白雪姫と竜騎士   作:シュイダー

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お久しぶりです。
今回はラピュスノ少なめです。期待されていた方ごめんなさい。

おねショタ。
「私はいいと思う」

NTR
「私はいいと思う」
「待ってください。正気ですか?」
 


森の音楽家、現る

 今日も今日とて鉄塔の上で待ち合わせる。お互いの家はわかっているわけだし、直接迎えに行ってもいいとは思うのだが、こんなふうに落ち合う場所を決めて相手を待つというのも、なかなか捨て(がた)いものがあった。

「ふんっ」

 待っている間ラ・ピュセルは、最近の日課となっている、剣の素振りを行なっていた。長さも幅も、常のものよりずっと長く大きくしたそれを、何度となく振り上げては振り下ろすことをくり返す。

 闘う機会があるかどうかはわからないが、鍛えておくに越したことはない。魔法少女という存在が実在するのだから、ほんとうに異世界からの侵略者がいてもおかしくはないだろう。いや本気でいるなどと思ってはいないが。

 いずれにしても、強くなりたいという思いは大きかった。よく憶えてはいないのだが、妙な夢を見た気がするのだ。

 なにかに追い立てられるような得体のしれない焦燥感が、心のどこかにあった。

「ふうっ」

 いったん素振りをやめ、息をついた。

 素振りには慣れてきたとは思うのだが、効果がどれだけあるのか、ラ・ピュセルにはよくわからなかった。いや、もしかしたら、まったく意味がないのかもしれない。そんなことを思ってしまう。

 そもそもラ・ピュセルは、格闘技や武術の経験などない。やっていたのはサッカーばかりで、格闘技の知識などは、漫画やアニメなどのものしかないのだ。

 それを恥ずかしいとは思わないが、鍛錬の指針になるものがないというのは、やはり効率が悪いと言わざるを得ない。明確なヴィジョンがなければ、迷いが生まれるものだ。現に、いまもそうだった、

 誰か、その手のことで師事してくれる人はいないだろうか。

 まず考えるのは、N市内にいるほかの魔法少女たちのことだった。ラ・ピュセルとスノーホワイトも含め、十五人いる。その中で、荒事にむいており、強くなるための指標を示してくれる者はいるだろうか。

「やっぱり、ウィンタープリズンかなあ」

 パッと思いついたのは、ラ・ピュセルが最も世話になったと言える魔法少女、シスターナナと、そのパートナーであるヴェス・ウィンタープリズンの二人だ。

 シスターナナは、ラ・ピュセルが魔法少女になった時、教育係になってくれた魔法少女で、言ってみればラ・ピュセルの師匠のようなものだ。シスターナナはラ・ピュセル同様に役を作りこむタイプで、そういった意味でも師匠のようなものだった。

 ヴェス・ウィンタープリズンは、魔法少女になった順番から言うとラ・ピュセルの妹弟子になる。彼女も、シスターナナが教育係だったのだ。と言うよりも、シスターナナが彼女を魔法少女にした、と言えるようだ。魔法少女としての彼女たちはパートナー同士だが、プライデートでも彼女たちは付き合っているらしい。女同士のはずなのだが、まあそういう関係もあるのだろう。

 シスターナナの恰好は修道女をモチーフにしている、はずなのだが、ノースリーブでかつスカートには深いスリットが入っており、胸は豊満。さらにはその胸をベルトで強調し、白いストッキングをガーターベルトで吊っている。ラ・ピュセルの恰好も大概ではあるが、彼女の衣装も負けず劣らずのエロさであった。『シスター』とはいったい、といろいろな意味でラ・ピュセルを悩ませる。主に、その強調された胸や躰のラインが。スノーホワイトには秘密だが。

 ヴェス・ウィンタープリズンの方は、一見するとロングコートを着た麗人にしか見えない魔法少女であり、N市の魔法少女の中では数少ない、露出の少ない魔法少女だった。

 見知った魔法少女たちのほとんどは、なぜか妙に露出度が高い。具足はともかく、下半身の衣装が水着か下着にしか見えないラ・ピュセルが言えたことではないが、彼女たちの恰好は、ラ・ピュセルに疚しい気持ちを抱かせそうになるものだった。

 例えばトップスピードは、空を飛ぶにもかかわらず、スカートが短い。その裾がなにかと風に舞い、スカートの中身が見えてしまうのではないかとドキドキヒヤヒヤさせられる。ボディタッチも多く、肩や背や、はては尻まで叩かれることもあったし、それどころかハグされたり、肩を組まれた時もあった。頭の中が真っ白になったものだ。

 リップルも、肩に腿に臍に、と露出度は相当なものだった。事故で彼女のお腹を触ってしまったこともあったが、それもあってあのコンビは、ラ・ピュセルにとって少々危険なコンビと言えた。

