ダンジョンズ&ドラゴンズもの練習   作:tbc

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没った書き出し
没1話(書きかけ)


「先輩たちが、下水のゴブリンをやっつけて小遣いを稼いだそうだ。連中を警察に突き出せば賞金が出るらしい、俺たちもやってみないか?」

 国崎メイナは、欧州出身の元軍人の男性エルフと人間の日本人女性の間に生まれたハーフエルフの女子中学生だ。父親から身につけて損はないと護身用に仕込まれた武術により、人一倍突き抜けた腕っ節を手に入れて、剣道の県大会では例年トップ4に君臨している。しかしながら装備に公平を期す競技のルール内では力を出しきれず不満だった彼女は、剣道部の男友達4人に誘われて現代のゴブリン退治へ腕試しに挑んだ。

 これまた護身用として10歳の祝いに父親から贈られた、愛用の木刀を片手にゴブリンたちを叩きのめしたはいいが、まさか下水トンネルを一人で塞ぐほどの巨体の人喰い鬼(オーガ)が出てくるとは思わなかっただろう。彼女は知る由もないが、先日にこっぴどく蹴散らされたゴブリンたちが“用心棒”に雇ったのがこのオーガである。

 勝てない相手には逃げろと父親から言いつけられている彼女は「逃げろ!」と叫び、幸運にもオーガの初撃を躱しつつ撤退しようとする。彼女の友人たちも慌てて逃げ出そうとするが、彼らの3分の2ほどあるゴブリンの身体が詰まった袋を抱えたままでは、足を取られてしまうのも当然。初動が遅れた友人の一人は、オーガの脳天割りを受けて凄惨な光景を生み出す原因となった。

 

 あまりにショッキングな光景に別の友人一人が立ちすくんでしまい、オーガの第二の餌食となる。メイナは助けられなかったことを心の中で悔みながら来た道を戻り、下水の外へ逃げ出そうとするが、入り口に近づいたところで信じられない光景を目にする。

「なんだこれは!」

 そこには下水入り口のアーチを塞ぐように大型の貨物車が詰まっていた。誰がこんな馬鹿げたことをしたのかと運転席を見れば、ゴブリンがこちらをあざ笑っているではないか。まさか私たちが入った後で動かして、最初からオーガの罠にかけるつもりだったのか!

 車の中を突っ切っるには時間がない。かといって戻って道を探す暇もないだろうと、私は最後の友人に貨物車下に開いた下水道との隙間をくぐらせて、自分はオーガと対面することにした。最初からこうしていれば、私一人の犠牲で3人の友人が全て助かったかもしれない。そう悔みながら彼の巨体を相手するには威力不足な武器を向ける。

 何かの機械を力任せに丸め込んだ粗雑な棍棒を紙一重で躱し……切れず、左腕の皮がやられる。痛みに顔をしかめるが、構わずオーガの首筋へ木刀を叩き込んだ。しかしオーガの分厚い皮膚に衝撃を殺され、攻撃が通った様子がない。やはり金属製の武器でもなければ威力不足か。

 攻撃が失敗したとみて一端距離を離そうとするが、それよりも早くオーガが再び攻撃態勢に入る。しまった。筋肉任せに、人の倍以上の速度で薙ぎ払われた棍棒が、受け身を取る間もなくメイナを下水の壁へ叩きつける。あまりの衝撃に壁が砕けるほどの威力をその身に受けた私は、不幸中の幸いにもかろうじて死は免れた……動けない状態でオーガに担がれ、どこかへ運ばれる恐怖を受けるのとどちらが良いかとは一概に言えないけど。

 

 ゆさゆさと揺れる自らの動かない身体に、絶望を感じるしかない状況に陥る。

 痛みで働かない頭を動かし、薄っすらと眼を開けて状況を

 

 

 

 




主人公が出てくるまで時間かかりすぎてるので没

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