゃねぇか!」

シノが後ろを振り向くと魔女のような一人の少女が箒に跨がって流星号を掴んでいる。

そしてその少女の後ろにいたもう一人の忍者のような少女が黒塗りの高級車めがけて手裏剣を投げる。

「あ!お前この前鉄華団に来てた魔法少女か!」

シノはこの前鉄華団にやって来た魔法少女のことを思い出し叫んだ。

「トップスピードだよ。んで後ろのやつがリップル」

魔女のような少女、トップスピードと忍者のような少女、リップルにシノは助けられた。

「はは、ありがとよ」

シノが二人に礼を言うとトップスピードの後ろでリップルが舌打ちをした。

「あぁ気にすんな、こいつツンデレなんだよ」

「はは、ツンデレか。面白いやつだな!」

リップルはまた舌打ちをする。

「そういえばあんた家は?」

「あぁこの辺だな」

「わかった、じゃあそろそろ降りるか」

トップスピードはラピットスワローを地面に向けて急降下させる。

かなり荒々しくリップルはトップスピードにしがみついていたがシノは「本当に流星みたいだ」とはしゃいでいた。

地面スレスレでラピットスワローは停止しシノと流星号は降ろされた。

「あぁ俺ノルバ・シノな。今日はありがとよ」

「これからはあんなのには気をつけるんだぞ」

「わかってるよ」

シノは自宅までの道をもう一度流星号を走らせ、トップスピードとリップルからどんどんと離れていく。

「なぁリップル、あのシノのバイクすっげぇカッコ良くね?」

トップスピードの問い掛けにリップルは舌打ちをして「ダサイ」と答えた。




一応鉄華団メインの話だったと思います。
近々三日月とカラミティ・メアリの戦いがあると思います。
あと今鉄華団にいる魔法少女、三日月はもちろんバルバトス、ルーラはグシオンリベイク、ねむりんは流星号な感じがするなぁと思いました。
フラウロスが動いている所を早く見てみたいです。

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