~~ジャグラー~
「ジャグラー。少しいいか?」
椅子に座ってコーヒーを飲んでいるとスラン星人が話しかけてきた。
「おや、珍しいですねぇ。貴方が私に声をかけてくるだなんて」
「オーブを確実に倒すために協力してほしい」
「おや?最強最速の力とやらだけではダメなのですか?」
あれだけ自分の力を豪語していたというのに、力を頼ってくるとは。
「念には念を入れておきたいのさ。戦う前に少しウルトラマンオーブを消耗させたい」
ふむ、自分の力を豪語するわりには念入りだな。・・・面白そうだ。せっかくだし見届けてやるとしよう。
「でしたらこの怪獣はどうでしょうか?」
1枚の鳥のような怪獣カードをテーブルの上に置く。
「こいつは?」
「古代怪鳥レギーラ。音速を超える飛行能力を持つ怪獣です。さすがに超獣や魔王獣ほど戦闘力があるわけではありませんが・・・少し消耗させる程度ならばこれで充分かと」
「余興には丁度いい怪獣ということか。なら、こいつを頼もう」
別に余興とかそういうのは関係なく、適当に手に取ったカードがこいつだったというだけなんだが・・・勝手に盛り上がって拡大解釈されているな。面白いから黙っておくとしよう。
~~久遠~
オーブとヤクトワルトの決闘から1週間が経った。あれからヤクトワルトとシノは木村君の住んでいるマンションで生活することにしたらしく、偶然にも隣の部屋となったと聞かされた。
「そういえばさぁヤクトワルト。初めて会った時に刀が見えて普通じゃないって言ってたけどどういうこと?」
「あの時も言ってたがこの刀は普段地球人に見えないようにしてるのさ。このままだと銃刀法とか言うので面倒なことになるからな。だけど逆に言えば地球人以外には見えるってことだ」
「あの時、杏ははっきりと見えてたっぽいけど私はうっすらとしか見えなかったんだけど・・」
「これは俺の推測でしかないが・・・たぶん嬢ちゃん達は家族・・というか先祖がどっかで別の星の奴と交わってるんだと思うぜ。少なくとも嬢ちゃんの方はあっちのお嬢様よりはその血が薄いっぽいけどな」
ご先祖様の誰かが宇宙人と混ざっていた・・か。確かにそれなら私が知らなくても仕方ないかな。それにそうだとすれば妹のあの力にも納得がいくし・・。
「何だい嬢ちゃん。他にも心当たりがあるのかい?」
「う~ん。まぁ、無くはないかな。とりあえず私のことはいいとしてさ・・・もう1つ気になってたことがあるんだよね。答えられなかったら答えなくてもいいから」
立ち入った話だと思うから聞きにくかったけど・・・やっぱり気になる。
「何だ?」
「シノのお母さんはどうしてるの?」
ヤクトワルトはシノと2人だけで旅をしていたらしいけど・・・お母さんの話題はまるで出てこない。私はそれがずっと気になっていた。
「まぁ・・・気になるよな。いいぜ、教えるよ。隠す事でもねぇし、嬢ちゃんにはシノを助けてもらった恩がある」
助けてもらった恩義でヤクトワルトはシノの身の上話を始めた。
「シノはなぁ・・・兄貴とその嫁さんの子供なんだよ。だけど2人は惑星同士の争いで命を落としちまった。そして奇跡的に生き残っていた1歳にもならないシノを俺が引き取ったってわけさ」
なんか・・・やっぱり踏み入った話だったかな。
「・・・ごめんなさい。無理に聴いちゃって」
「別にいいさ。さっきも言った通り隠してなんかいないしな。それにこの事は一応シノにも話している」
あぁ、話してるんだ。
「さてと・・・」
「ん?どっか行くの?」
「ちょいと職探しにな」
そういえば宇宙では剣客として稼いでいたようだけど地球では無職だったかな。
「シノを小学校ってとこに通わせたくてな。そこには地球の金が必要だからな」
「シノを小学校に?」
「あぁ。何せこの国じゃ小学校ってとこと中学校って場所に通うのは義務っていうじゃない。だったらしっかりと通わせてやるのが親ってもんよ。幸い宇宙で稼いだ金をこの国のものに換金したからしばらくは問題ないが・・・親が無職ってのは子供が辛い想いをするっても聞くしな。ほら、世間体って大切じゃない」
