バカと9人の女神と召喚獣 バカテス×ラブライブ!   作:星震

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お待たせしました!
他のバカテス小説を書いてたもので。
今回もよろしくお願いします!


僕と先輩と部活動(仮)後編

 

「せ…先輩…一体何を……」

 

初耳…というよりはありえない設定だ。

この目の前にいる自称アイドル(笑)は

さっきまでアイドルは恋愛禁止が常識

とか言っていた筈だけど…

…というかなんでそんなにあのクレープが食べたいわけ!?

 

「先輩…いくらあのクレープが…」

 

「ふんっ!『グキィッ…』」

 

「ぐぎゃぁぁぁ…!?」

 

何!?

何か今僕の足から鈍い音がしたんだけど!?

…何ですかその黙って言う通りにしろ的な目は。

こっちもそうはいかないんですよ。

このクレープ屋に来るたびに

『あれ?今日は彼女一緒じゃないの?』

なんて聞かれるようになるんですよ!

 

『へ…へぇ~

 吉井君に彼女が………

 ついに…ついにやったのね…!』

 

…おっと何故か納得されてるんですが?

 

「あ…あの……僕は…」

 

「ふんっ!!」

 

「ぎゃぁぁぁぁ!?」

 

また!!

また足踏んできた!!

やめて!僕のライフはもう0よ!

 

『あの吉井君に彼女が…

 もうこれでここに一人で来ることは

 なくなるわね!!』

 

「ちょっ…

 まるで僕がぼっちみたいに…」

 

「じゃ…

 じゃあ売ってくれるんですね!?」

 

この先輩ぃ………

僕という犠牲をなんでもないようかのに…!

 

『う~ん…けどねぇ…

 やっぱり証拠を見せてくれないとねぇ~』

 

「はい?」

 

何ニヤニヤしてんですか!

嫌な予感しかしないんだけど!?

 

『ここはひとつ…

 二人の熱いキ……』

 

「それは駄目です!!」

 

『即答…チッ……』

 

おや、舌打ちが聞こえたんだけど。

 

『じゃあ…

 二人の熱い抱擁を見せて』

 

「なんでですか!!

 そんなこと店先でやらされる僕の

 気持ちにもなって下さい!」

 

『なら、これからあのクレープを売る

 条件は熱い抱擁を見せることにします!

 店長権限!!』

 

「なんて卑怯な…!!」

 

親指を立てて笑う店長さん。

こんなにふざけた態度なのに若くてスタイル良くて綺麗だから憎めない。

不覚……………

 

『ほらほら、早く見せてよ~。』

 

くっ!

何が何でも退かない気だな…

この人。

 

「先輩…

 もういっそ違うやつにした方が………」

 

「…わよ」

 

「はい?」

 

「だから…やるわよ!!

 それであのクレープにこぎつけるなら…」

 

『あ、ちなみに抱擁時間は5分ね~。』

 

「ごっ!?」

 

「っ!!

 それでも………」

 

ん!?

何だか背後から突き刺さるような視線が…

けど誰もいないし…

どうなってるんだ………?

 

「せ…先輩……

 何もそんなに本気にならなくても…」

 

「い…いいから……

 はやくこっち向いてよ…!!」

 

『…!!』

 

目を輝かせるなよ店長!!

 

 

『じれったい…

 あと10秒以内に見せなさい』

 

「っ!?

 あ…あきひしゃ……

 じっとしてなさい………」

 

「先輩噛んで…」

 

言い終わる前に胸の辺りが暖かくなった。

 

「あ…」

 

僕の方が身長があるので先輩が僕の胸の辺りに掴まるような感じになっているが僕は先輩としっかり抱擁をしていた…

 

『じゃあ今から5分ね~♪』

 

店長はそう言うとストップウォッチを

スタートさせた。

 

「せ…先輩………」

 

「いいから…何も言わないでよ…

 あとこっち見るな…!!」

 

先輩が僕の制服の背中を鷲掴みにする。

だけどそんなことを気にかけられる程頭が回らなかった。

 

「ちょっと…!

 耳元に息かけるなぁっ…!!」

 

「す…すいませ……」

 

「ひゃっ…

 だからくすぐったいってば……」

 

「そんなこと言われても僕だって胸の

 方が暖かくて少しくすぐったくて…」

 

昔、愛を捨て哀に生きると宣言している集団の一人に聞いたことがある。

女の子の近くにいるといい匂いがすると。

僕は今その匂いのせいで頭が回らない。

けどこのままだと色々不味いことに

なるのは分かる。

 

「先ぱ……」

 

『はい、もういいわよ。

 丁度クレープ出来たし。

 …ってあら?』

 

「せ…先輩!!」

 

「きゅ~~~~…………」

 

先輩はゆでだこのように真っ赤になってのびていた。

 

「と…とりあえず先輩連れてかなきゃ…」

 

『よ…吉井君!!

 クレープ忘れてる~!!』

 

僕はとりあえず先輩を背負って

先輩のクレープを持って部室に戻ることにした。

 

 

 

 

 

 

 

部室

 

「………やっちゃった」

 

僕としたことが自分の分のクレープを

受け取り忘れてた…

今ごろあの店長のお腹の中だろうな…

 

「う~…」

 

「あ、起きましたか」

 

「こ…ここ……部室?」

 

「はい。

 先輩いきなり倒れたので連れて

 帰ってきました。」

 

先輩は体重が軽いから楽だった。

 

「アンタ…

 私が寝てる間にヘンなこと

 してないわよね!?」

 

「しません。」

 

「なっ!?

 この…!!」

 

うん。しない。絶対に。

これだけは断言できる。

僕は子供の体に興味はないんだ。

 

「あっ!!

 そういえばあのクレープどうなったの!?