 危険な魔法少女と言えば、カラミティ・メアリという魔法少女がいる。恰好もそうだが、そのままの意味でも危険な魔法少女だ。

 外見は十七、八歳ぐらいで、表面積の狭い豹柄のビキニに、風が吹けばめくれあがってしまいそうな薄く短いスカートを身に着け、テンガロンハットを被るという、西部劇に出てくる女ガンマンと言った風情の姿をした彼女は、無法者としか言いようがない行為ばかり行なっており、どこかの暴力団に雇われているという話すらあった。

 それは噂でしかないが、事実無根の話だとも思えなかった。かなり好戦的な人物であることは間違いなく、シスターナナがヴェス・ウィンタープリズンととともに彼女の縄張りに入った時、有無を言わさず闘うことになったらしい。ヴェス・ウィンタープリズンのおかげで特に怪我をすることはなかったらしいが、シスターナナも無茶をする、と思ったものだった。

 リップルもちょっとやり合ったことがあると、トップスピードから聞いたことがあった。新人であるリップルをトップスピードが指導している時に現れ、ちょっと話したところで突然撃たれたのだという。その時リップルは、カラミティ・メアリが撃ってくる拳銃の弾丸を刀で(はじ)くなどという芸当をしたらしいが、もし弾けなかったらどうなっていたことか、想像するのは難しくなかった。

 清く、正しく、美しく。そんな魔法少女を理想とし、目標とするラ・ピュセルからすれば、彼女の在り方は決して許せるものではない。

 ラ・ピュセルも一度、柄の悪い男たちを従え、どこかに行こうとするカラミティ・メアリを見たことがあった。なにか良からぬことをする気ではないか、咎めるべきか、と迷い、その恰好と大きな胸に気をとられ、考えこんでいる内に、彼女たちはいなくなっていた。自分はなにをやっているんだ、と思わなくもなかった。

 ウィンタープリズンは、その中では安心、だと思っていた。実際には、ギャップのもたらす破壊力がすごかった。以前どこぞのビルの屋上で、ラ・ピュセル、シスターナナ、ウィンタープリズンの三人で雑談していた時のこと、にわかに雨が降ってきたことがあった。ウィンタープリズンはためらうそぶりも見せず、即座にコートをシスターナナの頭にかけたのだが、普段コートに覆われているウィンタープリズンの躰は、セーターを通してもわかる均整のとれた肉付きに、かたちのよい胸回りが見て取れ、ラ・ピュセルは慌てて眼を逸らすことになった。

 ほんとうに安心と言えば、ルーラという魔法少女と、彼女が率いている四人の魔法少女たちだ。内ひとりはカラミティ・メアリ並みに危険ではあるが、ほかは見ていて微笑ましい気持ちにさせられる。

 ルーラは、宝石が散りばめられた、裾が床を引きずるほど長く光沢のある立派なマントを纏い、手にはこれまた立派そうな杖、というか王(しゃく)を持ち、パーティーに出るかのような長手袋を嵌め、頭にはティアラという、姫や女帝、貴族然とした恰好をしている魔法少女だ。

 トップスピードいわく、ルーラはかなり口が悪いが、面倒見はいいとのことだった。

 ラ・ピュセルも何回か会ったことはあるが、閉口するぐらいには口うるさい相手だった。ラ・ピュセル、颯太は体育会系的な、いわゆる理不尽な先輩からの理不尽な命令などが嫌いだ。積極的にかかわる気はないため別にいいが、彼女とはうまく行く気がしなかった。

 意外と言っては失礼かもしれないが、彼女の魔法少女としての目撃談はそれなりにあるので、魔法少女としてはしっかり活動しているようだった。それもあって、カラミティ・メアリに対するような嫌悪感はない。ないが、口うるささもあって、あまり近づきたい相手でもなかった。寸胴、貧乳体型で露出度も低く、見て微笑ましくはあっても、特に楽しいものでもないし、というのはどうでもよろしい。

 ルーラチームのメンバーである双子の天使、ピーキーエンジェルズは、文字通り天使のような外見をした二人組で、ユナエルとミナエルという名前だ。見た目は十歳前後で、背中から生えている翼はそれぞれ一翼という、比翼の天使とでも言った感じだった。二人とも非常によく似ており、どっちがユナエルでどっちがミナエルかはっきりわからない、というか教えて貰っても結局わからなくなりそうな気がするほどだ。

 片方がなにかしら言うと、お姉ちゃんマジクール、などともう片方が追従することが多く、姉妹仲はかなりいいらしいことが(うかが)えた。ほんとうに姉妹なのか教えて貰ったわけではないが。

 あと微笑ましいのは、たまという魔法少女。名前はどちらかというと猫っぽいが、犬のような魔法少女だ。チャットでの挙動や受け答えが犬を思わせるものが多く、失礼な言い方かもしれないが、女の子と言うよりは、賢くてかわいらしいペットの犬と言う方が近く思える。ルーラチームとは、こんなメンツなのだ。