まさか宇宙人から世間体って言葉を聞くとは思わなかったかな。
「それじゃ木村。その間シノを頼んだじゃない」
「安心しろとーちゃん。キイは任されたぞ」
椅子に座る木村君の膝に座っているシノはヤクトワルトへと手を振る。
「あの・・・シノちゃん。僕、まだ仕事があるからちょっと避けてくれないかな?」
「しょうがないな。まぁおれはキイを任されたからな」
「・・・任されたの僕だからね」
キイなんて呼ばれて・・・すっかり木村君はシノに懐かれたかな。
「みんな、おはよ~さん」
「愛!久しぶり~!」
最近大学やら貫葉姉弟とともに遠出をしたりで中々会えなかった愛がトリコリへとやってきた。
「今日はちょっと単位のことで大学に用があってな~。その帰りにここに寄ったんよ」
愛は店内に入ると見渡して何かを探す。
「あれ?あの双子さんは?」
「ウールとサァラは・・・」
「あの2人は風邪をひいたので部屋で休ませているのですよ」
そう。あの2人の住んでいた惑星ゴールドは日本のように四季がないため、段々と寒くなってきたというのに常に薄着でいた結果風邪をひいてしまったかな。
「この国には四季ってのがあって寒くなるって話したのに・・・」
「中々信じて貰えなかったのですよ」
一応海外にも四季はちゃんとあるから、日本じゃなくても四季の知識ぐらい教わってると思ったんだけど。
「季節の変化がない星もあるんやなぁ。ほんま宇宙って広いわぁ」
私達は改めて宇宙には色々な星があるんだと考える。きっと宇宙の何処かにはオーブみたいな巨人がたくさん住んでいる星もあるんだろうなぁ。
「ん?」
何だか揺れを感じたので外へと出てみると・・・少し遠くから煙が立ち込めているのが見えた。
「また怪獣が出たのかな?」
「よし来た!サムシングサーチピープル!出動!」
最近ここに通っているせいで習い事に行かなくなったことで千佳さんから勉強を教わっていた杏は「抜け出す口実ができた」と言わんばかりに勢いよく立ち上がる。
「ちょ、それ俺の台詞っ!?」
台詞を取られた徹さんと千佳さんの運転する2台で現場近くまで行ってみると、そこには赤く大きな翼を広げた鳥のような怪獣がビルの上で翼を羽ばたかせていた。
「あれは確か・・・」
音々はすぐさまタブレットで古い石画の画像を確認する。
「おそらくあの怪獣は古代怪鳥のレギーラだと思うのです!」
「レギーラ・・」
レギーラは翼を羽ばたかせ衝撃波を発生させて周囲のビルのガラスを割ると・・・レギーラの真上に青い光が出現した。
「光を超えて闇を斬る!」
青い姿のオーブだ。
「オーブスラッガーショット!」
オーブはトサカから2つの刃を飛ばしてレギーラの翼を攻撃すると、ビルの上に乗っていたレギーラは地上へと落下した。
「オーブスラッガーランス!」
2つの刃を合わせて武器へと変えたオーブは落下している最中のレギーラの腹部に乗る。
「トライデントスラッシュ!」
オーブはそのまま連続斬りでレギーラをあっさりと撃破した。今日はいつにも増して速攻で怪獣を撃破していたかな。
「そうそう。相手を倒した瞬間が一番警戒心が抜けているよな」
「っ!デュぁっ!?」
いきなり背後から飛んできた光弾で膝をついてしまったオーブが後ろを振り返る。そこには少し虫っぽく見えなくもない紫色の宇宙人が立っていた。
「俺の名はスラン星人キフサト。最強最速のスラン星人だ」
「うわっ、自分で最強最速なんか言っちゃってるよ」
「ああ言う自称のは実際それほどでもないのがオチやえ」
自ら最強最速を名乗るスラン星人に私達は「どうせそんなに強くない」と勝手な予想を立てると、オーブは立ち上がってランスを構えた。
「デュァッ!!」
瞬間移動で距離を詰めたオーブはランスを振り上げて攻撃しようとすると、スラン星人は残像を残すほどの速さでオーブの背後に回り込んだ。
「何処を狙っている?」
