IS 〜バイクと名人とSchoolLife〜   作:無限の槍製

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ゲゲル最近してませんね。

ガドル、動きます。


第74話 開戦 〜激闘不可避のBATTLE GAME〜

 

11月09日(水)PM12時10分

 

「進展無しねぇ……まあそうだろうと思ったよ」

 

『こちらの戦力が分散されている以上派手な戦いになる前にどうにかしたいのだけれどね』

 

昼ごはんを食べながら虚先輩へ定時報告を行う。と言ってもコッチは特に変わりはないわけで、向こうも向こうで動いてるみたいだけど進展無しが続いてる。

 

「ま、向こうは隠れる天才なんだしすぐに見つけられる方が凄いと思うよ?それに向こうもコッチが探してるって分かってるだろうから下手には動かないし動けないでしょ」

 

『時間はあまりかけられないけれどね。それに問題は篠ノ之束だけじゃないわ』

 

「未確認……久々に動いたと思ったら1日で300人でしょ?おかげで自宅待機中だよ」

 

遂に未確認が殺人ゲームを再開したのだ。1日で300人ともなるとトータル1000人を超える可能性も充分あり得る。そしてそれを可能とする力を持つとなると虚先輩や会長さん、タイガ先生……あとはアイツの力が不可欠だ。

 

『狙われたのは警察署やボクシングジム、空手道場……その中でも名の知れた者ばかり殺されているわ』

 

「狙いは強い奴…ってこと?」

 

『恐らく。そして最後に狙われる可能性があるのは…』

 

「仮面ライダー……俺たちってわけ?」

 

『可能性の話よ。少なくとも0%ではないはず』

 

俺たちを最後に狙ってくるとすれば、今回動いてるのはダグバか?それとも隣のガドルか。はたまた新参か。

 

『とにかく、警戒は怠らないこと。動きがあれば連絡するわ』

 

「りょーかい、悪い知らせが入らないことを願ってるよ」

 

電話を終え一息つく。このままじゃ問題が増える一方だ。今は先輩が動いてくれてるけど、いつまでも頼れるわけじゃない。

 

「……しょうがない、留年ぐらいは覚悟するか」

 

 

「まぁあ、デカい道場なこった…」

 

事件現場の1つの剣道場に赴いた。まあ仮面ライダーとはいえ俺は一般人。当然事件現場の道場の中には入れない。

 

「まあ当然いるよな箒」

 

「キリヤん……」

 

事件が起きた場所には箒がいた……というのもここは篠ノ之道場。昔一夏と箒が通ってたとか。ここで師範を務める人が殺されたらしい。

 

「私が来ていれば…なんとかなったのだろうか」

 

「んー、どうだろうな。ターゲットが箒になるか……それとも狙いは変えずか。どの道この道場はしばらく閉鎖されるだろうな」

 

「……」

 

悔しい気持ちが顔に現れる箒。正直箒1人では勝てるとは思えない。だからといって黙ってることなんて出来ないだろうけどな。

 

「今先輩も色々調べてくれてる。悔しいとかあると思うけど今は抑えろ」

 

「分かっている…分かっているのだ……あの時もみんなで未確認を退けることができた。私も力になれると思った矢先にこの始末だ!結局私では……」

 

「過ぎたこと考えても仕方ないだろ。今大事なのは次どうするかだ。反省なら物事終わった後でも出来る」

 

「そう…だな……」

 

その時俺の携帯が鳴る。相手は虚先輩。つまりそういうことか。

 

「未確認か!」

 

「だと思うけど……はい俺だけど」

 

『出たわよ!未確認は現在移動中!位置情報送るから合流して倒すわよ!』

 

「りょーかい、すぐ追いつく……結構近いな…飛ばせばすぐだな」

 

「キリヤん、私も!」

 

「はいはい落ち着いて。箒には別任務だ。結構危ないしかーなーり、難しいぞ。いけるか?」

 

「……任せろ」

 

 

「ここか……む」

 

『マイティ!クリティカルストライク!!』

 

『爆走!クリティカルストライク!!』

 

「はああっ!!」「うらあっ!!」

 

俺と先輩のライダーキックが未確認に命中した……けど効いてない。

 

「っと、やっぱお前レベルになるとコレじゃ無理っぽいなガドル」

 

「そうと分かっていながら挑むとはな」

 

