リボーンの特典を得た男が間違って白兎に憑依した!? 作:□□さん
次回は出来る限りは早く投稿したいと思っています。
遠征から帰ってきて翌日の夜、私達は【ロキ・ファミリア】の遠征組はその打ち上げ会場である【豊饒の女主人】に来ている。
そして、ここでもベルについての話が続いている。
「でもさ、スキルで消し飛ぶってどういう感じなのかな?」
ティオナが料理を食べながらそう言うと、レフィーヤがそれに答える。
「魔法でもないのにそんな事が出来る
レフィーヤの言葉に対して、私もこう言った。
「ベルは消し飛ばしたときに変わった武器を持ってた。」
私の言葉にティオナとレフィーヤが反応する。
「変わった武器ってどういうの?」
「
「分からない。」
ティオナ達の問いかけに私は答えることは出来なかった。
そう答えた後、「白」が私の隣を横切るのが見えた。
私が急いで横を向くと、そこにはベルがいた。
私はベルを確認した後、すぐに話しかけたい衝動を抑えながらフィンの元にへと向かった。
「フィン。」
「どうしたんだい、アイズ?」
私が声をかけると、フィンはお酒を飲んでいて顔を赤くさせていた。
「ベルがいた。」
『‼』
私の一言に皆は食事の手と会話を止める。
「ベルって、あのlevel9の?」
「うん」
ティオナの言葉に私は肯定すると、皆は真剣な顔つきをする。
「アイズ、彼は今どこにいるんだい?」
「あそこ。」
フィンにベルのいる場所を聞かれて私はカウンター席を指さす。
そこにはベルがお酒を静かに飲んでいた。
「それじゃあ、僕は話をしてくるよ。」
そう言ってフィンは椅子から立ち上がると、ベルの所に向かおうとしている。
「フィン、私も行く。」
『アイズ⁉』
私がベルの所に行きたいと言うと、なぜか皆が驚く。
「分かった、アイズがいれば少しは警戒をしないでもらえるかもしれないしね。」
フィンの言葉に皆は口を閉じる。
「行こうか、アイズ。」
「うん。」
フィンの言葉に対して私は早足でベルの元にへと向かった。
「アイズってばベル・クラネルの事相当気になるみたいね。」
「そうだね、私もアイズがあんな事言うとは思ってなかったよ。」
「アイズさん…。」
「チッ。」
フィンとアイズがベルの所に行くと、他の団員達は思い思いに発言をする。
「まぁ、どんな奴かは話して見て分かるやろ。」
すると、フィンとアイズと共に件の中心人物であるベル・クラネルがやって来る。
「初めまして、【ヘスティア・ファミリア】に所属しているベル・クラネルと申します。以後、お見知りおきを。」
ベルがそう言うと、皆が歓迎ムードになるけどベートさんとレフィーヤとロキだけはそんな感じじゃなかった。
何でだろう?