「っ!?ダァっ!」
回り込まれたオーブは即座に後ろにランスを振るうも、その攻撃はスラン星人には当たらなかった。
「次はこちらから行くぞ」
「っ!デュァァァぁぁ!?」
スラン星人の右腕についている金色の武装に驚いたような反応をしたオーブはその武装から放たれた光線が直撃してしまった。
~~ガイ~
「次はこちらから行くぞ」
「っ!」
俺はスラン星人が装備していた武装に目を疑った。スラン星人が装備していたのはウルトラマンマックスさんの武装であるマックスギャラクシーと瓜二つなシロモノだったからだ。
「デュァァァぁぁ!?」
それに気を取られていた俺は光線をモロに受けてしまってその場に膝をついてしまう。
「どうだ!手も足もでまい。俺はウルトラマンマックスのカードを利用して、その力を制御する装備スランギャラクシーを作り上げた。このスランギャラクシーがあるかぎり貴様は俺には勝てん!」
マックスさんのカードを利用してるだと?つまりあのスランギャラクシーってので疑似的にマックスさんの力をお借りして、身体能力を最大限まで強化してるってことか。
「なら・・・!」
『ウルトラマンオーブ!スぺシウムゼぺリオン!』
スぺシウムゼぺリオンへと変わった俺はスカイタイプの力を使って加速して攻撃を仕掛けようとするも・・・
「遅い!」
「デュぁ!?」
すぐに回り込まれて、後ろからキックをされた。まさかスカイタイプのスピードでも追いつけないだなんて・・・。こいつは思った以上に厄介な相手かもしれないな。
~~久遠~
「デュぁ!?」
垢と紫のオーブへと変わったオーブは身体を紫色に発光させて速さで勝負をしようとするも、その速さですらスラン星人には対抗できなかった。
「自分から最強最速を名乗っていたからてっきり最強(笑)な相手かと思っていたけど・・・思っていた以上かな」
「まさかここまでオーブが追い詰められちゃうなんて・・・」
自分から最強最速は名乗るだけはある実力を持っていたスラン星人に私達は驚きを隠せないでいるとオーブは時間とダメージのせいで胸のランプが赤く点滅し始めた。オーブが戦える限界が近づいているんだ。
「デュ・・・ァ・・」
~~ガイ~
「デュ・・・ァ・・」
タイマーの点滅が加速してウルトラマンさんとティガさんの力が身体から抜け出てしまいそうになる。俺は何とか気合いで持ちこたるも・・・もうスぺリオン光線を撃てるほどの力は残っていなかった。
「終わりだ!ウルトラマンオーブ!」
「・・・デュァッ!!」
「おっと・・」
俺は残っているエネルギーでスぺリオン光輪を放つも・・・その一撃はスランギャラクシーで弾かれてしまった。
「デュ・・・ワァ・・」
変身を維持できなくなった俺は人間姿へと戻ってしまった。
「ハッハッハっ!勝った!オーブに勝ったぞ!このままマックスも・・・」
「おいおい、何を買った気でいるんだ?」
既に勝った気でいるスラン星人に俺はそう告げる。確かにエネルギー切れで変身が解けちまったが・・・万策尽きたってわけじゃない。
「ほう、まだ諦めていないのか。この俺の速さに付いていけていないというのに」
「生憎諦めは悪いほうでね。それにまだ・・・勝てないってわけでもないんでね」
俺はこの状況を逆転する切り札を手に入れるためにオーブリングをスランギャラクシーへと向ける。あの中にマックスさんのカードが・・・マックスさんの力が入っているならきっとできるはずだ。
「マックスさぁぁぁぁぁぁん!!!」
マガクリスタルからウルトラマンさん達のカードを取り出していた時のやり方で俺はスランギャラクシーからマックスさんの力を抜き取ることを試みる。成功するかは分からないが・・・今はこれに賭けるしかない。
「無駄だ!そんなことをしても・・・ん?」
スぺリオン光輪を防御したときについた傷から少しづつ光がもれ始める。その光はオーブリングへと集まり始めた。
「まさか先ほどの傷で・・・だがこの超音速の追撃ならばどうだ!!」
