高宮 淳希は部活動を終えて帰路についていた。
最近は、黒い雷が鳴りだしてからは帰り道が同じである為、途中にある別れ道まではサツキと共に帰路についている。だが今回は夕飯の買い出しの為、1人で帰っている。
淳希「サツキ君、今日も強くて、かっこよかったな〜!私もあんな風に強くなれたらいいのになぁ…………ん?」
買い出しを終えて、淳希が帰っていると足元に1枚のカードが落ちていた………
淳希「バディファイトのカード?酷いな〜〜、こんなとこに落として行くなんて……、? 見た事ないカードだ……しゅうえん……き?」
そのカードを手にした時、淳希の頭の中に直接声が聞こえてきた……
?(そのカードを手にしたか。)
淳希(誰?)
?(そのカードは強さを求める者にしか見えず、触れる事も出来ない。強さが欲しいんだろう?なら、このカードをくれてやる。だが、力を得た代わりに、俺の役に立ってもらうぜ?)
淳希(はい………ボルトさん………)
しばらくして、淳希の意識が戻る
淳希「! あ、あれ?今の声は……、まぁいっか!」
ピッシャァァァァァァ!! ゴロォォォォォオ!!
淳希「ひゃい!は、早く帰ろう……!」
淳希はかけ足で家に帰った。
ーーー
その頃、サツキは……
サツキ「行け!アポカドラス、とどめだ!」
刺客「うわぁぁぁ!」LP0
サツキが家に帰ると頼那を狙って刺客が待ち伏せしていた。だがサツキはその待ち伏せに気づき、ファイトを始める。そして今、その刺客を倒したところだ。
その時、竜の顔をした黒雷が〈終焉騎〉のカードを吸収して、〈黒き雷神〉に取り込まれる。
刺客「ひ、ひぃぃぃぃぃぃ〜〜‼︎」←逃げた
サツキ「ちょっ……待て……!逃げたか……」
頼那「すみません、また守ってもらって……」
サツキ「いや、相手は何故か雷神の力を感じ取れるようだな。」
頼那「そうだね……、多分、あの〈終焉騎〉のカードにそのような力があると思う。」
サツキ「だとしたら、頼那ちゃんを1人にするのは……ちょっと危ないな……」
頼那「わ、私は1人でも大丈夫だよ!戦えるよ!」
サツキ(確かに、μ'sの穂乃果ちゃんを追い詰めた実力は確かだ……、けど……)
サツキ「もしも負けた事を考えると、やっぱり1人は危ないよ……、明日、僕の学校に行こう。」
頼那「え?」
サツキ「学校なら、人目も多いしある程度のセキュリティーも整ってる、多分家より安全だと思うよ。」
頼那「………」
サツキ「いいかい?狙われているのは雷神だ、そして君はその雷神のバディだ。一番危ない立場にある。だから……」
頼那「分かったよ、ありがとう。サツキ君」
サツキ「うん。……さあ夕飯の支度をしようかな」
頼那「あ、手伝うよ!」
サツキ「ありがとう。頼那ちゃん」
夕飯を食べた後、サツキは片付けを終えて、絵里に電話をかけた。頼那は風呂に入っている。
絵里(電話)「そう、あなたの学校へ……、うん!良い考えだと思うわ!でも本当に大丈夫なの?」
サツキ「ま、まあ………大丈夫だよ。歌ノ森のバディ部は強いから、僕もいるからね。」
絵里「なら安心ね。でも、もし何かあったら連絡してね?私達μ'sも協力してるんだからね!」
サツキ「ああ、ありがとう。絵里ちゃん」
絵里「!/// じ、じゃあそろそろ切るわね!おやすみなさい、サツキ……!」
サツキ「うん、おやすみ。」ピッ!
ーーー
絵里の家
希「ふふふ…、エリチも春真っ盛りやな〜」
絵里「希……!」
希「サツキ君とは上手くいきそうなん?」
絵里「べ、別に上手くとか…、何もないわよ」
希「ん、そうなん?」
絵里「そうよ…」
希「ふーん、でもサツキ君とお話ししてる時のエリチって、凄く女の子って感じするで?」
絵里「そ、そうかしら……、ん?それって普段の私って女の子っぽくないって事?」
希「でも大丈夫やろか〜」
絵里「ん?何が?」
希「サツキ君と頼那ちゃん、同い年の2人が1つ屋根の下って、なんか間違いが無いとええなぁ〜〜」
希は少しイタズラっぽい顔でからかう。
絵里「な、何言ってんのよ!サツキに限ってそんな事ないんだからぁ〜!私はサツキを信じるわ!」
希「ふふふ…!冗談やてぇ〜」
絵里「もう!///」
希「うふふふ……」
希(でもなエリチ、今のエリチを見たら……ウチはサツキ君に妬いてまうわ……、だって今のエリチは……)
希は絵里の表情を見て思う……
希(誰が見ても、『恋する乙女』やからな……)
絵里「そろそろ寝ましょう」
希「せやな!」
2人は布団を用意して、電気を消して横になる
絵里「ねえ、希?」
希「ん?」
絵里「やっぱり、サツキと頼那は何もないわよね…?」
希「エリチ……さっき「サツキ君を信じる」言うたやん」
絵里「だって〜〜!」
確かに揺れ動く……絵里のサツキへの想い……