比企谷八幡は失踪することにした。(渋滞中) 作:amedama
では、どーぞ
比企谷鋭二
第三分家の次男。警察庁長官。
菊名洋一
警察庁捜査員。鋭二の直属の部下。
比企谷祐哉
本家次男。千葉県教育委員会幹部。
寒川利樹
総武高校校長。クビになる。
雪乃side
今日は何かおかしい。
いつもなら7時に起きているはずなのに、8時半に起きてしまった。遅刻確定ね・・・。
急いで支度をして、家を出ようとした。
ちょうどその時、インターホンが鳴った。誰か来たようだ。姉さんだったら追い払おう。
しかし、来たのは姉さんではなく、黒いスーツ姿の男性だった。一体誰だろうか。私は応答することにした。
「はい」
『朝早くに失礼します。雪ノ下雪乃様でしょうか』
「どちら様ですか?」
『警察庁の菊名と申します。あなたに、比企谷八幡に対する侮辱罪、名誉毀損罪について、逮捕状が出ています。あなただけではなく、葉山隼人、相模南、由比ヶ浜結衣等にも出ています。ご同行を』
私は今の言葉に驚きを隠せなかった。何故私が逮捕されるの?謎でしかない。
「何かの間違いでは?比企谷君はどうしてるんですか」
『彼は、今日の朝から行方がわからなくなっています。家に書き置きもありました。我々は失踪と見て捜査しています。その中で、あなた方から侮辱や名誉毀損等の被害を受けていることが明らかになりました。早くドアを開けてください、こちらも逮捕状が出ている以上、署に連れて行かないといけないので』
比企谷君が・・・失踪?
何故なの、何がいけなかったの?どうしてなの?
どうして貴方は、失踪したの?
何がなんだかわからない。でも、行かなければ真実を知れない。
「・・・わかりました。開けます」
私はドアを開けた。そして一分後、警察の人が来て、
私は逮捕された。
・・・ねえ、比企谷君。
私が貴方に何をしたと言うの?
どうして逮捕されないといけないの?
葉山side
今日もいつも通り、教室に入る。
そうすると、皆が声を掛けてくる。
「葉山くん、おはよう」
「おっ、葉山くんおはよー」
「皆、おはよう」
そう返して、俺は自分の席に向かう。
しかし、今日は違和感を感じた。比企谷がいないのだ。
いつもなら机に突っ伏して寝ている比企谷が何故かいない。風邪でも引いたのだろうか。
取り敢えず自分の席に座り、友人と会話をして先生を待つ。戸部がいないようだが、横須賀の所に行ってるらしい。
暫くして、予鈴が鳴ったが、先生は入ってこない。
入ってきたのは別の人物たちだった。
全員黒スーツを着こなし、ブルーリボンバッジをつけたり、警察捜査員の腕章をつけている人もいる。
そして、その人物の代表らしき人が、話し始めた。
「朝早くに失礼する。私は文部科学省事務次官の比企谷宗一だ。今日ここに来たのは、文部科学省、千葉県教育委員会、警察庁、千葉県警察の4者による、総武高校緊急監査及び、ここの生徒である比企谷八幡の失踪に関する捜査を行う為だ。戸部翔、三浦優美子、戸塚彩加、海老名姫菜、川崎沙希の5名を除き、この2年F組の人間に、比企谷八幡に対する侮辱及び名誉毀損の罪があることが生徒の証言及び比企谷八幡の手紙で判明している。
一応言っておくが、彼は私の甥であり、比企谷家一族の本家筋の人間だ。それと同時に、一族内での官僚候補生の中で最高傑作といえるほどの人材だ。まあ、本人はこの学校ではやること成すこと手を抜いていたみたいだが。
とにかく、我が国の政治で重要な役割を担うであろう彼の失踪は我々にも大きなダメージを与える。君達が彼に対してしたことはそう言うことであり、日本国の政治に対する明確な侮辱行為だ。しかも君達が怒らせたのは日本最大の企業グループを擁し、政財界のキーマンを多数輩出する名家だ。我々は捜査で彼の恨みを晴らさなければならない。取り敢えず、先程の5名を除く君達には、成田にある日本政府指定犯罪者隔離収容捜査センターに身柄を移し、捜査を行うものとする。以上だ」
比企谷宗一の言ったことに、俺達は理解も出来ないまま、成田に行かされた。
時間的にここまで、次回をお楽しみに。