専攻選抜に落選しSAN値が2D6で減少した作者です。
ここから話が少しづつ変化していきます。どんな感じかと言えば・・・主人公が人外じみてきたり、話の感じも明るくなる・・・はずです(-_-;)
ヒロイン候補は現在複数います。どうなるかは未だに不明ですが。さて、どうなるのか・・・
では、投稿します!!
~~~時は空が矢代提督と共に会食に行った後にさかのぼる~~~
食堂には体調不良のため自室で休んでいる祥鳳を除いた全艦娘がそろっていた。
「さて、時間も時間だし夕食にしましょうか。間宮さん、お願いします。」
「はーい。皆さん少し待っててくださいね。」
食堂には給糧艦「間宮」が着任しており、料理をふるまう。彼女は前提督時代からの艦娘ではなく、空の着任後に遅れながらも新規参入した艦娘である。最も、給糧艦という性質上戦闘はできないが。
「・・・皆さんは新しい提督、元憲兵さんについてどう思いますか・・・?」
待ち時間の間に、ポツリと吹雪が言葉を発する。
「・・・そういう吹雪姉さんはどう思うの?」
そう聞き返したのは同じ吹雪型の5番艦であり、妹であり、初期艦である叢雲。
「私は・・・まだ少し怖いわ。あやまってくれたのを見て悪い人ではないとは思うんだけど。」
・・・精神的なダメージはそう簡単に治るものではない。それは人間だろうと艦娘だろうと変わらない。
「私には・・・優しそうな人に見えたけど・・・」
そう答えたのは姉妹艦の白雪。
「私もそんな感じね。でも、どうしても前の憲兵を思い出しちゃうのよね。」
そんな白雪の言葉に同意を示したのは川内型1番艦の川内。彼女は前提督の行動を真っ先に憲兵に報告した艦娘の一人である。しかし、当時の憲兵は既に懐柔されており、このことが表に出ることは無かった。
「私は、少し怖いです・・・。でも、あの人・・・何かの武術をやっているように見えました。だから・・・一度手合わせしてみたいです・・・」
他と少し違う意見を出したのは川内型2番艦の神通。かつて華の二水戦の旗艦を務めた彼女は劣悪な環境にあれど高い実力を持っていた。
「さすがは神通さんだ。司令官は独学だが槍術を修めているらしい。前に鍛錬を見たけど・・・速い。その一言に尽きたよ。神通さんなら一度手合わせすれば、その人となりもわかるかもしれないね。」
「そう、ですね。今度お願いしてみます。」
「那珂ちゃんは~ライブさせてくれるかg「みなさーん、出来ましたよ~!」ちょっとー!!タイミング悪すぎない~!?」
「ご、ごめんなさいね。でもお料理冷めちゃうといけないから・・・」
「そうだよ那珂。ご飯食べながらでもお話はできるんだからさ。」
「う・・・ごめんなさい。」
「いいんですよ。さあ、冷めないうちに召し上がってください。」
~~~食事中~~~
今日の献立は豚肉の生姜焼きのようだ。
「うん、やっぱり間宮さんの料理はおいしい。」
「そうね、あっちにも間宮さんはいたけど、どっちもおいしいわ。あとは夜戦ができれば文句はないんだけどなあ。」
「・・・たぶんだけどしばらくは夜戦は無いと思うわ。」
「ええ~!?なんで!」
「司令官、基本昼戦で全部終わらせる人みたいだから。」
「・・・」orz
「吹雪ちゃん。」
「何?白雪。」
「此処には他の皆もいるから・・・司令官にはゆっくり慣れましょう?」
「そう・・・だね。時間はたっぷりあるもんね・・・」
「そうだ、皆に言ってなかった。司令官曰く、「もし、俺が前の提督みたいなことをしてたら俺の殺害を許可する」って言ってたよ。」
「・・・随分と自信があるのね。」
「それだけあの時のことが気に食わなかったんだね。」
この発言は概ね好印象を与えたようだ。
~~~食事後~~~
「これ以降は自由行動だけど、皆疲れているでしょうから早めに寝ることを勧めるわ。」
「間宮さん、祥鳳さんの様子はどうだった?」
「・・・食欲が無いらしいです。大丈夫かしら・・・」
「・・・明日を待つしかなさそうね。」
~~~夜11時~~~
「祥鳳さん、今大丈夫かしら?」
叢雲が祥鳳の自室を訪れる。
「・・・・・・」
「11時だしさすがに寝てるか・・・」
返事が無いのを、寝てると判断し彼女は夜間哨戒に向かった。
しかし、この時すでに祥鳳の自室はもぬけの殻だった。
~~~深夜12時過ぎ~~~
「はぁ・・・やっと着いた。」
「お疲れ様。彼女は重かったかい?」
「・・・いや。矢代提督、此処からは俺の仕事だ。あんたは先に休むといい。」
「いや、そういうわけには・・・」
「そんな寝ぼけ眼で言われても説得力ねえよ。ほら、さっさと寝る!」
