IS 〜バイクと名人とSchoolLife〜 作:無限の槍製
実は最近少しばかり家を空けることがありまして。6日ほど他県で遊んでました!ほんとすいません!
ただでさせ更新の遅い『バイク名人』ですが、今回は更に遅くなってしまって本当に申し訳ないです。
今回は一気にvsセシリアまでとばします。ぶっちゃけその間って出来事あまりないですよね?それではどうぞ。
4月8日(土)AM10時40分
「それでは業務連絡頼むよ」
「それが秘書に対する態度ですか社長?」
黎斗の現在の姿はまさに鎧武者。時代を間違えたのではないかと考えるほどの再現っぷりだ。ギリギリチャンバラガシャットを完成させるために必要な姿らしい。
「恐らく社長もご存知でしょうが、一夏くんとセシリア・オルコットさんがクラス代表をかけた勝負をする予定です」
「そうだね。それは少し小耳に挟んだよ。できればその後の面白い展開はないかな?」
「面白いって……そうですね。社長が面白いと判断するかわかりませんが……」
◇
4月5日(水)PM02時50分
「織斑。お前のISだが少し待て。現在調整中らしい」
「俺のIS?」
「一夏は世界で初めてIS動かしたんだろ?だったら…後は分かるよな?」
「………ああ、なるほど」
「絶対わかってないな」
千冬からそう告げられた一夏。桐也はわかっているようだが一夏は何故自分のISが作られているのか理解できていなかった。最早バカを通り越してマヌケである。
「IS、女にしか動かせない。でもお前、IS動かした。世界中ビックリ!どうして動かせる?データ取りゃわかるだろ。なら専用機作ろう!……理解できたか?」
「ああ、分かったぜ。そう考えたら当然だな」
桐也の説明でようやく理解する一夏。呆れる桐也と千冬。アハハハーと笑い飛ばす一夏。そんな様子を見つめる女子が一人。セシリア・オルコットだ。
「あら、専用機を使うのですね。私安心しましたわ。訓練機なんだから仕方ないなどと言われた時にはどうしようかと不安でしたから」
「そうか。なら次は負けた時に言うセリフでも考えときな。俺は中途半端な負け台詞しか聞けないんじゃないか心配だったぜ」
「言いますわね極東のお猿さん」
「そっちこそ言ってろメシマズ大国さん」
「貴方、私の祖国をバカにしますの?」
「先にバカにしたのはそっちだろ」
売り言葉に買い言葉。なんとも言えない言葉の応酬に更に呆れる千冬と桐也。今回は桐也も仲裁に入るつもりはないようだ。しかしそんな言葉の応酬は授業開始のチャイムで、
「言いましたわね、この黒髪凡人!!」
「うるせぇ!この金髪縦ロール!!」
止まることはなく、千冬の鉄拳でドローに終わるのだった。
◇
「ハハハッ。そんなことがあったのか。いや青春しているじゃないか」
「これを青春と言っていいんですか?」
「そうやって友達と喧嘩して先生に怒られて。そんなことができているのは青春している証拠だよ」
黎斗の目が何処か遠くを見つめている。木綿季もなんとなく悟った。
「その後はこれといった出来事はありませんでしたね」
「うーむ、それだけか。まあ学園生活はまだ始まったばかりだからね。今後に期待するとしよう」
そう告げると黎斗は慣れた手つきで鎧を脱いでいく。そしてあっという間にいつものスーツの黎斗に戻った。
「それで社長。未確認の方は」
「今のところアレ以来報告はなし。犠牲者もいないからね。極めて平和な日常が続いているよ」
学園生活初日の未確認生命体14号との戦闘の後、14号は姿を見せていなかった。何処かに潜伏しているのではないかと警察や自衛隊、日本のIS部隊が血眼となって探している。
「このまま現れなければいいのだが」
「そうもいきませんよ。未確認との戦いは始まったばかりと言ったのは社長ですよ?」
「そんなこと言ったかな?」
「昨日の夜。外国にいるアノ2人が今どうしているかと尋ねた時に言っていましたよ」
「ああーーそんなこと言ったね。ああ、それとその件なんだが」
黎斗はワザとらしく咳払いをしてこう告げた。
「あの2人。日本に帰ってくるのは丁度夏休みの時期になるらしいよ」