 しかしルーラチームにはひとり、危険な魔法少女がいる。名は、スイムスイム。白いスクール水着を着て、水泳用ゴーグルを首から下げている。それだけならただの泳者といったところだが、頭にはヘッドホンをつけ、腰のうしろに謎の円盤が数枚取り付けられていた。

 白いスクール水着という、なかなかニッチな恰好をした魔法少女だが、チャットでアバターを見る分には、特別なにかを思うことはなかった。危険なことに気づいたのは、以前、魔法少女として人助けをした時のことだ。道に迷っていたお婆さんの手を引いて案内してあげたのだが、そこはルーラの縄張りだった。運悪くルーラに見つかってしまい、無許可で私たちの縄張りに入るなと叱られたのだ。

 説教はだいぶ長かったが、叱られた言葉は憶えていない。彼女の隣に立つスイムスイムから眼が離せなかったためだ。

 大きかった。すごく、大きかった。それに気を取られ、ルーラの説教は頭に入らなかった。そしてカラミティ・メアリを見た時に考えてしまったのは、スイムスイムとどちらが大きいか、ということだった。互角か、いやメアリが勝つか。そんなことを思った。

 それはともかく、あのチームに教えを乞うのはいろんな意味で無理だろう、と結論づけるしかなかった。

 残る魔法少女は、幼稚園児か小学生かというぐらいの体格で、ロボットのような、というかロボットにしか見えない外見をした魔法少女、マジカロイド44。パジャマ姿で他人の夢に出てくる、基本的に魔法少女チャットでばかり姿を見かける、ねむりん。目撃情報が非常に少なく、ラ・ピュセル自身は魔法少女チャットでしか見たことがない、森の音楽家クラムベリー。これで全員だ。十六人目の魔法少女が生まれるとか生まれたとかの噂もあるが、まだはっきりとした話は聞いていない。

 マジカロイドの魔法は一風変わっていて、未来の道具とやらが出せるというものだ。

 未来の道具というだけあって、現代の技術では到底作り出せそうにない物が多いらしいが、その道具は日替わりで、なおかつ一日しか使えないのだという。たまに、その道具をほかの魔法少女に売りつけに来る時もある。ラ・ピュセルも何度か話を持ちかけられたことがあったが、値段は一万円という、中学生がポンと出せる金額ではないこともあって、買ったことはなかった。一日しか使えないというのもためらう理由だが。

 ねむりんは、一度だけラ・ピュセルの夢に出てきたことがあった。といっても、夢の中だというのに気持ちよさそうに寝ていて、起こすのもどうかなとじっと見ていただけだったが。

 だが、すぐに彼女の危険さに気づいた。チャットのデフォルメキャラではどうということがなかった、上半身がパジャマで下半身に靴下のみという恰好は、リアル等身で見るとかなり破壊力が高かったのだ。パジャマの裾から伸びる素足はやたら(なま)めかしく、さらには時折、ねむりんが寝返りを打つ。そのたびに大変なことになりそうになり、やはり起こした方がいいのだろうか、と慌てているうちに、眼が醒めた。

 クラムベリーは、チャットでしか見たことがないということもあって、よくわからない。チャットで見る限りでは、創作の世界でなにかと使われるエルフのような尖った耳に、薔薇(ばら)を衣装に散らした感じの恰好だ。ねむりんのようによく人と話すわけでもなく、ただ楽器を弾いているだけのため、人となりもよくわからなかった。

「まあ、いいか。ウィンタープリズンに頼んでみよう」

「なにを?」

 聞き慣れた声がした。特に慌てることなくふりむく。近づいてくる気配は感じていたためだ。思った通り、スノーホワイトがいた。

「やあ、スノーホワイト、こんばんは」

「こんばんは、そうちゃん」

「そうちゃんはやめなさいって」

 いつものやり取りをして、笑い合う。

 ラ・ピュセルに変身している時、感覚はかなり鋭敏になっている。ある程度離れたところにいる人の息遣いや、気配のようなものも感じ取れるぐらいだ。動かずにじっとしていれば、なおのことだ。

「それで、ラ・ピュセル。ウィンタープリズンに頼むって、なにを?」

「いや、なんていうか、強くなりたくってね。ウィンタープリズンに組み手でもして貰おうかなって思ってさ」

「強く?」

「うん。なんだか、強くならないとまずいことになりそうな気がしてさ」

 困った声が聞こえるというスノーホワイトに対しては、あまり隠し事はしないようにしようと思っている。どうしても隠さなければならないことに関しては、母のことを思い浮かべてどうにかする。

「――――?」

 意識の端に、なにか引っかかった気がした。誰かがラ・ピュセルたちを見ている。そんな気がした。ラ・ピュセルがここに来た時から、なにか違和感はあったのだが、なんなのだろうか。

