この素晴らしい世界に問題児が大暴れらしいですよ?   作:世界は嘘で出来ている

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書き終えました。無知な私をお許しください。

アイリスの可愛さが全然表現出来ない.....


ということで今回も駄文です。


4話「王女様にも意思はある!」(前編)

 

        王都

    ~~ベルゼルグ王国~~

 

 

 

「ここが王都。ベルゼルグ王国だ」

 

 

「へえ。思ってたよりも大きな町だな」

 

「当然だ。ここが魔王軍に滅ぼされれば世界は魔王軍に占領されたといっても過言ではないのだ」

 

「ふーん。そういうものか」

 

「あ、あの....」

 

「ん?どうした、ゆんゆん」

 

「わ、私はこれからクエストの達成を知らせに冒険者ギルドにいきますけど....その......また会えますか?」

十六夜は笑いながら同じ冒険者なんだ。またいつか会えるだろと言いながらゆんゆんの頭を撫でた。

 

「ふぇ....あああああ、あの!あり、あり...ありがとうございました!」

ゆんゆんは顔を紅くして冒険者ギルドに向かって走っていった。その時に此方に振り返り笑顔で手を振っている、ゆんゆんに手を振り返して隣でにやにやしているミーシャの頭に手套をいれた。

 

「痛っ!何をする!」

 

「いやなんとなく腹が立ったからやった。反省はしていない」

 

「今わかったぞ....いや確信した!やはりお前は問題児だ!!」

 

「ヤハハ。今更気付いたのかよ、それで問題児だと分かった俺は連れていけないか?」

 

「いや...我々に逆廻殿をどうにか出来るとは思えん。早急に任務を終わらせにいく」

 

「それで俺はどこに行けばいいんだ?」

 

「王室だ」

ミーシャは町の中心にある、最も大きなまるで城のような建物を指しながら言ってきた。

 

「成る程な。それじゃあ先に行ってるぜ?」

 

「は?」

十六夜はその場で足に力をいれ地面に足のサイズと同じくらいのクレーターを作ると一瞬でその場から消えてしまった。

 

「くそっ!!あの問題児があああああああ!!」

滅多に怒鳴らないミーシャが初めて町の中で叫んだ瞬間だった。

 

 

ミーシャの怒鳴り声が聞こえている中十六夜は既に城の最上階のバルコニーの柵に腰かけて町を一望していた。

 

「へえ。流石城ってだけはあるな、町が一望出来るな....んでさっきから俺に少しずつ近付いてきてるお前は誰だ?」

 

「ひっ!・・・・わ私はベルゼルグ王国の第一王女。ベルゼルグ・スタイリッシュ・ソード・アイリスです、私の部屋に急に入ってきたのは貴方です」

この時この幼い少女の事を俺が箱庭に呼ばれたときのノーネームのリーダーのジン=ラッセルに似ている気がした。幼いからじゃない。幼いながらもその地位に付いてしまった事で努力をした結果、自分というものを隠し、否定して周囲の期待に応えようと無理に背伸びをして本来持っている筈の幼いからこその危機感などが足りない感じがした。そこはお嬢様とも似てるかもな。

 

「そりゃー悪かったな。おちび」

 

「・・・おちび?それは私の事ですか?」

 

「ああそうだ。他に誰がいるってんだ?」

 

「取り消しなさい.....私は第一王女。ベルゼルグ・スタイリッシュ・ソード・アイリスです。おちびではありません」

 

「なら1つ聞いておく。お前は何故初対面の、それも不法侵入した俺に名前を名乗ったんだ?」

 

「それは....」

 

「誰かから....そうだな、お前を育てた奴から初対面の人と会ったときは名前を名乗るのが礼儀とか言われて教わったんだろ?」

 

「・・・・・で、ですが!それが何だと言うのですか!初対面の相手ならば名乗るのが当たり前です!」

 

「お前。俺が敵だったら死んでたぞ?」

 

「っ!貴方は敵なのですか?」 

 

「生憎とそうじゃねーな。ただちょっと待ち合わせをな」

 

「この部屋で、ですか?」

 

「いいや。この城で」

 

「・・・まさか貴方が1人で10人を倒したという」

 

「ああ逆廻十六夜様だぜ」

 

「くすっ。無礼な人なんですね」

 

「ヤハハ。そうかもな」

 

「あの、逆廻様。良ければ貴方の話を聞かせてはくれませんか?私はこの城から出たことがないので外の世界の事を知りたいのです」

 

「んーそうだな。この世界のことだよな?」

 

「他の世界があるような言いかたですが.....」

 

「気にするな。俺もこの世界のことは良く知らないが」

 

「そうですか.....」

 

「一緒に見に行くか?」

 

「え?」

十六夜はアイリスをお姫様だっこの要領で持ち上げるとバルコニーに出て下に降りようとすると扉が乱暴に開かれた。

 

「貴様!何者だ!!アイリス様を離せ!」

 