「ならばレベルを上げるだけです。行くわよ桐也」

 

『マイティブラザーズ!XX!!』

 

先輩が起動させたマイティブラザーズが分裂して俺のベルトに装填される。

 

「「大!変身!!」」

 

『『マイティ!マイティ!ブラザーズ!!ダブルエーックス!!』』

 

俺はXXLに先輩はXXRに変身してガドルに挑む。

先輩がキースラッシャーで攻撃し、俺がスパローで援護する。

 

「はっ、たあっ!!」

 

「ふんッ!!」

 

ガドルはキースラッシャーの攻撃を腕でガードしながらスパローの矢をはたき落としていく。

XXはコンビで戦えば強いけど火力不足な面がある。しかもスロットを2つ使う為他のガシャットでパワーアップも出来ない。

 

「先輩!」『ギリギリ!クリティカルフィニッシュ!!』

 

「ふっ!」

 

先輩が跳躍し、ガドルから離れたのを見て一気に距離を詰める。零距離からのクリティカルフィニッシュ。

 

『ゲキトツ!クリティカルストライク!!』「桐也!」

 

そしてすかさず先輩が渾身のパンチをガドルに叩き込む。流石に多少はダメージが通ってるみたいだ。

 

「一気に!」「決める!」

 

『『マイティ!ダブル!クリティカルストライク!!』』

 

怯んでいる隙にコイツを決めれば決定打になるはずだ。倒せなくとも今日はコイツも暴れることが出来ないはず!

 

「むぅ……ゴメラ!」

 

「!?…チッ!」

 

突如飛んできた斧。それを避けるために無理に体を捻る。嫌な音が一瞬聞こえたけど気にしてられない。何せ相手が2体になったのだから。

 

「ったく、ご無沙汰だな」

 

「決着をつけようか、仮面ライダー」

 

何かと戦って倒せていないゲーム不参加者のゴメラ。コイツともそろそろケリつけないとな。

 

「任せて大丈夫?」

 

「暴れてきなさい」

 

「オーケー!んじゃひとっ走り付き合ってもらおうかな!」

 

『爆走バイク!』『ノインシュヴァンツ!』

 

爆走バイクとノインシュヴァンツを起動させてシュヴァンツバイクゲーマーに変身する。コイツで戦うのは初めてだ。自己強化出来るとはいえ相手は生粋のパワータイプ。長期戦になるとコッチが不利だ。

 

「速攻で決めるぜ!」

 

初手ブーストゲージ3本。一点集中ではなく全身に満遍なく。身体全体強化。体が熱くなるが3本なら問題ない、20分は戦える!

 

「ではコチラももう少しギアを上げますか」

 

『マキシマムマイティX!!』

 

「マックス大変身!!」

 

『レベルマーックス!!マキシマムパワー!エーックス!!』

 

「ノーコンテニューでクリアしてみせます!」

 

先輩もマキシマムでガドルと戦い始めた。ムテキになれば早い話だろうけど、段階踏んでかないと変身出来ないらしいし……。

 

「むん!!」

 

「ッと!あいっかわらず大振りなくせに避けにくい!!」

 

ゴメラの斧を体を逸らして避ける。ブーストしてなかったら当たってたなこりゃ。ブーストしてギリギリとなるとコイツの本気の本気はガドル以上もありえるぞ。

 

「こんのっ!!」

 

「ぬっ!」

 

振り下ろしてきた斧を避けた瞬間に斧を踏みつけ動けないようにする。この動きが止まってる隙に!

 

「貰っ、な!?」

 

「笑止!!」

 

キースラッシャーの斬撃を斧を手放す事で回避するゴメラ。更にそこから足技で反撃してくる。

咄嗟にガード出来たから良かったものの、モロ当たってたら結構なダメージになってたぞ……

 

「この野郎……2倍速!」

 

『ガッチャーン!スピードアップ!走れノインシュヴァンツ!!』

 

スピードアップしてブーストゲージを増やす。計5本分の身体強化。流石にキツいな…!

 

「まだ上げるか。面白い」

 

「コッチはギリギリだっ、つーの!!」

 

俺のスピードはゴメラの背後に一瞬で回り込めるほどに上がっていた。ゴメラとすれ違い様に拳を数発叩き込み、頸部分に膝蹴りを2発叩き込む。

 

「ぐおっ……」

 

「ッるあぁ!!」

 

振り向いたゴメラにサマーソルトが命中する。怯んでする隙にダメージを与えろ。体を動かせ九条桐也!

