~~ジャグラー~
「それで、侵略の方は進んでいるのですか?」
来るたびに怪獣カードでポーカーをして暇をつぶしているアホ共にそう聞いてみるも・・・この場にいるアホ共はだれも答えなかった。
「安心したまえ。君が心配しなくても策は進んでいるよ」
広間にやってきたリダルホの隣には和服姿で長髪を束ねている人間姿の男がいた。
「おいおいボス。そいつを使うのか?俺は反対だぜ」
「リーダー。その男は?」
ナックル星人はこの男を使うことに反対するのを聞き流し、俺はリダルホにこの男のことを尋ねた。
「紹介がまだだったな。彼はザムシャー族のヤクトワルト。当代のザムシャーを襲名している宇宙の剣豪だ」
「ザムシャー・・」
ザムシャー。それはザムシャー族の中で最も優れた剣士が名乗ることを許される剣士の名だ。
「しかしザムシャー族にはこのサイズに・・地球人のような姿に変わる能力などはないはずですが」
ザムシャー族は人型でこそあるが、地球人のような容姿やサイズに変化する能力は持ち合わせていない。だというのにこいつは何故こんな姿になっている?何らかの道具を用いているのか?
「彼はハーフだからね」
「ハーフ?」
「彼はザムシャー族と惑星アヌーの者の血が混じったハーフさ。なので2つの姿を使い分けることができる」
それはまぁ・・。珍しい奴もいるものだな。
「ザムシャーを襲名するのなら・・・その腕前も確かなものなのでしょうね」
そう言った俺は刀を抜いてその首へと刃を振るうと、ザムシャーは自身の刀を瞬時に抜いて俺の首筋に刃を向けてきた。
「なるほど。居合いに関してはこちらより上のようだ」
とりあえずそれっぽいお世辞を言ってやりながら俺は刃を鞘に収める。本気を出していなかったとはいえ、こちらの刃に反応して刃を振るうその速度。ザムシャーの名を継ぐだけの実力はあるようだ。
「・・・ウルトラマンオーブ。彼を斬ることが出来れば君の願いを聞こう」
「・・・その約束。忘れるなよ」
約束を忘れないように告げたザムシャーは円盤の外へと出ていく。反応から察するにどうやらザムシャーは何か弱みを握られているようだな。なんとまぁ古典的なやり方だ。リダルホもザムシャーを信用はしていないがその実力は買っているから傍に置いている・・といったところか。
「さて、どうなることやら・・」
~~久遠~
ウールとサァラが地球で生活し始めて数週間が経過した。最初のうちは済む場所のこととかの問題でゴタゴタしたりしたけど、トリコリで住み込みで仕事をするというかたちで落ち着いた。そんな日曜日、私はバイトが休みなルルと音々と一緒に買い物へ行こうとしていた。
「くしゅんっ・・少し寒くなってきましたね」
もう10月を差し掛かって、厚着するほどではないけど半袖じゃ辛くなってきたカンジがするかな。
「何?瑠々、風邪?」
トリコリを出て少し歩いたところで偶然にも杏と千佳さんと出くわした。
「いえ、ただちょっと寒くなってきたからくしゃみをしてしまっただけですよ」
「気をつけなよ。この時期の風邪ってさぁ・・」
「すまねぇ。ちょいと道を尋ねたいんだがいいかい?」
「え?はい。いいですよ」
私達は後ろから聞こえた声に振り返ると・・・そこには180以上はある長身で和服の男性が立っていた。
「っ!」
その男性を見るなり杏はビクリと肩を震わせた。そして警戒するように1歩後ろに下がった。
「それでどこに向かっているんですか?」
「あぁ。ここなんだけどよ・・」
ルルは男性の持っていた地図を見ようと近づこうとすると、杏はルルの袖を掴んで止めた。
「どうしたんですか杏さん?」
「・・・ルル達には見えないの?あの刀」
「・・・っ!」
目をこらして良く見ると・・・うっすらとだが半透明の刀を脇に携えているのが見えた。
「刀?何のことですか?」
「お嬢様、そのようなものは見えませんが?」
