不幸な憲兵が提督に!?   作:A・Dson

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皆さんいかがお過ごしでしょうか?秋イベお疲れさまでした。
体調を思いっきり崩した上に、ボーキが尽きたためE5攻略を断念した作者です。
皆さんも風邪には十分お気を付けください。

さて、今回、または次回から空に新しい力が!?
主人公モチーフのヒントになっています。とはいえ、わかっている人はもうわかっているとは思いますが・・・

では、投稿します!!

追記 12月11日 誤字修正をしました



第七話 不幸な提督、暗殺の危機!?

初出撃の翌日、再び正面海域に出撃。同海域の主力艦隊を撃破。よって、これよりわが艦隊は南西諸島沖警備の任務に就く。

 

簡単にすればこんな感じの内容を本営に送り、空は考え込む。

(矢代提督ねえ・・・どんな奴なんだ?響からの話を聞く限りじゃ悪い奴ではなさそうなんだが・・・)

彼は未だに話したいと言っていた矢代提督のことを気にしていた。

 

「ほら、なにぼさっとしてるのよ、書類はまだ残ってるわよ?」

「おっと、悪い考え事してたわ・・・」

「ボケるにはまだ早いわよ、ほらさっさとやる!」

「へいへい・・・」

こんな感じに秘書艦を続ける叢雲に叱られつつ日々を過ごしていた空。

 

しかし、暗雲はすぐそこにまで迫っていた。

 

~~~~~数日後~~~~~

「矢代提督以外の鎮守府からも一人復帰するって?」

「ええ、軽空母の「祥鳳」さんが戻ってくるそうよ。」

「軽空母ね・・・今のうちにはいねえ貴重な戦力じゃねえか、楽しみだねえ。」

「司令官、もうすぐ矢代提督が到着するよ。」

「来たか・・・サンキューな響」

 

やがて、鎮守府の港に一隻の軍艦が停泊し、数人の女性が降りてきた。

「矢代提督に、敬礼!」

艦隊の皆も敬礼し、相手も同じようにした。

 

「やめ!・・・わざわざご足労いただきありがとうございます。矢代提督」

「・・・まずはその似合わない言葉遣いをやめたらどうだい?階級差はあるが、年齢は同じだし私は気にしない。素の話し方で構わないよ。」

「そうかい、じゃあそうさせてもらうぜ。かたっ苦しいのは苦手でね。」

「結構。じゃあ、艦娘の引き渡しに入ろうか。今回は「川内型」の三人と、特型駆逐艦の「白雪」、「吹雪」の引き渡しを行う。申し訳ないけど、ほかの艦娘たちはまだ療養が必要だ。」

「・・・わかった。まずは・・・」

そう言いながら空は引き渡しされる艦娘たちに向き直す。

「・・・すまなかった。陸軍の人間を代表してあやまらせてほしい。そして、摘発が遅れたことも申し訳なかった。」

5人は何も言葉を返さない。

「だからこそ、今度はそんなことはしないしさせない。今の俺は提督だが、あの野郎とは違うってところを見てくれたらうれしい。旅の疲れもあるだろうし宿舎も改装してあるから今日はゆっくりしてくれ。詳しいことは明日でいいだろう。叢雲、響、彼女たちの案内を頼む。」

「「了解」」

2人は5人を連れて宿舎へ向かった。

 

「・・・随分と板についているじゃないか。」

「ぬかせ。今日の夜だったな。何を話すつもりだ?」

「なに、軽い顔合わせの懇親会だよ。」

「ほう?そのためにわざわざ店まで用意して二人っきりで話すのかい?鎮守府内でもいいだろうに。」

「・・・君は見た目通り頭の回転が遅いのかい?提督だけだからこそ話せることもあるのさ。」

「・・・あぁ、そういうことかい。めんどくさくなってきたねえ。」

「そうだ、行くときには護身具を持っていくことを勧めるよ。」

「おいおい物騒だな、そんなことがあるのか?」

「・・・さあね。でも、無いよりはあったほうがいいでしょ?」

「・・・まあな。とりあえず鎮守府に戻るか。あんたも荷物を持ったら執務室に来な、書類も終わったし茶でも飲もうや。」

そう言って空は鎮守府へと戻っていった。

 

~~~~~船内~~~~~

「やれやれ・・・さあねとは言ったけど、十中八九これを使う羽目になりそうだ。まったく面倒をかけさせてくれるね。」

そう言って彼女は荷物の中に愛銃を忍ばせ鎮守府へ向かった。

 

~~~~~執務室~~~~~

「さてと・・・緑茶でいいか?」

「かまわないよ、いただこうか。」

その後、鎮守府運営について談笑していると、

「司令官、全員を宿舎に送ったよ。」

響が入ってきた。

「そうか、積もる話もあるだろうから今日はお前たちだけで過ごしな。俺は矢代提督との会食的なものがあるから帰りは深夜になる。」

「わかったよ。あとさっき伝えた祥鳳さんが来てるよ。今執務室の前にいる。」

「そうか。矢代提督、少しいいか?」

「かまわないよ。私はお茶でも飲んでゆっくりしてるさ。」

「そうかい、響、呼んできてくれ。」

その後、響は部屋を出て祥鳳を連れて戻ってきた。

「連れてきたよ、祥鳳さん、自己紹介を。」

「軽空母、祥鳳です。はい、ちょっと小柄ですけどぜひ提督の機動部隊に加えてくださいね。」

「よろしくな。軽空母としての力、頼りにしてるぜ。・・・どうした?気分が悪いのか?」

少し顔色が悪そうな祥鳳を不安げに見る空。

「・・・え?あ、すいません・・・少し疲れが残っているみたいです。部屋に戻ってもいいですか?」

「あ、ああすまない。ゆっくり休んでくれ、今日明日は出撃しない予定だしな。」

「はい、失礼します・・・」

そう言って祥鳳は執務室から退出した。

「さてと、祥鳳も明日には回復しそうだな・・・」

「果たしてそうだといいけどね・・・」

「なんか言ったか?」

「いや、何でもないよ。」

「・・・そうかい。」

 