 とりあえず意識の端に留めておく程度にして、スノーホワイトに注意を戻す。

「でも、ラ・ピュセルは強いし」

「そう言ってくれるのは嬉しいけど、ほら、ほんとうに魔法少女ってものがいるんだから、異世界からの侵略者とかもほんとうにいるかもしれないしさ」

「うーん」

 スノーホワイトが苦笑した。ラ・ピュセルも苦笑する。

「とにかくさ、強くなっておきたいんだ」

「――――そっか」

「うん、だから」

「そっか。コートを脱いだ時のウィンタープリズンの躰付きとか胸回りとか見たくて行って来る、ってわけじゃないんだ?」

「――――」

 ゆっくりと、ラ・ピュセルは空を見た。今日は曇っている。月の光は雲を通してうっすらと見えるが、星はほとんど見えなかった。

 再び、スノーホワイトの顔を見た。ニコニコとしているがなんとなく、漫画で見られるような怒りマークが二、三個ほど見えたような気がした。

「あの、スノーホワイト、さん?」

「強調された躰のラインがとか、トップスピードにハグされたとか、あの二人は危険だとか、カラミティ・メアリとスイムスイムの胸はどっちが大きいかとか?」

「ごめんなさい!」

 間髪入れず、ラ・ピュセルは土下座した。

 

 抱き締めたり、キスしたり、恥ずかしくはあったがいろいろして、なんとかスノーホワイトに機嫌を直して貰い、その後に今夜の魔法少女活動を行い、終えた。

「送ってくれてありがとう、ラ・ピュセル」

「私は、君の騎士だからね」

「大きい方が好きだけど?」

「ごめんなさい」

 クスクス、とスノーホワイトが笑った。

「浮気とか、しないでね?」

「しないって。その、説得力ないかもしれないけど」

「大丈夫。信じてるから」

「うん。ありがとう。おやすみ」

「おやすみ」

 スノーホワイトが帰っていく。やがて、姿が見えなくなった。

「こんばんは」

「ああ」

 背中から声をかけられた。慌てずにふりむく。見覚えがある姿だった。チャットでのデフォルメキャラしか見たことがなかったが、それのリアル等身ならこんな感じになるだろう、と思わせる姿の女性。魔法少女は十代半ばの外見が多いが、彼女は二十歳前後に見えた。

「森の音楽家、クラムベリー?」

「はい。こうしてお目にかかるのははじめてですね、ラ・ピュセル?」

 こくんと頷く。

「それで、私になにか用でもあるのか。鉄塔にいた時から見ていたようだが?」

「気づいていましたか。さすがですね」

 クラムベリーは、どこか楽しそうだった。なにか危険な感じがするのだが、よくはわからなかった。

「気づいていてスノーホワイトを帰したのは、なぜです?」

「私とスノーホワイトのどちらに用があるのかわからなかったからな。スノーホワイトの方を追うようだったら、こちらも追うつもりだった」

「ふむ、なるほど」

「それで、もう一度訊くが、なんの用だ?」

「ひとつ、手合わせしてみませんか、ラ・ピュセル?」

「なに?」

「私はこれでも腕に覚えがありましてね。強い相手と闘いたいのです。それに、強くなりたいんでしょう、ラ・ピュセル?」

 そういえば、N市の魔法少女の中で、最古参はクラムベリーだと聞いたことがあった。目撃情報は少ないが、ひょっとしたら世間に知られないように活動しているのかもしれない。

 いまいちよくわからない相手ではあるが、ここまで自信満々に言うのだから、実力はあるのだろう。

「わかった。私としても願ったりだ。手合わせ願おう」

「ええ」

「場所を変えよう。もう少し闘いやすいところに行こう」

「わかりました」

 第七港湾倉庫。あのあたりなら、夜なら(ひと)()はないだろう。

 建物の屋根から屋根を移って移動する。

 到着した。クラムベリーは、余裕をもって着いて来ていた。

 むき直り、剣を抜き放った。

 クラムベリーは、じっと佇んでいる。

「構えはとらないのか?」

「お気になさらず。本気で来なさい、ラ・ピュセル」

 むう、と唸り、剣を鞘に入れ、構えた。

 おや、とクラムベリーが呟いた。

「手加減のつもりですか?」

「いや、というより、抜き身で相手を攻撃するのに抵抗があるだけだ。どちらかというと、こちらの事情だ」

「なるほど。そういう理由ですか。悪くない判断ですね」

「では、いくぞ!」

「来なさい、ラ・ピュセル」

 吼え、ラ・ピュセルは跳躍した。

 

