ハリー・ポッターと魔法生物の王   作:零崎妖識

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邪ンヌ再臨用に北米でキメラを狩る→暇だしイスカンダルは興味ないし福袋ガチャは課金するつもりがないから引けないのでストーリーガチャを単発で引く→金鯖確定演出……だと?→「私はメイヴ。女王メイヴ」→……え?

てことでうちのカルデアに二人目の☆5鯖、スーパーケルトビッチことメイヴちゃんが召喚されました。


書いてて気がついたけど、原作小説ではハリー、ハニーデュークス店舗内に入った時に透明マント脱いでるのよね。この小説ではマントを脱がなかったと言うことで。


三本の箒にて

三本の箒に入って暖かいバタービールを飲んでると、ロンとハーマイオニーが入ってきた。近くの席に座ったのでちらりと見てみると、なぜかロンとハーマイオニーが座っている以外に、もう一つ、誰かが座ってるみたいに椅子が引かれている。

そのまま見続けていると、ロンが注文しにカウンターへ向かった。ロンがマダム・ロスメルタと話してるけど、顔が赤くなってる。しどろもどろだけど注文を終えて、バタービールが入ったジョッキを三つ、席へ持って帰っていた。ロンとハーマイオニーだけなら二つで十分なはずなんだけど。……あれ?ジョッキ浮いてない?あ、見えなくなった。……もしかして、透明マント?確か、ハリーが持ってたはずだし、もしかしてハリーがいるのかしら?ハニーデュークスでぶつかったのも?……いや、ないか。さすがのハリーでも、フィルチさんの監視をくぐり抜けてホグズミードまで来れるはずがない。あたしが知ってる抜け道は暴れ柳の真下、叫びの屋敷に繋がっている道(フィルチさんは知らないみたい)だけだし、それ以外の抜け道はフィルチさんが網羅しているはずだ。……双子やシリウスなら知ってそうなんだけどね、フィルチさんも知らない抜け道。

バタービールの最後の一口を飲む。そろそろ店を出ようと思って席を立ちかけ、急に冷たい風が顔に当たった。見ると、マクゴナガル先生、フリットウィック先生、ハグリッド、それに、確かあれはファッジ大臣だっけ?が入ってきた。何やら深刻そうな表情をしている。あたしは気になって、マダム・ロスメルタにバタービールのお代わりをしてもらうことにした。

 

「はい、バタービールですよ。今度は少しぬるめにしておいたからね」

 

「ありがとうございます」

 

元の席に戻ると、一つテーブルを挟んだ席に、先生たちが座っていることがわかった。マダムがトレイを持って先生たちの方に向かっている。

 

「ギリーウォーターのシングルです。はい、マクゴナガル先生。ホット蜂蜜酒四ジョッキ分はハグリッドかしら?さくらんぼシロップソーダ、アイスクリームと唐傘飾り付きは、あら、フリットウィック先生?残った赤い実のラム酒は大臣ですね?」

 

「大当たりだ、ロスメルタのママさん。どうだい?私たちと共に一杯」

 

「あら、光栄ですわ」

 

マダムがカウンターへ向かい、グラスと酒瓶──遠目にしか見えないけど、スコッチと書いてある──を持って、戻ってきた。

 

「大臣はなぜ、こんな片田舎へお出ましに?クリスマスならロンドンの方が賑やかですわよ?」

 

「出来る限り部外者には知らせたくない話なんだよ。それに、この村にも関係がある。シリウス・ブラックの話だからね。ハロウィンの日に、ホグワーツで何が起こったかはうすうす聞いているんだろう?」

 

シリウスの話?これは聞いておかなくちゃ。マクゴナガル先生はダンブルドア校長から、シリウスが無罪の可能性があるって聞かされてるはずだし。

 

「ハグリッド、あなたはまたパブ中に触れ回ったのですか……ええ、一昨年フラッフィーのことを怪しげな人物に話してしまったこともそうですし、前にケトルバーン先生の失敗を大声で話してしまったと聞いていますよ?あの後ケトルバーン先生は恥ずかしくてホグズミードにしばらく寄り付かなかったのです」

 

「す、すんません、先生」

 

「よろしい。次やったらあなたの育てているかぼちゃを没収でもしましょうか──泣きそうな顔をしないでください、冗談ですよ。

しかし大臣、あなたはまだ、ブラックがこの辺りにいるとお考えで?私が彼でしたら、しばらくの間はここから離れますが」

 

「間違いなくこの村、もしくは近辺にいるだろう。そのあぶり出しのために吸魂鬼に捜させているんだ」

 

「では、店の中の捜索はやめていただけませんこと?客が怖がって逃げてしまい、そのまま食い逃げ同然ですわ」

 

「今しばらくの我慢だ。なあに、半年もすれば見つかるさ。連中はいけすかないしおっかないが、それよりもおっかないのから生徒たちを守るために配備してるんだ」

 

ファッジ大臣、吸魂鬼を悪く言うのはやめてください。

 

「わたしにはまだ信じられないんですけどね。彼──シリウス・ブラックが闇の勢力に加担するだなんて。あの子がまだ学生の時から知っていますけど、あの子は悪戯好きで、笑顔が好きで、心優しかった」

 

「だが、現に奴はポッター夫妻を裏切った。ブラックと最も仲の良かったジェームズを裏切って、ピーター・ペティグリューを爆四散させた」

 

「ええ、そう言われているようですね、大臣。しかし、アルバスがこんなことを──」

 

「──なに?ありえんだろう。まさか──が生きているなど」

 

「私もにわかには信じられませんよ、ブラックが無罪だなんて。裏付ける証拠でもない限りは」

 

「マクゴナガル先生、まさか、ブラックが無罪だって言う証拠が?」

 

「あるそうです。これ以上は校長先生自身の口から聞いてください、コーネリウス。さあ、会食に遅れてしまいますよ」

 

そう言って、先生たちは立ち上がり外に出て行った。

さて、あたしも帰ろうかな。っと、その前にシリウスのところに寄ってご飯あげないと。帰ったらまず、ハリーがちゃんと寮にいるかどうかの確認だね。


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