「……は?」
「まだまだやるべきことがある。調査結果が出るまで日本には帰りません。今日の朝にFAXで届いたよ」
「じ、じゃあ暫くは……」
「未確認2号と協力しながら九条君が戦ってもらうしかないね」
木綿季の口が開きっぱなしだ。まさに開いた口が塞がらない。この社長は何を言っているのか。それならば他のゲーマーを探して少しでも戦力を増やすべきだというのに。
「さて、私はバンバンシューティングの調整に取り掛かる。君は先生を全うしてくれ。先生は土曜も仕事だろう?」
「……九条君だけで戦わせるのは反対ですからね」
木綿季はそれだけ言うと社長室を後にした。そしてカタカタとキーボードを叩く音だけが響く社長室で黎斗は呟く。
「九条君だけ……だからといって適合者ではない君を戦わせるわけにはいかないよ」
キーボードを叩くのをやめ黎斗は外を見る。この社長室は周りに大きなビルがないことからそれなりにいい景色が見える。それこそ目がいい人ならIS学園がうっすら見えるらしい。しかし黎斗の視力は度重なる仕事、そして趣味のゲームであまり良くなかった。
「さて、君はいつ進化してくれるのかな?クウガ」
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4月12日(水)PM00時56分
あと4分でクラス代表を賭けた勝負が始まる。まあ自分には関係ない。でもこれであの口喧嘩がひと段落つくと思うと、仲裁役としては非常に助かったり。
「どうだ一夏。体調は大丈夫か?」
「大丈夫だよ千冬姉。何も問題ない。むしろ前から体の一部みたいだ」
「そうか……ならいいのだが」
織斑先生もやっぱり自分の弟が心配なんだな。一夏も時々危なっかしい場面もあった。5、6時間ほぼ休みなしで剣の打ち込み。IS教本の暗記などなど。箒から自分の体を大事にしろと心配されたほどだし。
まあ、それぐらい負けたくない。ってことなのか。まあ分からなくもないけど。
「キリヤん。一夏は大丈夫だろうか?」
「さあ、どうだろうな。オルコットについて少し調べたけど……あいつかなり強いぞ」
「そ、そうなのか?まあ代表候補生だけあって少しは分かっていたが」
「そうだなぁ…自分と箒、一夏が専用機に乗れて、尚且つ訓練時間が……だいたい10,000時間ぐらいあって互角ぐらいか」
「そ、そんなに!?」
「ゴメン、少し盛った」
鬼の形相で睨みつけてくる箒をスルーし一夏に声をかける。気丈に振る舞っても緊張は隠せねぇからな。
「まあなんとかなるだろ。頑張れよ一夏」
「ああ、全力で戦ってくる!」
準備を終え一夏は白銀の専用機=白式でピットに向かう。多分向こうは臨戦態勢ってとこか。
「一夏!!必ず、必ず勝ってこいよ!」
「箒……ああ、必ず勝ってくる」
自分たち全員にサムズアップで微笑む。そして一夏はそのままアリーナへと飛び立った。
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4月12日(水)PM01時00分
「さあ、始めようぜ」
「あら、いきなり蜂の巣にして下さいと頼んでくるとは」
「何を言ってるんだ?あんたを負かすための戦いを始めようって言ったんだぜ?」
まだ試合開始の合図はなっていない。相手を少しでも見極めるなら今しかない。時間があまりなかったし、見間違えかもしれないから確信はないがこの白式。もの凄い欠陥品の可能性大だ。
近接ブレード。それが俺の武器スロットに一本だけ入っていた。近接ブレード一本だけ。見間違えじゃないならそれ以外に武器はない。とんだアホな機体を預けられたもんだぜ。
『試合開始まで3……2……1……試合開始!』
「さあ、踊っていただきますわよ。私セシリア・オルコットと
「そんなのお断りだぜ!!」
やっとここまで辿りつけました。これ終わるのいつぐらいになるのかな?とりあえずvsセシリア編はあと3、4話ぐらいで終わらします。
そして遂に次回レベルアップです!
ではsee you next game!