IS 〜バイクと名人とSchoolLife〜 作:無限の槍製
↑
(MHWとSAOFBやってた人)
今回で平ジェネ編は終わりです!
8月10日(木)PM03時30分
廃工場内部
「「おらぁっ!!」」
天条タカアキの変身したゲノムスは無数の兵隊を呼び出した。数はおよそ300体。制圧するには十分すぎる数だ。でも甘いんだよねぇ〜。自分たちが仮面ライダーだってこと忘れてるんじゃない?
「たあっ!」
ディケイドがライドブッカーで兵隊を切り裂いていく。途中途中で様々な仮面ライダーにカメンライドしながら倒していく。
「ハル、いくよ!!」
「まっかせなさーい!!」
ニューオメガが兵隊を投げ飛ばす。投げ飛ばされた兵隊に確実に攻撃を当てていくアクセルトライアル。あの速さ、自分よりも上なのか?余裕があったら速さ比べとかしてみたかったけど。
「キリヤん!そっちに敵行ったぞ!」
名人に声をかけられる。他の奴に目を向けてる場合じゃないな。振り返るとフクダとオオタキが迫ってくる。相変わらずゲノムスは奥で立っているだけ。よほど自信があるのかなぁ?
「悪いけど、今の自分の相手じゃないね」
『キメワザ!ドラゴナイト!クリティカルストライク!!』
ロケットパンチとガトリングの銃撃を飛翔して躱す。そしてすかさずドラゴンソードとドラゴンガンからビームを発射する。そんでもって綺麗に決まったわけ。勿論2人はそのままゲノムスの元へとご返品。
「そらおまけだ!」
頭のドラゴンファングから大量の火炎弾を発射する。無数の兵隊を一気に片付ける。爽快爽快。やっぱ無双ゲーも悪くない…………あ、名人達にも当たってた?
「ちゃんと周りを見てから撃て!」
「悪い悪い。さて、さてさて、ご自慢の兵隊さん達にはご退場してもらったわけだけど。まだやる?」
「バグスターウイルスの兵隊を駆逐したぐらいでいい気になるなよ」
それでもゲノムスは態度を変えない。それどころかまたしても兵隊を召喚していく…………てかサラッとバグスターウイルスとか言ってるけど、なんなんだそれ?
「我が研究結果を、甘く見るなよ!!」
「アンタこそ、自分たちの力をナメすぎ」
『ファイナルアタックライド!』
『トライアル!マキシマムドライブ!』
『AMAZON-SLASH』
『ドラゴナイト!クリティカルストライク!!』
ディケイドとアクセルがフクダにダブルライダーキックを。自分とアマゾンオメガがオオタキをすれ違いざまにドラゴンブレードとアームカッターで切り裂く。
残ったゲノムスに飛びかかる名人。ボスは任せたぜ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ぜってぇ負けられねぇ!」
「超古代の力に頼る小僧が!」
ゲノムスに飛びかかりラッシュを仕掛ける。俺の攻撃を全て防いでいくゲノムス。それでも俺は攻撃をやめない。やめちゃいけないんだ。
これは俺の予想だけど、この世界のアマゾンを作り出したのはコイツだ。シャルの母親を殺したアマゾン。それを作り出したタカアキ。
きっとシャルがケジメをつけなきゃいけない相手だろう。でも俺は俺のケジメをつけるために、今ここで拳をふるう。シャルの様に、誰かが傷ついて流す涙ほど、女の子に似合わないものはない。
「超変身!!」
タイタンフォームに変身してゲノムスを攻撃する。それでもゲノムスには通用しない。だとしてもッ!!