~~~~~部屋の外~~~~~

「今度は・・・あの人をあの子たちみたいに・・・」

そうつぶやく彼女の手は震えていた。

 

~~~~~数時間後~~~~~

「さてそろそろ時間だ。会食に行こう。」

「もうそんな時間か。じゃあ、行くか。」

 

 

~~~~~会食の会場~~~~~

「で、なんのためにわざわざ呼び出したんだ?」

「なに、海軍の裏のことさ。海軍が穏健派、急進派に分裂していることは知っているね?」

「・・・まあな。」

「私は穏健派なんだけど、急進派について気を付けてほしいことがあってね。岩川鎮守府の艦娘が療養していることは知っていると思うんだけど・・・」

「あぁ、それが?」

「その艦娘の中に急進派の息がかかっている可能性がある。」

「・・・なんだと?」

「君が急進派の手によって飼い殺しにされていることは知っている。だが、一部の急進派はそれを快く思ってないんだ。」

空はその話を聞いても表情を変えず、

「・・・だろうなあ。わかってはいたがな。まあ、何とかなんだろ。」

「ずいぶんと楽観的だね。確証があるのかい?」

「いや?そんなんねえよ。強いて言うなら・・・」

「・・・?」

「悪運の強さかね。」

「・・・ハハッ、呆れた。でもそういう馬鹿っぽい考えも嫌いじゃないよ。」

「馬鹿とはなんだ馬鹿とはよ。」

こんな感じで会食も終わった。

 

会食後・・・夜12時

「さて、だいぶ歩いたが鎮守府まではあとどのくらいだ?」

「そうだね・・・あと十分ぐらいじゃないかな。最も、君が車で来たのにもかかわらず酒を飲んだからわざわざ歩く羽目になっているんだけどね。」

「悪かったって。でも気づかないお前さんや、店員も悪いんだぜ?」

「でも一番悪いのは君だよ。」

「そりゃそうだな・・・ん?」

 

目の前には和服を着た女性がいる。

「・・・祥鳳じゃねえか。こんな遅くにどうした?」

「提督・・・」

「・・・っ!!お前・・・」

空を見つめる祥鳳の眼には光がない。

「提督・・・私のために・・・死んでくれませんか?」

そういって彼女は弓をかまえる。

「っ!!やべえ!矢代!!」

矢代提督を引っ張り横っ飛びする。

爆音が周囲に響く。幸い周囲には人気はおろか、住宅もないため周りに被害が及ぶことは無いが・・・

「あぶねえだろうが!!俺だけならともかく、矢代にまで手を出すんじゃねえ!!」

「・・・死んでください。私のために・・・」

その言葉には気力が感じられず、うわごとのようにしか聞こえない。

「どうするんだ?あの爆撃をかいくぐるなんざ無茶だよ?」

「・・・祥鳳を無力化できるものがあるか?」

「・・・麻酔銃を持ってきて正解だったよ。」

「なら、俺がひきつける、その隙にそいつを撃ち込んでくれ。」

そう言って空は槍をもって走り出す。

「おら祥鳳!!俺はこっちだ!!」

「・・・・・・殺す」

彼女が放つ矢から艦載機が発艦し、空に向って爆撃していく。

「はっ!おせえおせえ!陸軍の訓練なめんなっ!!」

だが空はそのことごとくを回避する。

(普通の人間が艦載機の爆撃を回避できるわけないんだけど・・・これも悪運の強さなのかな?・・・まぁ今は、)

「そこの暗殺者を無力化するか。」

海恵は腰につけていた改造コルト・ガバメントを抜き発砲する。

 

「あっ・・・zzz」

銃弾は祥鳳に直撃し眠らせることに成功した。

 

「さてと、お前さんの言ってたことがさっそく現実になったわけだが・・・とりあえず怪我はねえか?」

眠った祥鳳をかつぎながら空は無事を確認する。

「大丈夫だよ。それにしてもすごかったよ。普通の人間が艦爆をよけるなんてね。」

「訓練のたまものさ。大したことじゃない。」

(訓練でどうにかなるものでもないとおもうんだけど・・・)

 

暗殺者祥鳳を無力化した二人は鎮守府への道を急いだ。

 




いかがだったでしょうか?
おかしいな・・・ギャグものにしたかったはずなのに・・・。
↑たぶん当分は無理です。

作者の秋イベ新規参入艦娘を載せます。明らかに不運ではないのですが、ほかの方がどんな感じかも知りたいので感想で意見をお願いします
天津風、瑞穂、春雨、Pola、舞風、谷風、浜風、秋月、Commandant Teste,早霜、速吸、江風、浦波が参入しました!!(順不同)
Saratogaもほしかったけどそこは致し方なし(´;ω;`)

では、次回予告行きます。
暗殺者だった祥鳳を捕らえた空。情報を手に入れるため尋問しようとするが、牢に入れた祥鳳が突然発狂してしまう。
どうにか彼女を落ち着かせようとする空の前にあの妖精が再び姿を現す。
「こいつは・・・ベオーク(Beorc)?つか俺はなんでこいつを読めるんだ?」
新たに得た?力で空は祥鳳を救えるか!?
次回、「不幸な提督の新たな力!?」
ではまた次回の投稿でお会いしましょう!!

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