「アイリス様!今お助けしますからね!」

 

「レイン!クレア!」

 

「お前らがこいつの教育係か?」

 

「私はレイン!アイリス様の付き人をしているものだ!その汚い手を早く退かせ!」

 

「そして私がクレアです。アイリス様の護衛騎士をやらせていただいております。アイリス様を返してはいただけませんか?」

 

「成る程な。お前らの影響って事か」

 

「何を言っている!早くアイリス様を!」

 

「なあ1つ質問だ。こいつに初対面の相手には名前を名乗るなんて事を教えたのは誰だ?」

 

「私ですがそれが何か?王族なのですからわきまえなくてはいけない事もあるのです」

 

「やっぱりな。王族って言ってもこいつはまだ子供だ。そんなこいつに色々押し付けるのはやり過ぎなんじゃねーのか?」

 

「知ったような口を!」

 

「待ちなさい、レイン。貴方の魔法ではアイリス様も危険だわ。私がやります」

 

「おいおい。ヤル気満々になったのは良いけどよ。俺の話はまだ終わってないんだぜ?」

 

「貴方と話すことなどありません」

 

「そうかい。それじゃあ独り言程度に.....お前らこいつが王族としての事は教えたんだと思うが。こいつが女の子として楽しみを教えたことはあるのか?」

 

「っ!」

 

「・・・そんなこと.....あなたには関係ありません!!」

クレアという騎士は腰にかけていた剣を抜くと1歩で50メートルほどあった距離を一瞬で詰めてきた。だが相手が悪い。腕利きの冒険者程度には充分な攻撃なのだろう。だが十六夜は腕利きの冒険者どころの話ではない。一瞬で詰めてきたといっても速度にしておよそ40㎞出てるかどうか十六夜にとっては止まって見えていた。

 

「そんなんじゃお姫様は守れないぜ?」

 

「なっ.....ありえない」

十六夜はクレアの剣を人指し指1本立てただけで受け止めた。指は切れている様子もなくクレアの剣の方が押し返された。

 

「貴様!何をした!」

 

「ただ指で受け止めただけなんだがな」

 

「そんなことあり得るはずがない!」

 

「まあ信じる信じないは自由だ。ほらお姫様行くぞ」

 

「え?....えーーー!?ちょっ、ちょっとま」

十六夜はバルコニーから飛び降りて城のバルコニーや窓に飛び移りながら下まで降りて森めがけて跳躍した。

 

「・・・・何者なんだあいつは....」

 

「分かりません...ですが」

 

「ああ、かなり強い。それも圧倒的に....」

 

「御剣響夜氏に頼みましょう。隠密に.....今の方角なら駆け出し冒険者の町に向かったのでしょうし」

 

「そうだな....急いでクエストから呼び戻そう」

 

「アイリス様.....どうか御無事で.......」

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーその頃アイリスは。

 

 

 

「どうだアイリス外の世界は」

 

「わぁ.....す、凄いです。空を切って....まるで飛んでいるみたい」

 

「ヤハハ。森に着いたら下ろしてやるよ」

 

「で、でも森にはモンスターが....」

 

「心配するな。絶対に守ってやる、お姫様は外の世界を楽しめよ」

 

「逆廻様....逆廻様は何処か私のお兄様と似ています」

 

「お姫様の?」

 

「はい。ですが王族の長男ということで幼いときに離れ離れになってしまって.....」

 

「そうか」

 

「なので......その逆廻様さえ宜しければお兄様と呼んでも良いでしょうか?」

 

「俺は構わないぜ。ならお姫様やおちびじゃなくてアイリスって呼んだ方がいいか?」

 

「・・・・は、はい....そのお願いします」

下を向いてしまったアイリスを森までお姫様抱っこで連れていった十六夜は今アイリスと森で一撃熊と出会っていた。

 

「グガァアアアアア!!!」

 

「こいつは熊か?それにしては爪がやけにでけーな」

 

「こ、このモンスターは一撃熊と言ってその爪の強大な威力ゆえに一撃で冒険者を何人も倒したことから一撃熊という名前を付けられました...」

 

「へえ。なかなか面白そうじゃねーか」

 

「貴方は一撃熊を一人で倒せるのですか?」

 

「まだ戦ったことはないけどな、まあ大丈夫だろ。ヤハハ」

 

「何故かは分かりませんが...貴方が近くにいれば大丈夫だと思うのです」

 

「グガァアアアアア!!」

 

「ああ。任せとけ、城に戻るまでは俺が絶対に守ってやる!」

その言葉と共に一撃熊の爪が十六夜に振り落とされたが十六夜は右足をあげてその一撃を受け止めていた。

 

「い、一撃熊の爪を足で!?」

 

「まだ、グリフォンの方がマシだったな、オラアアアア!!」

十六夜は足で爪を弾き返してそのまま一撃熊の頭部にかかとおとしをして一撃熊を倒した。

 

「す、凄いです.....」

 

