Fate/VR   作:ヴィヴィオ

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大掃除で時間がとれなかったです。


第21話

 

 

 オルタの襲撃が終わり、俺達はかなでが目覚めるまでゆっくりと過ごす事にした。数分後、かなでが目覚めたので食糧を買いに商店街へと移動した。そこでは新年を祝って色々なお店が出ている。女の子だけあって、服などに興味があるようだ。というか、着替えもろくになかったな。

 

「どうせだから予備の服や私服とかが無かったから、買って行こうか」

「それだったら、良いお店がある。こっち」

 

美遊がお勧めの店を教えてくれるそうなので、そちらに移動した。そこは高級ブティックの店で、どれも質がいい高い物だった。最低でも五桁って、高過ぎる。

 

「新しい服、嬉しいです」

「わたしたちは別になんでもいいけど~」

「はい。服はよくわかりません」

「シータとジャックは絶対だ。普段の格好は露出が多すぎる」

 

二人はほぼ下着みたいな感じだからな。是非とも、ちゃんとした服を着させねば。だいたい、お腹が冷えて大変な事になる。

 

「おかーさんがそう言うなら……」

「そうですね……」

「寒いだろうから、ジャンヌちゃんみたいな……かなでや美遊みたいな服にしような。寒いから」

「なんで言い直したんですか!」

「胸の部分が空きすぎだから……?」

「そうだ。という訳で、普通の服を買おう」

 

幸い、BBから貰った資金があるから問題ないだろう。

 

「美遊も買うんだぞ」

「いいの?」

「ああ、可愛いプレゼントだ」

「あっ、ありがとうございます……」

「大切にしてくれたらいい」

「はい」

「じゃあ、かなで」

「?」

「コーディネートは任せた。俺は外で待ってるから会計の時だけ呼んでくれ。センスに自信はないからな」

「任せて」

 

本当は俺が選んだ方がいいのだろうが、こんな店に入った事は無いし任せるしかない。かなでなら、女子高生なのだから現代風のファッションがわかっているだろうから問題なし。それに少しやる事がある。

 

「ほら、着飾った可愛い姿を俺に見せてくれ」

「は~い!」

「頑張ります」

 

女の子達を店の中に入れて、俺は外で店の壁に持たれつつBBに連絡を入れる為、念話を発動する。

 

『なんですか? 今、デート中なんですが? 殺しますよ?』

 

凄く機嫌の悪そうな声が聞こえてきた。直ぐに要件を告げる。

 

「今日は二人共、帰って来ないんだよな?」

『そのつもりです。まさか、それが本題じゃないでしょうね?』

「サンタオルタに襲われて、胸を貫かれた。まあ、生きてはいるが」

『ああ、あの人ですか。クリスマスが終わったので大人しくしているかと思ったら……美遊は無事なんですよね?』

「もちろんだ。誰も死んでないし、重体でもない。掠り傷くらいだな」

『そうですか。一応、そちらに護衛を一人回しましょう。先輩に伝えますので待ってください』

「はい」

 

向こうで話し合いが持たれているようだ。しかし、護衛か。どっちが来るかな?

 

『すまない、聞こえるか?』

「聞こえる」

 

念話が飛んできた相手がBBから士郎に代わっている。

 

『美遊は無事なんだな?』

「ああ。そっちは命懸けで守ったからな」

『胸に風穴が空いたそうですよ』

『それは無事なのか?』

「まあ、魔術で治したからな」

『そうか。美遊を守ってくれてありがとう。桜坂になら美遊を託せそうだな』

『そうですよ、先輩。何せ、私の弟子なんですから。だから、先輩は私と楽しみましょう。今、護衛も送りましたから大丈夫ですし』

『そうだな。じゃあ、頼むぞ』

「こちらは任せてくれ」

 

念話を終えて、俺は改めて回りを見る。護衛として送られて来るのはパッションリップか、メルトリリスだろう。現状、BBからしたら士郎の心配の種である美遊という障害を攻略するために、最大の戦力を出してくるだろうしな。

 

「しかし、女性の買い物は時間が掛かるか……」

 

取り敢えず、今の間に買い物だけをしておこう。そう思って、八百屋や肉屋を覗いて、必要な食材を購入していく。それから、店の前までくると、信じられない光景が待っていた。そう、それは店の前に出て、俺を待っていたかなで達を囲んでいる連中が居た事だった。()()()()はまだいい。かなで達はそれぐらい起こりうる美少女達なのだから。()()、問題はそいつらの頭部が空から降って来た女性によって斬り飛ばされた事だ。盛大な血のシャワーが降りぎ、回りから悲鳴が上がった。新たなる、トラブルの予感である。

 

 

 

 


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