ねむりん生きろ。
この世界の三日月は完全に文字が読めます。
そういえばがんだむふらうろすくんはのおなまえはりゅうせいごうになってていろもげひんないろになってましたね(思考停止)
イオク様カラーのフラウロス見てみたいなぁ~
あ、そうだ。
今回オリジナルキャラが出て今回死にます。
今は夜、ラ・ピュセルが別れ際にチャットで会おうと言っていたので、三日月はチャットを開いてみる。
チャットルームにはもうすでに何人かが居て話をしている。
『やぁ来たね。今君の話をしていたんだ』
ラ・ピュセルのアバターの上に文字が表示される。
「えっとこれでいいのか?」
指でタッチパネルを操作して文字を打つ。
『何の話してたの』
『とりあえず自己紹介からしねぇか?』
黒い魔女格好をした少女のアバターが言った。
『そうか。ムーンライトバルバトス』
三日月が自己紹介すると他の魔法少女達も自己紹介をした。
さっき会ったばかりのスノーホワイトとラ・ピュセル。
魔女の格好と忍者の格好がトップスピードとリップル。
中性的なのとシスターがヴェス・ウィンタープリズンとシスターナナ。
パジャマ姿のがねむりんでバイオリンを弾いてるのが森の音楽家クラムベリー。
後は双子の天使が居たが、三日月はどちらが姉と妹かを覚えることができなかった。
「これよりもっと居るのか。覚えきれないな」
魔法少女はこれよりも多いらしく三日月は不安を感じ呟いた。
チャットルームに居た全員が自己紹介を終えると双子の天使の姉の方だったかが話しかけてきた。
『そういえば、凄い暴れてるらしいわね』
『でも順調にキャンディーも貯まってる』
暴れてるといえばと思い出したようにトップスピードが言った。
『そういえばスピード違反した車を前から無理矢理押し止めて凹ませたんだっけ?』
『そうだよ』
三日月の文章が単調な物なのはまだチャットに慣れていないからである。
だが、三日月はチャットに慣れないながらもその後は他の魔法少女達との交流を深めた。
突然、チャットルームにファブと数人の魔法少女が現れる。
どうやら残りの魔法少女が全員やってきたらしい。
「みんな集まったポン。今回は重大なお知らせがあるポン」
ファブの重大なお知らせとい言葉に場は静まり返った。
『魔法少女の数を半分に減らすことにしたポン!』
「は?」
あまりのことに三日月は現実でつい口に漏らした。
チャット内でも魔法少女を増やしたのはファブじゃないかなど先程の沈黙と真逆の状態になっている。
それでもファブは話を続けた。
ファブの話はこうだった。
まずは18人と増えすぎた魔法少女を半分の9人にすること。
そして魔法少女は一週間に一人マジカルキャンディーの数が少なかった者から脱落すること。
魔法少女達は自分の生き残りを賭けて他の魔法少女よりも多くのキャンディーを集めなければならない。
ファブの話が終わった後、チャットはお開きになりった。
だが三日月はチャットルームに残りファブに聞いた。
『脱落したらどうなるの?』
ファブの回答は意外なものだった。
チャットがお開きになった後、三日月はラ・ピュセルに呼び出されて鉄塔へ向かった。
「やぁ、来てくれたか」
鉄塔から町を見下ろしていたラ・ピュセルは背後から来た三日月に気づき、町に背向け三日月の方へ向く。
隣にはスノーホワイトも居た。
「えっと、そういえばなんて呼べばいいかな?」
スノーホワイトは言った。
これに三日月は「ミカでいいよ」と言う。
「ミカって本名じゃないのか?」
ラ・ピュセルが疑問に思い尋ねる。
「違うよ、まぁだからいいでしょ」
三日月は二人を納得させ、何故呼び出したのか尋ねた。
「あぁそうだ。ファブの言ったことだが、君のキャンディーはいくつある?」
三日月はマジカルフォンを取り出し、キャンディーの数を見せる。
「君は大丈夫みたいだね」
「ねぇラ・ピュセルは脱落したらどうなると思うの?」
三日月はふと尋ねる。
「魔法少女の力を失うだけじゃないのか?」
「ファブから聞いたんだ。脱落した者は死ぬってことを」
「え、死ぬって・・・」
スノーホワイトの声からは少なからず恐怖が感じられた。
「どうにか全員助けられないのか?」
ラ・ピュセルは言った。
しかし、誰もその答えを持っていない。
「とりあえず、今日は帰ろう」
「そうしよう。じゃあ一度帰って何か対策を考えることにしよう」
ラ・ピュセルはそう言って鉄塔を離れていき、スノーホワイトもそれについていく。
二人が完全に鉄塔から離れた事を確認すると、三日月は背後の物陰に声をかける。
「でさ、そこで何してんの?」
「あちゃ、ばれてたか」
気の抜けた笑い声を上げて出てきたのはさっきチャットルームで出会ったトップスピード、そしてその後ろにはリップルがいた。