 あんなことまでさせておいて

 買えなかったなんて言わないでよ!?」

 

「ちゃんと買いましたよ。

 誰かさんを背負いながらここまで

 持ってきましたよ。」

 

僕はずっと手に持っていたクレープを

渡した。

すると先輩はそれを奪いとり口に含んだ。

 

「…………」

 

「どうですか?」

 

「……はまい。」

 

甘いと言いたいんですね。

先輩的なりにあの店のクレープを誉めているようだ。

 

「?」

 

先輩がこっちを見ている。

 

「何ですか?」

 

「はんはのははいわへ?」

 

「まずは口の中のクレープを呑み込んでから話して下さい。」

 

ごめん。

今の言葉は分からない。

 

「んく……

 アンタのはないわけ?」

 

「あぁ…それが………

 忘れてきました………

 今ごろあの店長のお腹の中です……」

 

「馬鹿ね………」

 

面目ない…

お金払うだけ払って損だよ……

 

「じゃあ…

 少しだけなら分けてあげてもいいけど…?」

 

「いや、悪いですよ。

 それに今回は僕のおごりなので…」

 

「い…いいから!!」

 

「むぐっ!?」

 

いきなりクレープを口に突っ込まれる。

詰まらないようにしてくれてはいるけどビックリした…

 

「ど……どう?」

 

「おいしいですね。

 クリームは油っぽくないし

 フルーツも甘いものだけで統一され

 てて変に色んな味が混ざりあって

 ないところが最高です。」

 

「味の伝え方上手いわねアンタ…」

 

なぜ僕は若干引かれてるの?

 

「ま…まぁ…

 アンタにしてはいい店知ってたわね…

 だから今度またつれてってもらう。」

 

「えっ!?

 また僕が奢るんですか!?」

 

「いやそのときは自分で買うわよ…

 けど…店長さんに……

 アンタがその……こ…恋人って…」

 

「あぁ~…………」

 

そんな設定もあったな…

さて、これからあの店行くときどうしようか…

 

「言っておくけど!!

 アンタがいないとあのクレープが

 買えないってだけだから!!

 分かった!?」

 

「は…はい………」

 

面と向かって言われると辛いんだよな…

 

「け…けど……

 今日は…その…ありがと………」

 

「え?何ですか?」

 

「何でもない!!

 もう今日は部活おしまい!!

 早く帰る!」

 

なぜ僕の扱いがこんなにも雑なんだろう…

 

『やれやれ明久は分かってないな…』

 

な…何で雄二の声が聞こえるんだ!?

 

『最近俺が登場してないからだとよ。

 それに次回は康太の話。

 その次は秀吉だ。

 つまり俺はしばらく登場できない。

 だから作者に出された。』

 

メタイから!!

そういうのいらないから!!

 

…で?僕が分かってないって何がさ?

 

『はぁ…これだから天然垂らしは…』

 

何を言って…

 

『まぁいい明久。

 それより……』

 

何さ?

 

『メールを見てみろ。』

 

「メール?」

 

僕はメールを開いた。

するとそこには……

 

[須川亮99件]

 

と表示されていた。

 

「須川君?

 一体何の………」

 

僕はメールを開いた。

するとそこにはこう書かれていた……

 

 

 

題名:コロス

本文

 

ihbf殺wq

 

 

 

 

 

 

「なんだ………

 この歪な文は………!?」

 

不味い!早く逃げよう!!

さもないと僕の命は………

 

『執行対象発見!!』

 

「くっ!?

 校門で待ち伏せとは卑怯な!!」

 

僕は直ぐにFFF団の大群に取り押さえられる。

 

『吉井。

 最後にひとつだけ確認する。

 これは貴様で間違いないな?』

 

「何を……」

 

須川君が差し出した携帯には

僕と先輩がクレープ屋で抱擁をさせられたときの写真が表示されていた。

 

『貴様で間違いないな?』

 

くっ…!!

このままでは……!!

だが僕も黙って殺られるか!!

 

「………須川君。

 ここはエロ本10冊で交渉といこう

 じゃないか。」

 

『何!?

 いや…!!我らは愛を捨て哀に…!』

 

おぉ、揺れてる揺れてる…

あと一押し………

 

「今ならあのムッツリーニが

 撮ったエロ写真も追加してあげても

 いいんだよ?」

 

『強がってましたすいませんでしたぁぁ!!』

 

ふっ!!

甘い!まだまだ甘いなFFF団!!

僕の勝ちだ!!

 

『しかし吉井…

 お前はなぜあのムッツリーニと

 知り合いなのだ?

 ムッツリーニといえばその正体は

 誰も知らない筈…』

 

「それは企業秘密さ。

 さぁ、これが約束の物だ!

 持っていくといい!!」

 

『ムッツリーニ撮影の写真…

 一体どれ程のエロなのか…!!』

 

『あ、ズルいぞ団長!!

 俺たちにも………!!』

 

そんなこんなで愛を捨ててエロに生きる集団は撤退していきました…

 

それにしても………

 

「康太がムッツリーニだってまだ

 バレてなくて良かった…」

 

そういえばなんで康太はムッツリーニとして写真を撮らなくなったんだっけ?

以前はムッツリーニを名乗って写真を撮っていたけど…

 

「もしかしてあのことが関連してるのかな…?

 あの事件は確か…

 中学時代だったかな……」

 

そんなことを思い返しながら僕は皆の待つ要塞に帰った。




次回は予告通り今週中に康太の話を出します。
その次は秀吉ですね。
話が一行に進まない……
まだ原作ラブライブの二話の途中ですよね。
物語ファーストライブをやるまであと何回かかるのやら…
こんな作品でもお付き合いいただければ嬉しいです!

今回もありがとうございました!

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