 負けた。

 アスファルトの冷たさを背中に感じながら、仰向けのまま夜空を見る。今夜の天気のように、ラ・ピュセルの心も曇っていた。

 負けた、どころではない。(ざん)敗、いや、勝負にもならなかったと言っていい。

 こちらの攻撃はことごとく躱され、すさまじい速度の拳や蹴りが時々飛んでくる。ほとんど避けられず、何度か立ち上がりはしたものの、それで終わりだった。

 ラ・ピュセルとしての躰は頑丈で、身体能力もかなりのもののはずなのに、これほどまでに相手にならないとは。

 躰が問題なのではない。ラ・ピュセル自身が、不甲斐なさ過ぎるのだ。

 情けなさ過ぎて、涙も出てこなかった。

「なかなかでしたよ、ラ・ピュセル」

「っ、慰めなんてよしてくれ」

 声が震えた。視界が滲む。涙も出てこないと思ったが、そんなことはなかった。顔を見られないように、うつ伏せになった。

「悔しいですか、ラ・ピュセル?」

 ギリッと歯を食いしばり、うつ伏せになったまま頷いた。

「ならば、私の弟子になってみませんか?」

「っ!?」

 涙を拭い、顔を上げる。クラムベリーは、穏やかに微笑んでいた。

「確かにあなたは、私の相手になったとは言い(がた)い。ですが、まったく見込みがないとは思えませんでした。あなたにその気があるのなら、私が鍛えて差し上げましょう。いかがです?」

「なぜ?」

「なにがですか?」

「なぜ、私にそんな申し出を?」

「言ったでしょう。私は強い相手と闘いたいと。あなたが強くなって私に挑んでくれるのであれば、私は強敵との闘いを愉しめるということです。あなたのためというより、自分のためですよ。いかがですか?」

 スノーホワイトの顔が頭に浮かんだ。強くなりたい。彼女を守るために。彼女を悲しませないために。弱いままでは、彼女を悲しませることになる。そんな気がするのだ。

 躰の痛みを我慢して立ち上がり、礼をした。

「私の方こそ、お願いします。私を鍛えてください、師クラムベリー」

「師、ですか。なかなか悪くありませんね。では、これからよろしくお願いします、ラ・ピュセル」

「はい。よろしくお願いします!」

 クラムベリーが、満足そうに頷いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

***おまけというには長い気がするおまけ(暴走してます。あまり深く考えずにご覧ください)***

 

 負けた。

 アスファルトの冷たさを背中に感じながら、仰向けのまま夜空を見る。今夜の天気のように、ラ・ピュセルの心も曇っていた。

 負けた、どころではない。(ざん)敗、いや、勝負にもならなかったと言っていい。

 こちらの攻撃はことごとく躱され、すさまじい速度の拳や蹴りが時々飛んでくる。ほとんど避けられず、何度か立ち上がりはしたものの、それで終わりだった。

 ラ・ピュセルとしての躰は頑丈で、身体能力もかなりのもののはずなのに、これほどまでに相手にならないとは。

 躰が問題なのではない。ラ・ピュセル自身が、不甲斐なさ過ぎるのだ。

 情けなさ過ぎて、涙も出てこなかった。

「私の勝ちですね、ラ・ピュセル。では」

 クラムベリーが、ラ・ピュセルの上体を起こした。顔が近づいてくる、というかすでに間近に迫っていた。思ってもみなかった行動に、思考が遅れる。

 浮気とか、しないでね

 大丈夫。信じてるから。

「っ!?」

 スノーホワイトの声が聞こえた気がした。痛む躰を無視し、反射的にクラムベリーの顔を手で止めた。

 クラムベリーが不満そうな表情を浮かべ、ラ・ピュセルの手首を掴んだ。

「なんですか、ラ・ピュセル?」

「なんですかもなにも、あなたこそなにをするつもりだ、クラムベリー!?」

「キスしようとしたのですが?」

「なんで!?」

「あなたは、私に負けましたよね?」

「あ、ああ」

 それは確かだったので、腕に力をこめたまま頷いた。

「敗者は勝者のものになる。それがルールでしょう?」

「いつどこで誰が決めた!?」

「たったいま、ここで、私が」

「さらっと言うな!!」

「質問は以上ですね。では」

「グ、グム~ッ」

 クラムベリーの力が強くなった。ラ・ピュセル以上の力かもしれない。躰が万全でも押さえこまれそうな気がした。

 手首を掴まれた腕に力をこめる。びくともしない、というわけではないのだが、あちらの方が強いのは間違いなかった。クラムベリーの顔と、ラ・ピュセルの顔の間には、もうなにもなかった。

