バディファイトLoveLive!   作:ヤギリ

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黒き雷と終わりの大帝 編
襲撃された一族


日本にあるとある孤島、その孤島には古より〈黒き雷神〉を祀る一族がいる。そして、その一族を代表して1人の少女が〈黒き雷神〉のバディを継承した。彼女の名は……、黒谷 頼那

 

だが、〈黒き雷神〉のバディ継承の儀の最中に突然、ある集団が襲撃して来た!継承の儀は突然の混乱に陥る。

 

 

族長「な、何者だ!お前達は!」

 

?「あ"あ"?ふふ……俺ぁボルト!〈イェーガー〉のボス、ボルトだー!」

 

族長「何が目的だ?」

 

ボルト「俺の目的はただ一つ、〈黒き雷神〉の奪取だ!が、継承した奴は村の外に逃げたみたいだな〜!」

 

族長「行かせはせんぞ!」

 

 

族長はバディファイトのカードを構えた。

 

 

ボルト「お、ファイトすんのか?ジジイ……」

 

族長「ワシだけではない!この一族の全員で、貴様ら野盗を潰してやる!」

 

ボルト「ふふふ……、おいお前ら!こいつらの相手をしな、俺は逃げた継承者を探す!」

 

ならず者「分かりやした!ボス!」

 

 

ボルトは頼那を探して村の外に出る!

 

ーーー

 

頼那は走っていた。孤島の外側を目指して、何度か転びながらも逃げていた。

 

 

ーー回想ーー

 

ボルト達に村が襲撃されていた時……

 

 

頼那の母「頼那!逃げなさい!」

 

頼那「でも、お母さん!」

 

頼那の母「私達は大丈夫だから、行きなさい!あなただけでも逃げるのよ!」

 

頼那「い、嫌よ!私、私は……!」

 

頼那の母「頼那、あなたはもう〈黒き雷神〉の継承者なのよ、あなたは生き残らねばならないの!いい?〈黒き雷神〉は、戦う為に継承される訳じゃないのよ。」

 

頼那「でも、だったら何で……?」

 

頼那の母「雷神様は、必ずあなたを守ってくれる。だから頼那、あなたも、雷神様を頼むわよ!」

 

頼那「……うん!」

 

頼那の母「……ほら、早く行きな!」

 

ーー回想 了ーー

 

 

頼那「お母さん、皆、無事でいてね!」

 

 

しばらく走っていると森が開けて光が見えた。そして頼那はその光の先の景色を見る

 

 

頼那「はぁ…、はぁ…、はぁ……、そ、そんな……」

 

 

そこは結構高い断崖絶壁だった!

 

 

頼那「ここまで来て……」

 

ボルト「よう、継承者の女ぁ!」

 

頼那「くっ……」

 

ボルト「どうする?後ろは断崖絶壁だ、〈黒き雷神〉を俺にわたせば、助かるかもだぜ?」

 

頼那「私は、絶対に雷神様を渡しません!」

 

ボルト「仕方ねぇな〜!んじゃあ力尽くだ!」

 

 

ボルトが頼那に襲いかかる瞬間、2人の間に黒い雷が落ちる!

そして雷から現れたモンスターが頼那を抱えて飛び去った……

 

 

ボルト「くそっ!逃げやがった!」

 

ーーー

 

ボルトは村に戻った。

 

 

ならず者「お、ボス!ジジイ共は始末しましたぜ!」

 

ボルト「そうか、俺の方は逃しちまった。だが見つけてやるさ、地獄の果てまでな!」

 

族長「ぐっ……野盗共が……、この罰当たり共め!お前達には、〈黒き雷神〉を狙う意味を分かっているのか!」

 

ボルト「あ"あ"?」

 

族長「あの"黒い雷"を見よ!お前達が引き起こした騒動が雷神様の怒りに触れた、お前達には必ず、雷神様の裁きが下るだろう!」

 

頼那の母(頼那……、必ず逃げのびて……)

 

 

とある孤島での"黒谷一族襲撃騒動"以来、日本では、黒い雷が鳴り響くようになった………。

 

 

ーーー

 

帝王竜ジードとの騒動から約2ヶ月が経った。9月某日、日本では、"黒い雷"が鳴り響くようになった。この事態を受けて気象庁では国民への外出注意勧告が連日言い渡されていた。

 

 

音ノ木坂学園

 

バディ部

 

 

テレビ:『黒い雷に対して気象庁は"原因究明に全力を尽くして当たる"と述べ、国民全員になるべく外出は控えるよう注意を促していました。』

 

『こんな黒い雷は初めて見ますね〜、私も今回初めて見ますよ!』

 

『多分、いくら探しても原因は分からないと思いますけどね?国民の中には、神の怒りだとか、天変地異だ〜とか、アステカの呪いだとか言い出す人もいるんでしょう?まずは国民の混乱をどうにかしましょうよ〜』

 

 

ピッ……

 

 

海未「どこのチャンネルも同じこと言ってますね。」

 

穂乃果「う〜、つまんな〜い!なんか楽しいニュースとか無いの〜〜!」

 

ことり「多分、無いと思うけど……」

 

 

穂乃果達、μ'sはバディ部室に集まっていた。

 

 

花陽「黒い雷が鳴ってから、もう1週間半も経ったからね……」

 

 

ピシャァァァァ!!ゴゥゥ……

 

 

8人「ひゃぁぁ‼︎」

 

 

凛「うぅ〜……、毎日こんな雷じゃ、嫌になるにゃ〜」

 

真姫「全く同意見だわ、どうにかならないのかしら、これじゃ、夜も眠れないわよ……」

 

にこ「あっれ〜?真姫ちゃん雷怖いの〜〜」

 

真姫「な、何言ってるのよ!にこちゃんこそどうなのよー!」

 

にこ「え?そんなの怖いに決まってるでしょ。」

 

真姫「す、素直に認めるのね……」

 

にこ「んで、希はいったい何やってるのよ?」

 

 

希は冷静にタロットカードを広げていた。

 

 

希「何って、今後の事を占ってんねん。」

 

穂乃果「今後の事?」

 

希「うん!………お、結果が出たで。………‼︎これは⁉︎」

 

ことり「何かあったの?」

 

希「うん…」

 

真姫「どうしたのよ、行ってみなさいよ」

 

希「カードが告げるんや。〈黒き雷を従えし巫女、汝らと交わるであろう……〉」

 

にこ「"黒き雷を従えし巫女"?何よそれ?」

 

真姫「嘘くさい」

 

希「嘘やないって!カードのお告げなんや!」

 

花陽「あれ?そういえば、絵里ちゃんが居ないけど……」

 

希「ああ、エリチなら亜里沙ちゃんが心配だからって、家まで送って行ったで?」

 

にこ「多分、送ったら、部室に戻って来ると思うけど……」

 

ーーー

 

その頃、町では……

 

 

頼那「うぅ……、誰か……助け……」ドサッ

 

?「ん?……!君!大丈夫か⁉︎ボロボロじゃないか……!」

 

絵里「どうかしましたか?」

 

?「あ、この娘が道で倒れてて……」

 

絵里「ボロボロじゃない、どこか休ませる場所は……?」

 

?「仕方ない、近くに僕の家がある、そこへ運ぼう!少し手伝ってください!」

 

絵里「分かったわ!」

 

頼那「………」




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