私にはうっすらと見えたけどルルと千佳さんには見えていないようだ。
「へぇ、地球人には見えないように細工してるってのに、見えてるたぁ・・・嬢ちゃん達普通の奴らじゃねぇな」
「えっ?」
私と杏が・・・普通じゃない?言われた言葉を気にしていると刀がはっきりと見え始めた。どうやらその細工ってのをやめたっぽいかな。
「皆さま。お下がりを」
千佳さんは私達を後ろに下げる。
「まぁそんなに警戒すんなって。嬢ちゃん達を始末しろだなんて言われてないしな。白金ガイって男は何処にいるんだ?俺はそいつに用があるのさ」
ガイに用事?発言的にこの男は地球人じゃないようだけど・・・。
「いったいどんな用事かな?」
「命令でな。始末するように言われたのさ」
「何でガイを・・・っ!この音色・・っ」
何故ガイが狙われるのかと尋ねようとした途端・・・何処からともなくハーモニカの音色が響いた。
「また俺が狙いか。侵略者たちは暇なのか?」
音色が聞こえた神社の石段のほうに視線を向けると、2箱ほどのお饅頭を入れた袋を左腕に引っ掛けながらもハーモニカを奏でているガイがいた。
「ちょっとこれ持ってろ」
お饅頭が入った袋を私に手渡したガイは刺客の男と向かい合う、今にも一食触発な雰囲気だ。
「ふっ、確かに暇をしているのは事実だな。計画の準備やら他の案を考えてるからと理由をつけてほとんど適当にサボって1日中トランプをしてるのもいるぐらいだ」
「だったらそのままサボってろっての」
「そうはいかないじゃない。生憎俺はサボっていいほど生活に余裕がないのさ」
刺客の男は今にもこの場の全員を切り殺すと言わんばかりの殺気をビシバシと飛ばしてくる。
「・・・分かった。だけどお前も人目がある場所じゃやりにくいだろ。場所を変えるぞ」
「別に構わねぇよ。そっちの嬢ちゃん達を巻き込むつもりはないしな。ここから東に10キロぐらい行った採掘場で待ってるぜ」
「待ってるって・・俺も連れていけよ」
宇宙船によるテレポートで移動した刺客の男のことを愚痴ったガイは指定先の採掘場へと移動し始める。だけど殺気にあてられた私達はしばらくその場を動けずに立ち尽くしていた。
~~ガイ~
「お~。流石光の戦士。めっちゃ早いじゃない」
先に到着していた男は俺を見るなりそう言ってくる。
「確かにここなら大丈夫そうだな。ところで暗殺しようとするんじゃなく正々堂々と戦おうとするあたり・・・戦闘部族の出だよな」
「おっと、まだ名乗っていなかったな。俺はヤクトワルト。これでも『ザムシャー』の名を襲名してる」
ザムシャー。その名はザムシャー族の中で最も強い戦士だけが名乗ることを許される戦士の名前だ。だとするとこいつは一筋縄じゃいかないな。
「ザムシャー族は地球人の大きさになれないはずじゃないのか?」
「俺はザムシャー族とアヌー星人のハーフで、2つの姿に変わることができるのさ。そういやジャグラーってやつに同じ質問をされたじゃない」
いわいる突然変異なタイプってやつか。てかあのジャグラーと同じ質問をしてたのがなんかショックだ。
「それじゃ・・・始めようじゃない」
刀を抜いたヤクトワルトはそれを天へと掲げると・・・その姿が数十メートルある鎧武者、ザムシャー族の戦士としての姿へと変化した。
「この前ガーゴルゴンの時に変身したっていう刃を持つ姿できな」
やっぱり新しい姿の情報が広がってるか。なら要望に応えるか。
「セブンさん!」
『ウルトラセブン!』
「エースさん!」
『ウルトラマンエース!』
「切り裂く刃。お借りします!」
『フュージョンアップ!』
『ウルトラマンオーブ!スラッガーエース!』
「闇を斬り裂く。光と共に」
オーブ・スラッガーエースへと姿を変えた俺はバーチカルスラッガーを右手で掴んで口上を述べる。刃をもつ姿といえばハリケーンスラッシュも該当するが、相手が剣術が得意な部族ザムシャー族となると素早い動きよりも攻守に優れるこっちの方が対抗できるしな。
