不幸な憲兵が提督に!?   作:A・Dson

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皆さんいかがお過ごしでしょうか?
なんとか週一投稿をキープしている作者です。
ただ、クオリティを落としてまで週一にするつもりはないのでこれから先は週一投稿すらできないかもしれません。
これもひとえに作者の能力不足が招いた事態です。本当にすみません。

忙しくて艦これもややご無沙汰でございます(-_-;)

でも失踪はしません。ゲッシュ立てます。

では投稿します!


第二十一話 不幸な提督また襲われる!?

カムラン半島を攻略してから数日後、艦隊にまた艦娘が戻ることが決まった。

以前までは、多くても5人ぐらいだったのだが・・・

「はぁ!?15人だと!?多すぎるぞ・・・予想よりも早くこっちの補給が間に合わなくなっちまう・・・」

送られてきた書類を見て空は愕然とする。以前はこちらの受け入れ態勢の問題もあり比較的少人数での復帰だったがここにきて体制が整ったこともあり一気に復帰艦が入ってくることになったのだ。

戦力の増強は確かに重要だが、補給が立ちいかなくなればそれ以前の話になってしまう。

以前からの問題がさらに重くなって空にのしかかる。

 

そんな時、電話が来た。

「久しいな。風林提督。」

電話の主は、空が拘留されたときに来た黒木提督だった。

「久しぶりだな。俺が拘留されて以来か?」

「そうだな。今回はそちらに演習を申し込もうと思ってな。」

「そりゃあいいが随分急だな。」

「・・・そちらにもいろいろあるだろう。例えば・・・補給が危うい、とかな。」

「・・・何で知ってるんだよ。」

「うちには優秀な諜報員がいるとだけ言っておこう。」

「・・・はぁ。わかった。で、いつだ?」

「明後日の午後でどうだ?場所はそっちの鎮守府でやろう。艦隊の練度はそちらに合わせておこう。」

「ありがとな。準備をして待っているぜ。」

 

~~~佐世保鎮守府 執務室~~~

「助かったぞ青葉。」

「いえいえ、司令官のためですから~。」

 

~~~岩川鎮守府~~~

「と、いうことで明後日に佐世保鎮守府の黒木提督と演習を行う。第一艦隊メンバーは準備しといてくれ。旗艦はそうだな・・・加賀、頼めるか?」

「了解しました。ところで、ご飯の量が少なくなっている気がするのですが。」

「食い過ぎなんだよ少しは自重しろ。太るぞ。」

「・・・頭に来ました。」

「ちょっ!?艦載機はやめろ!!叢雲ヘルプ!!」

「これは自業自得よ。おとなしく喰らっときなさい。加賀さんも死なない程度には抑えてくれるでしょ。」

「んな殺生な!?」

その後何土下座と外食のおごりで許された。

 

~~~二日後、岩川鎮守府演習場~~~

「よろしく頼むぞ、風林提督。」

「こちらこそよろしくお願いします。黒木提督」

 

~~~艦隊演習中~~~

「ふむ・・・こちらの負けだな。」

結果は岩川鎮守府チームの勝利に終わった。

 

「よくやった。MVPは旗艦撃破の扶桑だな。」

「はい、ありがとうございます。」

「ただ、相手はこっちに練度を合わせてくれてたからな。さらなる練度向上に努めてくれ。俺は今夜は黒木提督と会食がある。叢雲、扶桑を中心にこの後は任せるぞ。あっちの艦隊メンバーを来客用の宿舎に案内してくれ。」

 

「「了解よ(です)」」

 

~~~夕食 19:00SIDE艦娘~~~

提督たちが会食に行っている間、互いの鎮守府メンバーは夕食もそこそこに話に花を咲かせていた。

「そっちの提督もなかなかに男前だね。」

そういうのは佐世保鎮守府のZ1(レーベレヒト・マース)。

「デリカシーには欠けますがね。」

そう返すのは加賀。先日のことをまだ根に持っているらしい。ただその表情は比較的柔らかくからかい交じりなのが見て取れる。

「此処の料理、なんか魚が多い気がするにゃ。多摩にとっては天国だにゃあ・・・」

魚料理にかぶりつく多摩。(佐世保)

「私たちが獲ってるのよ!!」

自慢げにふんぞり返る暁(実際多くは電と響が獲っている)

「お酒は無いんですか~?」

「こら!演習相手の鎮守府に来てまでお酒をねだらないの!」

酒をせびり怒られるpolaと怒るzara。

「構いませんよ。ここの娘たちはあまりお酒を飲みませんからそれなりに数はありますし。」

 

そんなこんなで酒が入った結果・・・

 

「こりゃまたひどいことになってるわね・・・」

周囲には酒瓶が散乱し、酔いつぶれた艦娘たちと何が何だかわからずあわあわしている駆逐艦娘たちの構図が出来上がっていた。

「・・・とりあえず運びましょうか。」

「まともそうなのは・・・私と扶桑さんと・・・夜間哨戒メンバーと駆逐艦の娘達ぐらいしかいないじゃない。加賀さんまでつぶれてるなんて・・・。」

「まぁたまにはいいんじゃないかしら。」

つぶれた山城を運びながら扶桑はつぶやく。

「・・・そうね。はぁ、皆、手伝ってちょうだい!」

艦娘たちの夜は賑やかに更けていく・・・

 