力を取らせまいとスラン星人が光弾を飛ばしてくる。
「くっ・・!!」
俺はジャンプをして光弾を避けるも、すぐさま2発目が飛んでくる。
「間に合えッ!!」
光が集まり1枚のカードになる。マックスさんのカードだ。俺はすぐさまあのスピードに対抗できる戦士のカードをホルダーから取り出した。ティガさんのカードだ。ティガさんのカードはオーブリングにかざす直前にマックスさんのカードと共鳴してその色を紫へと変化した。
「ティガさん!」
『ウルトラマンティガ・スカイタイプ!』
オーブリングにかざす直前に変化したカード。ティガさんが飛行能力と素早さに特化したスカイタイプのカードをリードする。
「マックスさん!」
『ウルトラマンマックス』
そして最強最速の2つ名を持つ赤いウルトラマン。ウルトラマンマックスさんのカードもリードしてその力を解放する。
「疾風の速さ、頼みます!」
『フュージョンアップ!』
『ウルトラマンオーブ!スカイダッシュマックス!』
2つの『速さ』をお借りした俺は赤と紫のボディに金色の肩アーマーと手甲を装備し水色のストールを首に巻いた姿へと変わった。
「輝く光は疾風の如し」
~~久遠~
スラン星人が何故か足元を光弾で攻撃していると・・・その爆炎からは赤と紫のボディに地面についてしまうほど長い水色のマフラーを巻いた姿になったオーブが現れた。
「輝く光は疾風の如し」
そう口上を述べたら、その長いマフラーが地面につかないほどの速さでスラン星人の周囲を囲むように走り始めた。
「なっ!俺よりも速いだとっ!?」
先ほどまで速さでオーブを翻弄していたスラン星人は、スピードで負けたようで今度は逆に水色のマフラー姿のオーブにスピードで翻弄されている。
「マックスのカードが無くなったとしてもまだスランギャラクシーは機能しているはず。なのに何故追いつけんのだ。それほどまでにマックスの力を得たオーブは素早いということなのか?ならば・・・ッ!!」
スピードで敵わないなら、数を撃てば当たると言わんばかりに両手から光弾を乱射し始める。
「ハァ・・ハァ・・これなら・・・」
「残念だったな。一発も当たってないぜ」
「なっ!?」
背後から聞こえた声にスラン星人が振り返ろうとすると、オーブは中腰に構えて左手にエネルギーを溜めていた。
「マクバルトアタック!」
左手に溜めていたエネルギーを右手に移して手裏剣を投げるようにそのエネルギーをスラン星人にぶつけた。
「ぐおっ!?まだまだぁ!!」
オーブの攻撃を背後から至近距離で受けたスラン星人だったが、思いの外タフなようで背中をさすりながらも立ち上がった。
「お次はこれだ!」
光に包まれたオーブは2本角の赤い姿とは違う、赤い姿に変わっていた。
~~ガイ~
「お次はこれだ!タロウさん!」
『ウルトラマンタロウ!』
「マックスさん!」
『ウルトラマンマックス!』
「強さの高み!お願いします!」
『フュージョンアップ!』
『ウルトラマンオーブ!ストリウムギャラクシー!』
タロウさんとマックスさん。高い実力を兼ね備えた2人の力をお借りした俺の姿はタロウさんのようなプロテクターを纏ったマックスさん似の姿へと変わった。
「未来を掴むは想いの強さ」
~~杏~
「未来を掴むは想いの強さ」
銀色の鎧を纏った赤い姿に変わったオーブを見るなりスラン星人はまたもの凄い速さでオーブの周囲を走り出した。
「慢心したなオーブ!あの水色の姿では確かに速さで負けた。だが今のそれでは先ほどのような速さは出ないはずだ!!」
どうやらスラン星人はあの赤い姿がスピードタイプではないことを察したようで、どうやら今なら素早い攻撃でどうにかできると思っているようだ。
「そんなはずないじゃん。オーブだよ」
オーブはあくまでスピードで勝ててもタフなスラン星人を倒しきれないから『倒すための姿』に変わったのに・・。あの宇宙人は頭に血が上り過ぎてそこまでは考えていないようだね。
「くらえぇぇぇぇ!!」