「それじゃあ改めて名乗らせてもらおうか。我が名はザムシャーを継ぐ者。ヤクトワルト。いざ・・・」
「「勝負ッ!!」」
俺とヤクトワルトは同時に前へと駆け出して同時に刃を振るい、互いの刃がぶつかり金属音が響いた。
~~杏~
「もう始まってる・・ッ」
私達たちは買い出し中だったトリコリの店長ことキャップと合流してガイよりも遅れて指定先の採掘場に到着したら・・・もうオーブとさっきの刺客の男だと思う大きな鎧武者がせばつり合いをしていた。
「ヌンッ!」
「デュァッ!」
お互い後ろに跳び下がって斬撃を飛ばす。その斬撃は互いに剣で弾いて明後日の空に飛んで行った。
「噂通りやるじゃない。ならこの剣は見切れるかい」
そう言った鎧武者は刀を鞘にしまって中腰に構えた。
「陽炎の太刀・・」
「っ!スラッガーエーススライサー!」
鎧武者の剣にオーブはガーゴルゴンの石化光線を切り裂いた回転斬りで対抗した。
「デュアぁっ!?」
だけど目で追いきれないほど素早く振られた剣は回転の隙間を的確に斬りつけて、オーブはその場に膝をついてしまった。
「オーブっ!?」
「・・・漫画で見た事ある。あれって居合切りってやつだよね」
「正しくは『居合』と言って日本の剣術の1つで刀を抜いた勢いで相手を斬って、それを鞘に戻すまでが一連の動作とする特異な剣術なのですよ」
「宇宙でも居合ってあるんだな。・・・ん?」
キャップは宇宙に居合があることを気にしていたら何かに気がついた反応をした。私達は気になって視線を向けてみると・・・
「何チンタラやっていやがるヤクトワルト!!娘がどうなってもいいのか!!」
白いオウムのような顔の宇宙人が光線銃のようなものを6~7歳ぐらいの娘に突きつけていた。
「ねぇ、あれってどう見ても人質だよね?」
「今、娘って言ってたのですよ」
「娘が捕まってしまったのでしぶしぶオーブと戦っている。古典的なパターンですね」
私達は白いオウムのような顔の宇宙人に聞かれないようにひそひそと話し合う。
「あの鎧武者、ヤクトワルトって言うんですね」
「つまりこれってあの娘を助けられればオーブとヤクトワルトが戦う理由はなくなるってわけだよね?」
「だがどうやって助ける?相手は銃を持ってるぞ。俺達が下手に動けば俺達だけじゃなく、あの捕まってる子供も危ないぜ」
私達が下手に動くのは危ないけど、あんな風に無理やり従わせてるのって約束を破るのがお約束ってやつだから勝敗に関係なくこのままじゃあの娘が危ない。
「・・・・」
ヤクトワルトもそう考えているのか、膝をつくオーブに歩み寄りながらもチラチラと捕まっている娘のほうに視線を向けていた。
「決まりだな」
解釈するようにヤクトワルトが刀を構えると・・・オーブのカラータイマーが赤く点滅し始めた。
「あぶないっ!?立ってオーブ!!」
「・・・・」
オーブは立ち上がろうとしない。
「オーブのやつ観念しやがったか。トドメを刺せ!!」
「これで決まりじゃない」
ヤクトワルトは刀を振り下ろして、私は思わず目をつむってしまう。
「ぐぁぁぁぁっ!?」
「え?」
オーブとは違う声の悲鳴が聞こえたので目を開けてみると・・・
「オーブの相手となると俺を急かすためにシノを連れ出してくると思ってたじゃん」
ヤクトワルトの刃は白いオウムのような顔の宇宙人の眉間に突き刺さっていた。
「なん・・お前・・裏切りやがって・・」
「裏切る?娘が人質に取られてたから従ってただけで、お前達の仲間になった覚えはこれっぽっちもないじゃない」
「今かなっ!!」
久遠はすぐさま走り出してシノと呼ばれていた娘を宇宙人の手から引き剥がして離れる。すると白いオウムのような顔は背中から倒れて爆発した。
「・・・済まねぇな旦那。一芝居うつのに手伝ってもらって」
「気にするな」