 

「うおおおっ!!!」

 

「があああっ!!!」

 

だけど隙なんてなかった。コッチの動きにもうついて来ている。出鱈目すぎるだろ!

 

「お前もまだ本気じゃなかったって?冗談よせよこの野郎!!」

 

「貴様が倍以上のスピードで動くならば、コチラも倍以上のスピードで身体を動かせば良いだけの話だ」

 

「普通は出来ねぇ…よ!!」

 

ブーストゲージを起動。右足が発光する。エネルギーが貯まった瞬間に回し蹴りを叩き込む。が、

 

「分かりやすい攻撃だ。その様に足を発光させればな」

 

「故に裏があるって、思わなかった?」

 

「!?」

 

「嘘だよん」

 

一瞬ゴメラの意識が右足から離れたのが分かった。この隙だ。この隙を逃すな!

 

『爆走!クリティカルストライク!!』

 

「オラアアッ!!!!」

 

渾身の一撃がゴメラを吹き飛ばす。と同時に身体強化の効果が切れた。5本でコレか……9本とか1分も戦えないんじゃないか……?

 

そういや夢中になってたけど先輩の方はどうなってんだ…

目を向けると最初戦ってた場所から少し離れていた。戦況は五分五分。相変わらずのマキシマムだけどガドルがソレと互角に戦ってるのも大概だ。

 

「はああっ!!」

 

「くおッ!…いい拳だ……ふん!!」

 

「ぐっ!?マキシマムでもガードを崩される…やはり前よりもパワーアップしている……」

 

「当然だ。そしてまだ強くなる!」

 

ガドルの身体に稲妻が走る。この感じ……アイツの…金のクウガの力と似ている!?

 

「させません!!」『マキシマム!マイティ!クリティカルブレイク!!』

 

マキシマムのライダーキックがガドル目掛けて放たれる。

 

「このっ、間に合え!」『バイク!チャンバラ!クリティカルフィニッシュ!!』

 

俺もキースラッシャーのキメワザをガドル目掛けて放つ。

しかし奴には届かなかった。

 

「ぬおおおおっ!!!」

 

「なっ!?こんのくたばりぞこないが!!」

 

ゴメラが俺の攻撃を受け止めたのだ。生命力高過ぎだろコイツ!

 

「グウゥゥッ!!ガアッ!!」

 

ガドルが全身から放つ雷と先輩のキメワザが激突する。ていうかコッチにも雷飛んできてるんですけど!

 

雷を避けながらガドルを見ると、奴の体の一部が金色に染まっている。まるでクウガだ。となるとアレにも匹敵するのか?

 

あの究極の闇にも……

 

「くっ!?この力はッ!!」

 

「ふんッ!!」

 

「先輩!!」

 

押し負けた先輩が地面に叩きつけられ変身が解除される。

相手はタフネスゴリラに金ピカカブトムシ。先輩を守りながら戦うのは無理だろうな。逃げるにも簡単には逃げられない。

 

「あはは〜、万事なんとかってヤツ?」

 

「くっ……」

 

「予定より早いが…終わりだ仮面ライダー!」

 

ガドルが迫ってくる。この野郎…せめて先輩だけでも!

 

「避けなさいクジョキリ!!」

 

「!?ッぶな!!」

 

上空から聞こえて来た女の声で咄嗟に先輩を担いでその場から離れる。

次の瞬間、未確認2体を巻き込んで地面が爆ぜた。その後も爆発を繰り返していく。

 

「まったく…アンタも箒に無茶頼むわね!」

 

「……ハァ…近いところから攻めろって言ったからな。早い到着で助かったぜ」

 

地面に降り立った爆撃者。そいつはマゼンタカラーの専用機甲龍を身に纏っていた。

 

「ま、コレで一個借りね!」

 

「はいはい、借りは返すぜ鈴!」

 




鈴が来た!ドヤ顔で地面にスーパーヒーロー着地する鈴を思い浮かべると頼もしいと同時に微笑ましい気持ちになります。

鈴参戦で戦況は変わるのか!?
え?だいたい分かってる?そんなー

では

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