犠牲者の多い幻想郷   作:海猿

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区別はつくよ……うん

観月「あれ、レミリア何してるんですか?」

 

 

 

レミリア「え? 見ての通り、マニキュア塗ってんのよ」

 

 

 

観月「あ! そうしないと妹様との区別つかないですもんね!」

 

 

 

レミリア「…………は?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レミリア「どういうこと?」

 

 

 

観月「いや、区別がつかないって……」

 

 

 

レミリア「いや、つくでしょ!?」

 

 

 

観月「え~? つきませんよ?」

 

 

 

レミリア「嘘つけぇッ!!」

 

 

 

観月「いやでも……見てみてください」ペラッ

 

 

 

レミリア「これは、私とフランの写真…………てか、あんたなんでこんなの持ってんのよ?」

 

 

 

観月「この全く同じ帽子。全く同じ体型。全く同じ服。これでどうやって区別をつければいいんですか!」

 

 

 

レミリア「髪わーい!!」

 

 

 

レミリア「見てみなさいこの髪型、髪色!!」

 

 

 

レミリア「青髪!金髪!!」

 

 

 

観月「いや、人は見た目じゃなくて心ですよ」

 

 

 

レミリア「いや、意味が分からないんだけれど……」

 

 

 

観月「まず、髪色も決まってないのになにほざいてるんですか?」

 

 

 

レミリア「な、なんだとう?!」

 

 

 

レミリア「あ!背!背もちょっと違うわよ!!」

 

 

 

観月「ああ。レミリアの方がちょっと低いんですよねー?」

 

 

 

レミリア「それはあの厚底ブーツのせいでしょ!? 普通に私の方が高いわよ!」

 

 

 

観月「うーうー」

 

 

 

レミリア「……いきなり何!?」

 

 

 

観月「まあまあ、話がズレ始めたのでもとに戻しましょう」

 

 

 

レミリア「……ずらしたのは観月の方でしょ」

 

 

 

観月「たしか、どっちが背が高いかでしたよね?」

 

 

 

レミリア「それは戻せて無いわよ。私とフランの区別がつくかつかないかってことでしょ!」

 

 

 

観月「ああ、そうでしたね」

 

 

 

レミリア「……ちょっと飽きてきてない?」

 

 

 

観月「はいはい。わかりましたよ、それじゃあ俺が、その謎の意地を砕いてあげますよ」

 

 

 

レミリア「謎じゃないわよ!」

 

 

 

観月「これを見てください」ペラッ

 

 

 

写真「ZZZ」

 

 

 

写真「ZZZ」

 

 

 

レミリア「……何この写真?」

 

 

 

観月「この写真。どっちが美鈴さんのZかわかりますか?」

 

 

 

レミリア「え……み、右?」

 

 

 

観月「違います。正解は左の『ZZZ』これです。」

 

 

 

レミリア「そ、そんなの違いなんて無いでしょ?」

 

 

 

観月「それです!」

 

 

 

レミリア「!?」

 

 

 

観月「違いがない……そう言いましたね」

 

 

 

観月「それと同じです」

 

 

 

レミリア「同じ!?」

 

 

 

観月「はい、そうです」

 

 

 

レミリア「お、おなじ……?」

 

 

 

レミリア「………いや!違うでしょ!!」

 

 

 

観月「いや、全く同じですよ。逆にどこが違うって言うんですか?」

 

 

 

レミリア「いや……だから髪ィ!!」

 

 

 

観月「……髪?」

 

 

 

レミリア「髪! 青!」

 

 

 

観月「じゃあ、レミリアがカツラ被ったらもう区別つきませんね」

 

 

 

レミリア「あんたは一体どうしたいの!?」

 

 

 

観月「さぁ?」

 

 

 

レミリア「「さあ?」って……何なの? 私は忙しいのよ」

 

 

 

観月「マニキュア塗ってんのに忙しい訳無いでしょうw」

 

 

 

レミリア「もう、うるさーい!!」

 

 

 

レミリア「私は忙しいの! そんなくだらない事に時間使ってる暇ないの!!」

 

 

 

観月「年中暇してるくせに……」

 

 

 

レミリア「もうとにかく!!」

 

 

 

バタン

 

 

 

レミリア「はぁ……全く」

 

 

 

レミリア「……そこに居るんでしょ? 出てきなさい」

 

 

 

紫 「あらあら。いつ気づかれたのかしら」

 

 

 

レミリア「カツラの辺りから……」

 

 

 

紫 「うふふふふ……だいぶ勘が鈍くなってるわねぇ。平和ボケってやつかしら?」

 

 

 

レミリア「……別にどうだって良いでしょ。それより何の用なのよ」

 

 

 

紫 「そうね。今日は少しお話を……というよりは警告かしら」

 

 

 

レミリア「警告……?」

 

 

 

紫 「一週間後―――――――」

 

 

 

レミリア「なっ!?」

 

 

 

紫 「ま、そういうことだから、それじゃあね」

 

 

 

レミリア「ちょっと、待ちなさい!!」

 

 

 

レミリア「……逃げた」

 

 

 

レミリア「……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バタン

 

 

観月「パチュリー様、何か御用でも?」

 

 

 

パチュリー「そうね、貴方に関わりを持たないと私の出番が皆無なのよ」

 

 

 

観月「?」

 

 

 

パチュリー「ま、そんなことはどうでも良いんだけどね」

 

 

 

パチュリー「貴方に、一つ聞きたいことあるの」

 

 

 

観月「聞きたいこと……?」

 

 

 

パチュリー「観月……貴方は――」

 

 

 

――レミィのことをどう思っているのかしら?




フラン「凄いね~無理やりねじ込んできたね~」



パチュリー「こうでもしないと私が本編に出れないじゃない」



パチュリー「それに、今回の貴重なシリアスシーンよ」



フラン「まあでもシリアスに行くならマニキュアの件どうでも良かったよね」



パチュリー「それは言わないの」



フラン「でも、もっとどうでもいいのって小悪魔がまだ一回ぐらいしか登場してないってことだよね」



パチュリー「そこには注目してあげて?」



フラン「それにバカルテットも出てきてないし、出てこないキャラって結構多いよね」



パチュリー「ま、そんな大量にキャラを一気に出しちゃうと収集がつかなくなるものね」



フラン「ま、別にどうでも良いんだけどね~」



パチュリー「本音は?」



フラン「私主人公のストーリーはまだ!?」



パチュリー「多分もうそんな暇は無いわね」



フラン「え、マジ!?」

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