どうやらオーブも人質の存在に気づいて、いたようで、ヤクトワルトの手を借りて立ち上がろうとすると空からいきなり5体の巨大ロボットが地上に降りてきた。
『そろそろ君が離反する頃だろうと思っていたよ。どうせオーブにトドメは刺さないと思っていたが、いい具合に消耗させているな。このキングジョースカーレットとレギオノイドで君達にトドメを刺してあげよう』
赤いロボからエコーがかかった声が聞こえてくる。見た目的に右腕がランス状になっているロボがキングジョースカーレットだとして、残りのドリルをつけてるのがレギオノイドってロボが4機もいるなんて。
『さぁやれ!キングジョースカーレット!』
キングジョースカーレットがオーブに近づこうと足を動かした瞬間・・・刀を鞘に収めるような金属音が響いた。
「陽炎の太刀。一刀・・」
ヤクトワルトがそう呟いたら、キングジョースカーレットは直立状態になってその場に倒れて爆発した。
~~ガイ~
「陽炎の太刀。一刀・・」
俺達を始末しにやってきたマシン軍団の隊長機っぽいカンジだったキングジョースカーレットが出落ちと言わんばかりにヤクトワルトに斬られて速攻で爆散した。流石『ザムシャー』の名前を襲名してるだけはある。分かってはいたが俺との戦いではまだ本気じゃなかったな。
「タロウさん!」
『ウルトラマンタロウ!』
「メビウスさん!」
『ウルトラマンメビウス!』
「熱いヤツ、頼みます!」
『フュージョンアップ!』
『ウルトラマンオーブ!バーンマイト!』
スラッガーエースからバーンマイトに変わった俺は胸部に炎を集中させる。
「紅に燃えるぜ!ストビュゥゥゥム!バァァストォォォ!!」
バーンマイトでの必殺技の1つ。ストビュームバーストで2体のレギオノイドを撃破した俺は両手に炎を灯して残る2体に殴り掛かる。炎の拳で数歩後ろへと下がったレギオノイドに対してスワローキックをおみまいしてやろうとすると・・・ガトリングガンの銃音とともにレギオノイド2体がハチの巣になった。
『遅れた』
『まだルディアンの解放に慣れてないので、時間がかかってしまいました』
お前達2人が前に出て戦う義理はないってのに遅れたから謝ってくるとは・・・律儀な奴らだな本当に。
「さて、キングジョー軍団は全滅したがまだやるか?」
俺はステルス状態の円盤を見破ってそう告げる。
『強がりを言うな。お前もエネルギーが限界だろう。・・・とはいえこちらも手札が減ったのは事実だ。ここは素直に引くとしよう』
円盤から聞こえた声は素直に今回の敗北を認めてこの場を去っていくと、ヤクトワルトはアヌー星人の姿に戻って娘へと駆け寄った。
「シノっ!!」
「平気」
「眠っているだけで身体に異常はありません」
ルディアンをスパークドールズに戻したウールとサァラはシノと呼ばれる娘に手を当ててその容体を確認した。ゴールド星人は自身の光で他者を治療できると聞くが・・・治療してないところからシノは本当になんともないようだ。
「シュゥゥワっ!!」
それを見届けた俺は空へと飛び去って変身を解くと、それとなくヤクトワルトへと近づいた。
「ガイさん。何処にいたのです?」
「この男が俺とオーブを狙ってるのは分かってたからな。こいつが鎧武者姿になってすぐオーブが現れてからは、オーブに任せて俺はそこら辺で隠れてた」
「・・・オーブを狙う理由は分かるが、旦那が狙われる理由は俺もわからねぇな」
話を合わせてくれたヤクトワルトのおかげで一応誤魔化せたけど、久遠が怪しむような目でこっちを見ているな。
「つまりガイは1対1をしようとしてたんじゃなく、コソコソとしていたってことかな?」
「そ、そうだ。隠れてたんだよ」
「わざわざこんな指定場所の近くで?」
「あ、あぁ。ほら!近すぎず、遠すぎずの方が安全だろ?」
しくじったな。流石に近くで隠れてたって言い訳は厳しいか?
