不幸な憲兵が提督に!?   作:A・Dson

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皆さんいかがお過ごしでしょうか?
テストが近づき戦々恐々の作者です。
春休み・・・早く来てくれ(´;ω;`)

ちなみにですが、前回登場した幽霊(?)さんはあくまでもゲストなので今後の登場予定はありません。(もしかしたら閑話扱いで一話書くかも・・・)
それにしても・・・アトリエシリーズのBGMにはずれはありませんな。良曲ぞろいです。
艦これとは畑違いですがBGMのイメージを少し参考にしたりしています。(出来がいいとは言ってない)

では、投稿します!



第十四話 出撃!南西諸島防衛線! 後編

偵察を済ませた翌日、

「さて、今日が本番だ。主力部隊を撃滅するぞ。」

顔を真っ赤に腫らした空の言葉に艦隊メンバーも笑いをこらえながらうなずく。

先日(実際は今日だが)深夜に空のベッドにもぐりこんでいた響と暁。そして朝になりその光景を見た叢雲と神通に空(この日に限って目覚ましが故障)は誤解を解く間も無くボコられたのだった。(その後きちんと誤解は解けた模様)

「その前に祥鳳、今回はこいつを積んでくれ。」

そう言って祥鳳にようやく開発に成功した「烈風」を手渡す。

「頼んだぜ。今回の戦いはお前さんの制空にかかってるからな。」

「・・・はい!任せてください!」

傍から見れば良い光景のはずなのに空の顔のせいでどこか締まらない。

「ぷっ・・・あんたがその顔してると締まらないわねぇ。」

「誰のせいだと思ってやがる」

「悪かったわよ。で、今回も旗艦は私?」

「あぁ、そうしてくれ。おっと忘れるところだった。ほらよ。」

空はメンバーにお手製の護符(お守りとも言う)を投げ渡す。

「司令官、これは?」

「あん?お守りだよ。無いよりはあったほうがいいだろ?」

「「「「「「・・・・・・」」」」」」

「な、なんだよ悪いか?」

「いやその、司令って意外とゲンを担いだりするんだなって・・・」

「意外か?まぁ、そんなこともあるってことだ。」

照れくさいのか自作ということは言いたくないようだ。

そんなこんなで締まらないながらも艦隊は出撃した。

そして、

「・・・デイル、首尾はどうだ?」

~~~視点変更 SIDEデイル~~~

「問題ない。部隊員全員が配置についた。」

空からの電話に答える。今回は先日自白した急進派の一員から得た情報をもとに艦娘を売買しているという会場に来ている。当然会場には見張りがいたが特殊部隊によって制圧、無力化してある。

「全員配置についたか」

無言で全員が完了のサインを出す。

「良し・・・行け。」

隊員の一人が仕掛けた特殊爆薬を起動し、別の一人はグレネード弾で穴を作る。

そして、爆音とともに壁に穴が開き指揮官であるデイルの号令が入る。

「総員突入!」

その言葉で残りのメンバーが突入する。

大混乱に陥る会場、しかし突然動きが鈍りそして座り込んでしまう。

その間に虹霓のメンバーが逃走者を拘束する。

「な・・体が・・!?」

「隊長、任務完了です。」

急進派の一人がデイルに伝える。

「き、貴様・・・!」

「すみませんね、これでも虹霓の一員なんで。詳しいことは陸軍本営で聞きますよ。」

「虹霓!?・・・くそっ・・・」

「隊長・・・全員確保・・・でも・・・皆下っ端。」

「・・・そうか、容疑者、被害者を別にして本営に連行しろ!」

そう言ってデイルは空に連絡を取るのだった。

 

~~~視点変更 SIDE空~~~

「・・・来たか。」

携帯をとる。

「デイルか。どうだった?」

「・・・ダメだ、下っ端は捕らえたが、本営の奴らは既に逃げてたかそもそもこの作戦が漏れてたかのどちらかだな。」

「マジか・・・正直行けると思ったんだがなぁ・・・」

「だが、売買されかけてた艦娘を保護することができた。これで大本営に少しは圧力をかけられるはずだ。」

「そうだな・・・今は艦娘を保護できたことを喜ぶべきだな。デイル、ありがとな。」

「礼などいらん。俺は俺のなすべきことをしているだけだ。」

そう言って電話は切れた。

「今回もダメだったか・・・つーか上層部はともかくとしても、やっぱり下のほうの人間に急進派が多いか・・・面倒だな。」

空が考えこんでいると、

「敵主力部隊を発見、間もなく接敵するわ!」

叢雲から主力部隊発見の報が入る。

「了解だ、最大火力を保てる単縦陣で接敵。まずは制空戦になるはずだ。各自、爆撃に警戒しろ。」

 

~~~視点変更 SIDE叢雲~~~

司令からの指示を受け、皆が戦闘態勢を取る。そして遠目に敵空母が艦載機を発艦させたの確認した。

「祥鳳さん、お願い!!」

「はい!私だって航空母艦です、やります!!」

祥鳳さんの放った矢が艦載機になり敵に向かう。

「皆、爆撃に警戒して!」

皆が一度散開して爆撃を警戒する。

「・・・よし、航空優勢、敵空母一隻、重巡リ級を撃沈!」

祥鳳さんの報告を聞き、

「砲雷撃戦、行くわよ!」

その言葉と共に皆が砲撃を始める。

しかし、何かがおかしい。

今の艦隊メンバーの装備はそこまでいいものを使っているわけではない。火力もあまり高くは無いので比較的長期戦になるはずなのだ。なのに、

「突撃よ!」

「ヲッ!?」←大破

「沈みなさいっ!」

「・・・!!」←撃沈

自分を含めてやけに皆の火力が高いのだ。しかも何故か砲弾が微妙に逸れているようで被弾がほとんどないしあっても至近弾のような微小のダメージで済んでいる。そして、

「無駄だね、」

「ヲ・・・ヲヲ・・・」←撃沈

響の砲撃が艦載機を出せなくなったヲ級を直撃。その撃沈を持って作戦は成功した。

 

~~~視点変更 SIDE空~~~

「ふう・・・とりあえず一段落、か。」

叢雲から作戦成功の報を聞き、ひとまず安堵する。

(だが・・・肝心の上層部が出てこねぇ。今は、デイルの情報を待つしかないか)

 

今後のことを考えつつ空は間もなく帰投するであろう艦隊の迎えに行った。

 

 

 

 




いかがだったでしょうか?
今回出てきた護符(お守り)には「ティール」のルーンが刻まれています。
ティールの文字が示すのは「戦い」と「勝利」です。さらに、無意識ですが空が持っている力の一部が追加されます。
艦これ的ステータスにすると、「火力+3、回避+3、クリティカル率10パーセントアップ」ぐらいでしょうか・・・(一つおかしいですがお見逃しを・・・)
そして、陸軍特殊部隊「虹霓」について
陸軍が独自に編成した特殊部隊。隊長であるデイル・フェルグスを筆頭に各部門(諜報、交渉、狙撃、爆破解体など)の精鋭が揃った部隊である。名前の由来は部門ごとに隊を表すマークの色が異なっておりそれが全部合わさると虹になることから。
(メタ要素的に言ってしまえばレインボーシックスシージ)

では、次回予告行きます。
無事に南西諸島防衛線を突破し鎮守府海域を制圧した空。そして、艦娘がまた戻ってくる。そして同時に跳ね上がる鎮守府のエンゲル係数。
「うおお!?なんじゃぁこりゃあ!」
「提督!此処のご飯、おいしいですね!」
次回、「不幸な提督の(不幸な)日常 その2」
では、次回の投稿でお会いしましょう!!

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