にとり「お値段以上♪」
豊 「……」
にとり「お値段以上」
豊 「……」
にとり「お・ね・だ・ん・い・じ・ょう」
豊 「……」
新 「ニトリ♪」
豊 「新!?」
新 「何してんの豊……」
豊 「こっちのセリフ何だけども」
新 「まぁ……店が落ち着いてきた感じだったから寄ったんだよ」
豊 「それよりも大丈夫なのかよ……平仮名ならともかくカタカナで書くとモロじゃん」
新 「まあ、そこら辺は幻想郷だから…大丈夫!」
豊 「お前は幻想郷をどこまで崇拝してんだよ」
新 「え……豊は、幻想郷嫌いなのか?」
豊 「う……何だよその質問」
豊 「ま……まあ、確かに良い所だよな……」
新 「しっかしコレ良く出来てるよな~ オーブンでもレンジでもない……ホントに餅を焼くためだけの機械じゃん」
にとり「8,980円だよ」
新 「値上がりしてね?」
にとり「高評だったから」
豊 「話聞けよ」
新 「さあ、俺の胸に飛び込んでおいで!!」
豊 「……何が?」
新 「あれ……感動の再開じゃないの?」
豊 「いきなり過ぎて反応できなかった」
新 「じゃあもう一回やろうか!」
新 「さあ、俺の胸に飛び込んでおいで!!」
豊 「なんで?」
新 「アレ。まだ頭の整理出来てないの?」
豊 「いや、一応出来てる」
新 「じゃあ、おいで!!」
豊 「だからなんで?」
新 「感動の再開だから」
豊 「ちょっと何言ってるかわかんない」
新 「なんでだよ~」
新 「つまり。感動の再開ってのはさ……」
前回から引用~
新 「すいませーん、これいくらですか?」
豊 「あ、5,990円で―――!!」
新 「おお!?豊!!?」
豊 「よう、新」
新 「ゆ、豊~」ダキッ
豊 「おいおい、何だよいきなり」
新 「久しぶりー!!」
~~~~~~~~~~~
新 「みたいな」
豊 「改めて説明してもらっても意味がわからん」
新 「なんでだよー」
豊 「まずこんなことする意味あるのか?」
新 「感動するシーンで泣くのに理由なんか要る?」
豊 「それとこれはまた違う気が……」
新 「良いだろ! 熱い友情で世界さえも飛び越える!!そこでの感動の再開!!」
豊 「……まあ、お前の言い分もわからんでもない……なら一発で論破してやるよ」
豊 「男が抱き合うって誰得だよ」
新 「はっ!!」
新 「そうか……そうだよな……そんな事したら警告タグ増やさなきゃいけなくなるもんな」
豊 「……?」
新 「よし!!ならアレで行こう!!」
豊 「……??」
新 「異世界に迷い込んでしまった親友を助けに行ったら、その親友がその異世界のラスボスになってた設定で」
豊 「ちょっと待って」
新 「ん?」
豊 「今回、何する回なの?」
新 「何って……俺と豊が出会って2人の近況報告とかする回だろ」
豊 「だよね、俺もそうだって聞いてた」
豊 「なのになんでお前の願望を叶える回になってんの?○○○○○○○○かよ」
新 「全部伏せ字じゃわかんねーだろ」
豊 「ちょっと名前出すのはまずいコンビだから」
新 「ああ、確かに交通事故だっけ?」
豊 「うん……っと、その話はいいんだよ」
新 「なんだっけ?俺の願望を叶える回だって?」
豊 「そうそう」
新 「まさにその通りです」
豊 「……」
新 「異世界に来たら一度はやってみたいことってあるだろ!?」
豊 「……」
新 「あるよね!」
豊 「あ、うん」
新 「やっぱりこういうのには憧れるよね~」
豊 「帰っていいかな」
新 「あ、それよりも死んだはずの友人がこっちの世界で記憶喪失になってたってパターンも有りだな……」
豊 「帰るね。バイバイ」
新 「よし、いっちょ豊を……ってアレ? 豊? 豊やーい」
にとり「良いのかい? 外の世界の友達なんでしょ?」
豊 「もう良いよ、疲れたし……それに」
豊 「アイツ、何も変わってないんだもの……」
豊 「ま、ちょっと安心したかな」
にとり「そう……じゃあ帰ろうか」
豊 「ああ」
にとり「儲かった儲かった……ぐへへ」
豊 「分け前はきっちりもらうからな」
にとり「なぬ!?」