~~~夕食 SIDE提督~~~

「つーわけで、補給が遅かったり予算が降りなかったりするんだが。」

夕食もそこそこに空は鎮守府内の問題点について翔に話した。

「なるほどな。まずは前者だが、穏健派の独自ルートを仲介してやる。それなら妨害も入らないだろう。後者だが・・・これは少し時間がかかるかもな。」

「どういうことだ?」

「海軍の予算を管理している部署は急進派、穏健派の勢力が拮抗しているところなんだが・・・そこの穏健派の中には陸軍嫌いな人がいてな。お前に関してはそいつが急進派に寝返ってるから予算がうまく下りないんだろうな。」

「マジかよ・・・」

「こちらでも説得するが時間がかかるかもしれん。なかなかに頑固な方だからな。」

「・・・そうか。時間がかかるようなら教えてくれ。俺が直接話を付ける。」

「わかった。他に何か聞きたいことはあるか?」

「いや、特には・・・あったな。」

「何だ?」

「少し確認したいことがあってな・・・」

 

~~~夕食後 帰り道~~~

「今日は助かったぜ。おかげでこの問題もどうにかなりそうだ。」

「それは良かった。こっちも陸軍の猟犬の力は頼りにしてるんだ。」

「一応今は海軍なんだがなぁ・・・」

「陸軍出なんだからそんなものだろう。・・・!!」

話の途中で翔の言葉が詰まる。

「・・・気づいてるか。」

「・・・あぁ、つけられてるな。ただ、気配の一つは味方だ。」

「・・・そうなのか?」

「俺の後輩だ。一応俺の護衛をしてる。・・・ここに来る命令は出してないんだがな。」

「・・・巻くぞ。走れ・・・!!」

その言葉と共に二人は走り出す。

 

「・・・!!」

追跡者は尾行が気づかれたとさとるやすぐに無線を開き、指示を出し始めた。

 

~~~十分後~~~

「・・・ある程度距離は離せたはずだ。」

「ったく、またこれか。勘弁してくれ・・・」

 

ほっと一息ついたのもつかの間、

「・・・見つけた。」

「「!?」」

冷たい声と共に黒装束をまとった部隊が二人を取り囲む。

 

「囲まれたか・・・」

「ちっ、ついてねぇ・・・」

囲みがじりじりと縮んでいく。さらにこんな時に限って楓の気配が感じられない。

「・・・てめぇら、何者だ。」

「・・・・・・」

「語るに及ばずか・・・いいぜ、かかってきな!!。アンサズ(ansuz)!」

囲みの一角が燃え盛るのと同時に空は囲みに突っ込み慌てている部隊を格闘で無力化していく。一方の翔は、

「遅い・・・!!」

いつの間にか持っていた刀で相手を無力化していく。どうやら居合を得意としているらしい。

 

数分後には残りはリーダー格と思われる者のみになっていた。

「さて、おとなしく投降してもらおうか。」

しかしその声に相手は答えず、

カッ!!

「「!?」」

スタングレネードを投げ、逃走してしまった。

 

「・・・逃がしたか。」

「くそっ、警戒の一つでもするべきだったぜ。」

「大丈夫ですか、先輩。」

「・・・楓か。あぁ、大丈夫だ。」

「すいません、どうやら囮にかかってしまいました・・・」

「ってことは楓にも気づいてたのか・・・結構手練れの部隊かもな。」

「すまない、助かったぞ。」

「こちらこそ助かった。・・・その刀はどこから出したんだ?」

「・・・企業秘密だ。そういうお前もあの炎はどうやった?魔法とでもいう気か?」

「・・・企業秘密さ。」

「なら、お互いこのことは他言無用ということで頼むぞ。」

「当然。さて、いったん鎮守府に帰りますか。」

 

そんな空の軽い言葉と共に三人は鎮守府への帰路についた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがだったでしょうか?
珍しく長めになりました。

WBCは無傷で6連勝ですね。果たしてどこまで行くのやら・・・

黒木提督についてですが、どこの鎮守府の提督かを書いていなかったのであとで書き足しておきます。

次回予告は今回お休みです。(理由についてはいつもの通りでございます(-_-;))

では、次回の投稿でお会いしましょう!!

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