「・・ん?とーちゃん・・」
俺が次なる言い訳を考えていたタイミングでヤクトワルトの娘・・シノとか呼ばれていた娘が目を覚ました。
「お~!とーちゃん!ひさびさにあった気がするぞ!」
「実際久しぶりだぜ。3週間ぶりだ」
ヤクトワルトは目を覚ましたシノを強く抱きしめる。まぁ、親子で3週間ぶりとなると久しぶりに思うのは無理ないか。
「とーちゃん。苦しいぞ」
「おっと、すまないな」
抱きしめる腕をヤクトワルトが緩めると、シノは俺達を見渡した。
「なんかいっぱいいるな。とーちゃんの知り合いか?」
「あぁ。さっきまでシノが悪い奴らに捕まっててたんで、この人達に手助けをしてもらったんだ」
「なるほど。おんじんってわけなんだな」
ヤクトワルトの抱きしめから自力で抜け出したシノは俺達にペコリと頭を下げてくる。
「たすけてくれてありがとな」
まだ小さいってのにしっかりしてるお子さんだ。なんか男勝りな喋り方だけど。
「それで・・・アンタはこれからどうするんだ?」
「俺は円盤を持ってないし今となっては俺も奴らに追われる身だ。下手に親子で旅をしてるよりはウルトラマンオーブがいるこの星にいる方が安全かもな」
安全って・・・お前充分強いだろ。
「まぁ、本当のところここらで一旦落ち着きたいのさ。剣士として強い相手を求めてあちこちの星を旅してたせいで、奴らに娘が捕まっちまうっていう失態を犯しちまった。だからこれからは剣士としてじゃなく1人の父親としてシノを守っていきたいのさ」
「1人の父親として・・・ね。いいんじゃないかそれで。別にアンタを追い出そうって思ってるのはここにはいないぜ」
ヤクトワルトは久遠たちを見渡すと徹が前へと出る。
「まぁ、あれだ。最近居候が増えてきたせいでウチには空き部屋はないが、住む場所探すのは手伝えるぜ」
「・・・すまねぇな。それじゃ娘のシノ共々よろしく頼む」
~~ジャグラー~
「あ~あ。やっぱり裏切った。これだから人質で従わせようなんてやり方は古臭いんですよぉ~」
キングジョースカーレットとレギオノイドがあっさりと敗れる映像を眺めながら俺はリダルホへとそう告げる。
「裏切ることは想定していたが、彼の実力を測り切れなかったのがミスだったな」
リダルホはあくまでも冷静にそう返してくるが、はっきり言って負け惜しみにしか聞こえないな。そんなミスをするぐらいなら初めから娘をこの世から決してしまい、ザムシャーを洗脳するなりしていれば良かったんだよ。
「オーブはウルトラマンのカードを増やして着実に強化され、ゴールド星人の操るルディアンと裏切り者のザムシャーと戦力自体も増えつつありますよ。今後どうするおつもりで?」
「どうするも何も変わらないさ。オーブを、そして侵略の妨げとなるものを倒してこの星を支配するだけだ」
「ならばオーブを倒す役目。自分に任せては貰えませんか?」
広間へとやってきたスラン星人の右手には中央に蒼いクリスタルがある金色の短剣のようなものが装備されていた。
「待っていろウルトラマンオーブ。最強最速の力を手にしたこの俺、スラン星人キフサトが必ずお前を射抜いてやるッ!」
ウルトラヒーロー大研究
ウルトラマンオーブ・スラッガーエース
属性・裂(レツ)属性
切れ味鋭いアイスラッガーを武器とするセブンさんと光の刃を用いた切断技を得意とするエースさん。御2人の切り裂く力をお借りしたのがスラッガーエースだ。攻防一体の大きな刃『バーチカルスラッガー』を武器に闇を斬り裂くぞ。
キングジョースカ―レッド
属性・火属性
強力なマシン兵器であるキングジョー。その隊長機にあたるのがキングジョースカ―レッドだ。通常のキングジョーは金色の装甲をしているが、こいつの場合は名前の通り赤くなっていて、右腕はランスみたいになっているんだ。
次回「最強最速」