可能な限り、原作でも起きうる事で纏めようと思っていますがどうしようもない時(主に作者の頭が足りなくなった時)ご都合主義が発動すると思われます。
それを許してくださる方は読んでいただけると嬉しいです。
神代は終わり、西暦を経て人類は地上でもっとも栄えた種となった。
我らは星の行く末を定め、星に碑文を刻むもの。
人類をより長く、より確かに、より強く繁栄させる為の理――人類の航海図。
これを魔術世界では『人理』と呼ぶ。
これから語られる物語は人理と呼ばれる運命に翻弄された者たちの話である。
人理継続保障機関フィニス・カルデアにて、一人の女性がサーヴァントを召喚しようとしていた。
「所長!?貴女は、マスター適性を持っていないんですよ!」
「分かってるわよ!……でも、自分は指示を出すだけで何も出来ないなんて嫌なの!
私のカルデアスを他人になんて任せたくない…… 」
彼女ーーオルガマリー・アニムスフィアはレイシフトの適性も無ければマスター適性も無い。
他は全て一流だと言うのに。まるで、呪いだと言わんばかりである。
その彼女が部下の制止を振り切ってまで、召喚を行おうとしているのには理由がある。
カルデアは自分の大切な物なのに、自分はその全てに関わることが出来ない。
それが嫌なだけである。
しかし、この行動が彼女の運命の歯車を狂わせる。
「くぅぅぅ……!! 」
オルガマリーは自身の身体の中の痛みに呻き声をあげる。
何かが自分の中で壊れようとしている様な感覚だ。
その感覚に恐怖を覚えるが、彼女は自前の自尊心だけで恐怖を押し殺す。
「今まで、こんな感覚は無かった……ただ、魔力を著しく消費するだけだったのに… 」
自分の感覚に混乱しながら、召喚の準備をやめない。
ポケットから虹色の金平糖の様な石を取り出し、システム・フェイトにセットする。
聖晶石。
システム・フェイトでサーヴァントを召喚する為の唯一つのアイテム。
その石が砕け散り召喚サークルが起動する。
「サーヴァントが召喚される!?」
部下の人間が困惑する。
しかし、オルガマリーにそれを聞く余裕は無かった。
聖晶石が砕け散った瞬間、身体の中で何かが砕け散った。
その痛みで、もはや立っているのがやっとだった。
それでも、意識を失わず立っていられるのは一重に彼女のプライドが成せる技だ。
召喚サークルの光が集まり、人の形を成す。
そして、眩い光が走った後そこには、何処かカルデアの制服の様な物を着ている黒髪で蒼い目の男が立っていた。
「サーヴァントセイヴァー、召喚に応じ参上しました。
………漸く、待ち望んだ戦いに参加できる… 」
意識の薄れる中、オルガマリーは自分を懐かしそうにそして、辛そうに見るサーヴァントに疑問を感じながら、意識を手放した。
作者はFateをアニメとGrandOrderしか、知らないので色々とおかしい所があるかもしれません。
これは可笑しい!と言うのがありましたら、どんどん指摘をお願いします。
感想・批判お待ちしています。