「そうか?それより追っ手が来たみたいだ。少し急ぐぞ?」

十六夜はアイリスを再びお姫様抱っこで持ち上げるとその場から一瞬のうちに移動した。

 

 

 

     駆け出し冒険者の町

     ~~アクセル~~

 

「さあ着いたぜ。アイリス」

 

「ここは何処なのですか?」

 

「駆け出し冒険者が集まる所だぜ」

 

「貴方は駆け出し冒険者なのですか?」

 

「いや俺は冒険者じゃないぜ。今から冒険者になるところだ」

ヤハハと笑っている十六夜を見てアイリスは嘘を言っているようには見えなかったが同時に桁違いに強すぎる力に疑問を持っていた。

 

「冒険者でまない貴方が何故そこまで強いのですか?」

 

「さあな。それよりも冒険者ギルドに行くけど大丈夫か?」

 

「あ、はい。私は大丈夫ですよ。その....お兄様も一緒ですから.......」

 

「ヤハハ。そうかそれじゃしっかり掴まってろよ」

 

「はい!」

 

冒険者ギルドの扉を開けるとアクアとめぐみん、そして十六夜が知らない女騎士も一緒にいた。その女騎士は何処と無く雰囲気がミーシャに似ている気がした。十六夜と目が合うとアクアは怒鳴りながら此方に向かってきた。

 

「ちょっと!あんたがいない間大変だったのよ!!何処に行ってたのよ!!」

 

「ちょっと王宮までな」

 

「いやいや王宮っていくらなんでもこれだけ早い時間で戻って来れるはずないじゃないですか....」

 

「そう言えば眼帯ロリ。ゆんゆんって奴に会ったぞ」

 

「げっ....それであの子は何をしてたんですか?また一人でクエストを受けていたのではないですか?」

 

「ああ。確かに1人だったな」  

 

「はぁ...これだからボッチは.....」

 

「それで十六夜。そっちの女の子は?」

 

「ああ。こいつは.....俺の妹でイリスだ」

 

「ふぇ?え、えーと....い、イリスです!皆さんよろしくお願いいたします」

ぺこっと礼儀正しく御辞儀をするアイリス。

 

「・・・ありえませんよ!こんな礼儀正しい子が貴方の妹とか!」  

 

「というか十六夜!あんた妹とかあり得ないでしょうが!!」

 

「別に良いだろ?それよりそっちの金髪騎士は誰なんだ?」

 

「名乗りが遅れてしまって申し訳ないな。私の名前はダクネスという」

 

「へえ。ダクネスねぇ......俺の名前は逆廻十六夜だ。よろしくな」

 

「ああ。よろしく頼む」

 

「て!和んでる場合じゃないのよ!十六夜あんたがどっか行っちゃう間にめぐみんと二人でジャイアントトード倒しに行ったら二人とも食べられそうになるし!!」

 

「蛙の中っていい感じに温いんですよ.......」

 

「命からがら逃げてきたのはいいけど!他にクエストもなく困ってたのよ!そしてメンバー募集してたらダクネスさんが来てくれたってわけ」

 

「いや、私では戦力になるかどうか....一応クルセイダーを生業としているが.....盾役としては自信があるが.....なにしろ不器用で攻撃が当たらないんだ」

 

「成る程な。要約すると一撃しか放てないアークウィザードに役にたたない駄女神に攻撃の当たらないクルセイダーか」

 

「お兄様のパーティーは中々独特ですね....」

 

「みたいだな」

 

「それで!十六夜これからどうするのよ?」

 

「取り合えず冒険者になってくるわ。金がないのは不便だしな」

 

「では500エリスをどうぞ」

 

「めぐみん良いのか?」

 

「はい。その....私も出来れば貴方のパーティーに入りたいと言いますか....アクアからは許可を貰えたのですが.....」

 

「ん?良いに決まってるだろ?」

 

「え?本当に良いんですか?」

 

「ああ。今は人材が欲しいところでもあるしな。よろしく頼むぜ」

 

「は、はい!」

 

「そ、その不躾ですまぬが....わ、わた...わわわわたしも貴方のぱぱぱパーティーに入れてもらえぬだろうか?」

呼吸を乱しているダクネスを見て十六夜は思ったーーーーーー。

 

 

ーーーーー絶対にこいつを入れれば面白くなると。

 

「ああよろしく頼むぜ」

 

「う、うむ!盾役として任せてくれ!」

 

「さて、それじゃあちょっと行ってくるか。おいアクア」

 

「なに?」

 

「少しイリスの事見ててくれるか?」

 

「んー?別に構わないわよ」

 

「な、なぁ.....十六夜殿」

 

「どうした?ダクネス」

 

「あの...お兄様」

 

「イリスもどうした?」

 

「どうしたではない...何故ここに......アイリス様がいるのだ?」

 

「ダスティネス・フォード・ララティーナさん....」

 

 

「「「「「はぁあああああああ!?」」」」」

 

 

 

 

 

 




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