スラン星人は前にオーブがマガパンドンに対して使っていた高速移動による分身をしながら周囲から光線を放つという技と同じ用量で攻撃を仕掛けてくると・・・
「デュワっ!」
オーブは周囲の分身による攻撃を敢えて受けながらも背後にいるスラン星人に光弾を放った。
「ズオっ!?」
その光弾が直撃すると同時にスラン星人の分身たちが消滅した。
「なっ、ここは分からないから全部倒すというパターンだろう!!」
「姿を変えたなら正当法ではなく、背後から攻撃を仕掛ける。スラン星人の卑怯な考えなんてお見通しだ!」
思えば確かにスラン星人はほとんどの攻撃を後ろからやっていた。相手が卑怯な戦法を得意としてるスラン星人だからまた後ろから狙ってくることをオーブは予想していたようだ。
「同胞たちは幾たびもマックスへと挑み、今度はマックスの力を使うオーブに敗れるだと・・・。認めん!俺は最強最速のスラン星人だ!貴様を・・・マックスの力を使う貴様を倒して、本物のマックスもこの手で!!」
「その野望!俺が止める!」
頭上で両腕をクロスさせたオーブはそれを胸の位置まで下げつつ両拳を強く握ったまま十字にズラす。
「マクストリウムカノン!」
「認めん!認めん!認めん!!」
スラン星人が光線を放つとオーブの十字から放たれた虹色の光線がスラン星人の放った光線をあっさりと打ち破り、オーブの光線がスラン星人へと直撃した。
「またしても・・・またしても貴様の力の前に敗れるのか。マックスゥゥゥぅぅぅ!!?」
断末魔を叫びながら背中から倒れたスラン星人が爆発する。
「結局あの宇宙人はオーブを倒したかったんじゃなくてマックスを倒したかっただけなんじゃないかな」
「俺もそう思うな」
キャップは久遠の推測に同意する。あくまでもオーブは目的のための通過点だったのかもしれない。
「目標はどうであれその過程でよそ様の星に迷惑かけるってのはアカンぇ」
愛の言葉に私達が頷く。するとオーブが空へと飛び去って行き、すぐにガイがやってきた。
「あ~。だいぶ汚れたな。・・・風呂入りたい」
「あっ!ガイ!」
服についた砂埃を掃っているガイの傍へと駆け寄ろうとすると・・・
「ん?・・」
物陰から私達に・・というよりもガイに視線を送る黒い服の男がいたことに気がついた。
「・・・さて、帰ろうぜ」
ガイも気がついてはいるようだけど、この場はスルーするようだったので私もとりあえず気にはしつつもみんなと一緒にその場を立ち去ることにした。
~~ジャグラー~
「最強最速の力。まさかスラン星人がマックスの力を使うとはな・・」
スラン星人にとってウルトラマンマックスは宿敵のような存在だと聞いたことがあるが・・・まさかその力を利用してまでオーブを、そしてマックスを倒そうとするとはな。
「敗れはしたが宿敵を倒すためにその力を使うことを躊躇わないその図太さだけは評価してやろう」
少なくとも侵略の計画すらまともに立てずに一日中ポーカーばかりをやっていたヤツらよりはマシな奴だったな。
「連絡不能のメトロンはどうでもいいとして用心棒のザムシャーは裏切り、その裏切りでガッツ星人が倒れた。そしてスラン星人もオーブに敗れた」
残る侵略連合はリーダーであるメフィラス星人リダルホとその右腕であるガッツ星人だけなはずだ。
「さてと・・・そろそろ頃合いかぁ?」
部下はちらほらと残っているが大した問題ではないな。リダルホが持っている黒き王のカード。奪い取るチャンスはもうすぐだ。
ウルトラヒーロー大研究
ウルトラマンマックス
属性・速属性
最強最速の二つ名を持つ戦士、ウルトラマンマックスさん。その二つ名の通り高い実力を持っていて、マックスギャラクシーと呼ばれるアイテムで強力な光線技を放つこともできるんだ。
レギーラ
属性・風属性
古代怪鳥レギーラ。中米の国では神として崇められている怪鳥だ。音速を超える飛行スピードからの敵を追尾する光線や大きな翼からの突風で攻撃してくるやつ厄介な奴だぞ。
次回「本当の声」