なんなんだこのあからさまにバレる演技は。
なんでみんな騙されてんの?それともわかっててのってるのか?
「一条くん.....」
なんか小野寺が複雑な顔をしている。.....あーなるほど。青春だねぇ。
翌日
「それでな!....」
なんでこいつら(一条と舞子)はいつも俺のところに来るんだよ。
ひっそりと暮らしたいのに。一条なんて今注目の的だから余計に嫌だ。
「ちょっと一条くん、いいかしら?今日あなたの部屋で勉強会したいのだけど、構わない?」
「.......はぁ!?」
「なぁ」
「ん?なんだよ比企谷」
言いたいことはひとつだ....
「なんで俺まで勉強会行かなくちゃならんのだ」
「まぁいいじゃないのー!男子3人、女子3人でさ!丁度いいし!」
合コンじゃねえよ。
「じゃあ早速始めようぜ」
まぁ宿題今回多いし別にいいか。
『......』
「ねぇ、一条くん、小咲わからない問題があるらしいから見てほしいんだけど」
「る、るりちゃん!?」
「え?別にいいけど....」
「お、お願いします....」
....リア充どもめ。
「すまん。俺この問題わかんねぇ」
「そこは一番上の公式を使うのよ」
「なんだよ桐崎。お前は自分の宿題を....」
「終わったわよ?」
「は!?お前今日結構量あるぞ!?」
「ほら」
「....全部終わってる」
「桐崎さんってアメリカでどのくらいの成績だったの?」
「うーん、通知表はオールAだったわよ?」
オールAってめちゃくちゃいいじゃねぇか。天才かコイツ。
「そういえば桐崎さんと楽ってどのくらい進んだの?」
「ぶーっ!?」
「キスとかはもう....」
「ちょっとこい!ついでに比企谷も!」
なんでだよ....
「付き合ってない?」
「あぁ。家の事情で偽の恋人やってるんだよ」
「いや、俺わかってたけど。舞子も気づいてるんだろ?」
「うん」
「はぁ!?」
「でも面白そうだったからねー!気づかないふりしてた!」
「はぁ....」
「ま、ほかの奴らはほんとに気づいてないみたいだし大丈夫じゃないか?」
「そうだといいけど....戻るか」
「何話してたの?」
「ちょっとな」
勉強会も終わり、今は小野寺と帰っている。
「それでね、るりちゃんが....」
いつも小野寺から話を振り、俺は返事をするだけ。何故小野寺は俺なんかと帰ろうとするのだろうか。
「....なぁ小野寺」
「?なぁに?」
「俺なんかと帰ってて楽しいか?」
「え?」
「いや、帰れる時はなんかいつも一緒に帰ってるだろ?途中までは宮本もいるけど」
「....比企谷くんはいやだった?」
「いや、そうじゃねぇけど....小野寺は嫌じゃないのか?」
「いやじゃないよ?比企谷くんと話してるの楽しいよ?比企谷くん、ちゃんと返事してくれるし」
「まぁそれならいいけどよ.....」
「これからも一緒に帰ってもいい?」
「....気が向いたらな」
「.....ふふっ、捻デレさんだね」
ドクン
......なんだ今の?小野寺に捻デレって言われた途端なんか....気のせいか
「誰が捻デレだ。俺のどこにデレがあるんだよ」
「そういう割には誘った時はいつも一緒に帰ってくれるよ?」
「......たまたまだよ」
「.....そっかー、ならそういうことにしとくよ:」
「おい、ほんとにわかってるのか?」
「わかってますよー」
「....ったく」
まぁ小野寺と帰るのもたまには....いいかな。
続く