IS 〜バイクと名人とSchoolLife〜   作:無限の槍製

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後編です!


第11話 約束 〜Training part2〜

4月27日(木)PM00時24分

 

「だったらさ、今日のクラスの死んだ目はなんなのよ。特訓はあんたら3人だけなんでしょ?」

 

ラーメンを食べ終えた鈴が聞いてくる。因みに俺は唐揚げ定食、箒はきつねうどん、キリヤんはロコモコ、セシリアはオムライスだ。

 

「まあ最初はな。多分4日後ぐらいからかな?セシリアのバk、無茶な特訓がクラス全体を巻き込んだのは」

 

「一夏さん?今バカと言いました?バカと言いましたか!?」

 

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4月17日(月)AM09時40分

 

「というわけで!これよりクラス全員でのゲームを使った特訓を行いたいと思います!」

 

突然の山田先生の提案。いやこの人の隣でドヤ顔で立っている奴の提案だろう。セシリア、今度は何を思いついたんだよ。

 

「ISに乗っていると様々な状況に出くわすものです。機体トラブルに敵の増援、天候が急に悪くなるかもしれません。もしかしたら先日の一夏さんのように急に腹痛に襲われるかもしれません」

 

「そこで俺の名前を出さないでくれ……」

 

「そこでです!元々ありましたこのようなシミュレート授業を私セシリア・オルコットが少しばかり改造、もとい改修を行いました!」

 

「とにかく嫌な予感しかしない。織斑先生!いいんですか!?」

 

「面白そうだからオッケー」

 

箒の質問に即答する我が姉、我らが担任。面白そうだからオッケーとか教師としてどうかと思うのですが!

 

「確かにいつ如何なる時、問題が発生するかわからん。そんな状況に出くわしても素早く対応できる力がお前達には必要だ。その力を身につける授業も予定していたのだが、今回のオルコットの申し出でこのゲームをすることになった」

 

千冬姉が教卓に置いたのはVRゲームの『バンバンシミュレーション』とそれを遊ぶためのゲーム機…が入っているであろうダンボール。もしかしなくてもクラス全員分か?

 

「心配しなくても学校の金だ。安心しろ」

 

クラス全員思っただろう。安心できねぇと。

 

「バンバンシミュレーションってバンバンシューティングの派生作品じゃなかったっけ?確かシューティングの方は発売中止になったって聞いたけど?」

 

「それはバンバンシミュレーションをオルコット家が買い取ったからですわ!まあシューティングの方は幻夢コーポレーションが買い取りましたが」

 

買い取るとか流石セシリア。なんか普通にこういうことする奴がクラスにいるって、やっぱりIS学園ってスゲーな。

 

「自分、VRゲームはあんまり得意じゃないんだけどなあ〜」

 

「私もコントローラーを持ってやるゲームならまだ大丈夫だが、VRになると少し……」

 

「箒は苦手そうだけど、キリヤんは意外だな」

 

「VRゲームも遊ぶには遊ぶけど、なんかアレ慣れないんだよな」

 

VRゲームは人気なゲームではあるが、その反面否定的な意見も目立つゲームだ。少し前にVRゲームに関する事件が起きてからVRゲームは売れなくなったし遊ばれなくなった。まあそれでもソフトを出し続けるんだし、少しは遊ばれているらしい。

 

「まあクラス全員が一斉に遊ぶわけにもいかん。半分に別れゲーム側を私が、座学側を山田先生に見てもらう」

 

「自分がしたいだけじゃないのか……」

 

「ナニカイッタカ?オリムラ?」

 

「いえ!なんでもありません!!」

 

 

というわけで行われたわけだが、座学側は言わずもがな、普通の座学でしたとさ。肝心のVR側だが、なんともこれが凄いの一言。ただのシミュレーションゲームとは言えないデキだった。現実ではわずか25分弱だが、ゲーム内では3日も過ごした。作戦会議や戦闘、それと肝心の緊急事態の対処法などなど。

たかがゲーム、されどゲーム。この充分すぎるほどの結果に千冬姉も気分を良くしたのか今回の授業を今後も取り入れると言ったのだ。

 

そう、言ってしまった。

 

 

 

 

それからというもの、何人かの生徒が暴走。すっかりゲーム中毒になってしまい、他の生徒を巻き込んでしまい、クラス全員が廃人寸前になってしまったのだ。メンバーは5人。セシリア、箒、キリヤん、のほほんさん、俺。いやゲーム中毒というのは撤回しよう。

 

セシリアは自分が提案しただけあってバリバリプレイしていた。

箒の場合は彼女の性格の負けず嫌いが表へ出てしまい、勝つまで何度も何度も作戦を練り直し、戦闘を繰り返した。

キリヤんは元がゲーマーというのもあってセシリア同様バリバリプレイしてました。あとヘッドショット上手すぎだろ!!

のほほんさんも意外とゲーマーしてた。

俺?俺はただ単にゲームにハマってました。

 

という、ほとんど俺たちのせいでわずか3日でバンバンシミュレーション授業は中止となった。

 

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4月27日(木)PM00時30分

 

「って、あんたらのせいじゃないのよ!!」

 

「全くもってその通りです」

「返す言葉もない」

「まんまとノせられたぜ」

「あんなに夢中になるとはお恥ずかしい」

「でもでも、楽しかったよね〜」

 

恐らく反省という言葉を知らないこの5人。下手したらまた何かしでかすわね。

 

「でもそれなら昨日はゲームしてないでしょ?仮にゲームしてあんな廃人みたいな目になるならわかるけど。一夏の話だと少し前に辞めたって」

 

「ああ、昨日は単純に俺のクラス代表おめでとー会ではしゃぎすぎたからだ」

 

「…………」

 

もうツッコミする気にもなんないわ。どんだけはしゃいだのよこいつらは!てか千冬さんまではしゃぎすぎたって。絶対飲んでるわ。もう5、6本いってるわ。てか教師が平日から飲んで大丈夫なわけ?いや絶対ダメだわ……大丈夫かIS学園?