「・・・わかった。明日の朝一で確認するからね。」
そう言って矢代提督はあてがわれたへやに向かっていった。
「・・・運ぶか」
~~~執務室~~~
「って、運んだはいいがこのままだとまた襲撃されるかもしんねえな。・・・確か今日の夜間哨戒は・・・」
「司令官、戻ってきてたのn・・・何をしているのかしら?」
「叢雲か、実は・・・」
~~~事情説明中~~~
「嘘でしょ?暗殺・・・!?」
「矢代提督の話だとそうらしい。つーわけで祥鳳の手を拘束しておきたい。また襲撃されちゃあたまんねえ。」
「・・・わかったわ。」
その後、叢雲が持ってきた手錠で祥鳳の腕を拘束した。
その後叢雲は「危なくなったらすぐに呼びなさい。」と空に伝え再び夜間哨戒に戻っていった。
~~~数十分後~~~
「ぁ・・・ここは・・・」
「おう、目が覚めたか。」
「・・・っ!!」
「お前さんの作戦は失敗だ。俺はこうしてぴんぴんしてる。」
「ぁ・・・あぁ・・・!!」
「・・・お前さんの身になにがあった。俺は前の奴とは違う、手助けもできるはずだ。」
「ああぁ・・・いや・・・!いや・・・!」
「・・・どうした?大丈夫か・・・?」
明らかに様子がおかしい祥鳳に空は手を伸ばす。
「いやあぁぁぁぁぁぁっ!!!」
「っ!?おい、祥鳳!!落ち着け!!」
「来ないで!!私は、私はっ!!こんな!!こんなつもりじゃなかったの!!」
祥鳳は手錠で拘束されながらも暴れだす。
「うおっ!あぶなっ!・・・くそ!!すまない・・・!!」
危険を感じ、当身を喰らわせる。
「うっ・・・」
「・・・どうにかなったが・・・これじゃあ根本的な解決にならねえ。どうする・・・」
そんな時だった、
「・・・・・・」
「あんときの妖精か・・・どうした?」
「・・・・・・」身振り手振り
「ん?なんだこれ?ベオーク?つか、俺はなんでこれを読めるんだ・・・?」
「・・・・・・」身振り手振り~
「この文字をその木片に刻んで祥鳳に持たせろって?なんか胡散臭いが、なにもしねえよりはましか。」
槍で木片にベオークの文字を刻み祥鳳に握らせる。
「さて、やったぞ。次はどうすれば・・・っていねえし。どこ行ったんだ?」
妖精はいつの間にか姿を消していた。
礼の一つでも言おうと妖精を探していた空は祥鳳に握らせた木片が薄緑の輝きを放っていたことに気づかなかった。
~~~どこか、はるか遠い場所~~~
「フフッ、たとえ姿が変わり、記憶が消えようとも、その魂の奥底は変わらないな・・・セタンタよ。」
~~~執務室内~~~
あれから一時間がたった。
「あの文字に、なんか効果があるのか・・・?」
(つーかなんで俺はあの文字を読めたんだ・・・?)
「んっ・・・私は・・・」
「っ!起きたか。大丈夫か?」
「は、はい・・・なんだか気分が落ち着いてます。」
「お、おう、そうか。(効果出てる!?)」
「・・・提督・・・すいませんでした。私は・・・」
「なんとなくだが、正気じゃなかったのはわかる。なにがあったのかを聞きたい。」
「はい・・・私は・・・」
彼女は療養のために送られた舞鶴鎮守府の提督の一人に失敗したら精神を閉ざすことを含めて催眠術により空の暗殺を命じられていた。また彼女は前提督時代に反抗の兆しのある艦娘、人間の摘発または暗殺を実行していたらしく、そのことで脅されていたため反抗することもできなかった。本来なら精神を閉ざしてしまうはずだが、ベオークの木片がそれを防いだようだ。
当然だがそれを聞いた空は・・・
「面白いことをしてくれたじゃねえか・・・!!」
「提督、何をするつもりですか・・・!?」
「何、ちょっとした贈り物さ。俺からだと怪しまれるし人物も特定できないから矢代提督にお願いするか。」
「贈り物・・・?」
「あぁ、俺特製の贈り物さ。覚悟しろよ、舞鶴の提督さんよ!」
いかがだったでしょうか?
彼が刻んだ”ベオーク”という文字はルーン文字です。
効果には、精神を落ち着かせる、病を癒し健康を保つなどがあります。
これ以降空はルーン魔術を使用することができるようになります。
こうでもしないと艦娘の戦闘に関われなさそうなので・・・(-_-;)
後々、空も間接的に戦闘に参加するようになります。
途中に出てきた人・・・いったいなにサハさんなんだ(棒)
では、次回予告行きます
なんとか祥鳳を落ち着かせ情報を得ることに成功した空。
祥鳳も自らの罪を償うために空への忠誠を誓う。
空は事件の元凶への復讐にある贈り物を使う。
「覚悟しな・・・俺は仕返しに情けはかけないぜ・・・!!」
次回、「不幸な提督に容赦は無い!」
では、次回の投稿でお会いしましょう!