「なぜ諦めない!お前の攻撃は通用しない!それは分かるはずだ!」
「うるせぇ!お前のせいで、涙を流した人がいる!怒りを燃やした人がいる!今の俺は、そんな人達がもう一度心から笑顔で笑えるようにする。その為に戦う!」
「言うじゃないか一夏!」
士さんがライドブッカーでゲノムスを射撃する。ハルナさん1人でフクダを抑えていた。
「でもな一夏。誰かを笑顔にするには、自分も笑顔じゃなきゃいけないんだ。それを忘れるなよ」
「!…………はいッ!!」
「くだらん!くだらん!くだらん!!所詮は戯言!貴様は誰も笑顔にすることはできん!」
ゲノムスの放つ光弾に吹き飛ばされる。さらに追撃で光弾が飛んでくる。直撃を覚悟する。
でもそれは俺に届くことはなかった。
「そらよっと!!」
キリヤんが寸前のところで光弾を弾き返してくれた。弾き返された光弾はまっすぐにゲノムスの元へと飛んでいく。それを体から伸ばした触手で弾き落とす…………のではなく、オオタキとフクダを触手で捉え、そのまま盾として使ったのだ。2人は変身が解除され、ゲノムスに投げ飛ばされる。
「仲間をそんな風に………」
「仲間?違うな!これは私の実験材料でしかない!………お前は誰かを笑顔にすると言ったな。だが私は違う!私の実験、研究で笑顔になるのは私1人でいい!理解者など必要ない、孤高こそが最強の力を手に入れる近道なのだ!」
「ちげーだろ。人間助け合わなきゃ高みには登れない。誰かの助けがなきゃ頂上にはたどり着けねぇよ。アンタはきっと一合目で挫折する」
『レベルアップ!爆走バイク!!』
「乗れ名人。あいつに見せてやろうぜ。自分たちの力をさ!」
「ああ!」
キリヤんはレーザーレベル2に。俺はマイティフォームに変身する。レーザーに跨りゲノムスを見据える。ゲノムスは巨大なエネルギーボールを繰り出そうとしている。逃げ道はないし逃げるつもりもない。真っ向勝負だ。
「このレース、ノらない手はない」
「最速で、一直線に駆け抜ける!」
『爆走!クリティカルストライク!!』
アクセル全開。最初からクライマックスのマックススピード。しかし速度で言えばゲノムスのエネルギーボールも同じ速度だ。走り出したタイミングと放たれたタイミングは同じ。距離もそれほど離れていない。このままいけば直撃だ。躱す暇もない。ならどうする。
「跳べ名人!」
直撃する直前にレーザーを踏み台にして高く跳び上がる。そのままエネルギーボールの上を通過する。ゲノムスは驚いているが、すぐに俺に向けて光弾を投げつけようとする。
「そらお返しだ!」
しかしそれは跳ね返ってきたエネルギーボールの直撃によって阻まれる。以前のガドルとの戦いの時のように、攻撃が直撃する寸前でレベル1に戻りその攻撃を跳ね返したのだ。相変わらず無茶するなキリヤんは。
あとは俺が決めるだけ。右足に力を集中させる。ビリビリと電気が流れてくるのが分かる。銀の福音との戦いの時に、俺は福音の電撃攻撃を直撃してしまった。それからだ、体に力を込めるとビリビリと電気が流れらようになったのは。
やがて右足に金色のパーツが現れる。これなら……いける!
「うおおおっりあぁぁぁ!!」
「ぐっ!?がああああっ!!」
しかしゲノムスは倒れない。確かに奴の胸には封印のマークが刻まれている。それでも奴は倒れない。まだ足りないってのかよ!
「一発で足りないなら、みんなで何発も叩き込めばいいんだよ!」
『トライアル!マキシマムドライブ!!』
「ハルの言う通りだよ!ライダーは助け合いだからね!」
『AMAZON–STRIKE』
駆け出したのはハルナさんとハルカさん。ハルナさんは逆回し蹴りで、ハルカさんは踵落としでゲノムスに攻撃する。
更に士さんがディメンションキックで追撃する。
「行け一夏、桐也!お前たちの世界のケジメは、お前たちで決着をつけろ!」
「だとよ。もう一回付き合えよ一夏」
「……ああ!!やってやるぜ!」
もう一度右足に力を込める。今度は全身を電気が走る。やがて赤き体に金色のラインがはいる。感じる。物凄い力を!!
『爆走!クリティカルストライク!!』
「トドメは任せたぜ!」
「ぐうっ……小賢しいマネを!!」
ゲノムスはまだ倒れない。それどころか更に光弾で攻撃してくる。でもあれはどちらかと言うと暴走に近い。光弾も手からだけではなく、全身から放たれている。
「狙い目は……そこだぜ!!」
キリヤんのドロップキックが直撃する。しかも封印のマークが刻まれた部分だ。弱まっていた封印エネルギーも衝撃で活性化している。俺があそこにもう一度攻撃を叩き込めたら、今度こそ倒せる!!
