バカと9人の女神と召喚獣 バカテス×ラブライブ!   作:星震

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バカテスらしいタイトルを追求した結果がこれですよw
今回はにこにーですね。
次回にえりちとのんたんです。


鍋と買い物とキャラ崩壊

「さて…デザードも買えたし帰ろうか…

 まだ夕飯まで時間あるし、ひとつくらい食べちゃお」

 

 僕は和菓子屋で買ったおまんじゅうをひとつ口に運ぶ。

 あ、さっきの和菓子屋で買ったこのおまんじゅう『ほむまん』っていうらしいね。

 

「ほどよい甘さの餡、もっちりとした生地…これは是非リピートしたい逸品だね」

 

 おまんじゅうを食べながらそんな感想を述べていたときだった。

 僕の携帯が鳴り響いた。

 

「電話?まさかFFF団とかじゃないよね…?」

 

 僕はおそるおそる携帯を開いた。

 画面を確認すると相手は雄二だった。

 僕は安堵しながら着信を繋いだ。

 

「もしもし、どうしたの雄二?」

 

『あぁ、明久。

 すまんが近くのスーパーで豚バラ肉を買ってきてくれないか?

 晩飯はお前に作ってもらおうとも思ったんだが、折角の転校記念日だ。今日は皆で鍋でも囲もうと思うんだが…』

 

「豚バラ肉?

 今

買ってきた鳥団子じゃ駄目?」

 

『バカ野郎!!豚肉が無くてなにが鍋だ!!

 鍋とは1に豚バラ、2に豚バラでだな…』

 

「へ…へぇ~…………………」

 

『とにかく豚バラ肉を頼む。

 あ、それとラーメンなんかがあると更に嬉しい』

 

「あぁ!シメはラーメンってわけだね!」

 

『あぁ。

 鍋に使った後のダシでやるラーメンは最高だからな』

 

「鍋のダシの味は?それによって違うでしょ?」

 

『そうだな…できれば塩とんこつで頼む』

 

「了解!!じゃあ先に準備しててね!」

 

『おう。んじゃ切るぞ』

 

 僕は携帯を閉じた。

 鍋かぁ…僕は一人暮らしだったから鍋はあまりやらなかったから楽しみだな…

 

 ・・・しかしさっき雄二、転校記念日って言ってたよね?果たしてそれは記念すべきことなのかな?

 文月学園にいたらどうせ補修地獄のFクラスになってただろうし記念日と言われればそうかも。

 

「お肉の特売がやってるスーパーはこの辺にあったかな…?」

 

 この辺のスーパーはあまり来ないから分からないんだよなぁ…

 

 

 

 

 

スーパー

 

「あ、あった。

 これで大丈夫かな…値段も良いし…」

 

 今がタイムセール中であることもあり、探していた豚バラ肉は最後の1パックとなっていた。

 僕は肉のパックに手を伸ばした。

 

「あ。」

 

「あ…」

 

 誰かと手が重なった。それもとびきりちっちゃい女の子と。

 

「離しなさいよアンタ…

 あたしが先でしょ?」

 

「き…君は家の手伝いか何かで

 買い物に来てるのかな…?」

 

「そうよ。

 だったら文句あるの?」

 

「いや無いけど…こんな時間に子供が外に出ちゃ駄目だよ?

 一緒に行ってあげるからお母さんの所に帰ろう?

 そしてその豚バラ肉をお兄さんに渡してくれると嬉しいな」

 

「あたしはそんな年齢じゃない!!アンタよりも年上よ!!」

 

「え!?嘘!?」

 

「なんでこの世の終わりみたいな顔してんのよ!!

 とにかく手を退けなさいよ!!」

 

「そうは言われても………

 僕もこれがないとゴリ…じゃなくて、雄二に説教されるし………」

 

 これを逃したら恐らく雄二の鍋奉行魂による鍋の歴史を延々と聞かされ延々と説教される…

 

「これパーティーサイズだけど本当にこんなに必要なの?

 あんまり肉ばっかり食べてると太っちゃうよ?」

 

「あのねぇ!!

 女の子にそういうこと言うんじゃないわよ!!