 クラムベリーの顔が、近づいてくる。

 顔を(そむ)ける。クラムベリーが馬乗りになるようにして、ラ・ピュセルの躰に跨った。手を、地面に押さえつけられた。

「や、やめろ、クラムベリー」

「そうちゃん」

「っ!?」

 スノーホワイトの声が、聞こえた。背筋が凍える。

「そうちゃん。信じてたのに」

「ち、違うんだ、スノーホワイト!」

 顔と眼を動かし、あたりを探ってみるが、スノーホワイトの姿はなかった。気配も感じられない。

 ふと、クラムベリーの名前を思い出した。森の音楽家。

「まさか、いまの声は」

「なかなかいい勘をしてますね。そうです。私の魔法です。私は『音』を操れましてね。スノーホワイトの声で言葉責め。いかがです?」

「最低だ!?」

「まあ、バレてしまってはしょうがありません」

「関係ないけどね」

「本気で最低だ!?」

 途中でスノーホワイトの声になり、心臓がバクバクと鳴った。

「そうちゃん。そんな嫌がらないで」

「やめろーっ!?」

 嫌なはずなのに、妙な気分になってくる。背徳感のようなものが、どこかにあった。その気持ちを、必死でねじ伏せる。

 駄目だ。やめろ。スノーホワイトを、小雪を裏切りたくないんだ。そう思っても、耳をふさぐこともできない。

 ふっと気づく。

「ちょ、ちょっと待て、なんで、そうちゃんって」

「私、耳はいいもので」

「鉄塔で盗み聞きか!?」

「はい」

「とことん最低だな!?」

「まあ、いいじゃありませんか。それより、そろそろ素直になったらどうです。嫌よ嫌よも好きのう」

 クラムベリーが言葉を止め、ラ・ピュセルから跳び退(すさ)った。直後、ラ・ピュセルの頭の方向から、なにかが突き出された。

「――――薙刀(なぎなた)?」

 呟いたが、ちょっと違う気がした。刃の部分は薙刀ほど()りがなく、大きな出刃包丁といった感じだった。

 薙刀らしき物が、視界から外れていく。仰向けのまま、顔を上げるようにして、薙刀が引っこんでいった方を見た。

 スノーホワイトが、いた。

「っ!?」

 慌てて立ち上がろうとして、躰の痛みに膝を突いた。

「そうちゃん。無理しないで」

「スノーホワイト、その、私は」

「大丈夫。疑ったりなんかしない」

「あ、ああ」

 スノーホワイトが、儚げな微笑みを浮かべた。どこか雰囲気が違うような気がした。表情が薄く、無機質な感じを受ける。ただ、無理にそうしているふうにも見えた。

「クラムベリー」

「スノーホワイト、私に挑むつもりですか?」

 スノーホワイトが、薙刀をちょっとだけ持ち上げ、構えた。返事代わりだろうか。

「ちょっと待つぽん!」

 魔法少女育成計画のマスコットキャラであるファヴが、マジカルフォンからいきなり飛び出した。

「ファヴ?」

「魔法少女同士の闘いにもルールがあるぽん。出でよ!」

「っ!?」

 ファヴの言葉とともに、なにかが地面からせり上がってきた。

 白く、四角く、それなりに大きな物。四隅にはコーナーポスト。

「リ、リング?」

 プロレスやボクシングの試合場として使われる、リングだった。

「さあ二人とも、リングに上がるぽん!」

「ちょ、まっ」

「はぁーっ」

「とぉーっ」

「跳んだ!?」

 困惑するラ・ピュセルを気にせず、スノーホワイトとクラムベリーが跳躍し、リングに上がった。

 もう、わけがわからなかった。

「えー、これよりー、スノーホワイトVS森の音楽家クラムベリーの試合をはじめるぽん~~」

「なんのノリだよ!?」

「魔法少女同士の闘いは、魔法少女レスリングで決着をつけるものぽん!」

「レスリング!? 武器持ってるけど!?」

「コスチュームの一部なら合法ぽん。あと、盛り上がれば問題ないぽん」

「雑だなあ!?」

 ファヴが、マイクらしき物を装着した。

「赤ーコーナー、スノーホワイトー、魔法少女強度ー、九十五万パワ~~」

「高っ!? って魔法少女強度ってなんだよ!?」

「あ、ラ・ピュセルは九十六万パワーだぽん」

「さらに高い!? 平均値はいくらなんだ!?」

「青ーコーナー、森の音楽家クラムベリー、魔法少女強度ー、一千万パワ~~」

「高すぎだろ!?」

「大丈夫だよ、ラ・ピュセル。魔法少女強度はあくまでも目安。魔法少女魂を燃やせば(くつがえ)せるっ」

「っていうかノリがわからないんだけど!?」

「魔法少女魂、ですか。フフッ、私も魔法少女なのですよ、スノーホワイト?」

「だけど、あなたはほんとうの魔法少女じゃない」

「ほう?」

「ほんとうの魔法少女っていうのは、清く、正しく、美しいもの。だからあなたは、ほんとうの魔法少女じゃないっ」

「フフ、言ってくれますね。ですがそれでは、あなたもほんとうの魔法少女とは言えませんよね、スノーホワイト。いえ、『魔法少女狩り』?」

「っ」

「いや、あの、誰か説明してくれないか。この状況はなんなんだ?」

 どこか陰のあるスノーホワイトの雰囲気や、彼女が『魔法少女狩り』などというなにやら物騒な呼ばれ方をしたのが気にならないわけではないが、状況がさっぱりわからない以上、先にそれを説明して欲しい。