「今だ!決めろ一夏!!」
一気に駆け出す。右足が地面に触れるたびに地面が燃え上がる。なんとなく分かる。今すぐにこの力を解放しないと俺がヤバイ。もってあと30秒。この形態に変身してから50秒ぐらいが今の俺の限界だ。
「これで、終わりだあああっ!!!」
超強化版マイティキック。カッコ良く言うならライジングマイティキック。これがゲノムスに直撃した。
俺の意識はそこで途絶えた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「あの戦いからもう3日か……」
8月13日(日)PM10時00分
ふと部屋のカレンダーを見てそう呟く。ゲノムスとの戦いから丸3日。自分は自分の家(って言ってもアパートの一室なんだけど)で寛いでいた。というのも訳があって……。
とりあえず、ことの結末を言っていくと、
あの戦いでゲノムスは確かに倒した。しかし天条タカアキは倒せていなかった。少しややこしいな。簡単に言うと、アレは天条タカアキではなかった。テロ集団最後の1人、ドラゴナイトハンターZの製作者シドウだったのだ。
名人がゲノムスを倒したあと、テロ集団は刑務所送りになる予定だった。だから最後に天条タカアキの面でも拝んでやろうとマジマジ見てみたらあら不思議、天条タカアキの顔がシドウの顔になっていたのだ。
簡単な話、シドウは天条タカアキの偽物を演じていたのだ。つまり影武者。本物は未だ行方不明。目下捜索中らしい。
それとプロトガシャット。ほとんどは回収できた……けど、回収できなかったものとか壊れたものとか……結局全部は集めきれなかった。社長も苦笑いだったぜ。
刑事さんたちはまだこの世界に残るらしい。というのもアリアマゾンがまだ捕まっていないからだとか。学園に現れたアマゾンシグマを名乗る敵が怪しいとかなんとか。
確かシグマは水色の仮面ライダーが倒したらしいが、結局自己再生して逃げたらしい。ツメが甘いって言ってやりたい。
そしてそのシグマが現れたのをきっかけに、IS学園はセキュリティー面の見直しの為にしばらく休校となった。これが自分がアパートに戻っている理由。
確かにクラス代表戦とかタッグトーナメントとか、セキュリティーに問題あるんじゃないかって言いたくなるような出来事が多すぎた。まあ仕方ないよな。
とまあ色々と面倒ごとを残したまま3日も過ぎたのだ。今のところ何も面倒ごとは起きていないが……。
「こらー本音!ちゃんと髪乾かしなさいよ!」
「いや〜ん、リンリンが襲ってくる〜」
「どうしてこうなった……」
IS学園が休校となった為、寮で生活していた人間も強制的に追い出されている。セシリアと隊長さんは本国に戻って、シャルちゃんはタイガ先生の看病、箒も元々住んでいたという神社に戻っている。
しかし本音とリンリンは家に帰るわけでも、本国に戻るのでもなく、何故か自分のアパートに転がり込んできたのだ。
本音曰く『家にいても暇だから〜』
リンリン曰く『今実家に戻るのもアレだから、アンタに家に泊まるわ』
リンリン……そこは普通名人の家に行きなさいよ……
「賑やかなのはいいけど、健全な男子高生だってこと忘れないでもらいたいねぇ……」
何はともあれ、激しい戦いの1日はもう終わってるんだ。今は少しでもゆっくりしよう。
そんな時だ。楽しい知らせが来るのは。
「…………ったく、戦いが終わったと思ったら、意識失って丸々1日も寝てたやつが………まあ元気なこった」
それは名人からのメールだった。
サブタイの『N.S』は『ネクストステージ』の略です。そして平ジェネ編のサブタイの英語を繋げると……はい、変に頑張った結果です。サブタイ考えるので力の90%ぐらい使いました。おかげでこの中身ですよ!
一応の決着はつきましたが、結局テロ集団を捕まえたことしか出来ていない一夏達。まだ始まったばかりの戦いです。二学期編でもコラボしよう。頑張ろう。
では次回はバトル無しのほのぼのでいきましょう。もしかしたらちょっとした番外編を挟むかもです。
ではSee you Next game!