「脱落したら死ぬって本当か?」
トップスピードが三日月に尋ねる。
「うん。ファブが言ってた」
三日月が言うとトップスピードの後ろでリップルが舌打ちをした。
「で、何で隠れてたの?」
「いや、それはなんか隠れてた方が良さそうな風陰気だったから、かな?」
「そう。それでどうすんの?」
「どうするって何がさ?」
「死ぬってやつ」
「あぁえっと、とりあえずキャンディーを集めないとな!」
そう言うとトップスピードはリップルを箒に乗せて飛んで言った。
「俺もオルガの所に帰るか」
三日月は携帯を取り出し、時間を見る。
そうするとメールが届いた。
『テイワズからの依頼だ。すぐに出るぞ』
三日月は急いで鉄華団に戻った。
◆
私の父は所謂ヤクザだった。
お金も結構あって生活に困った事は無い。
学校ではあまり友達はいなくて寂しかったけれど最近はずっとゲームをしているから寂しくない、けれどつまらなかった。
そのゲームをしていた時、私の人生は一瞬で姿を変えた。
「おめでとうポン!谷岡香苗、あなたは本当の魔法少女に選ばれたポン!」
ゲームのマスコットキャラクターのファブが現れて私にそう告げた。
スマートフォンには画面中央をタッチする指示が出ていた。
私はそのボタンを押した。
自分の体が光に包まれ、ゲームのアバターと同じ姿になる。
「あなたは今日から魔法少女グレイズとして人助けをしてキャンディーを集めるポン!」
本当の魔法少女になれるならグレイズとかよりもカッコイイ名前にすれば良かったとか思いもした。
今は順調にキャンディーを集められている。
今日ファブから魔法少女を半分に減らすことにしたと言われた。
自分で増やしといてそれは無いと思う。
魔法少女をやめたらまたあのつまらない生活に戻らなければいけないのだろうか。
私はベットの上でスマートフォンの画面に映る自分のアバター、グレイズを見つめる。
突然、居間の方から銃声がした。
煙の臭いもする。
私はリビングに向かった。
リビングの扉は半開きになっていて、私は物陰から中の様子を伺う。
男の人が二人、父の前に立っている。
鉄華団のジャケットを着ていた。
背の低い男が懐から銃を取りだし、パンパンパンと発砲する。
私は恐ろしくなって、ただ一心に廊下を走った。
廊下から階段を上り、目指すは2階の自室。
自室に着くと、扉の鍵を閉め窓から逃げる準備をし始める。
◆
三日月が銃を撃つと、廊下の方から足音がドタドタと聞こえた。
「ちょっと行ってくる」
そうとだけ言って三日月は足音を追いかけていった。
廊下を駆けていった足音は階段を上り2階へ向かった。
三日月は逃げた人物と同じ道を行き、一つの部屋にたどり着いた。
部屋の扉は鍵が掛かっている。
どうやら当たりのようだ。
三日月は部屋の扉は木製だったので、蹴り突き破り中に入る。
「こっちによって来るな!」
拳銃を握った少女が三日月に向かって吠える。
「めんどくさいなぁ」
三日月は手に握っていた銃を目の前の少女に突きつける。
そうするとその少女は徐に何かを取り出した。
「それって・・・」
三日月が全て言い終える前にその少女はマジカルフォンで魔法少女に変身していた。
「私の能力はどんなものでも必ず当てるわ!」
その少女、谷岡香苗が変身した魔法少女グレイズの能力は名前の通りかするだけでも命中した判定になるため、少々危険である。
三日月は面倒だと頭を掻きマジカルフォンを取り出し、ムーンライトバルバトスに変身する。
「あなたは!?」
グレイズは瞬時に勝てないと直感した。
「全員殺せって言われてるんだ」
そうとだけ言って三日月は、一気に間合いを詰めメイスで顎から上に殴り上げた。
普通の人間ならこれで死んでいたが、相手は魔法少女だ。
グレイズはよろけながらもその場に立っていた。
三日月はすかさずメイスに内蔵されたパイルバンカーでグレイズの腹部を貫く。
腹部を貫かれその場に倒れ込むグレイズ、しかしまだ息はあった。
「まだ生きてるのか」
倒れたグレイズを見下ろしながら三日月は銃を握り、彼女にその銃口を向ける。
そしてパンパンパンと3発の弾丸を撃ち込む。
そうするとグレイズは動かなくなった。
三日月は部屋を後にし、リビングへ戻る。
仕事は終わった、後は帰るだけだ。
ふとマジカルフォンを見るとキャンディーが貯まっている。
「こういうのでも一応ありなのか」
そうとだけ言うと三日月は返信を解き仲間と合流する。
すげぇよミカがしたかった。
18人の魔法少女の内今回で1人死んだので、この週のねむりん死亡は回避されました。
次回はもっとちゃんとマジカルキャンディーを集めたいなと思っています。