 

ああー大丈夫かなアタシの学校生活……

 

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4月27日(木)PM06時50分

 

「最近ISの訓練ばっかりだったから、剣道が幾分か楽に感じるぜ」

 

「そうか。なら一夏にはこの剣道部に伝わる伝説の特訓を」

 

「いやー流石剣道だわー。IS乗るよりもキツイかもなー。ISのアシストないから素早く動けないし、ほとんど自分の力だからしんどいわー」

 

「そうかそうか!剣道は楽しいか!」

 

箒が嬉しそうにこっちを見つめてくる。その表情は剣道をしている時の真剣な表情とは違いなんというか……

 

「……そうだな、剣道は楽しいよ」

 

「え、そ、そうか。剣道は楽しいか。それは良かった」

 

「久しぶりに剣道を楽しいって感じた。最近は何かと忙しかったし」

 

クウガに変身して、未確認と戦い始めて、

 

「そうだろうな。突然IS学園に入学させられ、セシリアに勝負を挑まれて」

 

仮面ライダーレーザーと出会って、一緒に未確認と戦って、

 

「でも、全部いい思い出だよ。キリヤんやのほほんさん、セシリアとか鈴。みんなと出会えたし。何より箒ともう一度会えたのは大きいな」

 

「な、何を言いだすんだ馬鹿者!そんなに煽てても、特訓は緩めんからな!」

 

「ハイハイ、これからもよろしくな箒」

 

こうして鈴がやってきた日が終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と思っていましたとも!

 

「ヤッホー一夏!」

 

「「鈴!?」」

 

着替え終わり、剣道場に寝転がって寝ているキリヤんを起こして、さあ帰ろうと道場を出ようとした時に鈴と出会った。

なんだろう、嫌な予感がする。

 

「聞いたわよ一夏。あんた箒と一緒の部屋なんでしょ?箒も男と、それも一夏と一緒なんて嫌じゃない?なんならアタシが変わってあげてもいいわよ!」

 

「なっ!?」

 

「あーりゃりゃ、これは面倒ごとに」

 

「何言ってんだよ鈴。それは難しくないか?」

 

「そ、そうだぞ!それに私は別に嫌ではない!」

 

「でもいろいろ不便なとこはあるんじゃないの?アタシならそこまで気にしないし」

 

「私も気にしない!」

 

箒と鈴の言い合いは熾烈を極めた。ハッキリ言って俺はキリヤんと同じ部屋の方が気が休まるから嬉しかったり。前にそういったら『せっかく女子と相部屋になれたんだから楽しめよ』なんて言われた。多分楽しんでるのはキリヤんだけだと思う。

 

「そうそう一夏!あんたあの時の約束覚えてる?アタシが国に帰る時にした」

 

「約束?鈴と約束なんて結構してるだろ。まあほとんど俺から頼んでることだけど……鈴が国に帰る時……」

 

「まさか忘れたわけ!?」

 

「いや覚えてる。確か……毎日酢豚を…」

 

「そうそう、それそr「奢ってくれるってやつか!」……はあ?」

 

「え?違う?おかしいな………ああ、そうだ少し違うな!」

 

「そうそう、少し違うのよ」

 

「確か、料理が出来るようになったら、毎日自分が作った酢豚を食べてくれ。だろ?」

 

途端に鈴の顔が真っ赤になる。風邪かな?ていうかすぐに顔真っ赤ってそれ新種のウイルス。

 

「そ、そうよ。なによちゃんと覚えてるじゃない……ああ、もういいわ。部屋は箒のままでいいわ。今は少し気分がいいから」

 

「そ、そうか。だがまだ勝負は始まったばかりだ!お前は約束、私は相部屋!まだ同じ土俵というのを忘れるなよ!」

 

「わかってるわよ!!じゃーねー!おやすみーー!」

 

「同じ土俵?2人とも相撲でもやるのか?」

 

「「うるさい!!」」

 

「やれやれ、流石だな名人」

 

こうしてなんとなく長く感じた鈴との再会の日はこうして終わりを告げた。

 

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4月30日(日)PM11時50分

 

「ああ、やっと完成したよ。流石発売中止になったゲームだ。調整に時間がかかってしまったよ。ともあれこれでバンバンシューティングは完成だ。ああ、使用してもらう人は決めてあるよ。君も驚くと思うよ。まあ気にせずに先生を続けてくれたまえ。当面はクラス対抗戦かな?多分天災もその時に動き始めるだろう。その警戒も忘れずにね」

 

黎斗は電話を切ると金色のガシャットを手に持つ。普通のガシャットとは少し形が違っている。

 

「4人チームプレイをするのも、そう遠くないかな」

 

黎斗がタブレットを操作すると、そこに3人の仮面ライダーが映し出された。

ピンク色が目立つ仮面ライダー。

水色の騎士の仮面ライダー。

 

そして、ピンク色の仮面ライダーと同じ形の黒い仮面ライダーが。




鈴と喧嘩せずにクラス代表対抗戦へと突入です。そしてさらっと狩ゲーガシャットが出てきましたがまだ完成してません。こればっかりは4人揃ってからですね。

次回は一夏vs鈴のクラス対抗戦。出来ればバンバンシューティングさんにも登場していただきたい。

ではsee you next game!

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