本年も何卒よろしくお願いします。
さて、今回でアズレン編は終了の予定です。
今までの話の修正については・・・まぁおいおいやっていきます(←絶対やらない奴)
これからの予定ですが・・・しばらくは期末試験やら何やらがあるので二月の前半くらいまでは更新できないと思われます。+もう少し艦これ熱を充電したいので何かしら短編を書いてお茶を濁したいと思います。(現在は冬イベのため目下資材貯蓄中)
美に入り彩を穿つが神曲過ぎて辛い(唐突)
では、投稿します!
イラストリアスが仮着任した翌日、食堂にて。
「はい、ということで自己紹介。」
「イギリス海軍空母、イラストリアスと申しますわ。」
ざわつく面々。
「気持ちはわかるが落ち着け。敵対するわけでもないし数日の間限定だからな。」
しかし、前例もあったため少しすると静かになる。
「今日は出撃は無しだが、遠征はいつも通りだから忘れんなよ特に暁。」
「わ、忘れないし!!」
「お前そう言ってこの前忘れたじゃねえか・・・」
~~~10:00 執務室~~~
「なんか悪いな、何にもわからないなかで執務まで手伝ってもらっちまって。」
「そんな中で私たちを保護してくれているのですから少しはお手伝いさせてください、これでも指揮官様の第一秘書艦なんですよ?」
「正直ホント助かるわ・・・」
秘書艦の山城と手伝いを買って出たイラストリアスと共に執務を片付ける。
「それにしてもこっちの山城は随分おしとやかですのね、私たちの世界の山城はもっと人懐っこくて可愛らしい娘なんですよ。」
「正直信じられないわね・・・」
「えぇ、そのせいか指揮官様との距離が近いのよね・・・今度シーファングでも撃ち込もうかしら」ボソッ
「?何か言いましたか?」
「いえ、何でもありませんわ。」
「(何言ってるか聞こえちまったが聞かなかったことにしよう・・・後が怖すぎる。)」
執務自体はイラストリアスの手伝いもあり素早く終わった。が、空の背中は冷や汗で濡れていた・・・
~~~14:00 工廠~~~
「さてと、流石に三日連続で来るなんてことは・・・あったわ。」
昨日のように光るゲート。光が収まると、
「・・・?此処は、どこなのですか?」
「今回はなんというか・・・ちんまいな。」
「えい。」
素早い踏み込みから脛を蹴られる
「痛ぁ!?何しやがる!」
「ちんまいとか言うからなのです。綾波はまだまだこれからなのです。」
「綾波!?」
「・・・?」
こちらの綾波との差が激しいせいか驚きが大きい空。
「考えても仕方ねえ、とりあえず執務室まで来てくれ。細かい話はそこでしよう。」
~~~14:05 執務室~~~
「此処は、私たちがいる世界ではない・・・ですか。」
「あぁ、もう少し驚くと思ったが。」
「顔に出てないだけなのです。内心驚いてます。でも、空母の二人がいるならたぶん大丈夫なのです。」
「ずいぶんとあの二人を信頼してるんだな。」
「昔の事は気にしないようにしているのです。実際二人ともとてもいい人なのです。(指揮官が関わらなければ)」
「(なんか大事な部分が抜けてるような気がするが・・・)そうか。とりあえず寝泊まりは駆逐艦寮で頼む。誰かに案内を頼まねぇとだな。」
案内のために誰か手が空いている人を呼ぼうとしたとき、
「司令官、失礼します。」
「あっ」
「司令官、寮の備品の件でお話が・・・」
「あなたは・・・綾波?なのですか?」
「こ、これが私!?」
「一目見ただけで分かるもんなのか?」
「何となくですけど、目の前の子が
「不思議なもんだ、異世界の同一存在を理解できるなんてな。」
「綾波も、あなたが「綾波」だということがわかるのです。」
「ちょうどいい。綾波、彼女を駆逐艦寮まで案内してくれ。部屋も一緒でいいか?」
「はい、大丈夫です司令官!じゃあ行こう!」
「あ、ちょ、早いのです・・・」
綾波が綾波に引きずられていくという何とも言えない光景を目の当たりにした空。
そんな時、遠征艦隊から連絡が入った。
「珍しいな、どうした?」
「提督・・・それが・・・」
「・・・マジか。」
~~~少し前 遠征海域~~~
「・・・そろそろ戻りましょうか。」
遠征部隊の旗艦を務める神通が艦隊メンバーに帰還の命令を出そうとしたとき、
「神通さん!あそこに誰かいるよ!」
「え?」
水無月からの話を聞いて彼女が指さした方を見ると、
「くっ、此処はどこだ・・・?」
そこには見たことのない艦娘がいた。しかし、遠目に見るだけでもひどく消耗していることがわかる。おそらく燃料もほとんど残っていないのだろう、足取りもひどく重い。無傷なのが唯一の救いだろう。
「これは・・・見過ごせませんね。提督が言っていた艦娘の可能性もあります。皆さん、ついてきてください。」
そう言って神通は艦隊を引き連れて彼女の元へ向かった。
「・・・!何奴か!」
「軽巡洋艦、神通です。あなたは?」
「おお、重桜の仲間か。助かったぞ、拙者は高雄だ。」
重桜、高雄の言葉を聞いて神通は彼女が提督の言っていた存在ということに気づいた。
「いえ、私は重桜の所属ではありません。ですが、私たちの鎮守府にあなたの仲間と思われる方々を保護しています。一緒に来てもらえませんか?」
「問題ない、だが、あいにく拙者はもう燃料切れ寸前でな・・・」
