2人目の犠牲者
にとり「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおお!?」
「(何か、声がする・・・)」
「(・・・ん?手に変な感触が・・・)」
「(これは・・・)」
にとり「私の『のびーるアーム』がぁああああああ!!!」
「変圧器か・・・」
豊 「俺は、神流 豊」
にとり「私は河城にとり」シクシク
豊 「・・・ごめん。この腕壊しちゃった」
にとり「のびーるアームだ!」
豊 「はいはい」
にとり「畜生・・・」
紫 「おじゃましまーす」
にとり「うぇ!?なんでこんなところに?!」
紫 「まあ、ちょっとこっちの事情でね」
豊 「ん、さっきの・・・紫だっけ?」
紫 「・・・そんなボケかまされても漢字表記だから意味分かんないわよ?」
豊 「いいんだよ、文字ってのは読み手の感じ方によって百にも千にも意味が変わってくるんだから、読み手の読み方に委ねる」
紫 「良いこと言ってるように見せて、それは他力本願というのよ?」
豊 「そんなことより、俺に話があって来たんだろ?」
紫 「・・・そうね、先にそっちから話しちゃいましょうか」
にとり「ちょっと待って話に全くついていけないです!」
紫 「それで、話ってのはね・・・」
にとり「無視しないで!」
紫 「豊、説明してあげなさいよ。それとにとり。そのキャラはこいしとダダかぶりになると思うわよ?」
にとり「はぁ!?」
豊 「説明しろ・・・たって俺はいきなりこの世界に落とされたわけだし、、、」
紫 「そうね、じゃあ。順を追って話しましょうか・・・」
紫 「まず豊。あなたがこの世界に落とされた理由、覚えてるかしら」
豊 「ああ、覚えてる。それは、一週間前のことだ・・・」
にとり「(いきなり語りはじめた・・・!)」
紫 「(だからそのキャラはダダかぶりになるからやめなさい!)」
にとり「こいつ直接脳内に・・・!」
~~~回想
俺には小学校の頃からの親友がいた。
高校生になってもその関係は変わらなかった。
今も変わってなんていない・・・はず
何故『はず』なんて曖昧な言葉を使わなければならないのか。
それは一週間前まで遡る・・・・・・・
親友「なあなあ豊!!」
豊 「何だよいきなり」
親友「この前すげー格好した女の人がいるって言ったじゃん?」
豊 「ああ、言ってたな」
親友「また会った!」
豊 「どこで」
親友「夢で!」
豊 「うん」
親友「何だよ、嘘じゃないぞ!本当だぞ!!」
豊 「はいはい、そんなこと言ってないで早く勉強進めようぜ、今度のテストヤバイんだろ?」
親友「う、嘘じゃないぞ!!」
豊 「分かったって・・・」
その時は完全に信じていなかった親友の話
まさか実際に自分が体験する出来事だとは
この時は夢にも見ていなかっただろう・・・
~~~回想
にとり「だから、キャラがかぶるのは別にどうだっていいでしょ?」
紫 「確かに、いちいちキャラ被らないようにするのは大変よ、だからって被せていったらあなたの人気がなくなるだけ。
それでもいいならそのツッコミキャラを貫き通しなさい」
にとり「・・・もちろんキャラ被りなんて人気の取り合いになるのはわかってる!・・・でも私はこれしか無いの!!このツッコミしか・・・」
紫 「にとり・・あなたがそこまで考えてるなんて知らなかったわ・・・よし!私も協力するわよ!!頑張って憎きこいしに勝ってやりましょう!!!」ガシッ
にとり「ああ!!」ガシッ
―――地底―――
こいし「クシュン!」
一世「風邪か?移すなよ」
こいし「心配してよ・・・」
―――にとり家―――
豊 「話、聞いてた?」
紫 「あー聞いてたわよー」
紫 「『親友が謎の夢を見たあとに行方不明になって四方八方探している時に貴方は素敵なお姉さまに出会った、そして親友の言っていたことがすべて真実だと知った貴方は
その素敵なお姉さまにその親友の居場所を聞いてきた。まあ、そこからはその素敵なお姉さまが捕まえて幻想郷にポイッ・・・っとね』って話でしょ?」
豊 「見事なネタバレをありがとう」
にとり「素敵なお姉さまって・・・どの口が言うかww」
紫 「」ヒューン
にとり「うわ、ちょ」ピチューン
紫 「さて、説明も終わったところで。早速本題に入りましょう」
豊 「・・・本題って?」
紫 「まず先に言っておくけど。あなたの親友は確かにこの幻想郷に居るわ」
豊 「!?」
紫 「多分永・・・いや、これ以上はやめときましょう」
豊 「・・・そっか、居るってわかっただけで十分だ。あとは自力で探すさ」
紫 「頑張ってね~」
豊 「・・・」
紫 「あ、それともう一つ」
豊 「?」
紫 「貴方の能力についてだけれど・・・」
豊 「能力・・・?」
紫 「ああ、それはまだ説明してなかったわね。能力ってのは・・・」
にとり「その説明は私にまかせて貰おうか・・・!」
紫 「なんでよ」
にとり「ちょっとぐらい私にも出番をくれよ~」
紫 「出番なんてこれからいくらでも出来るわよ!どちらかと言うと私の出番のほうが・・・」ブツブツ
にとり「それじゃあ、説明してあげよう!」
豊 「三行でお願い」
にとり「え?え~っと」
にとり「能力ってのは
えーっとうーんと
その人が持ってる(ry」
にとり「ってやつさ!」
豊 「へ~(絶対カットされてるな)」
紫 「説明が終わったなら次は私のターンね!」
豊 「お、おう」
紫 「貴方の能力を発表します!」
藍 「ダラララララ、タンッ!」ドラムロール(太鼓で)
紫 「貴方の能力はズバリ!『流れに乗る程度の能力』でしょう!」
豊 「・・・丸○くんか?」
紫 「・・・」
豊 「なあ、さっきのって・・・」
にとり「それ以上問い詰めてやるな!渾身のモノマネをスルーされた奴の気持ちが分かるか!?」
豊 「う・・・ご、ごめん」
紫 「謝られたらなおさら悲しいわよ!!」
藍 「ゆかり様しっかりしてください。私は、面白いと思いますよ・・・」
紫 「」
にとり「見事にとどめを刺したな・・・」