「細かいことは気にするなぽん、ラ・ピュセル。時間魔法少女たちの手によるものだとでも思っておけばいいぽん」

「時間魔法少女ってなんだよ!?」

「ちなみに、ラ・ピュセルは正義魔法少女、クラムベリーは悪魔魔法少女、いまのスノーホワイトは残虐魔法少女にカテゴライズされるぽん」

「ちょっと待て、なんでスノーホワイトが残虐なんだ! 彼女も正義魔法少女だろ!? 意味はよくわからないけど!」

「正義魔法少女は、主に魔法少女としての力を人助けに使う魔法少女たちのことぽん。悪魔魔法少女は魔法少女としての力を自分の心の赴くままに使い、大胆に振る舞う者たち。あと、人助けよりも自分の力を磨くことに腐心する、つまりは完璧(パーフェクト)な強さを目指す求道者的側面の強い魔法少女を完璧(パーフェクト)魔法少女と呼ぶぽん。それで残虐魔法少女と言うのは、正義魔法少女の一派ではあるけど、その正義のためなら苛烈、残忍、惨酷と呼べる行いも辞さないという者たちのことぽん。彼女たちは真冬の太陽と同じで、照らしはしても暖めはしない。そんな魔法少女たちだぽん」

「だから、なんでスノーホワイトが」

「それは、これから行うであろうスノーホワイトのファイトスタイルを見れば、自ずと理解できるぽん。業務用消火器とか」

「消火器!?」

「その通りですよ、ラ・ピュセル。さあ、スノーホワイト。あなたの全知全能をもって私に挑んでくることです。ラ・ピュセルの前だからといって躊躇しては、私に勝つことなどできませんよ」

「そんなこと、言われなくてもわかってる」

「ほう?」

「スノー、ホワイト?」

「わたしの魔法は、昔とは変わってしまった。ラ・ピュセルと一緒に魔法少女として活動してた時と、どこか違うものになってしまった。魔法だけじゃなく、わたし自身も」

 表情を浮かべないスノーホワイトの声は、感情を感じさせない、平坦な声だった。ほがらかに笑うはずの彼女が、そんな顔で、そんな声を出していることに、胸が締めつけられるような痛みを覚えた。無表情のはずのスノーホワイトの瞳から、陰とともに、言いようのない悲しみが感じられた。

「だけど、いまはそんなこと気にしてられない。ラ・ピュセルを助けるチャンスが来たんだから。この胸の苦しみも、悲しみも、後悔も、全部を力に変えて、ラ・ピュセルを助けてみせる」

「スノーホワイト――」

 スノーホワイトの言っていることは、ラ・ピュセルにはよくわからなかった。ただ、彼女が苦しんでいることだけは伝わってくる。

 不意に、スノーホワイトを抱き締めてあげたくなった。事情はわからないが、ラ・ピュセルはスノーホワイトの騎士なのだ。彼女が苦しんでいるなら、少しでもその苦しみを取り除いてあげたい。たとえそれが、気休めであっても。

 痛みを無視して、一歩踏み出した。

「スノー」

「ラ・ピュセルがいなくなったら、いろいろこじらせて鉄面皮になって、悪い魔法少女を狩ることしかやることなくなっちゃうし。なんか修羅雪姫とか言われるし」

why(ホワイ)?」

 スノーホワイトの呟きに、思わず足が止まった。さっきと比べて声に感情がこもっている気がした。

「だいたいそうちゃんも、なんであんなにかっこいいこと言ってくれたのに死んじゃうの。闘ってるところスキップされるとか、さすがに酷いでしょ。『あちら側』の方は闘うところに加えて意地も見せてたし、かっこよかったけど、なんだかわたしが全然いいところないし、アリスのところとか諸々含めてズルい女にしか見えないし。いや確かにそう思われてもしょうがないかもしれないけど、それを後悔したからこその、その後なのに。リップルと組み手で締めとか、なんかフォローも弱いし。フレデリカのところとか、フレイム・フレイミィと闘ってるところとか見せてくれてもよかったじゃない。いやそこまで行かなくても、飛行機に掴まって移動してるところで締めとかでも、インパクトは充分だったはずなのに」

 やさぐれた空気を撒き散らしながら、スノーホワイトがブツブツと呟いている。

「フフフッ、それを言ったら私なんて、求めるのは強敵です、とか格闘ゲームのキャラみたいな強者感溢れる台詞を言っておきながら、やってること実質的に初心者狩りだし、不利な状況で闘おうとしないところとか、行動の端々から小者臭漂ってるよね、とか言われてますよ、スノーホワイト」

「それこそ言われてもしょうがないでしょ」

 クラムベリーの言葉をスノーホワイトがバッサリ切った。クラムベリーがちょっとだけ傷ついた顔になったが、気を取り直したように笑った。

「まあここはひとつ、イメチェンを狙っておねショタはどうかと結論づけましたので、ラ・ピュセルをものにしようかと」

「絶対にやらせない」

「なんでそこでおねショタ!? というかなんで私なんだ!?」

「女だらけの中に男がひとり。その男性を中心にしたドタバタを書くというのは、よく執られる手法ですよ、岸辺颯太さん」

「なんでバレてんの!?」

 白黒饅頭なマスコットが、ラ・ピュセルにむき直った。

「それはファヴだ、ぽん」

「それは私だ、みたいに言うな! ってバラすなよ!?」

「マスター、つまりクラムベリーから、ちょっと恋人とか作ってみたいので手頃な相手はいませんか、とか訊かれて、ラ・ピュセル、スノーホワイト、クラムベリーの三角関係とか、面白そうな見世物になるんじゃないかって思ったから教えたぽん」

