ハリー・ポッターと魔法生物の王   作:零崎妖識

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テストは悪い文明。
それと、御都合主義みたいなの注意。


五年目には力を蓄え
邂逅


ソロモンはあたしの前世については、あまり話してくれない。よく話をする友人だったとしか。あと、大昔の人だってことぐらい?

イクラクンとムルムルは薬草や魔法生物の素材の採取、時々料理用の包丁やナイフを鍛造している。

そんな、平和な日常。

──違う。平和すぎる日常だ。

マグルのニュースはもちろん、日刊予言者新聞にも、『例のあの人』のことは書かれていない。代わりに、新聞の方にはハリーを嘲るような記事が多く載っている。ママはハリーの方を信じてるみたいだけど、魔法省では今、ダンブルドア先生とハリーを苦々しげに思っているようだ。まったく、もう少し有意義に時間を使った方がいいと思う。あたしみたいに。家の周りを散策して面白そうな魔法生物がいないか探したりして。

 

『リアス。近くに何かがいるようだ』

 

ソロモンが生き物がいることを伝えてくれた。右の方だ。

振り向くと、こちらをジーっと見つめてる黄緑色の、透き通った感じの少年がいた。あたしが見ていることに気がつくと、一目散に逃げ出した。けど、あっちはまずい。この森の中でも、特にヤバ目な生き物たち──ヌンドゥとか、バジリスクとか──が暮らしている方だ。あたしは彼のことを追いかけ始めた。

そして、すぐに見失った。追いかけようと木の裏に行ったら、すでに見当たらなかった。

 

「ソロモン、彼はヌンドゥとかの方に向かってないよね?」

 

『──余計な心配だろう。あれはヌンドゥに見つかってもすぐに逃げだせる。それに、人間ではなく魔法生物だぞ?』

 

確かに、透き通った感じの人間だなんていないはず。それこそゴーストでもない限り。

勢いよく、風向きが変わった。知ってる森のはずなのに、知らない雰囲気がする。光が強くなり、闇が濃くなる。

ポウッと指輪に光が灯り、人間体のソロモンが現れた。あの部屋で出会ってからはずっと指輪だったけど、どうしたんだろう。

 

「よくないもの──不可思議なものが近づいてくる。念のため、こうして魔法が使える状態にしているだけだ」

 

ソロモンは目の前の森を見つめる。時計の秒針が半周するぐらいたった時、森の中から何かが現れた。騎士のような女性と、闇に紛れる衣装の男性。いつのまにか、周りには多数の気配が感じられた。

 

「……囲まれたな。どうする、リアス。お前の指示でこいつら全てを吹き飛ばすこともできるが」

 

「それはやめようね、ソロモン」

 

戦いたくてウズウズしている感じのソロモンをなだめつつ、前の二人を見る。何というか、対極な二人だった。礼節を重んじる騎士と、不意打ちが得意そうな斥候。光のような女性と、暗闇のような男性。光と闇。一ヶ月ぐらい前に、あたしはこのフレーズを聞いてる気がする。えーと、何だっけ……。

 

「あ……エレメンタルリアナイツ?」

 

確か、エレメンタルリアナイツという種族の中に、ダークエレメンタルとライトエレメンタルという統率個体がいると、イクラクンとムルムルから聞いた。まさか──いやいや、さすがにないはず。

 

「何か知ってるなら答えろ、リアス。すぐにでも此奴らにフィンの一撃(ガンド)を喰らわせたいのだが」

 

「だからやめなさいって。えっと……もしかして、この人たちはダークエレメンタルとライトエレメンタル……つまり、ある魔法生物の統率個体なんじゃないのかなって……」

 

 

「ええ、その通りですよ。こんにちは、リアス・クリミア」

 

 

二人の奥から声が聞こえた。暗がりから誰かが現れる。その姿は──

 

「あたし……?」

 

「いや、髪の色が違うな」

 

銀の髪を持つ、あたしだった。




リアス?「だいじょーぶですよ。シリアスにはなりませんから。ただの強化要員みたいな感じですしねー。というか、登場させてからも私のキャラ悩んでるんですよ作者は。真面目系で行くかそれともBBちゃん系で行くか。まあ、それでもこの■■■ちゃんのやることは変わりませんけどね」

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