今回は三日月がなんとか全員生存できるように考えてそれを実行するお話です。
マジカルキャンディーの譲渡する機能が追加される話です。
後ルーラは鉄華団側に付きます。
いろいろおかしいような所があると思いますが、許してください。
この世界では一般人に正体が知られても全然問題ない世界です。
テイワズからの仕事を終え一日が経った。
三日月は今鉄華団の本部のビルに居てオルガと話をしていた。
「昨日スノーホワイトとラ・ピュセルと話したんだ。どうにか全員助けられないのかって」
今生存している魔法少女は三日月を含め17人。
ファブの話によると一週間に一人脱落するらしいが今週はもう一人死に、脱落者は出ない。
「そうだな・・・キャンディーの数が一番少ないやつから脱落するなら、全員同じ数にすればいいんじゃないか?」
「そうだねオルガ。でもどうやって全員のキャンディーの数を同じにするの?」
そうだなとオルガが頭を抱えるとファブから連絡があった。
連絡の内容はマジカルフォン同士でのキャンディーの譲渡機能が追加されたというものだった。
この仕様変更が皆で助け合えというものなのか、キャンディーを奪い合えという事なのかはわからないが、ちょうど良いタイミングだった。
この仕様変更で閃いた三日月は他の魔法少女達全員に鉄華団のビルの屋上に集まるようにメッセージを送信した。
三日月のメッセージで集まった魔法少女は全員ではなかった。
スノーホワイトとラ・ピュセル、トップスピードとリップル、ヴェス・ウィンタープリズンとシスターナナ、ハードゴア・アリスとねむりん、そしてルーラ組だ。
「こんな時に呼び出して何の用?」
ルーラが三日月に尋ねた。
「えぇ私も気になりますムーンライトバルバトス」
ルーラに続きシスターナナも言うと、他の魔法少女達も口々に言い出した。
三日月はその彼女達を黙らせ呼び出した理由を説明する。
「まず一つ言うけど、脱落したら死ぬ。これを回避するために昨日スノーホワイト達と話した。どうやったら全員助けられるのか?って、それで考えたんだ」
死という言葉に一瞬ざわついたが三日月が続けるとまた静まり返った。
「キャンディーの数を全員同じにする。ちょうど良いタイミングで機能も追加された」
「そ、そうですね。同じ魔法少女同士助け合いましょう」
「あぁ馬鹿馬鹿しい。これはキャンディーを奪い合えって運営からのメッセージでしょ」
助け合おうと言ったシスターナナに対してルーラは呆れたように言った。
だが、ほぼ全員の魔法少女が三日月の提案に賛成した。
ルーラ組のたまとミナエル、ユナエルもこれに賛成している。
ルーラは呆れたように腕を組むただ立っていた。
「あぁじゃあ入ってきて」
そう言って三日月が言うと階段の方から3人の大人が屋上にやって来た。
そして3人は順番に自己紹介をした。
金髪の女性がメリビット・ステープルトン、眼鏡をかけた男性がデクスター・キュラスター、いたって平凡な男性がラディーチェ・リロトだ。
「では皆さんマジカルフォンでしたっけ?それを私達に預けてください」
デクスターがそう言うと魔法少女達は3人にマジカルフォンを預けた。
「これはどういうこと?」
ルーラが三日月に尋ねた。
「一人だけキャンディーを全部貰うつもりが無いって言いたかったから」
そういう三日月の言葉にルーラは仕方なくマジカルフォンを預けた。
マジカルフォンを預かった3人は素早くキャンディーの数を把握し、そして全員が同じ数のなるようにキャンディーを分け始める。
「では皆さん少々時間がかかるのでこちらへ」
そう言ってメリビットはビルの中の休憩室に案内する。
休憩室までの道でルーラは自分が勤めていた会社よりも鉄華団のビルは綺麗だと思った。
また社員の意見等を募集している箱も見受けられる。
そして社内全体に生き生きとした風陰気を感じられる。
「ここいい所でしょ」
三日月は歩きながらルーラに話しかけた。
「えぇ悪くないわね」
「ここではみんなが互いに認め合って仕事してるんだ」
三日月の一言に「そう」と呟いたルーラは憂いを帯びた顔をしていた。
「でも友達や仲間なんていい加減な関係じゃダメね」
「ふーん。そういえばもう仕事とかはしてるの?」
「いえ別に」
「そっかじゃあくる?」
ルーラは何も答えなかった。
会話をしていると時間は早く立つように感じられ、いつの間にか休憩室に着いた。
休憩室は広く、円形のテーブルがたくさんあり、その周りに椅子が並べてある。
室内に入った魔法少女達はテーブルの周りに並べられた椅子に座る。
三日月が椅子に座ると二人の男が歩み寄って来た。
昭弘・アルトランドとノルバ・シノだ。
「あぁ昭弘とシノか」
「ははミカ、その姿だとまだ慣れねぇな」
「俺もまだ慣れないな」
「そっか」
三日月と昭弘とシノの会話を見ていた他の魔法少女達は先程のメリビット、デクスター、ラディーチェもそうだが皆魔法少女の事をさも当たり前かのように振る舞っていて、三日月は鉄華団に自分が魔法少女だと明かしているのだろうかと思った。
「なぁムーンライトバルバトス、ここでは自分が魔法少女だって明かしてるのか?」
トップスピードが三日月に尋ねた。
うんと頷き三日月は「鉄華団のみんなは家族だからね」と答えた。
それにトップスピードは笑い「家族か、なんかいいな!」と言った。
二人の会話を聞いていたルーラは家族という単語がひっかかった。
しばらく魔法少女達はキャンディーを分ける作業が終わるのを待っていた。
そしてその作業が終わりメリビットとデクスターとラディーチェがマジカルフォンを持って魔法少女達のもとへやって来た。
鉄華団の社長オルガ・イツカもいる。
オルガは魔法少女達に「今日はわざわざ来てくれありがとう」と言った。
その後三日月が「まだ残ってる魔法少女の説得もするからもしかしたらまた呼ぶかもしれない」と言った。
するとルーラが突然席を立ち、オルガに話したいことがあると言った。
そして二人は別の場所に移動した。
またしばらくした後オルガとルーラは帰ってきた。
ルーラは何かを考えているような表情だった。
全員が揃ってからまた少し話後に、この日は解散した。
また後日三日月はマジカロイド44の説得に成功した。
だがカラミティ・メアリには断られ、森の音楽家クラムベリーとは話すことができなかった。
そして日曜日、ファブから告げられたのはグレイズが事件に巻き込まれ死亡したためこの週の脱落者は0人ということだった。
そして、次の週の月曜日になりルーラこと木王早苗は鉄華団に来ていた。
魔法少女となり仕事を辞めていたがまた就職するためだ。
先週オルガと話し早苗は鉄華団に就職しようと思った。
今は面接の順番を待っている。
自分の一つ前の三条合歓が面接を終え退室した。
早苗の番だ。
扉をノックし一声かけてから入室する。
面接官は社長のオルガ・イツカとメリビット・ステープルトン、そして三日月・オーガスだ。
三日月が早苗を一目見た瞬間言った。
「来たんだ、ルーラ」
よし、とりあえずこれでルーラの安全は確保されたな。
これからまたオリジナル魔法少女を登場させて流れを変えていこうと思います。
オリジナル魔法少女は鉄血キャラで出そうと思います。