 それに一応年上には敬語を使ってくれない!?」

 

「太りますよ?」

 

「そこだけ敬語にするな!!」

 

「え~……………」

 

「どうしても退かないっていうのね…!」

 

「はい。」

 

 どうすればいいんだコレ……こうしてる間にも雄二たちが待ってるのに…

 

「どうしても退くつもりが無いなら…」

 

「!?」

 

 え!?

 この子は一体何をするつもりなんでしょうか!?

 どうして顔を近づけてきて……

 あぁぁぁぁぁぁぁ!!色々マズいよ!!良い匂いするとかそういうのがぁぁぁ!

 

「にっこにっこにー!!」

 

「え?」

 

 僕は固まった。

 え、何?

 これどういう反応すればいいの僕は…?

 

「チャンス!!」

 

「え…あっ!?」

 

「さよなら~!!」

 

「こっ…こらぁぁぁぁぁ!!」

 

 さよなら。

 僕の豚バラ肉。

 

 

 

 

 

 

 学生寮…もとい要塞

 

「おう、遅かったな、明久。」

 

「た……ただいま………」

 

「どうしたのじゃ!?

 そんなにゲッソリとしてしまって…息まで切らしおって」

 

「…水だ。」

 

「あ…ありがとう康太………」

 

 あの後僕は爆裂ダッシュで隣町まで豚バラ肉を買いに行ったのだ…

 あのときの僕は速かった…それはもう青いハリネズミも驚くくらいの速さで………

 

「ゆ…雄二これ……」

 

「あ…あぁ。何て言うか…お疲れさん………

 ん?この袋は何だ?」

 

「おまんじゅう…

 ほむまんっていうらしい…」

 

「ほぉ…旨そうだな…

 鍋の後で頂くとするか」

 

「そうじゃ。

 もう準備はできとるぞい明久。ゆっくりと体を休めるがよい」

 

「・・・とりあえず座れ、明久」

 

「うん…でも買ってきた調理器具を

 キッチンに戻してくるから待ってて…」

 

 僕はキッチンで調理器具をしまいながら思っていた。

 一体あの子のポーズはなんだったんだ!?と。

 

 とりあえず鍋食べよ…もうクタクタだしお腹減った…

 

「明久。

 どんどん取ってけ。

 もう肉も良い感じに煮えてるぞ」

 

「……」

 

「どした?」

 

「雄二…」

 

「何だどうしたさっきから」

 

 うん。モノは試しだ。

 雄二たち相手でもいいからやってみよう。

 

「にっこにっこにー!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「…………………」」」

 

 瞬間全てが凍り付いた。

 一撃必殺!!絶対零度だね!!

 

「ど…どう思うコレ?」

 

「「「最悪じゃぁぁぁぁぁ!!」」」

 

 うん。分かってたよ?僕がやるとこうなることくらい。

 可愛いあの子だからできるコトなんでしょ!?どうしてこんなことしたの僕!?

 

「一体どうしたというのじゃ明久!?

 頭でも打ってしもうたのか!?」

 

「・・・今すぐ救急車を!!」

 

「呼ばなくていいから!!ホントに携帯出すのやめて!!」

 

「いやそれどこじゃねぇ!!国立病院にでも電話を…!!新型の感染症かもしれねぇ!!」

 

「違うってば!!落ち着いてよ皆!!」

 

「何てことしやがる!?

 っていうかお前のせいで鍋がまた冷えちまったじゃねぇか!!

 煮直しだ!!火加減を調節してアクを取り直して…!!」

 

「この鍋ガチ勢がぁぁぁぁ!!!!」

 

 食べるまで30分くらい掛かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「明久。

 風呂沸いたぞ。一番入っとくか?」

 

「うん。じゃあ入らせて貰おうかな」

 

 もう体が汗でぐっしょりになったからね…入らせて貰おう………

 

 

 

 

 

 

 

 

 風呂

 

 しかし、ホントにどうなってるんだこの学生寮は…?男湯と女湯と秀吉湯に別れてるし…しかも風呂場大きいし…

 

「あぁ~…

 体が暖まるよぉ~…」

 

 汗が流れて楽になったな…これも全部あの子のせい…………

 

 そういえばあの子あの後どうしたんだろ…

 そして一体何だったんだあのポーズは…!?でも………

 

「でも…少し可愛かった…のかな?」

 

 って何を考えてるんだ僕は!!忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ!!!

 





今回もありがとうございました!!

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