綺羅ツバサの弟   作:しろねぎ

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やっぱりエリーチカとの激突までは行けなかったよ…

4/10 収拾の誤字を修正。報告ありがとうございました!


ラブライブ!開催決定!

生徒会室に目安箱を開ける時の独特の空気が流れる。何度やっても慣れないな。

 

「あ、開けるわよ?随分と放置してたから怖いけど…」

「頑張れエリチ!」

 

希さんの応援を受けて紙を取り出す絵里さん。大丈夫だろうか…?

 

「ま、先ずは1枚目…『なんか二年生三人が急にブレザー脱いでダンスして階段を手すりで滑って降りて最終的に道路でダンスしてたんですけど普通に危ないですけど注意されてないのはおかしくないですか?』PN通りすがりの学院生…ですって。階段の降り方も危ないけど、道路で踊るなんて危険ね。どこの誰かしら?ツカサは知ってるでしょ?踊りをする様な人はこの音ノ木坂にはμ'sくらいしか居ないもの…」

「まぁ2年生3人組の時点でアイツ等でしょうけど…そんな事してたとはな。説教はしておきますよ、流石に容認出来る内容では無いので」

「じゃあ次やね。『三年生の先輩にいつのまにかフライドポテトとかポテチとかつまみ食いされて無くなってしまうにゃ~、副会長がわしわしで解決してにゃ~』 PNちょっと寒いかにゃ~……やて。後でわしわししに行くね~!」

 

希さん1人で解決したな。しかし矢澤先輩…ポテトくらいは自分で買いましょうよ。

 

「次ね。えっと…『会長と副会長って裏で付き合っていて毎日夜はお楽しみって良く聞くんですけど本当ですか?』PN新聞部一同…べ、別に付き合っては無いわよ!?確かに希は私の親友だけど…」

「えっ…エリチはウチとの関係は遊びのつもりやったん!?」

 

おっと、希さんの悪ノリが始まった。絵里さんこう言うの弱いからなぁ…今も顔が真っ赤だし…ん?満更じゃない感じかこれ?でもこのまま行くと収拾つかなくなるしな…次に進めよう。

 

「百合百合な空気は自宅で出して下さいね?…次は…『音楽室で二年生の庶務の人に壁ドンされてお前が欲しいって言われたりデートを一回したりしてるんですけどデートしたきり全然なんですけどどうすればいいですか?』PNなにそれイミワカラナイ…………………思い出したら恥ずかしくなってきた…いっそ殺せよ畜生!」

 

黒歴史を抉りに来ているんじゃねぇよ!何だよ!これ西木野が書いたのか!?俺西木野に何かしたか!?μ'sに勧誘した時の口説き文句だって分かってるよな!?………もしかして分かってない感じか?これこそ満更じゃない感じか?イヤイヤイヤ!有り得ない!きっと何かしたんだ。後で西木野に謝ろう。

 

「ちょっと話を聞かせて貰えるかしら?生徒会の一員が不純異性交遊はどうかと思うわよ?ねぇ?………ソウデショウ?ツカサ?」

「誤解です絵里さん!ってか前にもこうやって…絵里さんの目に光が宿ってない!?それにその手に持ってるのは…えっ、ちょっと…ああぁぁぁぁあ゛あ゛ぁあ゛!?」

 

父さん、母さん、ツバサ…俺はもう駄目かも知れない。

 

「年下にしか反応しない変態色情魔は滅びたわ。これで音ノ木坂は救われた」

「ツカサ君…南無阿弥陀仏…」

 

そこから先はあんまり思い出したくない。とりあえず大切な何かをまた失った気がする。

 

☆☆☆☆

 

「そんな訳で開催が決定された“ラブライブ!”…頑張って目指そうぜ…おー……って知ってんのかよ…」

 

目安箱を始末した後、μ'sに合流した俺は死にかけのテンションで“ラブライブ!”の開催決定を伝えた。因みに情報ソースはツバサなんだが…何故か小泉の情報の方が速かった。何でだ。

 

「その…大丈夫ですか?」

 

おぉ…大天使ハナヨエル様は今日も優しい。

 

「どうしてそんなに死にかけてるのよ?生徒会で何かあった?」

 

西木野(仮)の投書で死にかけたのに、お前がそれを言うか…ってそれよりも西木野に謝らないといけなかったな。何をしたのかは全く覚えてないが。

 

「あー…西木野、悪かったな?」

「な、何がよ?しかも何で謝ってるのに疑問文なのよ?」

「え?怒って無いのか?」

「だから何がよ?何で私が先輩に対して怒ってる事になってるのよ?」

 

ん?あれ?西木野が目安箱に投書したんじゃ無いのか?もう直接聞いてみるか。

 

「西木野が目安箱に投書したんじゃ無いのか?俺の黒歴史について…」

「黒歴史?目安箱?なにそれ?」

「覚えて無いのか?その…壁ドン…」

「……………………ッ!!」

 

思い出したのか西木野が顔を真っ赤にしている。やっぱり怒ってるのか。

 

「(お、思い出したわ…!あんな風に誘っておいて、完全に放置されていたからついムキになって…あんな投書を…これじゃあまるで構って欲しいワガママな女じゃない!どうしよう………そうだわ!)そ、それを書いたのは私じゃないけど…先輩にも思う所はあるんじゃない?ほら!私に謝ろうとしてたくらいだし!」

 

何か凄い早口で話す西木野。他のメンバーもポカンとしてるぞ。まぁでも確かに思う所が無い訳じゃ無いしな…

 

「まぁそうだな…あんな誘い方した訳だし、強引だったな…」

「でっしょー!だからその投書に“書いてあった通りに”もう1回くらい…ね?」

「お、おう…それで気が済むならそうしよう。また今度に日にちとかは決めようぜ」

「そ、そうね!今はラブライブに向けて練習をしないといけないし!」

 

何とか西木野は機嫌を直してくれたみたいだな。…ん?さっき西木野は『それを書いたのは私じゃないけど』って言ってたよな?でも『その投書に書いてあった通りに』とも言った気がするが…気のせいか?…まぁ良いか。余計な事を言って西木野の機嫌を損ねる訳にもいかないしな。

 

「えっと…話しは終わった?」

 

南がおずおずと訪ねてきた。あぁ完全に周りのメンバーを置いてきぼりにしてたな。

 

「大丈夫だ。で、ラブライブに向けてやるべき事だったな?先ずはエントリー条件からだな」

「そうなんだよ!生徒会の許可が要るからツカサ君貰って来て!私達じゃあ許可が貰えないかも知れないから!」

 

高坂が必死に俺に懇願してくる。別に頼めば許可なんてくれそうだが…

 

「凛達が言っても『学校の許可?認められないわぁ!』とか言いそうにゃ!」

「星空…それは絵里さんのつもりか?」

「そうだにゃ!ソックリだったかにゃ?」

「ハッハッハ…絵里さんの前で今の物真似を行う権利をくれてやるから有り難く絵里さんの前で披露するんだな」

「り、凛が悪かったにゃ!」

 

うん。これは確かに許可は貰えないかも知れない。

 

「だったらもう理事長の所に行けば?身内も居るし、何とかなるでしょ?」

 

西木野の提案で理事長に直談判する事になった。南の力をフル活用だな。今、絵里さん達が理事長室に居る事は伏せておこう。その方が面白そうだ。さて、どう転ぶかな?




目安箱の内容は少しずつ消化します(作者の甘え)

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