ハリー・ポッターと魔法生物の王   作:零崎妖識

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クィディッチ

十一月は寒い。でも、あたしたちは外に居る。その理由は、

「決まったぁー!グリフィンドール、先取点!」

グリフィンドール対スリザリンのクィディッチ試合を見に来たのだ。大半の生徒と先生はいると思う。

「ゴーゴーグリフィンドール!ゴーゴーグリフィンドール!」

みんな、必死になって応援してる。うーん、上からちょっと見てみたかったり。ママかフリットウィック先生に頼んで、動物との五感共有の魔法でも開発してもらおうかしら。

 

 

しばらく見てると、ハリーの箒が変な動きをしているのに気がついた。まるで、乗り手を落とそうとしているような、何かに抵抗しているかのような。

ハーマイオニーとロンはハリーじゃなくて、反対側の観客席を見ている。近くの生徒から双眼鏡を貸してもらい見てみると、スネイプ先生が何やらブツブツ言っていた。……あ、クィレル先生もだ。まばたきしないでいて、目が痛くならないのかな?

あ、クィレル先生がつんのめった。で、スネイプ先生のローブが燃え始めた。栗色の髪が隙間から見えたので、下手人はハーマイオニーだろう。

ハリーの箒が元に戻った途端、ハリーが急降下して着地、四つん這いになって咳き込み始めた。あ、何か吐いた──金色のスニッチ。グリフィンドールが勝った。

 

 

あたしたちは試合終了後の騒ぎから抜け出して、ハグリッドの小屋に来ていた。三頭犬について聞くためだ。ハリーたち三人は、なんの目的で三頭犬が校内に居るのか、あたしは純粋に、三頭犬に会いに行ってもいいかどうか。

「お前さんら、なんでフラッフィーのことを知っとるんだ?」

「会ってもいい?」

「あー、今学期が終わったらな」

よし、あたしの目的は達した。さっさと寮に戻ってペットをモフモフしてよう。そうね──ヌンドゥ(ヌル)でいいかな?大きいし、抱きつけそう。

後ろではニコラス・フラメルがどうとか言ってたけど、あたしには関係ないね。そもそも、世界最高位の錬金術師なんて、会う機会も関わる機会もないでしょ。

 

 

クリスマス。いつもなら家でママとケーキを食べてるんだろうけど、今年はママが遺跡調査で帰ってこれないらしい。なんでも、太平洋の海底に、現存もしくは過去のどの建築様式にも当てはまらない遺跡を見つけたそうで。現在も調査してるみたいなんだけど……なにやら冒涜的な本が送られて来た。奥付けには、イタリア語訳されたものをもう一度英訳したと書かれてた。題名が……『螺湮城教本(プレラーティーズ・スペルブック)』だったかな?元々は『ルルイエ異本』だったと思うんだけど……まさか魔法省神秘部、死せるルルイエ、見つけちゃった?よっしゃ猟犬とかショゴスとかむぎゅーって出来るかも。




明記しておくが、英霊の座やら魔術協会やら聖堂協会やら聖杯やら聖杯戦争なんてものはない。衛宮家やらブラウニーやらアインツベルンやらうっかり家やらは並行世界の一つということで魔法使いとして存在して居る可能性はあるが、Fateそのものにつながるものはない。あったとしても神秘部ぐらいだ。虚淵時空にしてたまるか。なお、宝石翁はこの世界にも遊びに来てる模様。


エリザベート・クリミア
純血の魔女。リアスの義母。大らかでサバサバしていて人を惹きつける。神秘部所属。ホグワーツ在学中はレイブンクローだった。だいぶ知識欲がある。冒険やら探検やらも好きで、グリフィンドールの適性も持ってた。魔法の開発ができるが、誰か一人しか使えないオーダーメイド魔法の方が多い。独身でスネイプらと同期。ジェームズたちとも一応知り合い。ジェームズ、シリウス、リーマス、ピーター、リリー、セブルス、レギュラスにオリジナルの魔法をプレゼントした。杖は松の木に一角獣のたてがみ、三十センチで好戦的。
名前の由来はエリザベート・バートリー。愛称はエリザ。

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