キリトに双子の妹がいたとしたら   作:たらスパの巨匠

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クォーターポイントのボスは強いみたいです2

 

 

 

まずい、このままでは戦線が崩壊する。ドラゴン一体だって何人ものタンクの人たちと圧倒的な防御力を持つ団長の神聖剣があったから順調に進んでいたんだ。新たに現れたボスもドラゴンほどの大きさはないものの、四メートルはある。それに剣を持っているところを見るとソードスキルを使うのだろう。全身を鎧で固めているから攻撃も通りにくそうだ。

戦力を二つに分ける?不可能だ。すぐに耐えられなくなる。団長と数人の少数精鋭を騎士にあてる?無理だ。数分はもつだろうけど回復が追い付かない。せめて団長が二人いたら。

 

そう思いアスナは血盟騎士団団長であるヒースクリフのほうを見た。

 すると普段はたいして表情を変えないヒースクリフが目を見開き、明らかに驚愕の表情を浮かべていた。

 新たなボスが現れたことは団長にも予想外だったんだ。やはり撤退したほうがいいのか。しかし、今撤退しても新たなボスの情報は何もない。ここにいるのは攻略組の最高戦力と言ってもいい。撤退しても情報もない策もない。攻略も進まない。せめて騎士のボスの攻撃パターンだけでもわかれば・・・

 

 

 

アスナがどうするべきか迷っているとき騎士のボスがソードスキルによってタンクの三人のプレイヤーを吹き飛ばした。騎士のボス、ホワイトドラグーンがタンクの人たちに追撃をかける。片手剣ソードスキル・シャープネイルを発動。

 

 「ハアァッ。」

 

 ボスが吹き飛ばされたタンクの人たちに攻撃を仕掛けた瞬間に一人のプレイヤーが両者の間に入り込み、ボスのソードスキルをキャンセルした。

 

 「アスナ。このボスは私に任せて。」

 

 ユカが私にボスを任せろと言った。そういうとユカはソードスキルを発動。ボスの攻撃を再度キャンセルした。ボスとユカは剣をぶつけると同時に互いに後ろにのけぞる形になる。ここで技後硬直が発生するのだ。そのため一対一の戦いではソードスキルをはじくだけでは勝てない。しかしここでユカは後ろにのけぞると左足を軸にして回転、そしてソードスキルを発動。剣が緑色に輝く。ボスの左太もものあたりを斬りつけた。剣を振りぬくと同時、再度ソードスキルを発動。剣が青色に輝き、左足を右から左に、左から右に斬りつける。

 ここでボスが再度ソードスキルを発動。片手剣ソードスキル・スラントを発動しユカに斬りかかる。ユカは剣をオレンジ色に輝かせ体の前に構え、ボスの剣がユカの剣に触れると同時に剣を引きながら傾け、攻撃をいなす。いなした後、ユカは剣を黒色に輝かせ技後硬直で動けないボスを斬りつけ、10メートルほど吹き飛ばした。

 

 「ユカ。今の、なに?」

 

 「後で説明する。それよりアスナ、私は騎士を相手するからドラゴンの方を指揮して。」

 

 そういうとユカは剣を白色に輝かせ、目にも止まらない速さで騎士に向かっていった。騎士の周りを走り回り攻撃をかわしながら騎士を斬りつけ、HPを確実に削っていく。

 迷っていても仕方ない騎士はユカに任せよう。

 

 「新たに出てきたボスはユカに任せ、先にドラゴンを倒します。ただし待機中の人たちは騎士の方も気にかけておいてください。ドラゴンを倒す手順は先ほどと同じです。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドラゴンのHPバーの四本目が消失した。ドラゴンのHPバーは残り一本。ここでドラゴンが一層高く飛びあがり、騎士のもとに降下していった。騎士はジャンプしドラゴンの背にまたがった。

 

 「まあ、このボスの名前じゃあ、こうなるよな。」

 

 攻略組の誰かがそうつぶやいた。ドラゴンと騎士は高く飛びあがり空中からドラゴンが火を吹いてきた。ボス部屋は火の海に包まれる。

 

 「くそ。これはソードアートオンラインだぞ。ドラッグオ〇ドラグーンじゃないんだよ。」

 

 「・・・上から赤ちゃん降ったりしてこないよね。」

 

 「「「やめろ」」」

 

 キリトとユカの言葉を聞いていた周りの攻略組は全員反応した。

 

 しばらく空中で炎のブレスをはくとドラゴンは降りてきた。ドラゴンに近づけば騎士に斬られる。まともに近づけない。

 

 「騎士の攻撃をどうにかしないと。このままじゃダメージを与えられない。」

 

 「アスナ。ちょっといいか。」

 

 「何よ。キリト君。」

 

 「俺が騎士の注意を引くからその間にドラゴンの体勢を崩してくれ。」

 

 そういうとキリトはドラゴンの頭に向かって走りドラゴンが噛みつきをかわし、ドラゴンの頭の上に飛び乗った。背中の方に走り、ドラゴンの背で騎士との一対一だ。キリトは騎士のソードスキルをすべてキャンセルする。

 

 「今です。ドラゴンの足を狙い体勢を崩します。」

 

 ここでユカがドラゴンの下に潜り込み、剣を黒色に輝かせドラゴンの足を斬りつける。するとドラゴンは体勢を崩した。ドラゴンはその場に倒れこみ騎士は飛びあがり脱出した。

 

 「ユカは騎士の相手を。ドラゴンに一斉攻撃!」

 

 ユカは騎士を抑え、ほかのプレイヤーはドラゴンにソードスキルを浴びせる。ここでドラゴンのHPはゼロになり、ドラゴンンはポリゴンとなり消えていった。

 ドラゴンが消えたときユカは剣を赤色に輝かせた。そして騎士の剣をはじき、剣を白色に輝かせ、13連続の剣を浴びせた。騎士のHPはゼロになりポリゴンとなり消えていった。

 

 


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