「最低な理由だ!? っていまとんでもない秘密が暴露されなかったか!? マスターってなんだよ!?」

「マスターはマスターだぽん。まー、なんていうか、悪いことをすると報いが返ってくるし、シャレで済む方向に舵を切った方がいいんじゃないかなあって思ったんだぽん」

「ある意味僕はシャレで済みそうにないけどな!?」

 三角関係など、漫画とかでしか見たことはないが、いま目の前で繰り広げられるスノーホワイトとクラムベリーの睨み合いを見ては、シャレで済む気がしない。修羅場というのも生ぬるい気がする。

「両手に花だぽん。嬉しくないぽん?」

「僕が好きなのはスノーホワイトだからな!」

「そうちゃんっ」

 勢いに任せて言うと、スノーホワイトが顔を赤らめ、クラムベリーが不敵な笑みを浮かべた。

「なるほど。略奪愛というのも燃えますね」

「そこはあきらめてくれませんかね!?」

「お断りします。恋愛とは、交戦の一種だという言葉を聞いたことがあります。恋(がたき)退(しりぞ)け、目的の人物を()とすものだと」

「ほんとうに闘ってどうするんですか!?」

「あらゆる障害を乗り越え、自らの持つ武器でハートを射止(いと)めるのが恋愛というものでしょう?」

「腕力で射止めるのはなにか間違っていないでしょうか!?」

 そういう人たちもどこかにいるかもしれないが、ラ・ピュセルはそういう人種ではない。

 む、とクラムベリーが眉をひそめた。少し考えるそぶりを見せたあと、ひとつ頷く。

「わかりました。魔法で射止めましょう」

「どちらにせよ物騒な攻撃が来るとしか思えませんが!?」

「むっ」

 クラムベリーが、不機嫌そうに顔をしかめた。

「あれも駄目これも駄目。あなたは私にどうして欲しいんですか、岸辺颯太さん?」

「まず僕を狙うのをやめてくれませんか!?」

「嫌です」

「わがままか!?」

「仕方ないぽん。クラムベリーは九歳の時、魔法少女試験で事故に見舞われて、そこから精神的に成長できてないんだぽん」

「え?」

「面白くなりそうだったから特にその手の教育はしなかったけど、情操教育ぐらいはしっかりやっておくべきだったかもしれないぽん」

「って、おまえのせいか!?」

 直感が閃き、ファヴを捕まえようとするが、手がすり抜けた。実体ではないのだ、ということを思い出す。

「後悔はないが反省はしているぽん。だから許して欲しいぽん」

「まったく反省の色が見えない!」

「いや、人死にが出るようなことはやってないぽん」

「クラムベリーが()った事故って、おまえのせいか?」

「黙秘するぽん」

「おい」

 ファヴが、コホンと咳払いのようなものをした。

「とりあえずラ・ピュセルたちには、ラブコメのようなドタバタを期待してるぽん」

「やっぱり最低だ!?」

「こればっかりはやめられないぽん。さあ、そろそろ試合開始ぽん」

「え」

 リングを見る。スノーホワイトもクラムベリーも、お互いだけを見ていた。

「いや、だから、まっ」

「試合開始ぽん!!」

 ゴングが、高らかに鳴った。

 

 

 刮目(かつもく)せよ! ラ・ピュセルをめぐる頂上戦争! だぽん。

 




 
「NTRだって、あれは、いいものなんです。使い方によっては、そのキャラのまた違った魅力を引き出せる力があるんです。それだけは、わかってほしかった」
「そこだけは、認められない」

NTR展開になると、アロガント・スパークができそうな気持ちになります。おねショタは好きです。某FEのデュー×アイとか好き。古いしマイナー気味なカプだとは思う。


クラムベリー側の思惑はまたの機会に。「おまえー!」ってなる感じの話だけど。リップル&トップスピード、アリスの話やって、クラムベリーの思惑書いて、本編のIFルートって予定。
っていうか、なんかこう、某氏が書いたイラストのマジカル野球拳みたいなやつでもいいんじゃないかって気持ちになる。あとなんていうか、ミニ四駆的な平和なやつとか。あれはツボに入った。

つーか実際のところ無印って、どうにかして魔法の国に通報するぐらいしか手がないんじゃないかなあとか思わなくもない。
でも黒幕がファヴとクラムベリーとか、魔法の国だとかあのメンバーが知りようもないし、最悪の場合ファヴに心臓止められるし、予知能力とか未来の知識とかなければ無理だよなあって気持ちになる。

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