傭兵異世界転生記   作:旧人名無し

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どうも、旧人名無しです。

今回は少し長めです。
ちょっと忘れていた矛盾(忘れるな)を無理矢理押し込んだので
かなり可笑しなところがあると思います。(申し訳ないです)

それでは、どうぞ ノシノシ


第十四発 スキル

ーー二人ーー

 

とりあえず、イリスから説明を受けることとなった。

 

「まずスキルには大きく分けて二種類あるのよ、まず一つ目が魔法的スキル」

 

『魔法スキル』

いわゆる魔法の補助的なもの。

恐らく例を挙げたほうが良いだろう、有り難いことにイリスが自分のスキルを一つ教えてもらった。

『回復魔法』

これだと回復魔法がスキルによるもののように思えるかもしれないが、

このスキルが無くても回復魔法は使う事が出来る。

 では、なぜこのスキルがあるのか?それではこのスキルの効果について教えよう。

『回復魔法をより効率的、効果的に使う事が出来る』

より噛み砕いて説明すると、

紙で手を切った時、治すのに10の魔力が必要としよう

それが5になり、さらにはナイフが手を掠めたとき位の傷を回復することが出来る。

 分かったかな?とは言っても口頭で説明されて、尚且つ実演もないからまだ解らないが。

でも結構強力になるって事が分かってくれればいいかな。

 

そしてもう一つが

 

『技スキル』

魔力を消費することにより攻撃の威力が上がったりする。

 と書いてあったが実情は少し変わってくるようだ。

此方も例を挙げよう、

『スラッシュ』

「剣を振るう」

最早なんだよこれ。

 と思ったが魔法と同じようにこのスキルを使う事で剣を振るう動きが魔力のサポート含め効率的に使う事が出来るようだ。

肉体に無理が掛からずうまい具合に魔力でブーストが掛かることによって普通に剣を振るうより肉体的疲労も少なく無駄の無い効果的な攻撃が出来るという。

 

まぁ、書いてきたが要は大体が行動を補助する能力ってことだ。

 

では、それはどのようにして覚えるのか?

 なんてことは無い、簡単に言えば『やり続けば覚える』だ。

 回復魔法を何度も使えば自然に『回復魔法』が覚えられる。

 何度も剣を振り続ければ『スラッシュ』が覚えられる。

そして熟練度のようなものもあるのだが、それも個人差はあれども使い続ければ上がるものだそうだ。

努力が目に見える形で実を結ぶ。「私達が居た世界とはえらい違いだな」と二人は心で思いつつ話を聞いていた。

 

「---とまあ、こんな感じです。」

 

「なるほど、勉強になった。感謝するよ」

 

「こちらとしても、とても興味深い話でした。有難う御座います。」

 

二人は正直な気持ちで感謝する。

 

「新人が知らないことをしっかりと教える。それも教導者の義務ですから」

 

そう胸を張って言ったイリスは、頼もしく見える。

そんなこんなで意外にも時間を取ってしまったのか、そろそろ閉店の時間なのか客も減ってきた。

酔いつぶれた男達をイリス父は起こして酒場から追い出していた。

ようやっと静かになり、4人になった酒場でマスターが三人に食事を出す。

 

「ほい、話し込んでたみたいだし、こっちも色々あったからこんな時間になっちまったが」

 

「いえいえ、ありがとうございます。」

 

謝るイリス父に天月は頭を下げつつ、話し始める。

 

「そいえばお金とか大丈夫ですか?俺達お金持ってないんですが。」

 

「構わないよ、恐らく君たちは教導対象の子たちだろう?娘も「大丈夫ですよ」って言ってたんじゃないかい?」

 

「ええ、言ってました。ですがやはり・・・」

 

「心配性だね、でもいいんだよ。それでも思うところがあるなら・・・これは貸しにしておこう」

 

「はい、このご恩は必ず」

 

「ああ、君達が素晴らしい冒険者になることを期待しているよ」

 

そんな話をしているとイリスが

 

「父さん、まぁ、わかっていると思うけどこの二人は私の教導対象で、アマツキとイヅモ」

 

「珍しい名だね、私はイリスの父イゴール・オルコットだ。これから当分の間、よろしく頼むよ」

 

「はい、よろしくお願いします」「よろしく」

 

イゴールとの挨拶を終えるとイリスが

 

「とりあえず、食べながら明日の事を話しましょ」

 

そうイリスは促すと二人は頷き、手を合わせた。

 

「「いただきます」」

 

イリスとイゴールの二人は首を傾げる

 

それに気付いた天月は説明する

 

「ああ、これは私たちが長く滞在していた所で食べる前にやっていた、おまじないのようなものです」

 

その説明で納得したのか(納得していいのか?)

