剣の帝の異世界冒険   作:アルクロ

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第三十九話「黒き世界の真実」

―セラフォルー邸:剣帝の部屋―

 

剣帝「…うぅ…うぅーん」

 

剣帝は自室で悪夢にうなされていた

 

??「剣帝なら私の事を裏切ったりしないって思ってたんだけどね……」

 

白髪の少女が涙を流しながら剣帝にそう言った

 

剣帝「待ってくれ…違うんだ!…誤解なんだ!」

 

剣帝はその少女に向けて手を伸ばすが一向にその手は届かない

 

??「さようなら剣帝…セラフォルーさんと幸せにね……」

 

白髪の少女はそうとだけ言うと闇の中へと消え行く

 

剣帝「待ってくれ!頼むから!待って!待ってよ!」

 

剣帝は悪夢から目を覚ますと同時に手を伸ばしながら飛び起きた

 

剣帝「妹紅!!!」

 

剣帝は机と椅子とベットとトランクしかない自分の部屋を見回した

 

剣帝「夢…だったのか…」

 

その時剣帝の頬を何かがつたい、そして、落ちた、それはその後もポタリポタリと落ち続けていた

 

剣帝「これは……」

 

剣帝が雫が伝う、それは涙だった

 

剣帝「ハハッ…アイツからのかなりな嫌がらせだな…」

 

剣帝は服の袖で涙を拭うと眼鏡を懐に入れ、ベットから起き上がった

 

剣帝「今日は…何だか嫌な予感がするな…」

 

剣帝はそう言いながら服を着終わり、ネクタイを着け、部屋を後にした。己の背に黒い禍々しい紋様が浮かび上がっっているとは知らずに

 

―セラフォルー邸:セラフォルーの部屋―

 

剣帝はセラフォルーの部屋の前に立つとノックをした

 

剣帝「セラ様、入っても宜しいですか?」

 

すると部屋の中から

 

セラ「良いよ〜、入って入って〜」

 

と声がした。なので剣帝は扉を開けて

 

剣帝「おはよう御座います。セラ様」

 

と言いながら入った、すると其処にはベットに下着で横になっているセラフォルーが居た

 

剣帝「………………」

 

剣帝は数分間眼を泳がせつつ考えると

 

剣帝「失礼致しましたー」

 

と言い頭を下げてから、扉の方へと向き退室しようとした

 

セラ「ちょっ、ちょっと待ってよ剣帝君、ちょっと驚かせようとしただけだから逃げようとしないでよ」

 

そう言いながらセラフォルーは扉を凍らせて開かないようにした

 

剣帝「………ハァ…悪戯も程々にして下さい、セラ様」

 

剣帝は扉の氷を溶かしながらそう言った

 

セラ「だってぇ〜、剣帝君がなんだか最近ピリピリしてるんだもん」

 

セラフォルーがそう言うと

 

剣帝「俺が苛々していると?」

 

と剣帝は確認を取った

 

セラ「うん、してるように見えるよ?だから和ませようと思ったんだけど……」

 

とセラフォルーは申し訳無さそうにしつつ言った

 

剣帝「………分かりました。確かに最近良く苛々してました。自分の非力さの余りね、その辺を汲み取って頂き有難う御座います」

 

と言いながら剣帝はセラフォルーの居る方向へ向き直り頭を下げた

 

セラ「い〜のい〜の、私がやりたいからやったんだし」

 

とセラフォルーはニコニコしながらそう言った

 

剣帝「………ところで、本日のご予定は何かありますか?」

 

と剣帝が頭を上げ確認を取ると

 

セラ「え〜っとねぇ…」

 

セラフォルーが思い出そうとしていると

 

リオール「セラフォルー様、サーゼクス様より伝言を預かっております」

 

と部屋の外からリオールの声がした

 

剣帝(あー、これはもしかして……)

 

剣帝は何となくで伝言の内容を察した

 

セラ「サーゼクスちゃんから?どんな伝言?」

 

とセラフォルーが聞くと

 

リオール「『禍の団(カオス・ブリゲート)の動きが活発になりつつあるので対策を打とうと思うので急ぎ会議を行いたい』との事です」

 

リオールはそう返答した。そして、それを聞いたセラフォルーは

 

セラ「そっか、伝言有難うリオールちゃん」

 

と言った

 

リオール「いえ、これが私の実務ですので、では」

 

そう言いながらリオールは下の階へと降りて行った

 

セラ「会議の連絡もあった事だし急いで行こっか、剣帝君」

 

とセラフォルーが言うと

 

剣帝「えぇ、急いで行かないといけませんね……ですので速く服を着て下さい」

 

と剣帝がツッコミを入れた

 

セラ「あっ……」

 

そのツッコミをを受けてセラフォルーは忘れてたと言わんばかりの表情になった

 

~少女着替え中~

 

剣帝「服は着終わりましたね?セラ様」

 

剣帝は部屋の外で確認をとった

 

セラ「うん、着終わったから入って来て良いよー」

 

その返答を聞いて剣帝は部屋の中へと再度入った

 

剣帝「それでは急いで行く為にも早速魔法陣作りますね」

 

剣帝はそう言いながら足下に魔法陣を展開した

 

セラ「うん、サーゼクスちゃん待たせちゃいけないもんね」

 

セラフォルーが剣帝の魔法陣に入ると転移が開始され二人の姿は消えた

 

―対カオス・ブリゲート会議場前―

 

会議場前に魔法陣が展開され剣帝達が現れた

 

剣帝「はい、到着しましたよ」

 

剣帝がそう言うとセラフォルーが剣帝から離れて

 

セラ「何時も有難うね、剣帝君」

 

と笑顔で言った

 

剣帝「いえ、これも眷属として、貴女のクィーンとして当然の事ですから」

 

剣帝はそう言いながらセラフォルーの少し後ろを歩き始めた

 

―対カオス・ブリゲート会議場:会議現場―

 

剣帝が扉を開けると其処にはサーゼクスとその隣に他の魔王達も並んで座っているそして、サーゼクスの正面に堕天使の総統のアザゼル、そして、そこから数席開けた隣に上位天使のミカエルが居た

 

セラ「もう皆来てたんだ…私達が最後みたいだね」

 

剣帝「遅れてしまってスミマセン」

 

剣帝は深々と頭を下げた

 

サーゼクス「いや、大丈夫だよ、我々も先程集まり終わった所だ」

 

とサーゼクスが言った

 

ミカエル「そうです。なので、顔を上げて下さい」

 

続けてミカエルが言った

 

剣帝「有難う御座います」

 

剣帝は顔を上げてそう言った

 

アザゼル(ミカエルのあの態度…ついでにコイツの顔…どっかで見覚えがある気がするんだよなぁ)

 

アザゼルは剣帝の顔を見ながらそう考えていた

 

剣帝「どうしました?アザゼルさん」

 

と剣帝は視線に気付きアザゼルに尋ねた

 

アザゼル「いーや、何でもねぇよ」

 

アザゼルはそう返答した

 

剣帝「そうですか…」

 

剣帝は何か疑うような眼を向けつつセラフォルーの後ろに立った

 

サーゼクス「では、早速会議を始めるとしよう、まず、現状のカオス・ブリゲートの動向だが…」




無名「よぉ!読者諸君!毎度お馴染みの無名さんだぜ!っと、早速内容の振り返りをっと………あー…こりゃ完全にアイツが出掛けてるな…黒い紋様が何よりの証拠だし…まぁ、その辺は剣帝がどうにかするだろ、俺行けてないししーらねー、っと、そんじゃ、また次回な!」

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