私がそう考えていると、ベルにガレスが話しかけていた。
「お前さんの持っている酒はドワーフの火酒じゃな、飲んでも何とも無いのか?」
ガレスの言葉に対して、ベルはこう言った。
「すまない、俺は今日初めてこの酒を飲んだからよく分からないんだが、どういう事なんだ?」
それを聞いたガレスや周りの連中の視線がベルに集まっていく。
「??」
それに対して疑問が尽きないベルに対してガレスがこう言った。
「その酒は非情に度数がきつくてのぅ、ドワーフにしか飲めない代物なんじゃ。」
「そうだったのか、辛口の酒ではあるからきついとは思っていたが…。」
ベルはガレスの話を聞きながら火酒を瓶ごと飲み干していくのだった。
その様子を見ていたガレスは大声で笑いながらこう言って来る。
「ガハハハハハッ‼よし、ベルよ、飲み比べと行こうではないか‼」
飲み比べの勝負を仕掛けてくるガレスに対してベルはこう答えた。
「いいぜ、勝負だ‼」
ベルが勝負を受理したのに対してロキがこう言って来る。
「ヨッシャ、それやったらウチも参加すんで‼勝者はベル・クラネルに質問攻め出来る権利や‼」
私は目を見開いた、それは飲み比べの勝者にはベルへの質問攻めが出来るという事。
「…‼ 私もやる。」
ロキの一言に対して私が参加の意を示すと、その一言にロキ・ファミリア全員が静まった。
「自業自得じゃねぇか‼」
すると、いきなり大声でツッコミを入れていた。
飲み比べが始まって私は慣れない酒にも関わらずグビグビと飲み干していく。
だけど、ベルも負ける気は毛頭なく火酒の瓶を次々と空にしていく。
そうやって飲み比べを始めて三十分が過ぎた頃、ロキや参加していたロキ・ファミリアの団員達も酔い潰れてしまった。
私とガレス、ベルが未だに飲み比べを続けている。
「タハッ、五十本目‼」
ベルはそう言って空になった酒瓶をテーブルの上にへと置く。
そこで、私の限界が来てしまった。
「もう…無理…。」
「大丈夫ですか、アイズさん⁉」
そういいながらレフィーヤが背中を撫でてくれる。
「ありがとう、…レフィーヤ。」
「い、いえ、これくらい大丈夫ですよ‼」
私とレフィーヤがそう話していると、飲み比べの結果が出た。
ベルとガレスが五十本、私が十五本と言う結果だった。
負けた、これじゃあベルに質問できない…。
私がそう落ち込んでいると、ティオナがこう言ってくる。
「ねぇ、アイズ。ベルも相当酔ってるみたいだからもしかしたらうっかり喋るかもよ。」
『!!』
ティオナの言葉を聞いて私はその手があったと思ったが、すでに限界を迎えてしまった為、行動に移すには叶わなかった。
すると、ティオナがこう言ってくる。
「アイズ、私もベルの強さが気になるからさ、聞いてみるよ。」
ティオナはそう言ってベルの方に向かって行くのだった。
私はレフィーヤに肩を借りてホームにへと戻っていく。
翌日の朝、私は慣れないお酒を飲んで二日酔いになってベッドに寝込んで襲い掛かる頭痛と戦っている。
「アイズ、大丈夫?」
そう言いながらティオナが私の部屋に入ってくる。
「大丈夫じゃない。」
そう返事を返す私に対してティオナはこう言って来る。
「まぁ、あれだけ飲めばそうなるよね。」
私はその言葉に対して反論することは出来なかった。
「それでね、アイズ昨日ベルを送って行ったんだけど…。」
‼ ティオナのその言葉に私はベッドから飛び起きる。
「~~~~~っ⁉」
飛び起きたと同時に激痛が走り、頭を抱えてる。
「無茶しちゃダメだよ、アイズ。」
ティオナはそう言って私を支えてベッドに寝かせてくれた。
「ありがとう、ティオナ。それで…。」
私はお礼を言った後、ベルの事を聞こうとする。
「あぁ、ベルの事だよね。」
ティオナは私が聞きたいことを察して話を始めてくれる。
「どうやったらそんなに強くなれるのか聞いたんだけどさ、『自分で考えろ』って言われたんだ。」
私と言った事と同じだ、そう思っているとティオナが興奮気味にこう言ってくる。
「でもね、ベルが言ってたんだ。自分がここまで強くなれたのはある人達に憧れてたからだったんだって‼」
「ある人達って?」
ティオナの言葉に私はそう返答すると、こう言って来る。
「うん、ベルにとっては英雄なんだって‼」
英雄…、ベルにも英雄がいるんだ。
{アイズ、残念だが私はお前の英雄にはなれない。何故ならもうお前のお母さんがいるからね。}
お父さん、お母さん。
そう考えていると、ティオナがこう言って来る。
「アイズ、あんまり焦っちゃダメだよ。アイズにはアイズのペースがあるんだから。」
「うん。」
私は早くこの二日酔いを直してダンジョンに行こうと思った。
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