イリスは気にすることもなくご飯を食べ始める。

そんな感じで少し面食らったような天月を出雲は

 

「まぁ、良いじゃねえか。食おうぜ、とりあえず」

 

そう言って出雲は料理に口を付ける。

 

料理は乳白色のスープとパンだった。

とろりとしたスープを食べる。

 

「うめぇ、クリームシチューみたいだ。」

 

天月も一口スープを食べる

 

「ああ、うまいな、肉が柔らかくて丁寧に作られてるのが分かる。」

 

それを聞くと、イゴールは嬉しそうに

 

「だろう?これはウチ自慢のホワイトスープだ。パンにつけて食べてもうまいぞ」

 

イゴールの話を聞くにこのクリームシチューはホワイトスープと言ってミルクマとか言う熊のモンスターから出てくるミルクを使って作るそうだ。

このスープはクマミルクから作られるのか・・・と天月は元の世界のクマの事を思い出しながら複雑な心情でホワイトスープを啜っていた。

出雲は、其処まで気にする様子もなく「旨けりゃいいんだよ旨けりゃ」と言い捨ててスープを食べていた。

 

二人は食べ終わりゆっくりしていると出雲がふと気づく。

 

「あ、そいえばあの猪どうしたっけ?倒した方もだけど、食ったほう」

 

「食べた?それはわかりませんが、剛緑大亥はギルドマスターに私が頼んで保存してもらいました、教導は最初からするつもりでしたし、それにあれを持って動き回るのも大変でしょう?」

 

「そうだけども、なんともまぁ・・・まいっか」

 

出雲は少しohって顔をしつつ溜息を吐いた。

イリスは少しすまなさそうな顔をして

 

「すいません、勝手が過ぎましたね。でも、まだ本格的な話はしていないので、皆でまた明日にでもギルドであの猪の処遇は決めましょう。」

 

「それならいっか」

 

天月も少し呆れつつ。

 

「まぁ、それなら問題ないだろう。あと、食った方は今頃森でほかの動物に食われてるぞ、多分」

 

「置いてきたのかよ」

 

「ちょっと突然の事だったからな、お前も忘れてたし、鳥も放置だったしな。」

 

「・・・なんか私達ずさん過ぎるな」

 

「それには同意せざる得ないな」

 

二人は面を突き合わせてため息をついた。

するとイゴールが

 

「まぁまぁ、そいえば君たちのランクはどれくらいなんだい?新人と言っても酔っぱらいを避けた技術には目を見張るものがあった。それに、今日の剛緑大亥を一人で抱えてた奴がいたって話を酔っ払いどもから聞いたが、君たちだろう?」

 

流れを変えるためにしたその質問にイリスは渋い顔をして

 

「・・・あのですね、実は」

 

これまでの顛末を話し、イゴールも目を剥いていた。そしてため息を吐く

 

「はぁ、君たちは予想以上の存在だったようだ。まさか最初から娘と同ランクだとは・・・」

 

天月はそこはかとなく申し訳なくなり。

 

「なんかすいません」

 

「いやいや、気にしないでくれ。それより、これ教導の必要あるのかい?」

 

イゴールはイリスに聞くとイリスも少し悩ましい表情で。

 

「そうなんだよね、正直必要ない気がしてくる。」

 

出雲はすぐにフォローする

 

「いやいや、必要だよ。私達はまだこのせか、常識に疎いからね。」

 

天月もすぐにそれに同調する

 

「そうですよ、私達は常識をほとんど知りません。ゆっくり教えてください。」

 

励まされたイリスは自信を取り戻したようで

 

「そ、そうですね。そこらへんは任せてください。」

 

「ええ、お願いします」

 

そんな話をしていると。

 

「もう夜も更けてきたよ。」

 

イリスも、そういわれて眠たくなったのか

 

「そうですね、今日はもう寝ましょうか、一応空室があるので。昔は宿屋もやっていたんですよ、今はやっていないんですけどね。」

 

出雲は少し考えた素振りをして

 

「そこらへんはあまり聞かない方が良いかな?」

 

「・・・常識無い割りにそこら辺は気が利くのね」

 

「・・・まぁね」

 

「そいえば貴方達は二人で同じ部屋に寝るの?」

 

「どうする?」

 

「まぁ同じ部屋で良いんじゃないか?込み入った話もあるし」

 

「そうだね。」

 

それを聞くとイリスは少し下世話な微笑みを浮かべつつ

 

「決まったみたいね。それじゃあ鍵渡しておくわ、安心して、私達とは離れた部屋にしておくから」

 

「・・・無駄な配慮ありがとうございます。」

 

天月はよそよそしくお礼を言うと鍵を受け取った。




此処まで読んでいただき有難う御座います。

最近みんなのキャラがあやふやな所がありますね、もっと確立していきたいんですけどね。
ちなみにイリスさんは外面は結構お淑やかそうな感じですが内面は行動力がありお茶目ですが抜けたところのある天然さんです(たぶん)

それでは、また、いつか ノシノシ

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