「なら私が曳航しましょう。他の皆さんは警戒をお願いします。」
彼女が高雄ということに驚く艦隊メンバーをよそに神通は冷静に指示を出す。
「提督に連絡しておきましょう・・・」
神通は連絡用の通信機の電源を入れ空にコールをかけた。
~~~16:30 岩川鎮守府港~~~
空は、報告にあった高雄に会うためこの鎮守府の高雄と共に鎮守府港で待機していた。
「・・・来たか。」
「あなたがここの司令官か。拙者は高雄。仲間たちの保護、感謝する。」
「ほ、本当に
「な、拙者がもう一人!?」
「ちょいと落ち着いてくれ、こんがらがってきた。」
提督&艦娘状況整理中・・・
「まぁ、そんなところか。高雄、重巡寮までの案内を頼む。確か使える空き部屋がいくつかあったはずだ。そこを使ってもらおう。あと、拙者な高雄に聞きたい。飛ばされた艦娘はエンタープライズ、イラストリアス、綾波、そして拙者な高雄でいいのか?」
「拙者な高雄とはいったい・・・。あの場にいたのは拙者を含めてその4人で相違ないはずだ。」
「了解した。じゃあ案内やらなにやら終わったら全員集めて飯にするか。」
~~~18:30 食堂~~~
「さて、ここ最近いろいろあったが、はぐれ艦娘たちを全員保護することができた。まぁまだ元の世界に戻る目途はついてないがしばらくはゆっくりするといい。とりあえず歓迎会だ!乾杯!」
その言葉を皮切りに皆思い思いに飲み食いを始めた。
「ほらもう一人の姉さん、せーの、」
「ぱ、ぱんぱかぱ~ん・・・///」
「こっちの綾波ちゃんの耳フカフカだぁ・・・!」
「ケモミミktkr!」
「は、恥ずかしいのです・・・」
「グレイゴースト!飲み比べで勝負よ!」
「ほぅ・・・いいぞ。LukeyEの力、見るがいい・・・!」
「あらあら、羽目を外しすぎないようにしてくださいね・・・」
「あ、あの・・・」
「あら、え~と・・・電ちゃん、よね?」
「はいなのです!その・・・どうしたらイラストリアスさんみたいな立派な女の人になれるのですか?」
「そうね・・・誰にでも優しく、いろんなことに努力することかしらね。でもね、電ちゃん、だからといって焦ってはダメよ?あなたはまだ幼い。女らしさと言ってもたくさんあるんだからゆっくり考えてみてね。」
「は、はいなのです。」
「(いい感じにメンバーともなじんでいるな・・・だが・・・)」
彼女たちはあくまでも異世界からの来訪者。遅かれ早かれ別れは来る。もし、関係が深くなりすぎてから別れが来たとき果たしてこちらの艦娘たちは大丈夫なのだろうか。
一抹の不安が脳裏をよぎる。が、
「そんなことでダメになるようなあいつらじゃないな。」
それは長らくこの岩川鎮守府の提督として皆を見てきたが故の自信だった。
「おい、せっかくだから全員で写真撮ろうぜ。青葉、頼むわ。」
「わっかりました!!」
~~~
「皆さん、準備はいいですか~?笑顔でお願いしますね~!ほいっと!」
タイマーを押し青葉が列に入る。
タイマーの間隔が小さくなり、パシャッ、とカメラが光る。
青葉がカメラを手に取り確かめる。
そこには笑顔で写っている岩川鎮守府メンバーと同じく笑顔で写っている異世界呉鎮守府のメンバーがいた。
「はい、OKで~す!じゃあ提督、早速現像してきます!」
「おう、じゃあ後は自由ってことで。写真は後で青葉からもらってくれ。」
そう言って空は執務室に戻った。
「さて、この先どうなるのかねぇ・・・ん・・・飲み過ぎたか・・・」
そのまま空は睡魔に流されていった。
~~~09:00 執務室~~~
「・・・ん?・・・そういや、昨日・・・」
寝ぼけ眼で昨日のことを思い出す。すると、
「提督(司令官)さん!!」
「うお!?どうしたんだ!?」
「エンタープライズさんもイラストリアスさんも皆いなくなってるの!」
「・・・あぁ?」
~~~09:10 工廠~~~
「穴が・・・ふさがってる・・・」
「ねぇ提督さん・・・」
「・・・たぶん、元の世界に帰ったよ。」
不思議と空にはそれを確信することができた。
「そんな・・・まだ話したいことあったのに・・・」
「挨拶も無しとはな・・・ん?」
制服の内ポケットに何か入っていることに気づいた空。
「こいつは・・・」
そこには昨夜撮った写真。そして裏にはきれいな英語でこんな文章がつづってあった。
「I wish you to come light divine.See you later!《光の加護があなたたちに届きますように。また会いましょう!》」
いかがだったでしょうか。
今までやったことのなかった、というよりやり方を知らなかった手法を使ってみました。
最後の英文については基本直訳ですので間違いがあれば教えてくださると幸いです。
久々にこんなに気合の入った文章書いた気がする・・・(-_-;)
最後の文章はわかる人ならわかると思いますがイラストリアスが書いています。
彼女たちがどうしてすぐにいなくなったかについては・・・
今度書く予定のアズレン短編集で書きたいと思います。
まぁ、あくまでもおまけのつもりなのでいつ書くのかとか、誰をメインにしようかなんて全く考えてないんですけどね。←
何はともあれ、此処での番外編ラッシュは終わりです。次回の更新ではしっかり先に進みます。
では、次回の投稿でお会いしましょう!