ハリー・ポッターと魔法生物の王   作:零崎妖識

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十一月一日の日曜日

日曜日、あたしは朝からハグリッドのところにいた。スクリュートはもはや鎧と化している。なんだろう……マグルのゲームとかで出てきそうな姿だ。

マクゴナガル先生とフリットウィック先生はママに手紙を出した後に、どこまでゴーレム作製魔法が有効かを校庭で試している。泥や土、木に石、鉄。色々な素材を使って色々な姿に変えている。

 

「〈骨ゴーレム作製・ドラゴン(クレアチオ・ボーンゴーレム・ドラゴン)〉!」

 

あ、骨の竜が生まれた。素材は秘密の部屋の骨かな?

 

「ふむ、骨もいけますね。では、次は双子の呪文をかけて増やした素材でも使えるかどうか試してみましょう」

 

「そうすれば、ドラゴンの骨でドラゴンゴーレムを作れますな!」

 

「どうしよう、ハグリッド。マクゴナガル先生とフリットウィック先生が竜牙兵作り上げちゃうかも」

 

あの二人なら竜牙兵を作りかねない。ママが関わったら、ドラゴンゴーレムの中に本物のドラゴンの魂でも憑依させそうだし、魔法界の研究者ってマッドサイエンティストの資質でも有るの?

そういえば、今日はハリーとロンを一緒に見てないな。ハリーとハーマイオニーの組み合わせは見たけど、ハリーとロンの組み合わせは見てない。普段は兄弟みたいに一緒にいるのにね。

あと、ハッフルパフが図書館で調べものしてたね。手元にバッジがあったし、バッジに何かしようとしてるのかな?

 

 

 

夜、ママから手紙が来た。第三課題の時にこっちに来て、その時にゴーレム作製魔法を直接確認するらしい。あと、こうも書かれていた。

 

『死なない程度には抑えなさい。それさえ守れば、どんな手段を使ってもいいから、第三課題を徹底的に面白可笑しくして代表選手たちを恐怖のどん底に陥れちゃいなさい。

 

P.S.家族が増えました』

 

ママからも第三課題自重しなくていい許可をもらえた。それも、校長先生よりもだいぶ恐ろしい形で。

けど、問題はそこじゃない。家族が増えたって一体どう言うことなの?……あ、手紙二枚目が。

 

『拝啓、リアス・クリミア様

初めまして、ルシェ族のイクラクンと申します。双子の妹のムルムルも居ますが、今回は拙が代表してこの手紙を書かせて頂いております。

まず、何故この手紙を書いたのかについて。拙たちは死喰い人たちに追われている所を師匠──エリザベート・クリミアに救われました。そして、師匠の御厚意により現在クリミア家にてお世話になっております。また、師匠が拙たちを「養女にする」と言って聞かず、非公式ではありますが、イクラクン・クリミア、並びにムルムル・クリミアとなりました。

リアスと拙たちの関係は、師匠曰く「家族で、友人で、ペット」とのことです。貴女にとってペットとは家族同然と聞きました。此れからは三姉妹となります。

不束者の姉妹ではございますが、以降宜しくお願い致します。

草々不一

イクラクン・クリミア並びにムルムル・クリミアより』

 

「……ルシェって。ママの幸運値を測って見たい。あたしも生物関係では豪運だと思うけど、ママの幸運値って本当にどうなってるの?」

 

あたし、姉もしくは妹兼ペットが出来た模様です。




数日後、「ペット枠なら召喚魔法で呼び出せるんじゃないか?」と気づくことになるリアスです。呼び出す時には直感が何かが働いたローゼマインが近くにいることでしょう。
ちなみに、ドラゴンボーンゴーレムの元ネタはFate/Labyrinth。これを読んだからゴーレム作製魔法を出したくなった。

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