Fate パラレルクロニクル   作:柊彩

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今回流石にバトルに行かないとバトルバトル詐欺って言われそうな気がしたので少し無理矢理感がありましたがバトル入りました!最初の敵はあの方です!


開演

第七章 開幕

詩音が目を開けると、そこには冬木と呼ばれる日本の都市の風景があった。

人がいて、社会がある。それだけなのにとても嬉しかった。だが、そんな感傷はおじさんの声でかきけされる。

「…おん。おい、詩音!」

「おっ、おう。どうしたの?」

「どうしたもこうしたもあるか!さっさとこっちと繋げ!」

「…へーい。」

詩音は自分達がレイシフトした場所にある機械をセットした。

あとはそれに魔力を通すことでノアと繋ぐことが出来る。機械にノアからパンと少しの水が届けられた。

「…全く、ほれ、食料だ。あとは何とかしろ。」

(…食べ物だけって無理があるような…)

詩音は愚痴るがこれもノアにある聖杯のエネルギーを少し使い出したものなので贅沢は言えなかった。

「…さて、準備も整ったし、動くとしますかね。まずは…」

隣にライダーが立つ。彼は風水の力を応用して気配を隠すという技を持っていた。

あくまでも隠すだけなのでレーダーなら10キロ圏内、サーヴァントでも五キロ圏内ぐらいで気づかれるが無いよりはましだ。

「頼む。」

「…ああ。」緑の紋付き袴から動物を型どったようなものを出して空間に固定する。魔力を通しているので移動しても自動でついてくるため加護を受けたまま移動できる。

「…完了した。」

(…う~んもう少し会話があってもいいような気がするが、まあいいか。)

と、そんなことを思っていると横からばかでかい声が聞こえてきた。

「準備はできたか?ならいこうぜ?いきなり戦いの匂いがする!」

黒を基調に青色も混ぜこまれた鎧を纏い、背丈の三倍はあろうかという槍を持ったその男は戦いを経験と勘などから戦いの場所を推測できるという能力があった。

「よし、行こう!」

詩音は高らかにサーヴァントに告げた。

 

 

 

 

 

第八章 初陣

ランサーに付いていった先は工場地帯のようで大きなコンテナが多くあった。

「間違いない。此処は…」

此処は第四次聖杯戦争の戦闘が最も早く行われた地で史実通りならここではランサーとセイバーがぶつかるはずだ。が、、

「…おかしいな。サーヴァントの数が…多い。」

気配から察してそこには5体のサーヴァントがいた。

戦いの最中に乱入はあるが戦いの後半、少なくともランサーが宝具を出したあとだ。

さらにそのランサーはさっきから全く動いていない。

だが、セイバーは誰かと戦闘しているようだ。

しかも相手は三体のサーヴァントを擁しているようである。

いきなり黒幕登場というわけだ。

「どうするマスター詩り込んじまうか?」

ランサーは今にもあの場に行きたくてウズウズしているようだ。

だが下手に動けばすぐに潰される。まずは様子を見 るべきだと言うとランサーは明らかに残念な顔をして霊体化した。

「…まずは敵の戦力。もう少し近くで見てみるか」

と裏地を少し進んだところで

「…殺せ。」

男の声が詩音から離れた位置で響く。

詩音の横にはランサーが立っており、、

「…おい、ランサー、なにして…」

「…残念だが気付かれたみたいだぜ。」

ランサーの前には黒い霧のようなものを纏った騎士がこちらを見ていた。

「おい、マスター。これは良いよな?」

「…仕方がない。やれ、ランサー!」

「おうともさ!そこの黒いの!ついてるな。こいつにやられたのを冥土の土産にしやがれ!」

ランサーが飛びかかる。

偽りの戦端が幕を開ける。

 

 

第九章 黒き騎士

「おらおらおらぁ!」ランサーの槍が縦横無尽にバーサーカーに向け放たれる。が、

「Aaaa!!」

と絶叫にも似た雄叫びをあげながらバーサーカーは信じられないことにそこに落ちていた棒でランサーと鎬を削る。槍がバーサーカーの体をはねる横一文字を描く。三メートルを優に越す槍の一撃は強大な暴力となる。だがそんな一撃をバーサーカーは木で弾いた。

さすがに棒が無傷と言うわけではなく、凪ぎを凌ぐとともに砕ける。しかし、バーサーカーはすぐに別の棒を持ってランサーに襲いかかる。

「ほほう、たかが棒きれでこの槍を凌ぐか。はっは、見事なり!」

心底楽しそうなランサーだがこのまま派手に戦っていては工場地帯でセイバーと相手をしている黒幕たちに気づかれてしまう。

そうならないために詩音はライダーに念話でここに結界をはれと命じる。ライダーはこくんと頷いた。そして、

「ランサー!そいつは手に取ったものすべてを宝具にする能力がある!気を付けろ!」

ー騎士は徒手にて死なず(ナイトオブオーナー)ー

バーサーカーは現実ではこの能力で英雄王の攻撃を何度も凌いでいる。

(…ちっ!始めからこれじゃ先が思いやられるな。でも、起きちまったことは仕方がない。まずはこいつを無力化するか!)

詩音の戦いの賽は投げられた。




今回は無理矢理バトルに繋げたので少し粗削りなのと文章が長かったのですが読んでくれてありがとうございます。さんざんバトルっていいながら実際こんだけ!?って思ったかもしれませんが次話では一章丸々バトルかなーって思ってます。
この流れだとランサーが次の次ぐらいに宝具デルカナーと思います。
出来れば次も見てくださると嬉しいです!

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