捻くれ少年のラブコメディ   作:リヨ

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12話

桐崎の誕生会が終わり、数日後、なんとまた転校生がやってきた。

転校生のバーゲンセールだな(白目)。

名前は橘万里花。楽の幼なじみで十年前に約束した女の子のうちの1人らしい。つまり俺とも面識があるわけで、橘は俺のことも覚えていた。まぁ俺は覚えていないんだけど。名前でいきなり呼ぶのはやめていただきたい。心臓に悪いから。ちなみに橘は楽にぞっこんだ。

いつもベタベタしてる。爆ぜろ。さらには許嫁らしい。

もうまじで爆ぜろ。

 

「おーい、楽、八幡!修学旅行の写真集出来上がったらしいから見に行こうぜ!」

「おう!」

修学旅行ねぇ....なにもなかった。うん。なにも。

「意外と量あるな」

「困るな〜なるべくたくさん欲しいよね」

「まぁな」

「あ、小咲〜これなんてどう?」

そこにあったのは俺と小野寺が手を繋いでる写真だった。しかも結構アップで撮られてる。いつとられたんだよ。

「な、なかなかいい写真ないね!」

「.いや、これは?....せっかくだし買うか」

「え!?....じゃ、じゃあ私も買おうかな」

よく考えたらこれ結構恥ずかしい。

「そこの旦那〜」

「んだよ集」

「うちの商品見てってくださいよ〜。ここでしか手に入らない写真だよ!俺が求めるのは女の子のちょっぴり恥ずかしいショットのみ!ほら楽と八幡も」

「一体なんの....」

「.....」

これは。小野寺の寝顔写真。というか俺と一緒に寝てた時のだし。あ、語弊をうむね今の言い方。.....買おうかな。

「ちなみに1枚500円だよ」

「買おう」

「俺も」

「毎度あり〜」

 

集のやつ一体どこであんな写真とってたのやら.....ん?これって....

「ぶっ!?」

ちょっと待て。この桐崎が写ってる後ろにいるの小野寺じゃねぇか!?しかも着替え中だし!だめでしょこれ!

「....先生のとこ持ってくか」

「あれ?比企谷くん?まだ決まってなかったの?」

「げっ、小野寺」

「?何隠したの?」

「い、いや何も隠してないぞ?」

これはバレたらまずい。男子に下着姿見られるなんて嫌だろうからな。

「え?でも今....」

「ほ、ほんとになんでもないぞ?うん。俺ちょっと職員室いくから!」

「あ.......今の写真.....千棘ちゃん?」

 

 

 

数日後

「一条くん」

「ん?どうしたんだ小野寺?」

「実はうちの店のアルバイトの人が休んじゃって、今人手不足なの。一条くん前料理上手っていってたよね?それでもしよかったら明日だけ手伝ってほしいんだけど....」

「おう!いいぜ!....って、あーすまん。俺明日用事あるんだ」

「そっか.....困ったな」

「そういや八幡前家で家事してるとかいってたよな?」

「え?いやでも俺一条ほどじゃないぞ?そんな何10人分も飯作らんし」

「比企谷くん、お菓子とか作ったことある?」

「まぁ時々な。妹が食べたいって言った時は」

「.....うん。比企谷くん、お願いします!」

「え〜....」

「少し手伝ってくれるだけでもいいの!」

「.....わかったよ」

「ほんとっ!?ありがとう!」

.....素人に和菓子屋のアルバイトなんて務まるのだろうか。

 

続く

 


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